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4章
悲劇の美少女 ※R18
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無事、夜の奇襲も無く、いつも通りの穏やかな朝を迎えた【刻狼亭】。
【刻狼亭】宿舎に泊まった朱里が支度をして朝食の為に料亭に戻るとアルビーが朱里を見つけて飛び込んできた。
「アカリー!!ふぅー。アカリが一番落ち着くよー・・・」
朱里はアルビーに抱き着かれて成すがまま頭に擦り寄られているとハガネがアルビーを引きはがしにかかる。
「やめろ。アルビー、アカリの髪がぐしゃぐしゃになってる」
むくれるアルビーを手で押しのけながら、ハガネが朱里の髪を櫛で梳かして飾り紐と生花で結い上げていく。
「ありがと、ハガネ。アルビーどうしたの?ルーファス達はもう帰ってきてるの?」
アルビーは首を振りながら眉間にしわを寄せる。
「私【聖女】苦手で逃げてきちゃった。ルーファス達はあと少しで帰ってくるよ」
朱里が困った顔をしながら、従業員に伝えたかを聞いてアルビーが伝えた事を聞き、急いで出迎えの準備の為に【刻狼亭】のフロントロビーまでハガネを連れて出ていく。
朱里がフロントロビーでハガネとシュテンとタマホメ・メビナで待ち構えていると暖簾をくぐりルーファス達が姿を見せる。
「おかえりなさいませ」
声をそろえて頭を下げ出迎えて、笑顔を向けるとルーファスが薄く笑う。
「今、戻った。客人を連れて来たから朝食の準備を急がせてくれ」
ルーファスの後ろに金髪の白い角を生やした長身の青年とツインテールの脱色した髪の女子高生を見て朱里が目を丸くする。
「西華高校・・・」
朱里が呟くとルーファスの耳が動く。
「アカリ、あの【聖女】の事で何か気付いたのか?」
ルーファスが朱里をありすから隠す様に顔を見つめると朱里は少し目を伏せながら首を振る。
「大したことじゃないの。私の知ってる学校の制服なだけだよ」
1年前、朱里が受験できなかった第一志望の高校、それが西華高校。
小さく着物の裾を握る朱里に優しく腰に手を回して抱き上げ、朱里に顔を近づけると、そのまま口づけて朱里が驚いた顔をするのを見て、ニッと口端を上げる。
「アカリ、そんな顔するな。前に言っただろ?君が笑ってくれたら嬉しいと」
朱里はそういえば一緒に初めてご飯を食べた時にそんな事を言われた気がするかも?と首をひねる。
少し笑ってルーファスに「ありがと」と頬にキスを返す。
「リロっち見た?甘々のラブラブだよ!」
「シノノメ、だから指をささない」
顔を真っ赤にした【魔王】と【聖女】が朱里達を前に騒いでいる。
「オレの番のアカリだ。アカリ、こちらが【魔王】リロノス・ディア・ロードミリオンと【聖女】アリス・シノノメだ」
ルーファスが2人を紹介しながら朱里だけを見つめていると、朱里が指でルーファスの頬をつつきながら小さく2人に頭を下げる。
抱き上げられたまま下ろしてもらうのは無理そうだと諦めて朱里が挨拶を口にする。
「上からごめんなさい。【刻狼亭】の朱里です。よろしくお願いします」
顔を赤くしながらリロノスがありすの手を握り朱里に挨拶を返す。
「【魔王】の称号を有しているリロノス・ディア・ロードミリオンだ。よろしく頼む」
「うちは東雲ありす!・・・アカリっち可愛いー!てか、ルーっち、こんな小さい子に手ぇ出すとか鬼畜じゃね?」
ありすがルーファスに非難の目を向けるとルーファスは眉間にしわを寄せる。
「その呼び名は不愉快だ。やめてくれ。そしてオレのアカリはシノノメの1つ下だ」
ありすが「マジで?!」と声を上げながら朱里をマジマジと見て朱里が苦笑いすると、ありすが大きい声を上げる。
「あーっ!!うちこの子知ってるし!『悲劇の美少女』だし!!」
朱里を指さしながらありすが「マジかー」と声を出し、ルーファスが朱里を見るが朱里は困惑顔で首をひねる。
「どういう事か聞かせてもらってもいいか?」
ルーファスに聞かれ、ありすが人差し指で唇を押さえながら口を開く。
「この子、一家惨殺事件の被害者の子っしょ?」
ありすの言葉に朱里がビクッと体を震わせてルーファスの着物を握りしめる。
ありすは朱里の顔を見て自分の知っている事件の該当者だと確信する。
「んで、この子が『悲劇の美少女』って見出しで有名になったのは2ヵ月くらい前かな?保険金目当てに叔父夫婦に殺されたってニュースでバンバン出てたから、うちも覚えてるんだよね」
「保険金・・・?私は普通に事故にあってここに来ただけで殺されてない、です」
朱里が困惑気味にありすに言うとありすも頷く。
「殺されてなくて良かったし!でも、車に轢かれた瞬間が動画で撮られてて、ユーチューとかニュースで流れてたよ。んで、この美少女誰だー?って盛り上がって・・・悲劇の一家惨殺事件の被害者って判って、芋づる式に叔父夫婦が『保険金目当てだった』って自供してって流れだったかな?なんでも、先に殺された父親と母親の保険金がアカリっちに行くはずが、叔父夫婦が受け取るって聞かなくて、保険屋が動いた事でアカリっちを保護せず、お金だけだまし取ったのがバレそうになったとかで、アカリっち殺してーって、感じだったらしいよ?人雇って車で轢いたのに死体がないから死体はどこに?みたいな話でも盛り上がってたし」
ありすの話す内容に朱里が目を見開いたまま口を押えていると、ルーファスに辛そうな顔をされ、ハガネに耳を両手で塞がれた。
ありすはリロノスとルーファスに怒られ、しょぼんと項垂れながら、朝食時にはケロッとして朱里と「女子トークするし!」と、朱里と喋りながら朝食を食べて、アルビーに嫌な顔をされていた。
朱里が「動画が出回るって肖像権の侵害!」と布団の上でジタバタしたのは夜の事だった。
布団を丸めて足をバタつかせる朱里にルーファスが抱きつきスッポリと腕に収める。
「何を暴れてるんだ?」
「んーと、魔法通信の映像を記憶して、それが色んな人に見られてる状態になっているみたいな・・事が元の世界であって、私の許可なく勝手に私の映像流されまくりにされてたみたいで・・・ありすさんの言ってた事に今更、恥ずかしさがこみあげてきたの・・・です」
朱里がムスッとするとルーファスが苦笑いしながら朱里の瞼に唇をつける。
「どのみち元の世界には帰れないんだから、言っても仕方がないな」
「うん。解ってるんだけどね・・・」
ハァ・・・と、朱里が息を吐いて「元の世界かぁ・・・」と小さく呟くとルーファスにギュッと力を込められる。
「オレはアカリを手放す気はないぞ?」
ルーファスが獰猛な目をしながら朱里を見つめると、朱里が目を細めて笑う。
「うん。離さないでね。私は【刻狼亭】でルーファスの横で生きていくの」
ルーファスの首の後ろに両手を回して、少し力を入れるとルーファスが唇を重ねてくる。
唇を重ねながらお互いに浴衣に手を掛けて脱がし合って肌を寄せ合い、手を絡めて繋ぎ合う。
「んっ・・・」
朱里が愛おしそうな目でルーファスに微笑むとルーファスも微笑みを返して、また深く口づけを交わし合う。
「ふぁっ、あっ」
唇の隙間から朱里の甘い吐息が漏れる度に昂った感情が熱を増す。
ルーファスに頷いて、ルーファスが朱里の太股を撫で上げ付け根に手を這わせ、朱里がピクリと身を震わせる。
手が秘部をまさぐり、小さな粒を摘まむと朱里が目をギュッとつぶる。
「んっ、それ、変になるから、駄目・・・っ」
「どんな風に変になるんだ?」
二本の指で粒を弄られ、朱里が首をふると、粒を強く潰されて朱里が目を開けて涙を滲ませる。
「んうっ、痛・・・指、ダメ、ひぅっ」
「ほら、アカリ言ってみろ?どんな風になるんだ?」
指の腹でグイグイと円を描く様に弄られ、朱里が口をはくはくと開閉する。
「ジンジン・・・するの。んっ、やぁっ」
「弄られるのは嫌か?」
そう聞きながらルーファスは朱里の唇に唇を押し当てて舐り、粒を挟んで指を前後に動かしはじめる。
「___っ_____っ!!!」
朱里の声はルーファスの口の中に吸い取られ、ルーファスの問いに答えようもなかった。
舌が絡み合いねっとりとした甘さが口に広がると、朱里の下腹部にツキンとした甘い痛みが走り、蜜口から雫が溢れ、ルーファスの指が粒から離れ、蜜口の中に侵入する。
2本の指で肉襞をなぞり押し広げながら、朱里の唇から口を離し、首筋を小さく吸い上げる。
「はぁ、はぁ、あっ、ふぁぁ、んっ、そこ、ダメぇ」
「どこが駄目なんだ?」
意地悪そうにルーファスが笑い、指を蜜口から抜き出すと、朱里に見える様に濡れた指と指の粘液が糸を引くさまを見せる。
「はぁ、ふっ、やっ・・・恥ずかしぃ・・・」
「アカリが駄目というから抜いたのになぁ?」
チュッと指先をルーファスが自分の口で吸って粘液を舐めとると朱里が首を振る。
指を抜かれた朱里の膣内が指とそれ以上の熱を求めてツキンツキンと小さな心臓があるように疼き、もの欲しそうに愛液の涎を垂らす。
「んっ、あっ、意地悪しないで・・・挿入て・・・くださいっ・・」
「駄目と言ったり欲しがったり、アカリはワガママだな」
クスリと笑いルーファスが指を3本縦にして蜜口に侵入させると、朱里が少し歯を食いしばり、ルーファスの指がゆっくりと出し入れされる圧迫感に耐える。
「はぁっ、ひぅぅっ、んっ」
じゅぼじゅぼと愛液のかき混ぜられる水音がし、朱里の蜜壺が熱を持ち肉壁がルーファスの指をキュウキュウと奥へ誘うとルーファスは指を肉襞に引っ掛ける様にゆっくり抜き出す。
「はぅっ、あっ、あっ、あっ」
「アカリはオレのモノだ。元の世界に帰りたいなんて思うな」
朱里が息を乱しながらルーファスを見上げると、片足を持ち上げられ、腰を引かれ濡れてヒクつく蜜口に一気に腰を深く穿たれ、愛液で滑りの良くなった肉壁は男根を簡単に咥え込んで、貪欲にもっと奥へと誘いギュウと締め上げる。
「あっ・・・ふっ、思って、ない・・・んっあっ」
「誰にも渡さない。オレの可愛い番」
ゆっくり腰を引いては最奥を穿ち、繰り返しされていくうちに蜜が溢れ、内壁の滑りを良くしていくと、腰の動きは速まり、肉棒の硬さと熱が脈打つのを内壁で感じて朱里が仰け反ると、ルーファスが腰の動きを止め、身震いし朱里の膣内を熱い物が満たしていく。
「あっ、うっ・・・はぁはぁ、んっ」
朱里が息を乱してルーファスを見つめるとルーファスは未だ朱里の中に挿入たままの肉棒を再び硬くさせる。
朱里の腰を抱き直し、ルーファスが再び腰を穿つと朱里が嬌声を上げる。
「あっ、やぁぁあっ、ああああっ!」
ピクピクと朱里の腰が動くとルーファスががっちりと腰を掴み再び腰を動かし始める。
「やっ、んっ、なんっ・・・ふぁぁぁ!」
腰が動かされる度に白い白濁が溢れ出て朱里の下肢を汚していく。
粘着質な音と肌のぶつかる音が部屋に響き、朱里が首を振って乱れるとルーファスは満足そうに舌なめずりをして、朱里の体を蹂躙する。
朱里がルーファスからようやく解放された時、朱里は涙で顔を濡らしながら気を失っていた。
ルーファスは自分の昂った感情が落ち着くと、そっと朱里の濡れた頬にキスを落として髪をかき上げる。
「クソッ。やはり、サッサッと交渉を終わらせて追い出すしかないな」
朱里の過去や元の世界をチラつかせて、朱里が『帰りたい』などと言い出したらと、思うとルーファスは気が気ではない。
ルーファスは自分の独占欲の強さに朱里を巻き込んだものの、それで朱里が自分から離れられない体になれば良いとすら思っている。
【刻狼亭】宿舎に泊まった朱里が支度をして朝食の為に料亭に戻るとアルビーが朱里を見つけて飛び込んできた。
「アカリー!!ふぅー。アカリが一番落ち着くよー・・・」
朱里はアルビーに抱き着かれて成すがまま頭に擦り寄られているとハガネがアルビーを引きはがしにかかる。
「やめろ。アルビー、アカリの髪がぐしゃぐしゃになってる」
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朱里が困った顔をしながら、従業員に伝えたかを聞いてアルビーが伝えた事を聞き、急いで出迎えの準備の為に【刻狼亭】のフロントロビーまでハガネを連れて出ていく。
朱里がフロントロビーでハガネとシュテンとタマホメ・メビナで待ち構えていると暖簾をくぐりルーファス達が姿を見せる。
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声をそろえて頭を下げ出迎えて、笑顔を向けるとルーファスが薄く笑う。
「今、戻った。客人を連れて来たから朝食の準備を急がせてくれ」
ルーファスの後ろに金髪の白い角を生やした長身の青年とツインテールの脱色した髪の女子高生を見て朱里が目を丸くする。
「西華高校・・・」
朱里が呟くとルーファスの耳が動く。
「アカリ、あの【聖女】の事で何か気付いたのか?」
ルーファスが朱里をありすから隠す様に顔を見つめると朱里は少し目を伏せながら首を振る。
「大したことじゃないの。私の知ってる学校の制服なだけだよ」
1年前、朱里が受験できなかった第一志望の高校、それが西華高校。
小さく着物の裾を握る朱里に優しく腰に手を回して抱き上げ、朱里に顔を近づけると、そのまま口づけて朱里が驚いた顔をするのを見て、ニッと口端を上げる。
「アカリ、そんな顔するな。前に言っただろ?君が笑ってくれたら嬉しいと」
朱里はそういえば一緒に初めてご飯を食べた時にそんな事を言われた気がするかも?と首をひねる。
少し笑ってルーファスに「ありがと」と頬にキスを返す。
「リロっち見た?甘々のラブラブだよ!」
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ルーファスが2人を紹介しながら朱里だけを見つめていると、朱里が指でルーファスの頬をつつきながら小さく2人に頭を下げる。
抱き上げられたまま下ろしてもらうのは無理そうだと諦めて朱里が挨拶を口にする。
「上からごめんなさい。【刻狼亭】の朱里です。よろしくお願いします」
顔を赤くしながらリロノスがありすの手を握り朱里に挨拶を返す。
「【魔王】の称号を有しているリロノス・ディア・ロードミリオンだ。よろしく頼む」
「うちは東雲ありす!・・・アカリっち可愛いー!てか、ルーっち、こんな小さい子に手ぇ出すとか鬼畜じゃね?」
ありすがルーファスに非難の目を向けるとルーファスは眉間にしわを寄せる。
「その呼び名は不愉快だ。やめてくれ。そしてオレのアカリはシノノメの1つ下だ」
ありすが「マジで?!」と声を上げながら朱里をマジマジと見て朱里が苦笑いすると、ありすが大きい声を上げる。
「あーっ!!うちこの子知ってるし!『悲劇の美少女』だし!!」
朱里を指さしながらありすが「マジかー」と声を出し、ルーファスが朱里を見るが朱里は困惑顔で首をひねる。
「どういう事か聞かせてもらってもいいか?」
ルーファスに聞かれ、ありすが人差し指で唇を押さえながら口を開く。
「この子、一家惨殺事件の被害者の子っしょ?」
ありすの言葉に朱里がビクッと体を震わせてルーファスの着物を握りしめる。
ありすは朱里の顔を見て自分の知っている事件の該当者だと確信する。
「んで、この子が『悲劇の美少女』って見出しで有名になったのは2ヵ月くらい前かな?保険金目当てに叔父夫婦に殺されたってニュースでバンバン出てたから、うちも覚えてるんだよね」
「保険金・・・?私は普通に事故にあってここに来ただけで殺されてない、です」
朱里が困惑気味にありすに言うとありすも頷く。
「殺されてなくて良かったし!でも、車に轢かれた瞬間が動画で撮られてて、ユーチューとかニュースで流れてたよ。んで、この美少女誰だー?って盛り上がって・・・悲劇の一家惨殺事件の被害者って判って、芋づる式に叔父夫婦が『保険金目当てだった』って自供してって流れだったかな?なんでも、先に殺された父親と母親の保険金がアカリっちに行くはずが、叔父夫婦が受け取るって聞かなくて、保険屋が動いた事でアカリっちを保護せず、お金だけだまし取ったのがバレそうになったとかで、アカリっち殺してーって、感じだったらしいよ?人雇って車で轢いたのに死体がないから死体はどこに?みたいな話でも盛り上がってたし」
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「んーと、魔法通信の映像を記憶して、それが色んな人に見られてる状態になっているみたいな・・事が元の世界であって、私の許可なく勝手に私の映像流されまくりにされてたみたいで・・・ありすさんの言ってた事に今更、恥ずかしさがこみあげてきたの・・・です」
朱里がムスッとするとルーファスが苦笑いしながら朱里の瞼に唇をつける。
「どのみち元の世界には帰れないんだから、言っても仕方がないな」
「うん。解ってるんだけどね・・・」
ハァ・・・と、朱里が息を吐いて「元の世界かぁ・・・」と小さく呟くとルーファスにギュッと力を込められる。
「オレはアカリを手放す気はないぞ?」
ルーファスが獰猛な目をしながら朱里を見つめると、朱里が目を細めて笑う。
「うん。離さないでね。私は【刻狼亭】でルーファスの横で生きていくの」
ルーファスの首の後ろに両手を回して、少し力を入れるとルーファスが唇を重ねてくる。
唇を重ねながらお互いに浴衣に手を掛けて脱がし合って肌を寄せ合い、手を絡めて繋ぎ合う。
「んっ・・・」
朱里が愛おしそうな目でルーファスに微笑むとルーファスも微笑みを返して、また深く口づけを交わし合う。
「ふぁっ、あっ」
唇の隙間から朱里の甘い吐息が漏れる度に昂った感情が熱を増す。
ルーファスに頷いて、ルーファスが朱里の太股を撫で上げ付け根に手を這わせ、朱里がピクリと身を震わせる。
手が秘部をまさぐり、小さな粒を摘まむと朱里が目をギュッとつぶる。
「んっ、それ、変になるから、駄目・・・っ」
「どんな風に変になるんだ?」
二本の指で粒を弄られ、朱里が首をふると、粒を強く潰されて朱里が目を開けて涙を滲ませる。
「んうっ、痛・・・指、ダメ、ひぅっ」
「ほら、アカリ言ってみろ?どんな風になるんだ?」
指の腹でグイグイと円を描く様に弄られ、朱里が口をはくはくと開閉する。
「ジンジン・・・するの。んっ、やぁっ」
「弄られるのは嫌か?」
そう聞きながらルーファスは朱里の唇に唇を押し当てて舐り、粒を挟んで指を前後に動かしはじめる。
「___っ_____っ!!!」
朱里の声はルーファスの口の中に吸い取られ、ルーファスの問いに答えようもなかった。
舌が絡み合いねっとりとした甘さが口に広がると、朱里の下腹部にツキンとした甘い痛みが走り、蜜口から雫が溢れ、ルーファスの指が粒から離れ、蜜口の中に侵入する。
2本の指で肉襞をなぞり押し広げながら、朱里の唇から口を離し、首筋を小さく吸い上げる。
「はぁ、はぁ、あっ、ふぁぁ、んっ、そこ、ダメぇ」
「どこが駄目なんだ?」
意地悪そうにルーファスが笑い、指を蜜口から抜き出すと、朱里に見える様に濡れた指と指の粘液が糸を引くさまを見せる。
「はぁ、ふっ、やっ・・・恥ずかしぃ・・・」
「アカリが駄目というから抜いたのになぁ?」
チュッと指先をルーファスが自分の口で吸って粘液を舐めとると朱里が首を振る。
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「んっ、あっ、意地悪しないで・・・挿入て・・・くださいっ・・」
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「はぁっ、ひぅぅっ、んっ」
じゅぼじゅぼと愛液のかき混ぜられる水音がし、朱里の蜜壺が熱を持ち肉壁がルーファスの指をキュウキュウと奥へ誘うとルーファスは指を肉襞に引っ掛ける様にゆっくり抜き出す。
「はぅっ、あっ、あっ、あっ」
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「やっ、んっ、なんっ・・・ふぁぁぁ!」
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