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1章
キノコ採取
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少し肌寒くなり始め、クローゼットにあった服を重ね着して外に出た。
クローゼットの服は男物で大きいサイズが多いから、私としては少し不便だったのだけど、重ね着するには丁度いい。
本日はジャングルにいっぱい垂れ下がっている蔓を使って作った、網籠を手に探索するつもりである。
薪の心配が解消されたから、残る心配は食料だけだ。
リュックに入れた本は、キノコなどが載っている本をチョイス。
秋ってキノコ一杯ありそうなイメージなので、キノコをゲットしてベーコンと一緒に塩コショウで炒めたいのだ。
料理本で見て、一番簡単そうなのがキノコ料理だったからね。
バターがあれば良かったんだけど、紳士さんの荷物にも備蓄庫にもバターは無かった。
チーズがあるならバターもあるはず。
紳士さん、次はバターが欲しいです! と、心の中で騒いでおく。
まぁ、私は『まだ見ぬ君』さんへの荷物を泥棒してしまったから、紳士さんに恨まれそうではあるんだけど、手紙を読む限り優しそうな人なので、許してくれるかもしれない。
「ゲーキョキョ、キョー」
「ゲッちゃん、キノコだよ! キノコ探そう!」
チラリと後ろを向いて、ゲッちゃんは私の前を飛んで先導してくれる。
ちなみにゲッちゃんのご飯は、外に自分で獲りに行って食べてるから用意したことは無い。
冬はどうするんだろう? と心配だから、ゲッちゃんの好きな木の実をガラスの瓶に一応入れて保存させている。
「ゲッちゃん、ゲキョゲキョゲッキョゲキョー♪」
「ゲーキョー」
自作のゲッちゃんの歌を口ずさみ、ゲッちゃんに連れられて木々の影になった場所にやってきた。
少し枯葉なんかもあるけど、木の根元からニョコニョコとエリンギサイズのキノコがいっぱい生えてる。
こげ茶色でなめこみたいな感じ。
一本採って、本と照らし合わせてみる。
「こげ茶のキノコ……クリコダケ。水に1日浸けてあく抜きをしましょう。あく抜きが出来たら、そのままスライスしてウォルンコと和えると、美味しいキノコサラダになります……ウォルンコってなんだろう?」
ウォルンコは何かの名称らしく、翻訳が出来ないみたいだけど、水にさらせば生でも食べれるキノコらしいので、網籠に半分程入れる。
他にもキノコは生えていて、赤いキノコ……見るからに毒持ってそうな感じなんだけど、本で調べたら「ゼキキノコ」という名前のキノコで、熱さましの薬や腹下しの薬なんかになる物らしい。
冬場は風邪が怖いから、ゼキキノコもいっぱい採っておいた。
薬にするにはスライスして日干しにして、それをお湯で一時間煮込んで赤い色から白い色にキノコのかさ部分がなったら、取り出して、煮汁を飲めばいいらしい。
味が非常に苦味があるので甘味と一緒に瓶に保存しておくと良いらしい。
氷砂糖と一緒に煮付けたらいいかな? 帰ったら早速スライスして日干しにしよう。
「水にさらすのが一日掛かりだと、食べれるのは明日だから……今日食べれるキノコが欲しいよねー……」
ゲッちゃんがモッシャモッシャ何かを草むらで食べていて、覗くと小指くらいの小さなキノコを食べていた。
ゲッちゃんが食べてるなら、安全な物かも?
本で調べると高級食材の一つ「ゲンソウキノコ」という、まろやかな味わいのキノコで匂いがとてもよく、生でも焼いても茹でても良い、世界の料理人達がこぞって買い求めるキノコと記載されていた。
「ゲッちゃん! 私の分も残してー!!」
「ゲキョキョ!!」
「わぁー! せめて一つくらい頂戴~っ!」
「ゲキョ―!!」
ゲンソウキノコはまさに幻想と消えた。ゲッちゃんのお腹の中に……
ゲッちゃん分けてくれてもいいのにぃぃ~っ!!
お腹がいっぱいになったゲッちゃんは、口から良い香りをさせてフフーンとした顔で他にもキノコを探す私をのんびりと見ていた。
覚えてろゲッちゃんめ!
他に探せたキノコは、「ハスナキノコ」「ロミキノコ」という二種類で、ハスナキノコは量こそ多いけどエノキみたいに細くて食べ応えはあんまりないかも?
ロミキノコはマッシュルームみたいな背の低いキノコで、バター炒めなんかに良いらしい。
バターは無いけど、今日の夕飯はロミキノコとベーコンの炒め物に決定である。
網籠をいっぱいにして小屋に戻り、私はようやくここの生活でまともな料理を自分で作る事に成功した。
ほとんどベーコンのおかげだけどね。
ロミキノコとベーコンの炒め物は美味しかった!
これで卵でもあれば、もう少しボリュームがある感じで食べれたかなー? と、思わなくもない。
鳥だけはこのジャングルよく見かけるから、明日は卵を探しに行こうかな?
ガラス瓶にロミキノコをスライスした物を詰め込み、ハスナキノコは水洗いして水気を切ってからガラス瓶に詰め込んだ。
他に採取したキノコは、クリコダケは水にさらし中。ゼキキノコはスライスして干している。
果物のガラス瓶も結構作ったし、キノコの瓶も出来たし、割りと良い感じに少しずつ冬の支度が出来てきてるかも?
ゲンソウキノコ……次に採取に行った時はゲッちゃんより見付けて食料の足しにしたい。
クローゼットの服は男物で大きいサイズが多いから、私としては少し不便だったのだけど、重ね着するには丁度いい。
本日はジャングルにいっぱい垂れ下がっている蔓を使って作った、網籠を手に探索するつもりである。
薪の心配が解消されたから、残る心配は食料だけだ。
リュックに入れた本は、キノコなどが載っている本をチョイス。
秋ってキノコ一杯ありそうなイメージなので、キノコをゲットしてベーコンと一緒に塩コショウで炒めたいのだ。
料理本で見て、一番簡単そうなのがキノコ料理だったからね。
バターがあれば良かったんだけど、紳士さんの荷物にも備蓄庫にもバターは無かった。
チーズがあるならバターもあるはず。
紳士さん、次はバターが欲しいです! と、心の中で騒いでおく。
まぁ、私は『まだ見ぬ君』さんへの荷物を泥棒してしまったから、紳士さんに恨まれそうではあるんだけど、手紙を読む限り優しそうな人なので、許してくれるかもしれない。
「ゲーキョキョ、キョー」
「ゲッちゃん、キノコだよ! キノコ探そう!」
チラリと後ろを向いて、ゲッちゃんは私の前を飛んで先導してくれる。
ちなみにゲッちゃんのご飯は、外に自分で獲りに行って食べてるから用意したことは無い。
冬はどうするんだろう? と心配だから、ゲッちゃんの好きな木の実をガラスの瓶に一応入れて保存させている。
「ゲッちゃん、ゲキョゲキョゲッキョゲキョー♪」
「ゲーキョー」
自作のゲッちゃんの歌を口ずさみ、ゲッちゃんに連れられて木々の影になった場所にやってきた。
少し枯葉なんかもあるけど、木の根元からニョコニョコとエリンギサイズのキノコがいっぱい生えてる。
こげ茶色でなめこみたいな感じ。
一本採って、本と照らし合わせてみる。
「こげ茶のキノコ……クリコダケ。水に1日浸けてあく抜きをしましょう。あく抜きが出来たら、そのままスライスしてウォルンコと和えると、美味しいキノコサラダになります……ウォルンコってなんだろう?」
ウォルンコは何かの名称らしく、翻訳が出来ないみたいだけど、水にさらせば生でも食べれるキノコらしいので、網籠に半分程入れる。
他にもキノコは生えていて、赤いキノコ……見るからに毒持ってそうな感じなんだけど、本で調べたら「ゼキキノコ」という名前のキノコで、熱さましの薬や腹下しの薬なんかになる物らしい。
冬場は風邪が怖いから、ゼキキノコもいっぱい採っておいた。
薬にするにはスライスして日干しにして、それをお湯で一時間煮込んで赤い色から白い色にキノコのかさ部分がなったら、取り出して、煮汁を飲めばいいらしい。
味が非常に苦味があるので甘味と一緒に瓶に保存しておくと良いらしい。
氷砂糖と一緒に煮付けたらいいかな? 帰ったら早速スライスして日干しにしよう。
「水にさらすのが一日掛かりだと、食べれるのは明日だから……今日食べれるキノコが欲しいよねー……」
ゲッちゃんがモッシャモッシャ何かを草むらで食べていて、覗くと小指くらいの小さなキノコを食べていた。
ゲッちゃんが食べてるなら、安全な物かも?
本で調べると高級食材の一つ「ゲンソウキノコ」という、まろやかな味わいのキノコで匂いがとてもよく、生でも焼いても茹でても良い、世界の料理人達がこぞって買い求めるキノコと記載されていた。
「ゲッちゃん! 私の分も残してー!!」
「ゲキョキョ!!」
「わぁー! せめて一つくらい頂戴~っ!」
「ゲキョ―!!」
ゲンソウキノコはまさに幻想と消えた。ゲッちゃんのお腹の中に……
ゲッちゃん分けてくれてもいいのにぃぃ~っ!!
お腹がいっぱいになったゲッちゃんは、口から良い香りをさせてフフーンとした顔で他にもキノコを探す私をのんびりと見ていた。
覚えてろゲッちゃんめ!
他に探せたキノコは、「ハスナキノコ」「ロミキノコ」という二種類で、ハスナキノコは量こそ多いけどエノキみたいに細くて食べ応えはあんまりないかも?
ロミキノコはマッシュルームみたいな背の低いキノコで、バター炒めなんかに良いらしい。
バターは無いけど、今日の夕飯はロミキノコとベーコンの炒め物に決定である。
網籠をいっぱいにして小屋に戻り、私はようやくここの生活でまともな料理を自分で作る事に成功した。
ほとんどベーコンのおかげだけどね。
ロミキノコとベーコンの炒め物は美味しかった!
これで卵でもあれば、もう少しボリュームがある感じで食べれたかなー? と、思わなくもない。
鳥だけはこのジャングルよく見かけるから、明日は卵を探しに行こうかな?
ガラス瓶にロミキノコをスライスした物を詰め込み、ハスナキノコは水洗いして水気を切ってからガラス瓶に詰め込んだ。
他に採取したキノコは、クリコダケは水にさらし中。ゼキキノコはスライスして干している。
果物のガラス瓶も結構作ったし、キノコの瓶も出来たし、割りと良い感じに少しずつ冬の支度が出来てきてるかも?
ゲンソウキノコ……次に採取に行った時はゲッちゃんより見付けて食料の足しにしたい。
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