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第一章
47話
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「やっと二人はくっついたんだな~」
今日も温室でアストさんと過ごしていると、ニヤニヤしながらソルが温室に入ってくる。
そんな事を言われると…なんだか恥ずかしい…。
「どうしたんだソル?何か用か?」
僕を抱きしめたままアストさんは普段と変わらずにソルに話しかける。
「う…用はないけど…アスト兄さんがハイルを独り占めするから休日が暇なんだって~」
そう言ってソルはいじけたように頬を膨らます。
確かに僕達はずっと一緒にいるから、ソルやルナと過ごす時間は少なくなった気がする…
「ごめんなソル。これからはソルとも一緒に遊ぶからさ」
「…ハイル。俺との時間は…?」
「アストさんは毎日一緒にいるじゃないですか」
「……まだ足りない」
そう言って今度はアストさんが頬を膨らませいじける。
僕達のやり取りを見てソルは羨ましそうな視線を向けた後、衝撃の発言をする。
「はぁ…番っていいよなぁ~。俺も早く番に出会いたいよ…。ねぇ、フィッツさんもゴードンさんとこんな感じでイチャイチャしてるの?」
「……えぇっ!?」
温室の手入れをしていたフィッツさんはいきなり自分に話を振られて慌てた顔をして、僕はフィッツさんの番がゴードンさんということに驚き思わず声をあげてしまう。
「フィッツさんの番ってゴードンさんなんですか…?」
「えぇ…そうです」
フィッツさんは僕の質問に少し照れた顔を見せる。
確かに前にフィッツさんの番の話を聞いた時、年が離れているって言ってたけど…まさかゴードンさんが相手とは思わなかった。
「ハイルは知らなかったのか?」
「うん…。全然気づかなかったよ」
二人とも仕事中はとても真面目だし…ゴードンさんに至ってはプライベートは謎に包まれていた。
「ゴードンさんはそういうところ厳しいからな~」
「そうですね。仕事中はプライベートな関係を見せるなとゴードンさんから言われていますから」
「そうなのか。ではこの前ゴードンに膝枕してもらっていたのは…」
「あ、あれは休憩中だったからです!」
アストさんがそう言うとフィッツさんは顔を赤くして恥ずかしそうに訂正し、ソルは「へぇ~膝枕かぁ~」とからかうようにフィッツさんに話しかけていた。
「番か…」
ワイワイと皆で話をしている時に僕がポツリと呟くとアストさんが「どうした?」と声をかけてくる。
「いや…僕は番の感覚が分からないから…なんだか羨ましいなって思って」
「そうか…」
僕がそう言うとアストさんがギュッと抱きしめてくれる。
「番といっても少しいい匂いがするくらいだ。番が分からなくても気にする事はない」
「そうですか?」
「あぁ。まぁ…この匂いが分かると幸せだと感じるが…」
アストさんはそう言って僕の首筋に顔を埋め深呼吸をする。
「ふふ。くすぐったいですよアストさん」
「ん…もう少しこのまま…」
アストさんはそう言って僕の首筋に顔をぐりぐりと擦りつけ、その感触がくすぐったくて思わず笑ってしまう。
「ねぇ、フィッツさんも仕事じゃなきゃ人前であんな事するの…?」
「いやぁ…流石にあんなにイチャイチャはしませんね」
二人の冷めた視線に気付かず、僕達は二人の世界に浸ってしまい…
次の日、ソルからその事をからかわれ…僕は恥ずかしくて恥ずかしく、もう二度と人前ではイチャイチャしないと心に誓った。
今日も温室でアストさんと過ごしていると、ニヤニヤしながらソルが温室に入ってくる。
そんな事を言われると…なんだか恥ずかしい…。
「どうしたんだソル?何か用か?」
僕を抱きしめたままアストさんは普段と変わらずにソルに話しかける。
「う…用はないけど…アスト兄さんがハイルを独り占めするから休日が暇なんだって~」
そう言ってソルはいじけたように頬を膨らます。
確かに僕達はずっと一緒にいるから、ソルやルナと過ごす時間は少なくなった気がする…
「ごめんなソル。これからはソルとも一緒に遊ぶからさ」
「…ハイル。俺との時間は…?」
「アストさんは毎日一緒にいるじゃないですか」
「……まだ足りない」
そう言って今度はアストさんが頬を膨らませいじける。
僕達のやり取りを見てソルは羨ましそうな視線を向けた後、衝撃の発言をする。
「はぁ…番っていいよなぁ~。俺も早く番に出会いたいよ…。ねぇ、フィッツさんもゴードンさんとこんな感じでイチャイチャしてるの?」
「……えぇっ!?」
温室の手入れをしていたフィッツさんはいきなり自分に話を振られて慌てた顔をして、僕はフィッツさんの番がゴードンさんということに驚き思わず声をあげてしまう。
「フィッツさんの番ってゴードンさんなんですか…?」
「えぇ…そうです」
フィッツさんは僕の質問に少し照れた顔を見せる。
確かに前にフィッツさんの番の話を聞いた時、年が離れているって言ってたけど…まさかゴードンさんが相手とは思わなかった。
「ハイルは知らなかったのか?」
「うん…。全然気づかなかったよ」
二人とも仕事中はとても真面目だし…ゴードンさんに至ってはプライベートは謎に包まれていた。
「ゴードンさんはそういうところ厳しいからな~」
「そうですね。仕事中はプライベートな関係を見せるなとゴードンさんから言われていますから」
「そうなのか。ではこの前ゴードンに膝枕してもらっていたのは…」
「あ、あれは休憩中だったからです!」
アストさんがそう言うとフィッツさんは顔を赤くして恥ずかしそうに訂正し、ソルは「へぇ~膝枕かぁ~」とからかうようにフィッツさんに話しかけていた。
「番か…」
ワイワイと皆で話をしている時に僕がポツリと呟くとアストさんが「どうした?」と声をかけてくる。
「いや…僕は番の感覚が分からないから…なんだか羨ましいなって思って」
「そうか…」
僕がそう言うとアストさんがギュッと抱きしめてくれる。
「番といっても少しいい匂いがするくらいだ。番が分からなくても気にする事はない」
「そうですか?」
「あぁ。まぁ…この匂いが分かると幸せだと感じるが…」
アストさんはそう言って僕の首筋に顔を埋め深呼吸をする。
「ふふ。くすぐったいですよアストさん」
「ん…もう少しこのまま…」
アストさんはそう言って僕の首筋に顔をぐりぐりと擦りつけ、その感触がくすぐったくて思わず笑ってしまう。
「ねぇ、フィッツさんも仕事じゃなきゃ人前であんな事するの…?」
「いやぁ…流石にあんなにイチャイチャはしませんね」
二人の冷めた視線に気付かず、僕達は二人の世界に浸ってしまい…
次の日、ソルからその事をからかわれ…僕は恥ずかしくて恥ずかしく、もう二度と人前ではイチャイチャしないと心に誓った。
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