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7章
憂鬱な昼食
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外の惨状を目の当たりにして、ネヴァーの屋敷で出された中華風と洋風の中間地点の様な食事がテーブル一杯に並べられ、気分が滅入るばかりの朱里は早々に食事の手を止めてしまう。
ネヴァーが自分の番を紹介すると言って、痩せ細った小さな子供を連れて来た。
薄い色素の抜けかけた灰色の髪は白髪の様な色をして、赤い目は何処か沈んだ目をしていた。
「この子はセリア。私の番なんだが、見ての通り子供なので婚姻関係はまだ結んでいませんけどね」
セリアが少し怖がったような顔でルーファスを見ると、ルーファスがスンと鼻を鳴らす。
「その子は人族ではないな。兎・・・獣人か?」
「ええ。この子はアンゴラータ族の兎獣人です。装飾品として目を付けられて耳を切り取られたのです。服の装飾品として耳や尻尾といった部位が切り取られる事件が相次いでいて、この子もその被害者の1人です」
「随分と惨い事件が起きている様だな」
「私もまさか手袋の飾り毛から自分の番の匂いがするとは思わなくて、危うく貴族の娘に番だと求婚するところでした。出所を探って救い出せたのは幸運でしたが、この子の他にも何人もの子供が同じような目に遭っていました」
ネヴァーがセリアに横に座って食べる様に言うとセリアは少し周りを見ながら落ち着かない様子で食べ始める。
その様子は懐いていない動物の食事風景の様にも見えた。
ルーファスとアシュレイがどちらともつかないため息を吐き、ネヴァーを見つめる。
「それで、俺達になにをしてほしいんだ?」
「昔馴染みとしてはオレも出来る事はしてやりたいが、温泉大陸からは早々出れる身ではないから出来る事は限られている。要点だけ言ってくれ」
「アシュレイには商人として、獣人の耳や尾を装飾品として扱う商人を突き止めて欲しいんだ」
「商人が関わっている事なら、俺が調べておいてやろう。お安い御用だ」
ネヴァーにアシュレイが少しオーバーなくらいの演技で手を広げながら承諾するとネヴァーはルーファスと朱里の方を見る。
「ルーファス殿と、言うよりはアカリ殿にご協力いただきたい」
少し気分が悪くなりかけていた朱里が顔を上げて小さく首をかしげながらネヴァーを見ると、ネヴァーが1本のガラス瓶をテーブルに乗せる。
それは朱里が『復興祈願ジュース』と銘打って【刻狼亭】で売っていたミッカのジュースの瓶だった。
「このジュースをこの領地の子供達に仕事として手伝わせてもらえないだろうか?このジュースは今は販売されていないらしいが、『幻のジュース』として再販を求める声も多いと聞く、温泉大陸からこの領地は近いしどうだろうか?」
朱里が困惑してルーファスを見上げると、朱里の替わりにルーファスが答える。
「悪いが、あのジュースは日持ちはしない分、温泉に来た時にその場で飲んでもらう用に作られていた物だし、何より1本ずつアカリが手作りしていたから売れていたのもあるからな、生産工場の様に大量に作っては廃棄する事になるだろうし、味が落ちる懸念もある。許可は出来ない」
朱里が少し申し訳なさそうにネヴァーを見つめれば、ネヴァーは顎に手をやりながら考え込む。
「そうですか。残念ですが、【病魔】で親を亡くした子供達に何かさせてあげたいと思ったのですが・・・仕方ないですね」
「ごめんなさい・・・」
「いえいえ、気にしないでください。他にも何か子供達が出来るような仕事を見つけられるように頑張って考えますから」
しゅんとしてしまった朱里の頭をルーファスがポンポンと軽く叩いて慰めると、朱里が困った顔で笑う。
「その子はアンゴラータ族の子だと言っていたな?」
「ああ、そうだ。流浪の民アンゴラータ族の子だ」
「だったら、アンゴラータ族の織物をここの子供達に作らせてはどうなんだ?」
「セリアはまだ織物の織り方は知らないのです。アンゴラータ族は流浪の民。居場所が掴めないですし、セリアの親も何処にいるのか居場所が分らないのですよ」
「毎年、温泉大陸に秋の『冬物市場』バザールにアンゴラータ族は参加している。今年は関所も厳重に管理しているから書類も提出させている。調べればアンゴラータ族の居場所は判ると思うが?」
ネヴァーがセリアの両肩を両手で掴んで嬉しそうな顔をすると、セリアが食事の手を止めて困惑した顔をする。
「セリア、お前の家族が見つかるかもしれないぞ!家族だ。か・ぞ・く」
ネヴァーの口の動きを見ながらセリアが「家族」という言葉をつぶやくと、ネヴァーが大きく頷く。
沈んだ表情のセリアの表情に光が差し込むように嬉しそうな顔になり、ネヴァーに「どこ?」と声を出す。
ネヴァーがルーファスを指さすと、セリアがルーファスに「わたしの家族どこ?」と大きな声と小さな声の入り混じった声で聞く。
「ネヴァー、この子は耳がよく聞こえていないのか?」
「ええ。耳が切られたせいでよく聞き取れないみたいなんです」
ルーファスが「ふむ」と考え込むと、セリアがルーファスの元まで走って来て、必死に「家族どこ?」と聞くと、ルーファスがセリアを見下ろして、セリアの頭を軽く掴むと、手でセリアの髪の毛をかき分けて眉をひそめる。
テーブルに置いてある朱里の飲み差しのお茶の温度を指で確かめてから、懐からハンカチを出すとお茶に浸してからセリアの頭をハンカチで湿らせる。
「ルーファス殿、セリアに何をしているのです?」
ルーファスの行動にネヴァーが困惑した声を上げる。
「セリア、耳は聞こえるか?」
「・・・聞こえる。何をしたの?」
セリアが切られた耳のあった場所を手で触りながら驚いた表情をしてルーファスを見上げる。
「ちょっとした民間療法だ」
朱里の唾液が万能薬に近いものだとは言えない為にルーファスは民間療法だと嘯いて、ハンカチを魔法で乾燥させると懐に仕舞い込む。
セリアがネヴァーに「耳が聞こえるの」と、嬉しそうに報告に行く。
「ルーファス殿ありがとうございます!」
ネヴァーがセリアを抱っこして抱きしめると嬉しそうな声を上げる。
「いや、別にいい。アンゴラータ族の方は帰り次第、こちらに書類を送る様に手配する」
ネヴァーが感極まった声で感謝を述べてルーファスが頷いてから、朱里を見ると目線が合い、笑顔を返してくる。
アシュレイが早速、商人を調べると言い、この領にある店へ向かう事になり、昼食はお開きとなりルーファスは朱里を連れてアシュレイの店へようやく向かうことになった。
ネヴァーが自分の番を紹介すると言って、痩せ細った小さな子供を連れて来た。
薄い色素の抜けかけた灰色の髪は白髪の様な色をして、赤い目は何処か沈んだ目をしていた。
「この子はセリア。私の番なんだが、見ての通り子供なので婚姻関係はまだ結んでいませんけどね」
セリアが少し怖がったような顔でルーファスを見ると、ルーファスがスンと鼻を鳴らす。
「その子は人族ではないな。兎・・・獣人か?」
「ええ。この子はアンゴラータ族の兎獣人です。装飾品として目を付けられて耳を切り取られたのです。服の装飾品として耳や尻尾といった部位が切り取られる事件が相次いでいて、この子もその被害者の1人です」
「随分と惨い事件が起きている様だな」
「私もまさか手袋の飾り毛から自分の番の匂いがするとは思わなくて、危うく貴族の娘に番だと求婚するところでした。出所を探って救い出せたのは幸運でしたが、この子の他にも何人もの子供が同じような目に遭っていました」
ネヴァーがセリアに横に座って食べる様に言うとセリアは少し周りを見ながら落ち着かない様子で食べ始める。
その様子は懐いていない動物の食事風景の様にも見えた。
ルーファスとアシュレイがどちらともつかないため息を吐き、ネヴァーを見つめる。
「それで、俺達になにをしてほしいんだ?」
「昔馴染みとしてはオレも出来る事はしてやりたいが、温泉大陸からは早々出れる身ではないから出来る事は限られている。要点だけ言ってくれ」
「アシュレイには商人として、獣人の耳や尾を装飾品として扱う商人を突き止めて欲しいんだ」
「商人が関わっている事なら、俺が調べておいてやろう。お安い御用だ」
ネヴァーにアシュレイが少しオーバーなくらいの演技で手を広げながら承諾するとネヴァーはルーファスと朱里の方を見る。
「ルーファス殿と、言うよりはアカリ殿にご協力いただきたい」
少し気分が悪くなりかけていた朱里が顔を上げて小さく首をかしげながらネヴァーを見ると、ネヴァーが1本のガラス瓶をテーブルに乗せる。
それは朱里が『復興祈願ジュース』と銘打って【刻狼亭】で売っていたミッカのジュースの瓶だった。
「このジュースをこの領地の子供達に仕事として手伝わせてもらえないだろうか?このジュースは今は販売されていないらしいが、『幻のジュース』として再販を求める声も多いと聞く、温泉大陸からこの領地は近いしどうだろうか?」
朱里が困惑してルーファスを見上げると、朱里の替わりにルーファスが答える。
「悪いが、あのジュースは日持ちはしない分、温泉に来た時にその場で飲んでもらう用に作られていた物だし、何より1本ずつアカリが手作りしていたから売れていたのもあるからな、生産工場の様に大量に作っては廃棄する事になるだろうし、味が落ちる懸念もある。許可は出来ない」
朱里が少し申し訳なさそうにネヴァーを見つめれば、ネヴァーは顎に手をやりながら考え込む。
「そうですか。残念ですが、【病魔】で親を亡くした子供達に何かさせてあげたいと思ったのですが・・・仕方ないですね」
「ごめんなさい・・・」
「いえいえ、気にしないでください。他にも何か子供達が出来るような仕事を見つけられるように頑張って考えますから」
しゅんとしてしまった朱里の頭をルーファスがポンポンと軽く叩いて慰めると、朱里が困った顔で笑う。
「その子はアンゴラータ族の子だと言っていたな?」
「ああ、そうだ。流浪の民アンゴラータ族の子だ」
「だったら、アンゴラータ族の織物をここの子供達に作らせてはどうなんだ?」
「セリアはまだ織物の織り方は知らないのです。アンゴラータ族は流浪の民。居場所が掴めないですし、セリアの親も何処にいるのか居場所が分らないのですよ」
「毎年、温泉大陸に秋の『冬物市場』バザールにアンゴラータ族は参加している。今年は関所も厳重に管理しているから書類も提出させている。調べればアンゴラータ族の居場所は判ると思うが?」
ネヴァーがセリアの両肩を両手で掴んで嬉しそうな顔をすると、セリアが食事の手を止めて困惑した顔をする。
「セリア、お前の家族が見つかるかもしれないぞ!家族だ。か・ぞ・く」
ネヴァーの口の動きを見ながらセリアが「家族」という言葉をつぶやくと、ネヴァーが大きく頷く。
沈んだ表情のセリアの表情に光が差し込むように嬉しそうな顔になり、ネヴァーに「どこ?」と声を出す。
ネヴァーがルーファスを指さすと、セリアがルーファスに「わたしの家族どこ?」と大きな声と小さな声の入り混じった声で聞く。
「ネヴァー、この子は耳がよく聞こえていないのか?」
「ええ。耳が切られたせいでよく聞き取れないみたいなんです」
ルーファスが「ふむ」と考え込むと、セリアがルーファスの元まで走って来て、必死に「家族どこ?」と聞くと、ルーファスがセリアを見下ろして、セリアの頭を軽く掴むと、手でセリアの髪の毛をかき分けて眉をひそめる。
テーブルに置いてある朱里の飲み差しのお茶の温度を指で確かめてから、懐からハンカチを出すとお茶に浸してからセリアの頭をハンカチで湿らせる。
「ルーファス殿、セリアに何をしているのです?」
ルーファスの行動にネヴァーが困惑した声を上げる。
「セリア、耳は聞こえるか?」
「・・・聞こえる。何をしたの?」
セリアが切られた耳のあった場所を手で触りながら驚いた表情をしてルーファスを見上げる。
「ちょっとした民間療法だ」
朱里の唾液が万能薬に近いものだとは言えない為にルーファスは民間療法だと嘯いて、ハンカチを魔法で乾燥させると懐に仕舞い込む。
セリアがネヴァーに「耳が聞こえるの」と、嬉しそうに報告に行く。
「ルーファス殿ありがとうございます!」
ネヴァーがセリアを抱っこして抱きしめると嬉しそうな声を上げる。
「いや、別にいい。アンゴラータ族の方は帰り次第、こちらに書類を送る様に手配する」
ネヴァーが感極まった声で感謝を述べてルーファスが頷いてから、朱里を見ると目線が合い、笑顔を返してくる。
アシュレイが早速、商人を調べると言い、この領にある店へ向かう事になり、昼食はお開きとなりルーファスは朱里を連れてアシュレイの店へようやく向かうことになった。
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