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本章
36話:久しぶりの再会
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「ディランさんおはようございます」
「あぁ…カオルおはよう」
今日も朝食をとりに食堂に向かう。
食事を受け取ると俺の指定席になりつつある一番奥の端の席に座り、向かいにいる『ディランさん』に挨拶するのが日課となっている。
数日前にようやく互いに自己紹介して名前を教えてもらった。
ディランさんは寡黙な人だけど目が合えば微笑んでくれる優しい人だ。
年齢は…30代くらいかな?
父さんの雰囲気に似てるディランさんと一緒にいるとなんだかホッコリする。
そんな感じで俺の食事時間は最近癒しタイムとなっている。
「カオル、口に付いてるぞ」
「え?…あ、本当だ」
口の端を指さされて拭えばケチャップが付いていた。なんだか恥ずかしくてエヘヘと照れ笑いしてしまう。
「ディランさん。こんなとこにいたのかよ」
そんなホッコリタイムの途中に、なんだか聞き覚えのある声が俺の背後から聞こえる。
「……今は食事中だぞ」
今まで聞いたことのないディランさんの渋い不機嫌ボイス。
怖いけど渋くてめっちゃイケボなんですけど…と、俺が場違いな事を思っているとディランさんを探していた人は俺の隣の席にドカっと座る。
「はいはい。飯なんて今まで適当に食ってた人からそんな事言われる日が来るとはねぇ…」
「うるさい…。仕事は終わったのか?」
「じゃなきゃ帰ってきませんよ」
仲良さげな2人の会話を聞きながらチラッと横目で座った人を見る。
短い金色の髪の毛と黒色の瞳…見覚えのある横顔……あぁっ!!
「バルドさん…?」
「ん?…あぁ!!カオル!お前元気にしてたか?」
俺の顔を見てバルドさんは嬉しそうに頭をガシガシと撫でてくれる。
「はい!色々あったんですけど、どうにか生活してます」
「そうかそうか。俺を尋ねてギルドに顔出してくれたんだってな。ちょうど入れ違いで仕事が入ってしまってさっき帰ってきたところだったんだ。会えなくてすまなかったな」
「いえ、いいんです。バルドさん。町まで案内してくれて本当にありがとうございました!」
「気にするなって。元気そうにしてて俺も安心したよ」
町の暮らしにも慣れてきた時に一度ギルド『アトラース』を訪ねたがバルドさんはちょうど仕事が入り町を離れたと聞かされた。
それから1か月くらい経つが、ずっと仕事だったんだろうか?
やっぱり冒険者って大変だなぁ…。
「はは。いいんだよ。ところで父親の手がかりは掴めたのか?」
「はい…。でも会いに行くのにお金が結構かかりそうで…今は仕事しながら貯めてるところです!」
まぁ…お金全然貯まってないけど…。
俺とバルドさんが楽しそうに話しているとディランさんは少し不機嫌そうな顔をしていた。
やば。そう言えばバルドさんと仕事の話の途中だった…ディランさんごめんなさい。
仕事の話を聞くのもなんなので俺は席から離れることにした。
「あの…俺そろそろ宿に戻りますね」
「またなカオル」
「はい!ディランさんも、また昼食の時に」
「あぁ…」
俺は2人に挨拶するとトレーを手に席を後にする。
バルドさんに久しぶりに会えて俺は凄く嬉しかった。
また今度ギルドにお邪魔しに行ってもいいかなぁ~なんて考えていると俺はバルドさんに挨拶してない事に気付き、慌てて席に戻りバルドさんに声をかける。
「バルドさん!俺ちゃんと挨拶してなかったです…」
「えっ?……あっ!カオル!ここでは……っんぐ」
俺は何か言いかけたバルドさんの唇にちゅっと挨拶のキスをする。
「お帰りなさいバルドさん!また会いに行きますね!」
そう言って頭をペコっと下げて俺は「ちゃんと挨拶できてよかったぁ~」と、ルンルン気分で帰っていった。
俺が挨拶し帰った後、ディランさんがさらに不機嫌になりバルドさんが大変困っていたとリオから聞いた。
バルドさん仕事で何かやらかしたのかなぁ?と、俺は呑気に考えていた。
「あぁ…カオルおはよう」
今日も朝食をとりに食堂に向かう。
食事を受け取ると俺の指定席になりつつある一番奥の端の席に座り、向かいにいる『ディランさん』に挨拶するのが日課となっている。
数日前にようやく互いに自己紹介して名前を教えてもらった。
ディランさんは寡黙な人だけど目が合えば微笑んでくれる優しい人だ。
年齢は…30代くらいかな?
父さんの雰囲気に似てるディランさんと一緒にいるとなんだかホッコリする。
そんな感じで俺の食事時間は最近癒しタイムとなっている。
「カオル、口に付いてるぞ」
「え?…あ、本当だ」
口の端を指さされて拭えばケチャップが付いていた。なんだか恥ずかしくてエヘヘと照れ笑いしてしまう。
「ディランさん。こんなとこにいたのかよ」
そんなホッコリタイムの途中に、なんだか聞き覚えのある声が俺の背後から聞こえる。
「……今は食事中だぞ」
今まで聞いたことのないディランさんの渋い不機嫌ボイス。
怖いけど渋くてめっちゃイケボなんですけど…と、俺が場違いな事を思っているとディランさんを探していた人は俺の隣の席にドカっと座る。
「はいはい。飯なんて今まで適当に食ってた人からそんな事言われる日が来るとはねぇ…」
「うるさい…。仕事は終わったのか?」
「じゃなきゃ帰ってきませんよ」
仲良さげな2人の会話を聞きながらチラッと横目で座った人を見る。
短い金色の髪の毛と黒色の瞳…見覚えのある横顔……あぁっ!!
「バルドさん…?」
「ん?…あぁ!!カオル!お前元気にしてたか?」
俺の顔を見てバルドさんは嬉しそうに頭をガシガシと撫でてくれる。
「はい!色々あったんですけど、どうにか生活してます」
「そうかそうか。俺を尋ねてギルドに顔出してくれたんだってな。ちょうど入れ違いで仕事が入ってしまってさっき帰ってきたところだったんだ。会えなくてすまなかったな」
「いえ、いいんです。バルドさん。町まで案内してくれて本当にありがとうございました!」
「気にするなって。元気そうにしてて俺も安心したよ」
町の暮らしにも慣れてきた時に一度ギルド『アトラース』を訪ねたがバルドさんはちょうど仕事が入り町を離れたと聞かされた。
それから1か月くらい経つが、ずっと仕事だったんだろうか?
やっぱり冒険者って大変だなぁ…。
「はは。いいんだよ。ところで父親の手がかりは掴めたのか?」
「はい…。でも会いに行くのにお金が結構かかりそうで…今は仕事しながら貯めてるところです!」
まぁ…お金全然貯まってないけど…。
俺とバルドさんが楽しそうに話しているとディランさんは少し不機嫌そうな顔をしていた。
やば。そう言えばバルドさんと仕事の話の途中だった…ディランさんごめんなさい。
仕事の話を聞くのもなんなので俺は席から離れることにした。
「あの…俺そろそろ宿に戻りますね」
「またなカオル」
「はい!ディランさんも、また昼食の時に」
「あぁ…」
俺は2人に挨拶するとトレーを手に席を後にする。
バルドさんに久しぶりに会えて俺は凄く嬉しかった。
また今度ギルドにお邪魔しに行ってもいいかなぁ~なんて考えていると俺はバルドさんに挨拶してない事に気付き、慌てて席に戻りバルドさんに声をかける。
「バルドさん!俺ちゃんと挨拶してなかったです…」
「えっ?……あっ!カオル!ここでは……っんぐ」
俺は何か言いかけたバルドさんの唇にちゅっと挨拶のキスをする。
「お帰りなさいバルドさん!また会いに行きますね!」
そう言って頭をペコっと下げて俺は「ちゃんと挨拶できてよかったぁ~」と、ルンルン気分で帰っていった。
俺が挨拶し帰った後、ディランさんがさらに不機嫌になりバルドさんが大変困っていたとリオから聞いた。
バルドさん仕事で何かやらかしたのかなぁ?と、俺は呑気に考えていた。
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