美醜逆転した世界に転がり落ちたらイケメンたちに囲われました。

赤牙

文字の大きさ
上 下
78 / 181
本章

62話:ヤバイ奴 ②

しおりを挟む
逃げなきゃいけないのにズルズルと引きずられるようにして到着しました俺の部屋。

てかなんで俺の部屋まで知ってるんだよ…

キースは部屋に入るなりキラキラした目で部屋中を眺めて何度も深呼吸をする。

「あぁ…カオル部屋…カオルの匂い…」

…思った以上にヤバイぞコイツ。

そんな事を思いながらキースの行動を遠目に見ていると、キースは俺の方へと振り返り嬉しそうに近づいてくる。

「さぁカオル。俺はどうすればいい?」
「えーっと…本当にするのか?」
「もちろんだ。俺はカオルの全てが知りたいんだ…まさか本当にカオルがこんな醜い姿の俺を受け入れてくれるなんて思わなかった…だから今凄く嬉しいんだ」

キースはうっとりしながら俺の頬を撫でて見つめてくる。

最初の出会いは最悪でリオに酷い事言ってきた奴だったから嫌いだったけど…少しずつコイツなりに変わろうとしてる部分が見えてくる。
それに俺に向けられる好意は真っ直ぐ過ぎて怖いくらいでキースを本気で嫌いにはなれない…

なんかもう断れないよな…。
よし!こうなったらさっさとやる事やって帰ってもらうしかないな!

俺は開き直ってキースに抱かれる覚悟を決める。


「ほら、じゃあ服脱いで…ベッド行こう」
「あぁ…分かった」

俺もキースも各自で服を脱ぎ雰囲気もクソもない。
こんなんでエッチできんのかよ…
と思っていたのは俺だけだったようで、キースの下半身は下着越しにも分かるくらいにヤル気で満ち溢れていた。

「カオルの体は本当に綺麗だな…」

そう言って頬を染めるキースは俺を抱き寄せてくる。キースの思ったよりも男らしい胸筋に涎が出そうになるのを堪えて大人しく抱きしめられておく。

「なぁ…カオルの娼夫としてのこだわりはどんなものがあるんだ?」
「へっ?あ、あぁ…こだわり…こだわり…」

そんなものねーよ!
と、言ってしまいたいがさっき説教して『誇りを持って仕事してる!』なんて言ったからちゃんと答えないといけないよなぁ…
てか、こだわりってなんだよ。
俺が人にできんのフェラくらいなんだけど。

「こだわりは…口でのご奉仕かなぁ」
「口での…ご奉仕……」

キースは俺の言葉を復唱しながら目を見開いてこっちを見てくる。
なんだよ。言った俺が恥ずかしくなるからそんな顔してこっち見んなよ!

自分で言っておきながら俺は顔を真っ赤にして下を向くと、キースに顎を掴まれて上を向かせられる。

「カオルのご奉仕見せてほしい…」


あぁ…
なんで俺はあんな事を言ってしまったんだ…

数十秒前の自分を心の中で罵りながら俺はキースに苦笑いしながら「も、もちろん…」と答えた。
しおりを挟む
感想 114

あなたにおすすめの小説

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

ヤンデレ化していた幼稚園ぶりの友人に食べられました

ミルク珈琲
BL
幼稚園の頃ずっと後ろを着いてきて、泣き虫だった男の子がいた。 「優ちゃんは絶対に僕のものにする♡」 ストーリーを分かりやすくするために少しだけ変更させて頂きましたm(_ _)m ・洸sideも投稿させて頂く予定です

クラスのボッチくんな僕が風邪をひいたら急激なモテ期が到来した件について。

とうふ
BL
題名そのままです。 クラスでボッチ陰キャな僕が風邪をひいた。友達もいないから、誰も心配してくれない。静かな部屋で落ち込んでいたが...モテ期の到来!?いつも無視してたクラスの人が、先生が、先輩が、部屋に押しかけてきた!あの、僕風邪なんですけど。

処理中です...