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本章
139話:悪魔と呼ばれた美少年の事情 ②〜サリュイSide〜
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僕が声をかけると少し驚いた顔をして固まってしまうが…他の者のように恐怖や嫌悪感に満ちた表情は見られない。
カオルの方へと近づいていき、じっ…と見つめる。
近くで見れば見るほどに可愛らしい顔をだなぁ…。
黒髪黒眼は少し珍しいし、何よりカオルはとても可愛くて僕は一目で気に入った。
何故こんなに可愛いのに仮面をつけているのかはとても謎だったが…深くは考えない事にした。
ヴェルニは気に入れば洗脳して連れていっていいと言っていたな…。じゃあ…
僕が洗脳の魔道具を起動するとカオルの顔はみるみる青ざめ恐怖の色に染まる。
確かにキラキラ光った謎のモヤに襲われれば怖いと思うよなぁ…遠隔型はまだまだ改良しなくちゃいけないな。
カオルの様子を見ながらブツブツと呟いていると、洗脳が完了したのかカオルは力なくヘタリと座り込む。
『カオル聞こえる?聞こえたら返事をして』
「はい…」
カオルの目を見ながら命じると素直な返事が返ってくる。
うん。しっかり洗脳できてるね。
『いい子…。ねぇカオル…僕のことどう見える?正直に答えてごらん』
「…怖いです」
「あ……やっぱり怖いの?」
どんな見た目でも受け入れると聞いていたが…やっぱり僕みたいなのはダメか…。
少し期待をしていた分、いつもよりガッカリはしたが慣れているので気にせず声をかけようとした時、カオルは僕の方をじっと見つめ顔を横にふる。
「違います…綺麗だなって…。綺麗すぎて怖いんです…」
僕はカオルの言っている意味が分からず言葉を詰まらせる。
僕の事が…綺麗?
冗談でも言っているのかと思いたいくらいだが、洗脳している状況で冗談なんて言えるはずがないし…カオルは本心でそんな事を言っているの?
そう思うとさらにカオルの事が気に入ってしまい僕は口元が緩んでしまう。
付けていた仮面も外してあげると可愛い可愛いカオルの顔が現れる。
「あぁ…凄く可愛い顔だ。この黒髪と黒い瞳…とても綺麗だ。仮面で隠すなんて勿体ないよ」
サラサラの黒髪を撫でてカオルの頬を優しく撫でると「ん…」と可愛らしい声を漏らす。
『僕の名前はサリュイ。今日からカオルのご主人様だよ』
「…はい。ご主人様」
こうして僕はカオルの主人となった。
カオルと過ごす日々は幸せに溢れていた。
カオルはいつも僕の事を好きだと言ってくれる。
可愛い、綺麗はまるで口癖のように言っていた。
そんな言葉を使うようには命令していないので…その言葉達はカオルの本心なのではないかと僕は思っている。
ヴェルニがカオル変わり者だと言っていた意味がよく分かった。
カオルが僕に向ける眼差しはとっても優しい…。
今までの奴隷達は洗脳されていてもこんなに優しい目をしていなかった。
カオルと触れ合うと安心する…
カオルとのキスは凄く気持ちがよくて…
カオルと初めて体を重ねた時は幸せしか感じなかった…
最初はカオルの事をただの奴隷だって思っていたけれど…僕にとってカオルはなくてはならない存在になった。
今もスヤスヤと僕の隣で可愛い寝顔を見せるカオルが愛おしくてたまらない。
愛しい…愛しい…僕のカオル。
そっと頬を撫でるとカオルはヘラっと口元を綻ばせる。
残りの仕事を終わらせて国に帰ったらすぐにカオルと結婚式を挙げる予定だ。
カオルは派手なのは嫌だと言っていたから二人だけの小さな結婚式を挙げる。
そこで僕達は永遠の愛を誓い合う…。
しかし…カオルが僕を愛してくれるのは洗脳されているからだ…。そう思うと胸がギュッと痛くなる。
もし…洗脳を解いてしまえばカオルはきっと僕の前からいなくなってしまう。
嫌われて…他の皆のように僕のことを気持ち悪いって思うかも…
そう考えると怖くなってしまい…僕は眠っているカオルにそっと抱きついた。
カオルの胸に顔を埋めギュッと抱きしめていると、カオルの腕が僕を包み込んでくれる。
「サリュイ様…?どうしたんですか?怖い夢でも見ました?」
少し眠そうな声が頭上で聞こえたのでそっと顔をあげる。
「カオルに…嫌われる夢を見た…」
「サリュイ様を嫌うなんて…夢の中の俺はきっと偽物ですね…」
カオルはそう言うといつもの優しい笑顔を見せてくれる。
「カオルは僕の事が好き?」
「はい…。俺はサリュイ様が大好きですよ」
「うん…」
カオルの言葉を聞き、また胸元へと顔を埋めぎゅうっ抱きしめるとカオルは優しく俺の頭を撫でてくれる。
この手をずっと離したくない…。
もう…どんな形でもいいんだ…。
カオルが僕の傍にいてくれるなら…。
カオルの方へと近づいていき、じっ…と見つめる。
近くで見れば見るほどに可愛らしい顔をだなぁ…。
黒髪黒眼は少し珍しいし、何よりカオルはとても可愛くて僕は一目で気に入った。
何故こんなに可愛いのに仮面をつけているのかはとても謎だったが…深くは考えない事にした。
ヴェルニは気に入れば洗脳して連れていっていいと言っていたな…。じゃあ…
僕が洗脳の魔道具を起動するとカオルの顔はみるみる青ざめ恐怖の色に染まる。
確かにキラキラ光った謎のモヤに襲われれば怖いと思うよなぁ…遠隔型はまだまだ改良しなくちゃいけないな。
カオルの様子を見ながらブツブツと呟いていると、洗脳が完了したのかカオルは力なくヘタリと座り込む。
『カオル聞こえる?聞こえたら返事をして』
「はい…」
カオルの目を見ながら命じると素直な返事が返ってくる。
うん。しっかり洗脳できてるね。
『いい子…。ねぇカオル…僕のことどう見える?正直に答えてごらん』
「…怖いです」
「あ……やっぱり怖いの?」
どんな見た目でも受け入れると聞いていたが…やっぱり僕みたいなのはダメか…。
少し期待をしていた分、いつもよりガッカリはしたが慣れているので気にせず声をかけようとした時、カオルは僕の方をじっと見つめ顔を横にふる。
「違います…綺麗だなって…。綺麗すぎて怖いんです…」
僕はカオルの言っている意味が分からず言葉を詰まらせる。
僕の事が…綺麗?
冗談でも言っているのかと思いたいくらいだが、洗脳している状況で冗談なんて言えるはずがないし…カオルは本心でそんな事を言っているの?
そう思うとさらにカオルの事が気に入ってしまい僕は口元が緩んでしまう。
付けていた仮面も外してあげると可愛い可愛いカオルの顔が現れる。
「あぁ…凄く可愛い顔だ。この黒髪と黒い瞳…とても綺麗だ。仮面で隠すなんて勿体ないよ」
サラサラの黒髪を撫でてカオルの頬を優しく撫でると「ん…」と可愛らしい声を漏らす。
『僕の名前はサリュイ。今日からカオルのご主人様だよ』
「…はい。ご主人様」
こうして僕はカオルの主人となった。
カオルと過ごす日々は幸せに溢れていた。
カオルはいつも僕の事を好きだと言ってくれる。
可愛い、綺麗はまるで口癖のように言っていた。
そんな言葉を使うようには命令していないので…その言葉達はカオルの本心なのではないかと僕は思っている。
ヴェルニがカオル変わり者だと言っていた意味がよく分かった。
カオルが僕に向ける眼差しはとっても優しい…。
今までの奴隷達は洗脳されていてもこんなに優しい目をしていなかった。
カオルと触れ合うと安心する…
カオルとのキスは凄く気持ちがよくて…
カオルと初めて体を重ねた時は幸せしか感じなかった…
最初はカオルの事をただの奴隷だって思っていたけれど…僕にとってカオルはなくてはならない存在になった。
今もスヤスヤと僕の隣で可愛い寝顔を見せるカオルが愛おしくてたまらない。
愛しい…愛しい…僕のカオル。
そっと頬を撫でるとカオルはヘラっと口元を綻ばせる。
残りの仕事を終わらせて国に帰ったらすぐにカオルと結婚式を挙げる予定だ。
カオルは派手なのは嫌だと言っていたから二人だけの小さな結婚式を挙げる。
そこで僕達は永遠の愛を誓い合う…。
しかし…カオルが僕を愛してくれるのは洗脳されているからだ…。そう思うと胸がギュッと痛くなる。
もし…洗脳を解いてしまえばカオルはきっと僕の前からいなくなってしまう。
嫌われて…他の皆のように僕のことを気持ち悪いって思うかも…
そう考えると怖くなってしまい…僕は眠っているカオルにそっと抱きついた。
カオルの胸に顔を埋めギュッと抱きしめていると、カオルの腕が僕を包み込んでくれる。
「サリュイ様…?どうしたんですか?怖い夢でも見ました?」
少し眠そうな声が頭上で聞こえたのでそっと顔をあげる。
「カオルに…嫌われる夢を見た…」
「サリュイ様を嫌うなんて…夢の中の俺はきっと偽物ですね…」
カオルはそう言うといつもの優しい笑顔を見せてくれる。
「カオルは僕の事が好き?」
「はい…。俺はサリュイ様が大好きですよ」
「うん…」
カオルの言葉を聞き、また胸元へと顔を埋めぎゅうっ抱きしめるとカオルは優しく俺の頭を撫でてくれる。
この手をずっと離したくない…。
もう…どんな形でもいいんだ…。
カオルが僕の傍にいてくれるなら…。
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