美醜逆転した世界に転がり落ちたらイケメンたちに囲われました。

赤牙

文字の大きさ
上 下
66 / 181
本章

50話:もう一人のご主人様? ①

しおりを挟む
ご主人様と初めて繋がってから数日。
俺達は毎日毎日愛し合っている。

最初こそは大きくて太いご主人様のモノを咥え込むだけで精一杯だったが、毎日してれば少しは慣れてきて今では俺自ら腰を振っている。

カッコよくて優しくてエッチも上手なご主人様を持てて俺は性奴隷の中でもズバ抜けて幸せなんではないかと思う。


今日はご主人様が外の仕事へと向かったのでお留守番。
最近は一人でも留守番ができると思われたようで今も一人寂しくご主人様の仕事場のソファーで寝転がっている。

バルドさんはここ数日見かけない。
ほぼ毎日会っていたから…少し寂しい。

最後に会った日は、俺がちゅっちゅとバルドさんにキスしていたところにご主人様が帰ってきて「やっべ…」とバルドさんは呟きご主人様に何処かへ引きずられるように連れて行かれたのを最後に姿を見ていない。

そのあと『ご主人様以外とのキスやエッチ禁止令』が発令された。

何でダメなのか俺にはさっぱり分からなかった。
だって俺は喜んで誰にでも抱かれる……以下同文。
でも、ご主人様がダメって言うなら俺は大人しく従う。嫌われたくないし。

そんなこんなでダラダラ過ごしているとご主人様が帰ってきた。


「ディランさん!お帰りなさい!」
「あぁ…ただいま」

帰ってくるなり俺はご主人様へと抱きついていく。優しく頭を撫でられてお帰りなさいのキスをしてもらい満足。

しかし、いつもならキスした後に優しく笑ってくれるのに今日はどこか表情が暗い。

「ディランさんどうかしました?何か嫌なことでもありました?」

不安になりご主人様の顔を覗き込むと、いつもの優しい笑顔を見せてくれる。

「ごめんよカオル。心配かけてしまったね。少し仕事先で嫌なことがあってね…」
「そうなんですか…じゃあ今日は俺が沢山癒してあげますね!」

そう言って俺はぎゅうっと抱きしめてあげる。
ん~ご主人様のこの筋肉質な体…いつ抱きしめてもたまらない…
って、俺が癒されてる場合じゃない。

頭の中で一人ツッコミを入れていると、ご主人様は言いにくそうに俺に話しかける。

「実は明日ある人物にカオルを会わせる事になったんだ…」
「俺に会わせる人…?」
「あぁ…しかし、その人物に会わせると…カオルに何が起こるか分からないんだ」

ん?どういう事?
俺はハテナマークを沢山浮かべながら首を傾げる。

「ディランさん…どういう事ですか?」
「詳しくはまだ話せないんだ…ごめんな。明日は朝早く出かけるから今日はもう家に帰ろう」
「…はい」

凄く寂しそうな顔をしているご主人様がなんだかとても気になった。
明日が早いという事もあって、その日の夜は一度だけ体を重ねた。
ご主人様は俺に「好き。愛してる」って言いながら沢山愛してくれて抱きしめられながら眠りに落ちた。


次の日の朝。

いつもより早く起きて馬車に乗りご主人様と一緒に何処かへ向かう。
1時間程馬車に揺られ辿り着いた先はとても大きな要塞。周りをぐるっと30m程の壁で囲われていて…その殺伐とした雰囲気がなんだか怖く感じた。


ご主人様に手を引かれて要塞の中へと入っていく。
警備も厳重で皆どこかピリピリとしている。
廊下を長いこと歩いていると兵士が2人立っている部屋の前でご主人様は立ち止まる。

「カオル…この部屋だ。入るよ」
「はい…」

俺は少し緊張してご主人様と一緒に部屋の中に入ると、中には兵士の格好をした人が2人とお爺さんが1人、そして金髪の太った男性が1人縄で縛られ座らされていた。


「カオル!あぁ…やっと会えたね…」

金髪の男性が俺に声をかけてくる。
俺…この人の声知ってる…


『カオル…君は私の性奴隷だ。快楽に弱くて誰にでも喜んで抱かれる素直で可愛い淫乱な子…』


あ…

「ご主人…様?」

俺は気がつけばその金髪の男性をそう呼んでいた。
しおりを挟む
感想 114

あなたにおすすめの小説

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

クラスのボッチくんな僕が風邪をひいたら急激なモテ期が到来した件について。

とうふ
BL
題名そのままです。 クラスでボッチ陰キャな僕が風邪をひいた。友達もいないから、誰も心配してくれない。静かな部屋で落ち込んでいたが...モテ期の到来!?いつも無視してたクラスの人が、先生が、先輩が、部屋に押しかけてきた!あの、僕風邪なんですけど。

ある日、人気俳優の弟になりました。

雪 いつき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。 「俺の命は、君のものだよ」 初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……? 平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。

処理中です...