【完結】ヒーロー兄弟に助けられた悪役くん

本編

本編22話

星夜とヒカル…二人の気持ちが俺と一緒なのが分かりとても幸せな気持ちになる。

『これからもずっと一緒だ…』

星夜の言葉に心が満たされていくのが分かった。
俺は…本当にこの二人が大切なんだ…。

久しぶりに二人とするキスは甘く優しいものだった。
こんなキスなら何時間だって続けられそうだ…

「そういえば…優くん帰らなくて大丈夫？遅くなるとお兄さん怒らない？」

俺が二人とのキスに夢中になっていると、ヒカルが心配そうに尋ねてくる。

「兄さんとはきちんと話し合ってきたんだ…。俺が二人の事をどれだけ大切に思っているかを伝えたら理解してくれたんだ」

誠兄さんを助け出した後は、誠兄さんの治療や林さんの件で俺の周りはゴタついていた。
誠兄さんときちんと話し合えたのは、しばらく経ってからの事だった。
最初は反対していたが、ちゃんと俺の想いを伝えると誠兄さんも理解してくれた。

「へぇ～。お兄さん凄い怒ってたから絶対認めてくれないと思ってたけど意外だね～」
「あぁ。俺も兄さんから見捨てられるんじゃないかと思っていたが…兄さんは俺が幸せならそれでいいと言ってくれたんだ…」
「よかったな…」
「うん…。」
「ところで…優くんは今日は泊まるの？」

ヒカルの質問に俺はドキッとしてコクっと頷く。

「あれから俺は兄さんに言われて勉強したんだ…。二人が俺としようとしていた事がなんだったのかを…」

俺の発言に二人は気まずそうに苦笑いを見せる。

「星夜とヒカルは、俺とSEXがしたかったのか？」
「そうだ」
「ちょ！兄さん！」
「そうか…。SEXは互いに想い合う者同士でやるのだから今の俺達ならばその資格があるな…。だが…俺に務まるのだろうか…」

俺が調べたサイトには想い合う者同士にとってSEXの相性というものは非常に大切だと書いてあった。
相性が悪いだけで関係が崩れてしまうと書いてあった。特に『マグロ』はダメだと。

「大丈夫！優くんならバッチリ務まります！」
「そうなのか？俺がもし『マグロ』でも…大丈夫か？」
「なっ！？どこでそんな言葉覚えてきたの優くん！」
「優がマグロでも俺は大歓迎だぞ。初めてする時は不安な事も多いだろうが大丈夫だ…。俺はどんな優でも愛しているからな」

星夜はそう言うと背後からギュッと抱きしめてくれる。
不安に思っていた気持ちが少し和らぐ…。

「ねぇ…優くん。今日、優くんとエッチしてもいいの？」
「あぁ…。だから今日二人に会いに来たんだ」
「ふふ。凄くすごーく嬉しい…。」

ヒカルはそう言うと俺の胸に抱きついてくる。
三人で今日、特別な何かをすると思うと俺も嬉しくなった。