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二人の結末 ③
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それからエンジュは少しずつ公爵家の当主としての仕事を再開していく。
元々、当主としての才があるのか仕事ぶりはブランクなど感じさせないものだった。
エンジュの仕事の再開により俺の仕事も開始となるのだが……ここで一つ大きな問題にぶち当たる。
俺の仕事は護衛のはずなのに、やっている事は仕事の合間にエンジュを抱きしめたりブラッシングされたりと一緒に食事をとったり……これじゃあまるでエンジュに飼われているペットじゃないか。
護衛だって俺の他にも何十人といて、はっきり言って俺の存在は必要なのかと思う日々……。
そして今日もエンジュは仕事休憩中に、俺の腕の中に潜り込んできて抱きしめてくれと甘えてくる。
「なぁ、エンジュ。俺は護衛として必要か?」
「ん~何をおかしな事を言ってるんですかダンテさん。ダンテさんは護衛として必要に決まってるじゃないですか」
少し眠た気なエンジュは、俺の胸に頬を寄せて気持ち良さそうな表情を浮かべる。
「だが、俺は護衛としての仕事をしていない気が……」
「そんな事はありませんよ。僕はダンテさんが傍にいてくれるだけで守られているんだと実感しています。それに……ダンテさんは僕を守ってくれるって約束したじゃないですか……」
「そうだが……」
「だったら僕の傍にいて下さい。僕だけを見て、僕の事だけを考えていて下さい……。……なんて言ったら引いちゃいますよね。ごめんなさい……ダンテさん……」
目に涙を浮かべ俺の胸に顔を埋めるエンジュ……。
俺が少しでもエンジュの元から離れるような発言や態度をとると、こうやって精神のバランスを崩してしまう時がある。
顔を埋めた際に、うなじからチラリと見える俺の噛み跡……。
首以外にも体中に俺がつけてしまった傷跡を見る度に、監禁された時の辛い日々をエンジュが思い出してしまうんじゃないかと心配になる。
この傷がエンジュの心を縛り付けてしまっている……。
その傷をつけてしまった俺は……
「大丈夫だエンジュ……。俺はお前の傍にいるから……」
そう囁いてやると泣き顔は笑顔へと変わり、嬉しそうに俺の頬に手を添えてくる。
「ダンテさん……。一生……僕の傍にいてくれますか……?」
「一生か……エンジュが望むならば俺は傍にいる」
「エヘヘ、嬉しいです。ダンテさん……この誓いは死んでも破っちゃダメですからね」
「死んでもか……。そりゃえらく長いな……」
エンジュは天使のような笑顔を向けてきて、俺に誓いのキスをしてくる。
俺はこれからどんな運命を辿るのか……。
ただ分かっていることは俺はエンジュの傍を離れる事はないということだけだ……。
~fin~
最後まで読んでいただきありがとうございました☆
元々、当主としての才があるのか仕事ぶりはブランクなど感じさせないものだった。
エンジュの仕事の再開により俺の仕事も開始となるのだが……ここで一つ大きな問題にぶち当たる。
俺の仕事は護衛のはずなのに、やっている事は仕事の合間にエンジュを抱きしめたりブラッシングされたりと一緒に食事をとったり……これじゃあまるでエンジュに飼われているペットじゃないか。
護衛だって俺の他にも何十人といて、はっきり言って俺の存在は必要なのかと思う日々……。
そして今日もエンジュは仕事休憩中に、俺の腕の中に潜り込んできて抱きしめてくれと甘えてくる。
「なぁ、エンジュ。俺は護衛として必要か?」
「ん~何をおかしな事を言ってるんですかダンテさん。ダンテさんは護衛として必要に決まってるじゃないですか」
少し眠た気なエンジュは、俺の胸に頬を寄せて気持ち良さそうな表情を浮かべる。
「だが、俺は護衛としての仕事をしていない気が……」
「そんな事はありませんよ。僕はダンテさんが傍にいてくれるだけで守られているんだと実感しています。それに……ダンテさんは僕を守ってくれるって約束したじゃないですか……」
「そうだが……」
「だったら僕の傍にいて下さい。僕だけを見て、僕の事だけを考えていて下さい……。……なんて言ったら引いちゃいますよね。ごめんなさい……ダンテさん……」
目に涙を浮かべ俺の胸に顔を埋めるエンジュ……。
俺が少しでもエンジュの元から離れるような発言や態度をとると、こうやって精神のバランスを崩してしまう時がある。
顔を埋めた際に、うなじからチラリと見える俺の噛み跡……。
首以外にも体中に俺がつけてしまった傷跡を見る度に、監禁された時の辛い日々をエンジュが思い出してしまうんじゃないかと心配になる。
この傷がエンジュの心を縛り付けてしまっている……。
その傷をつけてしまった俺は……
「大丈夫だエンジュ……。俺はお前の傍にいるから……」
そう囁いてやると泣き顔は笑顔へと変わり、嬉しそうに俺の頬に手を添えてくる。
「ダンテさん……。一生……僕の傍にいてくれますか……?」
「一生か……エンジュが望むならば俺は傍にいる」
「エヘヘ、嬉しいです。ダンテさん……この誓いは死んでも破っちゃダメですからね」
「死んでもか……。そりゃえらく長いな……」
エンジュは天使のような笑顔を向けてきて、俺に誓いのキスをしてくる。
俺はこれからどんな運命を辿るのか……。
ただ分かっていることは俺はエンジュの傍を離れる事はないということだけだ……。
~fin~
最後まで読んでいただきありがとうございました☆
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yaoさん感想ありがとうございます☆
エンジュにガッツリと捕まえられたダンテさん♡
王道のハッピーエンドではないですが、二人にとっては幸せな結末なのかなと思っています(*^ω^*)
面白いと言っていただき大変嬉しいです♡
また、こんな話も書いていきたいと思います〜(о´∀`о)
面白かったです
サイコと獣人のロマンスとは、恐るべし❗
更新毎回楽しみでした 完結おめでとうございます✨とありがとうございました‼️
鹿の子さん感想ありがとうございます!
面白かったと言っていただき大変嬉しいです〜(^^)
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こちらこそ最後までお付き合いいただきありがとうございました(〃ω〃)