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本編
《見せて》
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丈太郎の温かい手のひらに包まれて、聖はゆっくりと頷く。
聖に受け入れられ、丈太郎は花が咲いたような笑顔を見せて握りしめた手を丈太郎の大きな手でさらに握りしめる。
屈託のない嬉しそうな丈太郎の笑顔を見て、さっきまで険しい顔をしていた聖の顔にもようやく笑顔が戻る。
「なぁ、聖。今日はどうする? 何がしたい?」
遊びでも始めるかのような無邪気な丈太郎の問いかけに聖は言葉を詰まらせる。
「そ、それは一緒に考えないと……」
「じゃあ、この前と一緒で《おいで》から始める? そして、お互いに変化があったら……報告ってことでいい?」
「あ、う、……う、うん……」
コクコクと聖が頷くと、丈太郎の無邪気な雰囲気がスッと変わる。
その瞬間、聖の胸の奥がズクンの疼く。
凛々しい瞳が聖を捉え、笑顔を少しだけ残した優しい表情で薄い丈太郎の唇が開くのを、聖は心待ちにしながら待った。
「聖、まずは《座ってみせて》」
「う、ん……」
低く耳障りのいい丈太郎の声が脳内に聞こえ、聖の中を支配していく。
ーー丈太郎に従いたい、沢山……褒めてもらいたい。
頭の中はそれだけになって、丈太郎の瞳から視線を外さずゆっくりとベッドから床へと降り、慣れたお座りのポーズをとる。
丈太郎は聖のお座りを見ると、いつも目を細めて笑いかける。
聖にとってはそれだけでもご褒美で、胸の鼓動は少しずつ早くなっていく。
「じゃあ、次はここに」
丈太郎は、聖の姿を満足気に見つめポンと太ももを叩く。
「《ここにおいで》」
聖は興奮した表情で、体を起こし、丈太郎の膝の上に座る。
水泳で鍛えられた丈太郎の太ももに、聖の薄い臀部が触れる。
座ったはいいが、両手をどこにやればいいのか分からず、聖は困った顔をして丈太郎を見つめれば「肩に手を置いて」と指示される。
丈太郎と聖の距離は十五センチくらいだろうか。
互いの興奮した吐息を感じられる距離に、二人の下半身は同じように熱を持つ。
「聖……」
「丈太郎……」
互いに名を呼び、少し間があく。
自分の現状をどう伝えるか迷い、視線が合うと照れ臭くて笑ってしまう。
そして、先に口を開いたのは聖だった。
「丈太郎、glare欲しい……」
「うん」
丈太郎は頷くと、グッと瞳に力を入れて聖を見つめる。
優しく、そして包み込むようにと聖を思いながらglareを飛ばすと、聖の瞳孔がぶわりと広がり一瞬にして表情が緩む。
たまらないといった顔で下唇を甘く噛み、丈太郎に熱い視線を向ける。
丈太郎の膝の上で、もじりと体を捩らせ視線を下に向け、聖は自分の体に起きた変化を丈太郎に視線で伝える。
聖の股間の部分はピンとテントを張っていた。
それを目にした丈太郎の頬はぶわりと熱くなる。
そして、自分の下半身にも目を向け、聖と同じ状態であることを確認する。
はぁはぁと二人の興奮した吐息が静かな部屋に響く。
聖は静かに丈太郎からの指示を待ち、どうするの?と、顔をかしげ見つめてくる。
丈太郎は思考を巡らせ、以前教科書で目にしていたコマンドを思い出し口を開く。
「聖、ここ《見せて》」
張り詰めた聖の下半身にそっと触れ、《見せて》とコマンドを放つ。
聖は恥ずかしそうに一度丈太郎を見つめ、ゆっくりと下衣をずらしていった……
聖に受け入れられ、丈太郎は花が咲いたような笑顔を見せて握りしめた手を丈太郎の大きな手でさらに握りしめる。
屈託のない嬉しそうな丈太郎の笑顔を見て、さっきまで険しい顔をしていた聖の顔にもようやく笑顔が戻る。
「なぁ、聖。今日はどうする? 何がしたい?」
遊びでも始めるかのような無邪気な丈太郎の問いかけに聖は言葉を詰まらせる。
「そ、それは一緒に考えないと……」
「じゃあ、この前と一緒で《おいで》から始める? そして、お互いに変化があったら……報告ってことでいい?」
「あ、う、……う、うん……」
コクコクと聖が頷くと、丈太郎の無邪気な雰囲気がスッと変わる。
その瞬間、聖の胸の奥がズクンの疼く。
凛々しい瞳が聖を捉え、笑顔を少しだけ残した優しい表情で薄い丈太郎の唇が開くのを、聖は心待ちにしながら待った。
「聖、まずは《座ってみせて》」
「う、ん……」
低く耳障りのいい丈太郎の声が脳内に聞こえ、聖の中を支配していく。
ーー丈太郎に従いたい、沢山……褒めてもらいたい。
頭の中はそれだけになって、丈太郎の瞳から視線を外さずゆっくりとベッドから床へと降り、慣れたお座りのポーズをとる。
丈太郎は聖のお座りを見ると、いつも目を細めて笑いかける。
聖にとってはそれだけでもご褒美で、胸の鼓動は少しずつ早くなっていく。
「じゃあ、次はここに」
丈太郎は、聖の姿を満足気に見つめポンと太ももを叩く。
「《ここにおいで》」
聖は興奮した表情で、体を起こし、丈太郎の膝の上に座る。
水泳で鍛えられた丈太郎の太ももに、聖の薄い臀部が触れる。
座ったはいいが、両手をどこにやればいいのか分からず、聖は困った顔をして丈太郎を見つめれば「肩に手を置いて」と指示される。
丈太郎と聖の距離は十五センチくらいだろうか。
互いの興奮した吐息を感じられる距離に、二人の下半身は同じように熱を持つ。
「聖……」
「丈太郎……」
互いに名を呼び、少し間があく。
自分の現状をどう伝えるか迷い、視線が合うと照れ臭くて笑ってしまう。
そして、先に口を開いたのは聖だった。
「丈太郎、glare欲しい……」
「うん」
丈太郎は頷くと、グッと瞳に力を入れて聖を見つめる。
優しく、そして包み込むようにと聖を思いながらglareを飛ばすと、聖の瞳孔がぶわりと広がり一瞬にして表情が緩む。
たまらないといった顔で下唇を甘く噛み、丈太郎に熱い視線を向ける。
丈太郎の膝の上で、もじりと体を捩らせ視線を下に向け、聖は自分の体に起きた変化を丈太郎に視線で伝える。
聖の股間の部分はピンとテントを張っていた。
それを目にした丈太郎の頬はぶわりと熱くなる。
そして、自分の下半身にも目を向け、聖と同じ状態であることを確認する。
はぁはぁと二人の興奮した吐息が静かな部屋に響く。
聖は静かに丈太郎からの指示を待ち、どうするの?と、顔をかしげ見つめてくる。
丈太郎は思考を巡らせ、以前教科書で目にしていたコマンドを思い出し口を開く。
「聖、ここ《見せて》」
張り詰めた聖の下半身にそっと触れ、《見せて》とコマンドを放つ。
聖は恥ずかしそうに一度丈太郎を見つめ、ゆっくりと下衣をずらしていった……
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