上 下
135 / 167
2章

心配症の旦那様 ※R18

しおりを挟む
 お母さんが旅行の話ではしゃぎしながら「着ていく服はどうしましょう!」と、ルンルンと今にもスキップを踏みそうな感じでアーデルカさんを伴って、部屋に戻って行った。

 私とイクシオンも自分達の寝室に戻っていて、私の体の上には軍人らしい逞しい肉体がのしかかっていた。

「リト、長期遠征の間……君を、何処かに閉じ込めてしまいたい……」
 
 そんな切なげな眼をして、何を脅迫じみた事を言っているのか……それ、監禁だからね!? と、言いたいところだけど、私にはそれを言う余裕が無かった。

 膝を掴まれて、大きく左右に足を広げさせられ、開かれた秘所にはぬぷぬぷとイクシオンの雄竿が媚肉を押し広げて深く挿入されていた。

「あ、ふっ……んっん__ッ」

 王子がまた来るとは限らないと、言っているのに……心配性なこの人は、まるで私にマーキングするように、ずっと繋がったまま行為を繰り返していて、体力お化け―!! と、毎度の事ながら叫びたい。
 私の体は寝室に入った瞬間に服を剥ぎ取られて、愛撫を繰り返され、それは何度イッても終わらなくて、淫蜜が蜜壺からとろとろに出て、シーツに大きな染みを作っても、続いていた。

 この間、「直ぐに挿入れて、痛かったんだからね!」と、怒ったせいか、それはもう丁寧に指で肉襞を円を描く様に何度も掻き回されて、「もう大丈夫だから!」と騒ぐと、なんとこの人……舌で秘所を舐めてきた。
獣人だからって、そこまで犬っぽい仕草は要らないのー! と、泣くしかなかった。
しかも花芯を舌で舐めてイカされたりで……何度も頭が真っ白になっては、意識が飛びかけて引き戻される快楽地獄……

 ようやく蜜口に亀頭の先端を押し当てられて、これで少しは楽になれる。とか思ったけど……結果は、この状況である。

「イクス、深い……んぅ、あっ、あ、あ、ん」
「こうして、ずっと一つに繋がっていたい。君を離したくない」
「あくぅ、奥は、駄目ぇ……ひゃぅんっ」

 ズンッと熱杭を奥に穿たれて、体が弓なりに反り嬌声をあげて戦慄く。
お腹の奥が熱くて気持ちいいのと、体力お化けの軍人に、体力が一般人の女性は付き合いきれないと悲鳴をあげてる。
それでも、与えられる快感に直ぐに堕ちていってしまい、彼が腰を動かす度に私はリズミカルに声をあげていた。

「あ、あ、あっ、あっ、んんっ」
「リトの中がギュッて抱きついてきてる。気持ち悦い?」
「んっ、きもち、いい……よ。あっ、はぁ、んっ、ん、ん」

 最近、よく「悦い?」って、聞かれる事が多くて「イイ」と言うまでは、連続でコツコツねっとり奥を突いて、私が「イイ」と口にするまで喘がしてくるから、早々に「イイ」と言って白旗を上げるようにしている。
実際、気持ちいいし嫌ではない。ただ、恥ずかしいだけ。

 イクシオンが私の足を持ち直して、ぐちゅっと音を立てながら私の中から引き抜いて片足を上げると、蜜口から白濁が溢れたところで、またイクシオンの剛直がにちにちと音を立てて挿入ってくる。

「ふぁぁあっ!」
「ああ、また締まった。やはり、こんなに可愛いリトを、一人にしたく無いな」
「んくっ、あっ、あっ、イクス、限界……、もぉ、だめぇ……んっ」

 もう体力が限界なのと、これ以上は意識が飛んじゃいそうだ。
イクシオンがフッと笑って、腰を深く進めてきて、結合部分がピッタリと合わさるとズッズッと腰を動かして、その度にキューッと奥の肉襞が締まっていく感覚がする。

「何度でもイッていいよ。夜は長いからね」
「ひゃぅんぅ、イッちゃうから、動いちゃ……ああああっ!」

 ビクビクと体を震わせて絶頂で目を閉じた私をうつ伏せにさせて、後ろからお尻を左右に割るように蜜腔へ男根を侵入させてきた。

「んんぅっ、も、イッたの、も、だめ、やうぅぅっ」
「リトは少し休んでいて。オレが勝手に後ろで動いてるから」

 上からの手の甲の上に手を重ねられて、ベッドとイクシオンに挟まれて、グリグリと膣内を圧迫され少し悲鳴じみた嬌声を上げた。
これ、私休められてない! 勝手に動いてもいいけど、私休めてないよー!

「あくぅ、きゃうっ、あっ、だめ、んくぅ」
「リトは後ろからの方が好きなのか? ギュウギュウしてきて、凄く可愛い」
「違、んんっ、分かんな、いっ、そこ、だめ、おかしく、なちゃっ、あああんんっ」

 グリッと押さえ込む様に猛った角が、気持ちよくマヒしかけた最奥よりも少し手前に押し付けられて、私は快感でお腹の中が、ピクンピクンと小魚でも飛び跳ねているかの様な、変な感覚に襲われて、口をはくはくさせていた。

「また上手にイケたね。リトは良い子だ」

 はふはふと息を繰り返すだけの私に、イクシオンが子供にでも言うみたいに囁いては、背筋を撫でて首筋や肩にキスを落とす。
頭がくらくらしてよく、回らない……この快楽地獄いつまで続くんだろう?
あの王子のせいで、いつもよりイクシオンがねっとりじっくり時間をかけてのエッチをしてくるから、私としてはギブアップさせてほしい。

 あの王子……次に会うことがあったら、絶対にボコボコにして、尻尾に毛が生えたら引っこ抜いて、姫ちゃんの遊びものにしてやるぅー!!
しおりを挟む
感想 99

あなたにおすすめの小説

【書籍化確定、完結】私だけが知らない

綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ 目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2024/12/26……書籍化確定、公表 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

番から逃げる事にしました

みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。 前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。 彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。 ❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。 ❋独自設定有りです。 ❋他視点の話もあります。 ❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

獣人公爵のエスコート

ざっく
恋愛
デビューの日、城に着いたが、会場に入れてもらえず、別室に通されたフィディア。エスコート役が来ると言うが、心当たりがない。 将軍閣下は、番を見つけて興奮していた。すぐに他の男からの視線が無い場所へ、移動してもらうべく、副官に命令した。 軽いすれ違いです。 書籍化していただくことになりました!それに伴い、11月10日に削除いたします。

召喚されたのに、スルーされた私

ブラックベリィ
恋愛
6人の皇子様の花嫁候補として、召喚されたようなんですけど………。 地味で影が薄い私はスルーされてしまいました。 ちなみに、召喚されたのは3人。 2人は美少女な女子高生。1人は、はい、地味な私です。 ちなみに、2人は1つ上で、私はこの春に女子高生になる予定………。 春休みは、残念異世界への入り口でした。

私の番はこの世界で醜いと言われる人だった

えみ
恋愛
学生時代には多少恋愛経験を積んできたけど、社会人になってから仕事一筋でアラサーになっても恋人が出来なかった私は、恋人を作ろうと婚活パーティに行こうとしたところで交通事故にあって死んでしまった。 生まれ変わった世界では、私は人間だったけど、獣人や人間が共存している世界。 戦争などが無く、平和な世の中なため、獣人も人化した時にはマッチョはあまり美しく思われないという美的感覚に、マッチョ好きの私は馴染めないのでやはり恋人はなかなかできない。 獣人には番だとかそういうものがあるみたいだけど、人間の私にはそういう感覚があまりよく分からないので、「この世界でも普通に仕事一筋で生きていこう。また死にたくないし。」 とか思っていたら、さっそく死亡フラグが舞い込んできました。 しかも、死ぬか恋愛するかって、極端すぎるわ…! 結構あっさり終わらせる予定です。 初心者なので、文章がおかしいところがあるかもしれません…

関係を終わらせる勢いで留学して数年後、犬猿の仲の狼王子がおかしいことになっている

百門一新
恋愛
人族貴族の公爵令嬢であるシェスティと、獣人族であり六歳年上の第一王子カディオが、出会った時からずっと犬猿の仲なのは有名な話だった。賢い彼女はある日、それを終わらせるべく(全部捨てる勢いで)隣国へ保留学した。だが、それから数年、彼女のもとに「――カディオが、私を見ないと動機息切れが収まらないので来てくれ、というお願いはなんなの?」という変な手紙か実家から来て、帰国することに。そうしたら、彼の様子が変で……? ※さくっと読める短篇です、お楽しみいだたけましたら幸いです! ※他サイト様にも掲載

処理中です...