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本章

43話:振り回される男 ①

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ご主人様に抱きかかえられ空を飛び大きな建物の中へと入っていく。

「カオル着いたよ」

建物の中にある奥の部屋へと連れられる。
部屋にはベッドはなく机とソファーがあるだけ。

ここでエッチするのかな?

俺はそう考えただけで凄く興奮してきた。
早くご主人様に抱かれたい…落ちないように回していた腕でぎゅっとご主人様を抱きしめる。


しかしご主人様は誰かと連絡を取るからと俺を優しくソファーに降ろしてくれると少し待つようにと言い部屋を出て行く。

ご主人様!沢山待たされすぎて俺は待ちくたびれてますよー!
そう言いたいのを我慢して俺は大人しく待つ。
だっていい子にしてたらご主人様がご褒美くれるかもしれない。


しばらくすると部屋の扉が開いてご主人様かと思ったら金髪の男性が入ってきた。
俺を見るなり駆け寄ってきて、ぎゅっと抱きしめて顔をペタペタと触ってくる。

「カオル大丈夫だったか?酷いことされてないか?」
「だ、大丈夫です…。あのぉ…あなたは誰ですか?」
「……カオル。俺の事分からないか?」
「はい…」

金髪さんは凄く悲しい顔を俺に見せて、またぎゅっと抱きしめてくる。
俺はどうしたらいいのか分からず、とりあえず大人しく抱きしめられておく事にした。
初対面の人だけど金髪さんに抱きしめられるのは嫌いじゃなかった。

そうこうしているとご主人様が帰ってきた。

「ご主人様っ!」

俺は金髪さんの元を離れてご主人様の方へと尻尾を振って駆け寄り胸元へとダイブする。
ご主人様のガッチリとした体格…凄く好き。

「気分はどうだ?変わりないか?」
「はい!ご主人様早くえっち…」
「えぇーとな……カオルすまないが私は今から報告をしにここを離れないといけない。その間は、そこにいるバルドがお前の面倒を見てくれるから…我慢できるか?」
「えぇ!?……もぅ我慢できないですけど頑張ります。じゃあ、ご主人様がいない間はバルドさんが俺の相手・・をしてくれるんですね」
「あぁ。いい子で待っているんだよ」
「はい。ご主人様も早く帰ってきて下さいね」

俺はむぅっとブスくれながらも言うことを聞き、ご主人様を金髪のバルドさんと見送る。
ご主人様を見送った後はとても寂しかった。

「カオル…ディランさんの事も覚えてないのか?」
「ディランさん…?ご主人様の事ですか?俺はご主人様に会うのは今日が初めてです」
「そうか…全部忘れさせられてしまっているのか…」

バルドさんはまた悲しい顔をする。
なんだかその顔を見ると胸がギュッと締め付けられて俺も悲しい。

「バルドさん…悲しい顔しないで下さい。俺も悲しくなっちゃう。…そうだ!俺の相手・・してくれるんでしょ?」
「あ、あぁ。相手というかカオルが困らないように見守るってだけで…」
「俺、バルドさんを元気にしてあげます」

そう言い俺はバルドさんの手を引きソファーへと座らせる。
何をされるか分からないバルドさんは少し困惑した顔を見せていてなんだか可愛い。

俺は向かい合うようにバルドさんの膝の上に座らせていただく。

「カオル!?何する気だ?」

バルドさんの困った顔を見ながらチュッと唇にキスをする。

あぁ…久しぶりのバルドさんとのキス…
……ん?久しぶり?

今日初めて会ったのにふとそんな事を思ってしまい俺は少し混乱するが、それよりももっと気持ちいい事したいという気持ちが勝りチュッチュとキスを続ける。

「カ、カオル…これは何のキスなんだ?」

俺のキスに顔を赤くしているバルドさんは不思議な事を聞いてくる。
何のキスって言われても…よくわからない。

「キスはキスですよ?バルドさんはキス嫌いですか?」
「いや…嫌いじゃない…」
「じゃあ問題ないですね」

そう言い俺はバルドさんの唇を舐めたりしながら少しずつ深いキスをしたいく。
最初は抵抗していたバルドさんも諦めたのか俺の行為を受け入れてくれる。

「んっ…ん…バルドさん舌出して下さい…」
「ん…あぁ…こうか…」

言われるがまま可愛らしく舌を出してくるバルドさん。その舌を俺はパクリといただき舌を絡めていく。
ちゅうちゅうとバルドさんの舌を味わいながら歯列を舐めたり上顎を舐めたり…2人の唾液が混じり合い口の中はぐちゃくちゃでバルドさんの口角からは溢れた唾液が垂れている。
俺はその垂れた唾液もペロペロと舐め取りバルドさんを見ると蕩けた顔をしていた。

「バルドさん元気でました?」
「……あぁ」
「ふふ。よかった。でも、俺もこっち・・・が元気になっちゃって…バルドさん…エッチしましょ?」

俺はさっきのキスで勃ってしまった自分のモノをグイグイとバルドさん腹へと擦りつける。
ご主人様にお預けくらってて我慢の限界だった。

さっきご主人様もバルドさんに相手してもらえって言ってたからエッチしていいって事だよね!

俺は早くしましょう?とバルドさんにおねだりをする。

俺がおねだりをしている最中、バルドさんは顔を真っ赤にしたままフリーズしていた。

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