へっぽこDomは上手にお座りさせたい

赤牙

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本編

仲直りプレイ ② 【R】

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ーー聖はどんなコマンドを言えば喜ぶだろうか。

 丈太郎の頭の中は目の前で頬を赤く染め、コマンドを求めている聖のことでいっぱいだった。
 自分の膝の上に座らせているため、いつも最初に使う《kneelお座り》以外の言葉を思い浮かべる。
 《comeおいで》でもなく他に……そう考えていると、聖が切なそうに声を上げる。

「丈太郎? まだ、くれないのか?」

 我慢できないとねだるように首を傾げる聖の姿を愛らしく感じた丈太郎はぐっと瞳に力をこめる。
 聖に軽くglareグレアを向ければ、とろりと聖のハニーブラウンの瞳が蜂蜜のようにとろけた。
 じっとglareを放ったまま、聖を見つめていると聖はたまらなくなったのか体をよじらせる。
 丈太郎が視線を下に落とすと、すでに聖の下半身は興奮していた。

「あ、みないで……」

 聖が恥ずかしそうに俯くと、丈太郎はコマンドを発する。

「聖、《look俺を見て》」

 丈太郎のコマンドに聖の体は小さく跳ね、そして丈太郎の真っ黒な瞳を見つめた。
 glareは続いており、聖の頭の中を丈太郎が支配していく。
 聖の恍惚とした表情を見つめ、丈太郎は小さく微笑むとさらにコマンドを放つ。

「聖、《presentココを見せて》」

 丈太郎が《晒せ》と命じ触れた場所は、聖の下半身だった。
 聖は丈太郎のコマンドにより恥部を晒す羞恥心と、Subとしての喜びが入り混じり頭の中がおかしくなった気がしていた。
 恥ずかしい……だが、丈太郎のコマンドに従えばたくさん褒めてくれることを聖は心と体に刻み込まれている。
 聖は丈太郎を見つめたまま、下衣と下着をずらし興奮し熱を持つ自分を晒した。
 丈太郎に初めて見せるわけでもないのに、この行為は何度やっても恥ずかしく聖は顔を真っ赤に染めていた。
 聖の頑張りに丈太郎は目を細め、そっと頬を撫でる。

「《good boyすごくいい子だ》」

 コマンドを放つと、聖の小さな唇から甘い吐息が漏れ、手に頬を擦り寄せてくる。
 聖の姿に口元を緩ませ、丈太郎は聖の下半身に触れる。
 ビクリと聖の体が震え、小さく声を漏らす。
 恥ずかし気に俯く様子が愛らしく、丈太郎は思わず聖の頬に頬ずりをする。
 汗ばみしっとりとした聖の柔らかな肌に触れながら、ゆっくりと聖のペニスを扱くと耳元で甘い吐息が聞こえてくる。

「く、ん……ぁ……」

 気持ちの良さそうな声に、聖がどんな顔で自分の愛撫を受け止めているのか気になった丈太郎は、聖に声をかける。

「聖、顔あげて」
「ふ、ぁ……や、だ……」

 恥ずかしいと顔を小さく横に振る聖。
 丈太郎は、ねだるようにコマンドを囁く。

「聖、お願い。俺の方を見て……《look顔あげて》」
「———っ!」

 ずるいと言いたげな聖の視線。
 だが、表情は気持ちよさそうに蕩けていた。

ーー聖が可愛い……

 上気し赤らむ白い肌、潤んだ瞳、甘い吐息をもらす小さな唇。
 いつもは綺麗で凛とした聖が、丈太郎にだけ見せる表情に胸の鼓動がはやくなる。
 真っ直ぐに聖を見つめながら愛撫を続ける。
 ヌチヌチといやらしい音を立て、聖のモノに触れていると、聖は我慢するように下唇を噛み締め視線を逸らそうとする。

「聖、顔あげて」
「丈、太郎もう……」
「だめ……《look俺を見て》」

 耳元でコマンドを発すると、聖の背が反り体を震わせる。
 
ーー丈太郎はいじわるだ……

 そう思いながらも、本心は違った。
 丈太郎がくれるコマンドは聖にとって気持ちいいものなんだと体に教え込まれている。
 もっとコマンドが欲しい、もっとglareがほしい、もっともっと丈太郎が欲しい。
 丈太郎を真っ直ぐに見つめながら、聖は己の熱を吐き出す。
 丈太郎の手を汚し、服を汚した罪悪感よりも興奮がまさる。
 ほうけた表情のまま丈太郎を見つめていると、丈太郎は目を細める。

「聖、《goodboyよくできました》」

 最後のトドメとばかりの丈太郎のコマンドに、聖の脳内がとろけ、幸せで心と体がいっぱいになる。
 これがSubとしての幸せなんだ自覚し、自然と言葉が溢れる。

「丈太郎、大好き」

 そう言って聖は丈太郎を抱きしめた。




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