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本章

74話:生理現象 ①

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「…ルジ……ア…ルジ…アルジ…」
「んっ……?」

昨日はエルが凄く甘えてきて、そのままベッドで2人仲良く眠った。

そして、まだ陽も登っていない薄暗い中エルが俺を揺すって名前を呼んでいた。

「ん…あ?どうしたエル…?」

完全に寝起きの俺は体をどうにか起こしボーッとした顔でエルの方を向く。
エルはなんだか泣きそうな顔をして俺に必死に訴えてくる。

「アルジ…オレ、ヘン。タスケテ…」
「え?な、何?どうしたの?」

エルが『タスケテ…』なんて言うもんだから一気に目が覚める。
慌ててエルにどうしたのか聞くと、視線を下に向けてある部分を指差す。

…ヘン。イタイ…」

わぁ~…。
エルくんそれはですねぇ…

エルのモノはズボン越しにも分かるくらいにテントを張っていた。

「オレ…シヌ…?アルジィ…ヤダァ…」

俺が「うわぁ…」なんて言って黙ってるものだから、エルは半ベソかきながら俺をギュゥっと抱きしめてくる。

「エル大丈夫。これは病気じゃないから」
「グスッ……ホント?」
「うん。これは…えーっと……大人になったら皆起こる事だから!」

俺が説明するとエルはコクコクと頷きながら安心した顔を見せる。
俺もエルが泣き止んで安心するがこのままでいいのかな…と少し不安になる。

朝勃ちにしろ男の生理現象はこれからもエルに起こる。俺と離れた時に対処法を知らないと困るのはエルだよな…


「なぁ…エル。はそのままにしてても大丈夫なんだけど、これからもこんな風になっちゃうことがあるんだよ…」
「マタ…コウナルノ?」
「うん。今日みたいに朝起きてとか、エルに好きな人ができて興奮しちゃった時とか…。そういう時にココを落ち着かせる方法があるんだけど…エルのココを俺が触っても大丈夫なら…教えるけど…」

エルはきょとんとした顔で俺の説明を聞いている。

チンコ触るとか何言ってんだコイツ?とかエルに思われてたら凄く恥ずかしい…
言った後で段々恥ずかしくなってきて顔を赤くして下を向くとエルが覗き込んでくる。

「アルジ…オシエテクレル?」
「俺はいいけど…エルは嫌じゃないか?」
「アルジニ、サワラレル…オレ、ウレシイ」

ニコっと耳を立てて笑うエル。

エル…触ると言っても頭を撫でたり尻尾に触れるとは別次元の行為なんだよ…。

エルの純粋無垢な笑顔を見て今から教える行為の事を考えると、自分がいけない事をしようとしているんじゃないかと罪悪感に苛まれた。


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