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本章
126話:招待状〜クリスSide〜
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珍しく私宛に届いたヴェルニ公爵家からの社交界の誘い…。
今まではウィリアムにのみ招待状を送るという露骨な事もやる男が何故私に…
「なぁクリスどうしたんだ?難しい顔して?」
私が渋い顔をして招待状を睨みつけているとカオルが背後からひょこっと顔を出し私に声をかけてくる。
「あ…ごめん。手紙読んでたんだな…」
手に持った招待状を見て邪魔をしてしまったと思ったのか申し訳なさそうに謝ってくる。
「気にしなくていいんだよ。社交界の招待状だから」
「社交界っ!うわぁ~凄いな!まさに王族って感じだな!なぁなぁ!社交界ってどんな感じなの?やっぱり服は凄い豪華なの着ていくの?」
カオルは『社交界』という言葉に反応して目を輝かせながら私に質問してくる。
カオルは…社交界に興味があるのだろうか…。
「カオルは社交界って知っているの?」
「え?あ~俺の世界と同じなら…金持ちの貴族が綺麗な服着て美味しいご飯とお酒飲んで踊ったり喋ったりするところだろ?」
「まぁ…そんな感じだね。カオル…行ってみたい?」
「え!?行けるの??」
このままカオルを私の『婚約者』として紹介し社交界デビューさせ外堀を埋めてしまうのも悪くはないな…。
ヴェルニ公爵家の主催となれば規模も人数も多く『婚約者』の話は一気に広まり、優しいカオルは私の所から逃げ出す事が出来なくなるだろう…
「私の同伴者として行ってみるかい?」
「えっ!?同伴者って…クリスの相方って事だろ?そんな重要なポジションを俺なんかが…」
「大丈夫だよ。カオルは私の隣にいるだけでいいんだから」
「でも……やっぱり同伴は無理だよ…」
断られたのは残念だが、ここで無理強いしてもいい事はないだろう。
まずは社交界の雰囲気だけでも知っておけば次の機会で社交界デビューできるかもしれないな…
「じゃあ、私の従者として雰囲気だけでも味わってみるのはどう?」
「うん!それなら行けそう!」
「じゃあ決まりだ。カオル用の従者の服を仕立てないといけないね。あと…当日は仮面を付けてもいいかな?カオルは可愛いから顔を隠しておかないと他の貴族に手出しされそうで心配だ…」
「俺なんか誰もちょっかいなんてかけないって!心配しすぎだよクリス!」
「そんなこと…ないよ…」
今も可愛らしく笑うカオルは本当に自覚がない。
カオルの事を想っている奴らがどれだけいるか分かっていない…
皆がこの笑顔を独り占めしたくてたまらないのに、本人は無自覚に優しい笑顔を誰にでも振り撒き虜にしていく。
早く私だけのモノにしたいよカオル…。
今まではウィリアムにのみ招待状を送るという露骨な事もやる男が何故私に…
「なぁクリスどうしたんだ?難しい顔して?」
私が渋い顔をして招待状を睨みつけているとカオルが背後からひょこっと顔を出し私に声をかけてくる。
「あ…ごめん。手紙読んでたんだな…」
手に持った招待状を見て邪魔をしてしまったと思ったのか申し訳なさそうに謝ってくる。
「気にしなくていいんだよ。社交界の招待状だから」
「社交界っ!うわぁ~凄いな!まさに王族って感じだな!なぁなぁ!社交界ってどんな感じなの?やっぱり服は凄い豪華なの着ていくの?」
カオルは『社交界』という言葉に反応して目を輝かせながら私に質問してくる。
カオルは…社交界に興味があるのだろうか…。
「カオルは社交界って知っているの?」
「え?あ~俺の世界と同じなら…金持ちの貴族が綺麗な服着て美味しいご飯とお酒飲んで踊ったり喋ったりするところだろ?」
「まぁ…そんな感じだね。カオル…行ってみたい?」
「え!?行けるの??」
このままカオルを私の『婚約者』として紹介し社交界デビューさせ外堀を埋めてしまうのも悪くはないな…。
ヴェルニ公爵家の主催となれば規模も人数も多く『婚約者』の話は一気に広まり、優しいカオルは私の所から逃げ出す事が出来なくなるだろう…
「私の同伴者として行ってみるかい?」
「えっ!?同伴者って…クリスの相方って事だろ?そんな重要なポジションを俺なんかが…」
「大丈夫だよ。カオルは私の隣にいるだけでいいんだから」
「でも……やっぱり同伴は無理だよ…」
断られたのは残念だが、ここで無理強いしてもいい事はないだろう。
まずは社交界の雰囲気だけでも知っておけば次の機会で社交界デビューできるかもしれないな…
「じゃあ、私の従者として雰囲気だけでも味わってみるのはどう?」
「うん!それなら行けそう!」
「じゃあ決まりだ。カオル用の従者の服を仕立てないといけないね。あと…当日は仮面を付けてもいいかな?カオルは可愛いから顔を隠しておかないと他の貴族に手出しされそうで心配だ…」
「俺なんか誰もちょっかいなんてかけないって!心配しすぎだよクリス!」
「そんなこと…ないよ…」
今も可愛らしく笑うカオルは本当に自覚がない。
カオルの事を想っている奴らがどれだけいるか分かっていない…
皆がこの笑顔を独り占めしたくてたまらないのに、本人は無自覚に優しい笑顔を誰にでも振り撒き虜にしていく。
早く私だけのモノにしたいよカオル…。
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