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本章
71話:食堂で自己紹介
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尻尾モフモフタイムを終えてピカピカになったエルを全身チェックしていく。
奴隷商にいた時と比べると見違えるほど良くなったが伸びきった髪の毛をどうするか悩む。
「髪の毛少し切るか?」
「…キル」
エルがそう言ったので肩まで伸びた後ろ髪は頸が見えるくらいまで短く切っていく。
目を隠すように伸びた前髪はどうしようかな…?
そう思いながら髪の毛をかきあげると、失明した右眼が見える。右眼は傷は無いが左眼の琥珀色の瞳とは違い白い瞳の色をしていた。
「あ…。右目は隠してた方がいい?」
エルに聞くと少し考えてコクリと頷く。
「じゃあ、左眼の方は少し短く切って見やすくしておこうか」
そう言うとエルはコクコクと頷いたので前髪も少しカットしていく。
おぉ~我ながらなかなか上手くカットできたんじゃないか?
髪の毛を切ってスッキリしたエルは爽やかイケメン褐色男子に大変身した。
あ。でもこの世界じゃ気持ち悪いとか言われるんだろな…
「髪の毛切った本人が言うのもなんだけど、エル似合ってるぞ~」
「アルジ…オレウレシイ」
エルは嬉しそうな笑顔を見せながらピョコピョコっと耳を動かしフサフサの尻尾をユラユラと動かす…
むぁ~!キュンキュンする!
カッコいいのに可愛いとか反則だ!
ケモ耳と尻尾の威力が半端ない…
俺が鼻の下を伸ばしながらエルを見ているとぐぅ~とお腹の音が鳴る。
「そういえばご飯がまだだったな…。エルは食べ物は何でも食べれるか?」
「ウン」
「じゃあ、ご飯食べに行こう!」
そう言ってエルが外に出ても困らないようにローブを着せて仮面をつけ食堂へと向かう。
夕食時で賑わっている食堂へと入り2人分注文しているとリオがやってくる。
「カオル。今日は友達と一緒か?」
「えーっと…友達というか…」
俺が説明に困っていると後ろにいたエルは俺をひょいと抱き上げる。
「カオル、オレノアルジ」
「わ!ちょっとエル!恥ずかしいから降ろして!」
「…イヤダ」
皆のいる前で抱き上げられ、さらにギュッと抱きしめられるのは流石に恥ずかしいのに…
エルの腕の中でジタバタするがまったくビクともしない。
「また変なの拾ってきたな…」
リオは何かボソっと呟き、俺達を見て眉間にシワを寄せハァ~とため息をつく。
「早く席に連れてってやりなよ。食事は持って行ってやるからさ」
「リオ…ごめん。ほらエル…ご飯食べる場所教えるからおろして」
「…ワカッタ」
エルは渋々俺をおろし、いつもの席へと一緒に向かう。
席にはディランさんがいて俺と目が合うといつもの優しい笑顔を向けてくれる。
「カオル。友達と一緒に来るなんて珍しいな」
「ディランさん。こんばんは。えーっと、こっちは友達というか俺の…」
ん?エルの事なんて紹介したらいいんだろ?
流石に『俺の奴隷です!』なんて紹介したくないし…
もっといい言い方ないかな…
「俺の…大事なエルです!」
上手い言葉が見つからずなんとも簡単な言葉を選んでしまった。
『大切な』の方がよかったかな?
『可愛い』って言ってもよかったかな??
エルの紹介をした後に色々と考えていると、エルが俺を背後から抱きしめてディランさんにニッコリ笑いながら自己紹介を始める。
「アルジノ…ダイジナ、エルデス」
「はは…。エルくん……どうぞよろしく」
おぉ…!!エルちゃんと自己紹介できるのか!
エルが自己紹介できた事を喜んでいる俺の頭上で、エルとディランさんが笑顔で睨み合いをしているなんて俺は気付きもせず「ディランさん!エルと仲良くしてやって下さいね~」とニコニコ笑いながら呑気な発言をしてしまう。
カオル達の食事を運びに来たリオはそんな3人のやり取りを見て「はぁ……」と、また大きなため息をついた。
奴隷商にいた時と比べると見違えるほど良くなったが伸びきった髪の毛をどうするか悩む。
「髪の毛少し切るか?」
「…キル」
エルがそう言ったので肩まで伸びた後ろ髪は頸が見えるくらいまで短く切っていく。
目を隠すように伸びた前髪はどうしようかな…?
そう思いながら髪の毛をかきあげると、失明した右眼が見える。右眼は傷は無いが左眼の琥珀色の瞳とは違い白い瞳の色をしていた。
「あ…。右目は隠してた方がいい?」
エルに聞くと少し考えてコクリと頷く。
「じゃあ、左眼の方は少し短く切って見やすくしておこうか」
そう言うとエルはコクコクと頷いたので前髪も少しカットしていく。
おぉ~我ながらなかなか上手くカットできたんじゃないか?
髪の毛を切ってスッキリしたエルは爽やかイケメン褐色男子に大変身した。
あ。でもこの世界じゃ気持ち悪いとか言われるんだろな…
「髪の毛切った本人が言うのもなんだけど、エル似合ってるぞ~」
「アルジ…オレウレシイ」
エルは嬉しそうな笑顔を見せながらピョコピョコっと耳を動かしフサフサの尻尾をユラユラと動かす…
むぁ~!キュンキュンする!
カッコいいのに可愛いとか反則だ!
ケモ耳と尻尾の威力が半端ない…
俺が鼻の下を伸ばしながらエルを見ているとぐぅ~とお腹の音が鳴る。
「そういえばご飯がまだだったな…。エルは食べ物は何でも食べれるか?」
「ウン」
「じゃあ、ご飯食べに行こう!」
そう言ってエルが外に出ても困らないようにローブを着せて仮面をつけ食堂へと向かう。
夕食時で賑わっている食堂へと入り2人分注文しているとリオがやってくる。
「カオル。今日は友達と一緒か?」
「えーっと…友達というか…」
俺が説明に困っていると後ろにいたエルは俺をひょいと抱き上げる。
「カオル、オレノアルジ」
「わ!ちょっとエル!恥ずかしいから降ろして!」
「…イヤダ」
皆のいる前で抱き上げられ、さらにギュッと抱きしめられるのは流石に恥ずかしいのに…
エルの腕の中でジタバタするがまったくビクともしない。
「また変なの拾ってきたな…」
リオは何かボソっと呟き、俺達を見て眉間にシワを寄せハァ~とため息をつく。
「早く席に連れてってやりなよ。食事は持って行ってやるからさ」
「リオ…ごめん。ほらエル…ご飯食べる場所教えるからおろして」
「…ワカッタ」
エルは渋々俺をおろし、いつもの席へと一緒に向かう。
席にはディランさんがいて俺と目が合うといつもの優しい笑顔を向けてくれる。
「カオル。友達と一緒に来るなんて珍しいな」
「ディランさん。こんばんは。えーっと、こっちは友達というか俺の…」
ん?エルの事なんて紹介したらいいんだろ?
流石に『俺の奴隷です!』なんて紹介したくないし…
もっといい言い方ないかな…
「俺の…大事なエルです!」
上手い言葉が見つからずなんとも簡単な言葉を選んでしまった。
『大切な』の方がよかったかな?
『可愛い』って言ってもよかったかな??
エルの紹介をした後に色々と考えていると、エルが俺を背後から抱きしめてディランさんにニッコリ笑いながら自己紹介を始める。
「アルジノ…ダイジナ、エルデス」
「はは…。エルくん……どうぞよろしく」
おぉ…!!エルちゃんと自己紹介できるのか!
エルが自己紹介できた事を喜んでいる俺の頭上で、エルとディランさんが笑顔で睨み合いをしているなんて俺は気付きもせず「ディランさん!エルと仲良くしてやって下さいね~」とニコニコ笑いながら呑気な発言をしてしまう。
カオル達の食事を運びに来たリオはそんな3人のやり取りを見て「はぁ……」と、また大きなため息をついた。
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