人が消えた世界で

赤牙

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第一章

51話 ✳︎✳︎

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アストさんの指先はゆっくりと熱を持ち始めた僕のモノへと向かい優しく触れる。触れられただけで一気に昂る感覚を覚えて思わずギュッとアストさんの体へと手を回す。

「ハイル…恥ずかしいのか?」
「はい…」
「ふふ。大丈夫だよ…。ほら…俺の指先に集中して…」

集中なんてしてしまったら…あぁ…もう…

指先が直接僕のモノへと触れ優しく包み込まれると緩やかに刺激を与えられる。
それだけでとても気持ちが良くて…声が抑えられない…

「ふぅ…ん…ぁ…んん……あすとさん…」
「ん…?どうした?」

耳元で響くアストさんの低い声で頭の中まで痺れてしまいそうだ…
僕は答えられずにアストさんの指先の動きに合わせて甘い声をあげる。
そして…早くも限界を迎えた僕はアストさんに抱きついてねだるような声を発する。

「アストさん…もぅ…でちゃう……」
「あぁ…いいよ。ハイル…ほらイッて……」

アストさんは緩やかに動かしていた手の動きを早め…僕はふるり…と震えアストさんの手の中に吐精してしまう。

「はぅ…はぁ…ぁ……あすとさん…ごめんなしゃい…」
「ん……。はは…堪らないな…この香りは…」

アストさんは僕の精液で汚れてしまった手を見ながらスン…と匂いを嗅ぐと興奮した顔に変わる。
僕はそんなアストさんの行動を見せられ恥ずかしさのあまり両手で顔を覆う…

「ハイル…ハイル…」

興奮したアストさんは僕の首筋に顔を埋め名前を呼びながら首筋に軽く歯を立てる。
「ひぁ……」と、声を漏らしてしまうがアストさんの行為に恐怖は感じず…むしろ快楽を覚えてしまっていた。

甘噛みされるたびにジンジンとまた下腹部に熱がたまる…。

「ハイル…もう…俺は限界だ……」

アストさんは顔を上げると僕の事を物欲しそうな顔をして見つめてくる。
息は上がり紅潮し蕩けた表情のアストさんを見て…僕はドキドキが止まらなかった…。

「アストさん……抱いて下さい…」

僕が両手でギュッと抱きしめたのを皮切りにアストさんは僕の蕾へと指先を滑らせる。
僕の白濁でヌルリとした入り口はアストさんの指先をゆっくりと飲み込んでいく。

「ひぅ……」

異物感に思わず声を上げて中を締め付けると、アストさんが緊張を解すようにキスをしてくれる。
僕の唇をついばむタイミングに合わせながらグッ…グッ…と指先が入る。

「はっ…ふ…あっ……あ…んん……ん…っ……」
「ハイル…大丈夫か…?」
「だ、だいじょうぶ…ですぅ…」

ハフハフと息は上がりながらもアストさんの指をどうにか一本受け入れた…。
僕が少し休憩しているとアストさんの指先が中でモゾモゾと何かを探すように動いていて…
中にあるシコリのようなものに指先が当たるとクッ…と押されるとビクンッッと体が反応してしまう。

「あっっ!そこやだっ……」
「ん?ここ…か?」

またクイッと動かされ僕は再度ビクビクと体を揺らす。

「そこ…いやです…いや…」
「じゃあ、この動きだと…どうだ…?」

今度は優しくコリコリと擦られた途端腰から蕩けるような甘い刺激が広がる。

「ふぁぁ…あん!あっ…や、やら…そこやらぁ……」
「嫌な割には…顔が蕩けてるよ…ハイル…」

アストさんは少し意地悪な顔をしてそう言うと何度も何度もシコリを撫でてくる。
その度にヤダヤダと言いながらも腰が揺れ甘い刺激に頭の中が溶けていく…。
沢山キスされながらアストさんから与えられる快楽に僕は夢中になってしまう。

「ハイル…もう三本も入ったよ…」
「ふぇ…うそぉ……んっ!ぁ……ふぁ…」

気がつけば指もいつの間にか増やされていて…僕は自分の体が自分のもので無くなったような感覚に陥る。

「ハイル…もうそろそろ…いいか…?」

アストさんはそう言うと僕のお尻にピト…と熱いモノを擦り付けてくる。
その感触に…興奮と恐怖が入り混じりる…。

「アストさん…少し…怖い…」
「ハイル…大丈夫だから…。ゆっくり挿れるぞ…」

そう言ってアストさんは僕の頬にキスをしてくれると、熱く猛ったモノを当てがい…ゆっくりと僕の中へ…

指で慣らされたとはいえ…アストさんの熱く大きなモノを受け入れると息が止まり思わず力が入ってしまう。
僕の力を抜くようにアストさんは何度も何度もキスをしてくれる。

「ハイル…あぁ…やっと一つになれた…」

アストさんは僕と繋がった事に喜び深いキスを交わす。
じっくり慣らされるように少しずつ僕の奥へとアストさんは入ってくる。
あんなに苦しかったのに時間が立つと少しだけ苦しさは軽減し…息を整えながらアストさんのモノを中で感じると嬉しいやら恥ずかしいやら…

チラッとアストさんの方を見ると、目が合い優しく微笑えみながらキスをしてくれる。

どんな時でも微笑みかけてくれて…優しくて…カッコいい僕のアストさん…

「アストさん…」
「どうしたハイル?」
「好きです…大好きです…」
「あぁ。俺もハイルが大好きだ…」


また見つめ合いながらキスをして僕はアストさんと一つになれた事を心から喜んだ。



そして、それからの事は……
はっきり言ってあまり覚えていない。

最初のうちは優しかったアストさんだったけれど…やはり発情期には勝てず途中からは獣のように激しいエッチに変わってしまったからだ。

何度も何度も僕の体を求めるアストさんに貪られ…途中で僕の意識は途切れてしまう。
目を覚ますとアストさんの甘ったるい声でおねだりされて…もう無理だって分かっていても頷く事しかできなかった。

そして、僕達は日が昇っても互いに求め合い繋がり続けた。
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