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2章
青春エントロピー
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サバちゃんを追って走り出す私と将門君、八柳君は途中まで一緒だった気もしたけど、人混みの多さに見失い、私と将門君もサバちゃんを見失っていた。
「サバちゃん、どこ行ったんだろ?」
「スマホで連絡してみる……駄目だ、拒否されてる」
私もサバちゃんのスマホに電話をしたけど、『相手の方の都合により応答できません』と、拒否されたことがわかるアナウンスが流れる。
アプリでメッセージを送っても応答はない。
「将門君、ごめんね……私が気をつかえば良かったね」
「いや、鴨根のせいじゃない。……安奈が元々デートだなんだって、鴨根を無視して、勝手に段取り決めたのも悪いからな」
「あー、うん。そこは少しだけ、サバちゃんに文句言いたいかな?」
丁度お昼のパレードが始まって、中央広場に人が集まり始め、私と将門君の二人で中央広場のベンチで座って、ジュースを飲みながら、サバちゃんがパレードを見たがっていた事もあって、パレードを見に来ないか待っていた。
「鴨根は、神隠しにあったって言われてるけどさ、何か、その間に良いことでもあった?」
「え? 何で?」
「なんていうか、鴨根の雰囲気が昔と変わったし、髪も伸ばして女の子っぽくなったよな」
「そうかな? 昔よりか可愛くなった? なんて……」
「凄く、可愛くなった」
冗談のつもりで言って、真面目に返されて、思わず口を閉ざす。
リア充にそう言われると、流石に照れる。まぁ、友人の彼氏に手を出さないし、私にはイクシオンがいるからときめいたりはしないんだけどね。
「えへへ。私、好きな人出来たから、その人のおかげかな?」
「鴨根、やっぱり好きな人いるんだ?」
「うん。一番好きな人で、会いたい人。将門君がサバちゃん好きなくらい本気だよ。ただ、会えないし、説明しづらい人だから、サバちゃんに言えなくて、今回こんな事になったんだよね……本当に、ごめんね」
「いや、オレは何となく鴨根は好きな人、出来たと思ってた」
「あはは。幼馴染だもんねぇ」
幼稚園からの幼馴染はよく見ているようだ。
パレードが段々と中央広場から遠ざかり、人が散り散りになり始めると、サバちゃんと八柳君の後姿を見付けた。
「将門君、サバちゃん達が居た!」
「追いかけよう」
「うん」
二人を追い駆けて行き、サバちゃんと八柳君の後ろまであと少しの所で二人の会話が聞こえた。
「ナツって、本当に使えないんだから!」
「アンナちゃん、厳しい~っ」
「アンタが女ったらしなのは噂だけ?」
「でもさーアンナちゃん、リトちゃん可愛いけど、触ったら凄い速度で手ぇ払うし、ガードしまくりだよー?」
「恋愛したことも無い子なんだから、上手く丸め込めばいいでしょ!」
「恋愛初心者っていうから、簡単に遊ばせてくれるって、言ったじゃん。酷いよアンナちゃん」
「アンタのテクが悪いんでしょ! 将門もカモと話してばっかだし、最悪!」
「なら、アンナちゃん、俺と遊ぼ―」
「将門が反省するまでなら、付き合ってあげる」
「やったー!」
な、んだ? この会話……?
私が立ち止まると、将門君も立ち止まって、離れていく二人の背中が別の誰か知らない人に思えた。
おかしいな……私の親友は、こんな酷いことを言う子じゃないんだけどな。
下を向くと涙がぽろぽろ落ちて地面に吸い込まれていく。
「あっちで少し休もう」
将門君に連れられて、遊園地内のトンネルの様なレストラン前のベンチに座って、私が泣き止むまでさっきの賞品の人形を貸してくれて、人形を抱きしめる振りをして泣いているのを誤魔化すのに使わしてもらった。
泣き止んだら、将門君が「レストランで飯、食うか?」と聞いてくれて、「 自棄食いに付き合ってくれる?」と冗談めかして聞いたら、笑って頷いてくれた。
レストランなのに、ハンバーガーとポテトを頼んだけど、思った以上に本格的なハンバーガーが出てきて、二人で「ヤバい。アメリカンだ……」とか訳の分からない感想を言って、食べ進めていった。
ガッツリ食べたから「お手洗いで化粧直しをしてくるね」と、将門君に言ったら、近くのお土産コーナーで待ってると言われて、急いでお化粧直しに行った。
うん。泣いたから少しファンデーションが落ちてる。
異世界から帰ってきてからも、活動的に動き回ってるせいで、色白とは言えないから、日焼け止めが欠かせないのが辛いわ。
ファンデーションと色付きリップを塗り直して、お土産屋さんに行くと将門君が小さな紙袋をくれた。
「折角、遊びに来たのに、嫌な思い出で終わるのも嫌だろ? それで少しは晴れると良いんだけどな」
「え、なに? 開けていい?」
頷いた将門君を見て、こういう所がサバちゃんは好きなんだろうな……と、思いながら紙袋を開ける。
中から出てきたのは、クリスタル細工の狼の悪役のキーホルダーだった。
「うわぁ~。ありがとう! 嬉しい~っ!」
「んじゃ、そろそろ遅くなる前に帰ろう」
「え? サバちゃん達は良いの?」
「スマホがようやく通じたから、別れた。各自帰るってことになった」
「えええぇぇっ!?」
私が口をパクパクさせると、将門君は私の手を引いて歩きだした。
帰りながら、将門君はサバちゃんとの事を話してくれた。
最初は私を探す為にビラ配りとか一緒にしてて、それで付き合い始めたけど、将門君が私を好きだったこと、私の前では態度が違ってた事、サバちゃんの中では、今も将門君は私が好きなんじゃないか? って、ずーっと思ってて、私が戻って来て、それは日増しに強くなっていったみたい。
「安奈とデートして、それで元に戻れればって、思ってたんだけど、鴨根も呼んだって言うし、八柳も来てるしで、なんか企んでるとは思ってたんだけど……なんか、巻き込んだみたいで、悪い」
「ううん。私が最初にサバちゃんに好きな人が居るって言っておけば良かったんだし、 拗れさせてごめんね」
「まぁ、遅かれ早かれ別れてたんだよ。安奈が浮気すんのこれで四回目だしな」
「えーっ!? サバちゃんが!?」
「オレの気を引こうとして、たまに男遊びしてるんだよ。気を引くどころか、逆に冷めていくんだけどな」
サバちゃん……私の親友はどこへ消えてしまったのか……?
将門君は高校を卒業したら、ご両親の仕事の都合で海外行きが決定しているらしい。
今はお父さんだけ海外に居て、サバちゃんとは結局、別れる事にはなっていたと思うと言っていた。
家まで将門君が送ってくれて、最後に「好きな奴に、早く会えると良いな」と笑って別れた。
「サバちゃん、どこ行ったんだろ?」
「スマホで連絡してみる……駄目だ、拒否されてる」
私もサバちゃんのスマホに電話をしたけど、『相手の方の都合により応答できません』と、拒否されたことがわかるアナウンスが流れる。
アプリでメッセージを送っても応答はない。
「将門君、ごめんね……私が気をつかえば良かったね」
「いや、鴨根のせいじゃない。……安奈が元々デートだなんだって、鴨根を無視して、勝手に段取り決めたのも悪いからな」
「あー、うん。そこは少しだけ、サバちゃんに文句言いたいかな?」
丁度お昼のパレードが始まって、中央広場に人が集まり始め、私と将門君の二人で中央広場のベンチで座って、ジュースを飲みながら、サバちゃんがパレードを見たがっていた事もあって、パレードを見に来ないか待っていた。
「鴨根は、神隠しにあったって言われてるけどさ、何か、その間に良いことでもあった?」
「え? 何で?」
「なんていうか、鴨根の雰囲気が昔と変わったし、髪も伸ばして女の子っぽくなったよな」
「そうかな? 昔よりか可愛くなった? なんて……」
「凄く、可愛くなった」
冗談のつもりで言って、真面目に返されて、思わず口を閉ざす。
リア充にそう言われると、流石に照れる。まぁ、友人の彼氏に手を出さないし、私にはイクシオンがいるからときめいたりはしないんだけどね。
「えへへ。私、好きな人出来たから、その人のおかげかな?」
「鴨根、やっぱり好きな人いるんだ?」
「うん。一番好きな人で、会いたい人。将門君がサバちゃん好きなくらい本気だよ。ただ、会えないし、説明しづらい人だから、サバちゃんに言えなくて、今回こんな事になったんだよね……本当に、ごめんね」
「いや、オレは何となく鴨根は好きな人、出来たと思ってた」
「あはは。幼馴染だもんねぇ」
幼稚園からの幼馴染はよく見ているようだ。
パレードが段々と中央広場から遠ざかり、人が散り散りになり始めると、サバちゃんと八柳君の後姿を見付けた。
「将門君、サバちゃん達が居た!」
「追いかけよう」
「うん」
二人を追い駆けて行き、サバちゃんと八柳君の後ろまであと少しの所で二人の会話が聞こえた。
「ナツって、本当に使えないんだから!」
「アンナちゃん、厳しい~っ」
「アンタが女ったらしなのは噂だけ?」
「でもさーアンナちゃん、リトちゃん可愛いけど、触ったら凄い速度で手ぇ払うし、ガードしまくりだよー?」
「恋愛したことも無い子なんだから、上手く丸め込めばいいでしょ!」
「恋愛初心者っていうから、簡単に遊ばせてくれるって、言ったじゃん。酷いよアンナちゃん」
「アンタのテクが悪いんでしょ! 将門もカモと話してばっかだし、最悪!」
「なら、アンナちゃん、俺と遊ぼ―」
「将門が反省するまでなら、付き合ってあげる」
「やったー!」
な、んだ? この会話……?
私が立ち止まると、将門君も立ち止まって、離れていく二人の背中が別の誰か知らない人に思えた。
おかしいな……私の親友は、こんな酷いことを言う子じゃないんだけどな。
下を向くと涙がぽろぽろ落ちて地面に吸い込まれていく。
「あっちで少し休もう」
将門君に連れられて、遊園地内のトンネルの様なレストラン前のベンチに座って、私が泣き止むまでさっきの賞品の人形を貸してくれて、人形を抱きしめる振りをして泣いているのを誤魔化すのに使わしてもらった。
泣き止んだら、将門君が「レストランで飯、食うか?」と聞いてくれて、「 自棄食いに付き合ってくれる?」と冗談めかして聞いたら、笑って頷いてくれた。
レストランなのに、ハンバーガーとポテトを頼んだけど、思った以上に本格的なハンバーガーが出てきて、二人で「ヤバい。アメリカンだ……」とか訳の分からない感想を言って、食べ進めていった。
ガッツリ食べたから「お手洗いで化粧直しをしてくるね」と、将門君に言ったら、近くのお土産コーナーで待ってると言われて、急いでお化粧直しに行った。
うん。泣いたから少しファンデーションが落ちてる。
異世界から帰ってきてからも、活動的に動き回ってるせいで、色白とは言えないから、日焼け止めが欠かせないのが辛いわ。
ファンデーションと色付きリップを塗り直して、お土産屋さんに行くと将門君が小さな紙袋をくれた。
「折角、遊びに来たのに、嫌な思い出で終わるのも嫌だろ? それで少しは晴れると良いんだけどな」
「え、なに? 開けていい?」
頷いた将門君を見て、こういう所がサバちゃんは好きなんだろうな……と、思いながら紙袋を開ける。
中から出てきたのは、クリスタル細工の狼の悪役のキーホルダーだった。
「うわぁ~。ありがとう! 嬉しい~っ!」
「んじゃ、そろそろ遅くなる前に帰ろう」
「え? サバちゃん達は良いの?」
「スマホがようやく通じたから、別れた。各自帰るってことになった」
「えええぇぇっ!?」
私が口をパクパクさせると、将門君は私の手を引いて歩きだした。
帰りながら、将門君はサバちゃんとの事を話してくれた。
最初は私を探す為にビラ配りとか一緒にしてて、それで付き合い始めたけど、将門君が私を好きだったこと、私の前では態度が違ってた事、サバちゃんの中では、今も将門君は私が好きなんじゃないか? って、ずーっと思ってて、私が戻って来て、それは日増しに強くなっていったみたい。
「安奈とデートして、それで元に戻れればって、思ってたんだけど、鴨根も呼んだって言うし、八柳も来てるしで、なんか企んでるとは思ってたんだけど……なんか、巻き込んだみたいで、悪い」
「ううん。私が最初にサバちゃんに好きな人が居るって言っておけば良かったんだし、 拗れさせてごめんね」
「まぁ、遅かれ早かれ別れてたんだよ。安奈が浮気すんのこれで四回目だしな」
「えーっ!? サバちゃんが!?」
「オレの気を引こうとして、たまに男遊びしてるんだよ。気を引くどころか、逆に冷めていくんだけどな」
サバちゃん……私の親友はどこへ消えてしまったのか……?
将門君は高校を卒業したら、ご両親の仕事の都合で海外行きが決定しているらしい。
今はお父さんだけ海外に居て、サバちゃんとは結局、別れる事にはなっていたと思うと言っていた。
家まで将門君が送ってくれて、最後に「好きな奴に、早く会えると良いな」と笑って別れた。
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