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13章
ミヤと魔獣達
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朱里の冒険者ギルドから要請された仕事内容にルーファスが危険すぎると猛反対し、ギルド本部に猛抗議したが梨の礫だった。
小鬼が両手に輪っかを作りながら「お金次第」と、情報を探りに最深部まで潜り込ませてみたが、小鬼のランクでは情報規制が掛かってしまった為に、小鬼が悔し涙を流した・・・。
テンが小鬼を慰めながら何かを思いついたらしく、2人でコソコソと動きつつ「少々休暇を頂きますねー」と休暇届を出して姿を消した。
仕方が無いと、朱里の装備をせめてどうにかしようと【刻狼亭】の冬眠していない人々で素材集めが始まり、グリムレインが「寒さに弱い嫁の為に我も何か用意する」と、少し雪山に籠って冷気を通さないブリザードリザードの大物を捕まえてきた。
グリムレインのおかげで今回の朱里はボア入りのブーツでは無い動きやすい靴になり、寒さも無い為、寒さで動きが鈍る事も無い冷え対策がされた。
「嫁が行くなら我も行く!嫁を危険には晒せん!」
「でもグリムレインじゃ直ぐにバレちゃうと思うんだけど?」
「サイズを一番小さくしておく!それならば問題あるまい!」
「うーん・・・大丈夫かなぁ?」
「嫁が我を置いていくなら世界を氷漬けにするぞ!いいのか!」
「うわぁ!どんな脅しですかぁあぁ!!」
グリムレインの脅しに負けて、朱里がグリムレインを連れて行くことになり、魔獣登録をレイン名義で登録済ませると、グリムレインは朱里を「ミヤ」と呼びスリスリとすり寄るようになった。
ルーファスが眉間にしわを寄せながらグリムレインと朱里の取り合いを繰り広げたのは言うまでもない。
朱里に何かあっては大変だと回復役にシュトラールも付いていくと言い、リュエールがシューは無茶するから自分も付いていくと言い、流石に【刻狼亭】の15代目と16代目が一緒に危ないと判っているお仕事に行くのはどうなのかな?と、言えば、珍しくリュエールが引き下がらなかった。
「母上、僕だって心配してるんだよ?1人で両親の心配に片割れの心配をしてろなんて酷くない?」
「でもミルアやナルアも居るし・・・」
「父上や僕に何かあればミルアやナルアが【刻狼亭】を継げばいいの!別に長子が確実に継ぐとは決まってないし、今までそうなってただけで、父上も女の子が継いでも問題ないって言ってたでしょ?」
「ううーん・・・でも、子供にはなるべく安全な場所に居て欲しいのだけど」
「僕は意地でもついていくからね!」
リュエールが頑なに行くと聞かないので、ルーファスと相談して「リュエールにはシュトラールが魔法詠唱の間に守らせる役として連れて行こう。それに当主を押し付けてばかりだとリュエールもストレスが溜まるだろうしな」という事で、リュエールとシュトラールも魔獣登録した。
こうしてミヤの連れていく魔獣はルー・レイン・リュー・シューの4匹になった。
朱里の為の防具も素材が揃い、ドワーフの国 機械都市クロッフォルンで朱里の防具と装飾品を専用で作ってもらった。
朱里が知り合ったドワーフ達が魔法の使えない朱里でも使える武器もくれた。
【眠れる賛華】という名の武器で形状は杖。
杖の先にある球体に魔法を貯め込む事が出来、魔力を少し流し込むだけで自動で球体に溜め込んだ魔法が発動する。
この武器は魔法は使えないが、魔力がある人間にしか使えず、ドワーフ達としても「魔法が使えない人間なんて居ないだろー」とホコリを被らせていた武器なので「持ってけ持ってけ」と押し付けてきたが、朱里としては有難いので今年の冬の温泉旅行にはサービスしますよ!と、最上級の持て成しを約束した。
試し撃ちしたところ、過去に【眠れる賛華】に魔法を込めた人間の魔法が毒魔法を入れていたらしく、危うく朱里自身が毒にやられるところで、魔法を全部空っぽにするまでが大変だった。
今現在は、グリムレインの氷結魔法とルーファスの雷撃魔法が入っているのだが、面白がった従業員達が色々と入れ込んでいたので、少し不安ではある・・・。
ミルアとナルアはシュテンが世話をしてくれる事になり、タマホメとメビナが「任せるといい。立派なお姫様に仕上げる」と言っていたので、戻ったらどんなお姫様になっているのかが楽しみであり、不安な所である。
そうこうしているうちに出発の日になり、朱里が【刻狼亭】の人々にミルアとナルアをくれぐれもお願いしますと頭を下げて、今回もお土産いっぱい買ってきます!!と出発した。
アンギーテン国のコーデンの街。
亜人が多く、ジャングルに囲まれた南国寄りの国。
冬場なのでそれ程でもないが、夏場は蒸し暑く1日に何度もスコールが降るらしい。
雪は滅多に振らないが、冬の寒さでこの時期は水分の多い木々が中から凍り付き、いきなり砕け散り、怪我人が出やすい為、ジャングルに入るのは危険で冒険者は商売あがったり状態で、この時期は他の国へ出稼ぎに行っている。
コーデン支部に着くと少々待たされたが、ミンク・センターという40代ぐらいのおじさん職員が朱里の担当としてギルドを案内してくれ、色々と教えてくれた。
コケ色の髪と茶色の目が人に安心感与えさせる為か、朱里もリラックスして話を聞くことが出来た。
1つ目のお仕事の書類を貰い、ギルドを出ると5人で食事に向かう。
今回はドワーフ達に作ってもらった【幻惑】魔道具を使い人の目には別人に映るアイテムで人型に戻って食事を摂ることが出来るので前回の様に1つのお店を使う事が無い為に、色々と食べ歩きの楽しみもある。
「さて、食事をしながら作戦会議だな」
ルーファスが1人目のランク剥奪を依頼された男の書類をテーブルに置き、作戦会議が始まった。
小鬼が両手に輪っかを作りながら「お金次第」と、情報を探りに最深部まで潜り込ませてみたが、小鬼のランクでは情報規制が掛かってしまった為に、小鬼が悔し涙を流した・・・。
テンが小鬼を慰めながら何かを思いついたらしく、2人でコソコソと動きつつ「少々休暇を頂きますねー」と休暇届を出して姿を消した。
仕方が無いと、朱里の装備をせめてどうにかしようと【刻狼亭】の冬眠していない人々で素材集めが始まり、グリムレインが「寒さに弱い嫁の為に我も何か用意する」と、少し雪山に籠って冷気を通さないブリザードリザードの大物を捕まえてきた。
グリムレインのおかげで今回の朱里はボア入りのブーツでは無い動きやすい靴になり、寒さも無い為、寒さで動きが鈍る事も無い冷え対策がされた。
「嫁が行くなら我も行く!嫁を危険には晒せん!」
「でもグリムレインじゃ直ぐにバレちゃうと思うんだけど?」
「サイズを一番小さくしておく!それならば問題あるまい!」
「うーん・・・大丈夫かなぁ?」
「嫁が我を置いていくなら世界を氷漬けにするぞ!いいのか!」
「うわぁ!どんな脅しですかぁあぁ!!」
グリムレインの脅しに負けて、朱里がグリムレインを連れて行くことになり、魔獣登録をレイン名義で登録済ませると、グリムレインは朱里を「ミヤ」と呼びスリスリとすり寄るようになった。
ルーファスが眉間にしわを寄せながらグリムレインと朱里の取り合いを繰り広げたのは言うまでもない。
朱里に何かあっては大変だと回復役にシュトラールも付いていくと言い、リュエールがシューは無茶するから自分も付いていくと言い、流石に【刻狼亭】の15代目と16代目が一緒に危ないと判っているお仕事に行くのはどうなのかな?と、言えば、珍しくリュエールが引き下がらなかった。
「母上、僕だって心配してるんだよ?1人で両親の心配に片割れの心配をしてろなんて酷くない?」
「でもミルアやナルアも居るし・・・」
「父上や僕に何かあればミルアやナルアが【刻狼亭】を継げばいいの!別に長子が確実に継ぐとは決まってないし、今までそうなってただけで、父上も女の子が継いでも問題ないって言ってたでしょ?」
「ううーん・・・でも、子供にはなるべく安全な場所に居て欲しいのだけど」
「僕は意地でもついていくからね!」
リュエールが頑なに行くと聞かないので、ルーファスと相談して「リュエールにはシュトラールが魔法詠唱の間に守らせる役として連れて行こう。それに当主を押し付けてばかりだとリュエールもストレスが溜まるだろうしな」という事で、リュエールとシュトラールも魔獣登録した。
こうしてミヤの連れていく魔獣はルー・レイン・リュー・シューの4匹になった。
朱里の為の防具も素材が揃い、ドワーフの国 機械都市クロッフォルンで朱里の防具と装飾品を専用で作ってもらった。
朱里が知り合ったドワーフ達が魔法の使えない朱里でも使える武器もくれた。
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杖の先にある球体に魔法を貯め込む事が出来、魔力を少し流し込むだけで自動で球体に溜め込んだ魔法が発動する。
この武器は魔法は使えないが、魔力がある人間にしか使えず、ドワーフ達としても「魔法が使えない人間なんて居ないだろー」とホコリを被らせていた武器なので「持ってけ持ってけ」と押し付けてきたが、朱里としては有難いので今年の冬の温泉旅行にはサービスしますよ!と、最上級の持て成しを約束した。
試し撃ちしたところ、過去に【眠れる賛華】に魔法を込めた人間の魔法が毒魔法を入れていたらしく、危うく朱里自身が毒にやられるところで、魔法を全部空っぽにするまでが大変だった。
今現在は、グリムレインの氷結魔法とルーファスの雷撃魔法が入っているのだが、面白がった従業員達が色々と入れ込んでいたので、少し不安ではある・・・。
ミルアとナルアはシュテンが世話をしてくれる事になり、タマホメとメビナが「任せるといい。立派なお姫様に仕上げる」と言っていたので、戻ったらどんなお姫様になっているのかが楽しみであり、不安な所である。
そうこうしているうちに出発の日になり、朱里が【刻狼亭】の人々にミルアとナルアをくれぐれもお願いしますと頭を下げて、今回もお土産いっぱい買ってきます!!と出発した。
アンギーテン国のコーデンの街。
亜人が多く、ジャングルに囲まれた南国寄りの国。
冬場なのでそれ程でもないが、夏場は蒸し暑く1日に何度もスコールが降るらしい。
雪は滅多に振らないが、冬の寒さでこの時期は水分の多い木々が中から凍り付き、いきなり砕け散り、怪我人が出やすい為、ジャングルに入るのは危険で冒険者は商売あがったり状態で、この時期は他の国へ出稼ぎに行っている。
コーデン支部に着くと少々待たされたが、ミンク・センターという40代ぐらいのおじさん職員が朱里の担当としてギルドを案内してくれ、色々と教えてくれた。
コケ色の髪と茶色の目が人に安心感与えさせる為か、朱里もリラックスして話を聞くことが出来た。
1つ目のお仕事の書類を貰い、ギルドを出ると5人で食事に向かう。
今回はドワーフ達に作ってもらった【幻惑】魔道具を使い人の目には別人に映るアイテムで人型に戻って食事を摂ることが出来るので前回の様に1つのお店を使う事が無い為に、色々と食べ歩きの楽しみもある。
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