美醜逆転した世界に転がり落ちたらイケメンたちに囲われました。

赤牙

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本章

21.5話:イケメン童貞騎士団長の事情〜アルクSide〜②

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………え?
この少年は今なんと言った?
自分の事を買わないかって言ったよな……?
え?えぇぇぇえ!!

僕は事実を受け入れるのに時間がかかってしまい少年は不安そうに「あ…あのぅ…お兄さん?」と僕に声をかけてくる。


「僕なんかでいいのか!?」

混乱していた僕は思わず少年の両肩を掴み迫ってしまう。

「うん…お兄さん悪い人じゃなさそうだから。俺売りやるの初めてで相場とか分からないし、この町にも初めて来たから宿も知らないけどいい?」

そんな事はまったくもって問題ない!
お金なんていくらでも払うし宿だってここらで一番の宿に連れて行く!

「問題ないです!全っっ然問題ないです!本当に…本当に…いいのか?」

最後に念押しで確認すると「大丈夫です」と微笑んでくれる天使のような少年がいた…

これは夢なんじゃないか?
ならば覚める前に…

そう思い「よし!じゃあ行こう!」と少年の手を引き宿屋へ向かう。

この辺りでは一番評判のいい連れ込み宿へと向かい部屋を頼む。

受付の店員は僕達を見るなり怪訝な顔をして僕を睨みつけてくる。
確かに僕みたいなのが愛らしい少年を連れてくるのは珍しいかもしれないがそんなに睨まなくても…

途中通報されかけたが少年が取り持ってくれたので無事に部屋を借りる事ができた。
部屋に入りコートを脱ぎ仮面を外す…

本当は仮面は外さないままでいようと思った…

けれどこの少年ならありのままの僕を受け入れてくれるかもしれない。と、淡い期待を持って少年の方へと振り向く。

しかし、少年は僕の事をじっと見て固まってしまう。
あぁ…やはり見せるんじゃなかった…

「やっぱり後悔してる…?顔ちゃんと見せてなかったから…」
「いや!全然まったく後悔してません!お兄さん凄くカッコいいし…筋肉ヤバイ…」

思いもよらぬ言葉に顔が熱くなる。
こんなに外見で褒められた事なんて今までなかった…

それから少年に体を触られまくられると僕の下半身はそれだけで反応してしまう…
なんとも情けない…

「ところでお兄さんのこと、なんて呼んだらいいですか?」

ヤルことだけで頭がいっぱいだった僕は、少年の言葉で名前さえ名乗っていないことに気がつく。
なんと最低なんだ…

「僕はアルクだ」と自己紹介すると少年は『カオル』と名乗った…

まさかこんなにも早く『カオル』に出会ってしまうとは…
本当に黒髪の娼夫はカオルという名前が多いんだな…

それからカオルくんには自分が経験がない事も伝えた。
そんな僕を嫌な顔をせずに受け入れてくれるカオルくん。


カオルくんとのキスはとても甘く
カオルくんとのハグはとても幸せで
カオルくんと一つになった時はもう死んでしまってもいいと思った。

僕のモノでカオルくんのイイトコロを突き上げれば「もっともっと」と声をあげおねだりしてくれる姿や、白い体をピンク色に染め善がりピクピクと震えながら白濁を飛ばす姿は特にたまらなかった。

もう……カオルくんの全てが愛おしい…

カオルくんの体中を愛したい
全てに触れたい
僕で埋め尽くしたい
奥に…もっと奥に…

夢中で腰を振りカオルくんの中を僕のモノで埋め尽くしている時に、カオルくんが無意識に漏らした名前が耳に入る…

『クリス』

……それはクリストファー王子が心許した者だけに呼ばせる愛称。


まさか……カオルくんは王子が探していた少年なのか?

主君への忠義を果たすべきか…
いや…しかし…
本当にカオルくんが王子の探し人ならば…

カオルくんを失ってしまう…。

僕の中で一瞬色々な感情が渦巻くが、クリスと呼ばれる奴は大勢いる。
王子はきっと関係ない…

そう自分に言い聞かせカオルくんの奥を抉るように突き上げる。
さぁ早くクリスなんて奴の事は忘れさせないと…
今この瞬間、カオルくんは僕のモノなんだ…

僕だけの…僕だけのカオルくん…
例えクリストファー王子が探している『カオル』だとしてもカオルくんは……渡せない。

そう心の中で呟きながら最奥に僕の子種を植え付ける。


それから何度も何度もカオルくんと繋がったまま僕の証を吐き散らし中を満たしていく。

一晩中カオルくんと繋がり気が付けば窓の外は薄らと明るくなってきていた。
カオルくんは僕の腕の中で気を失ったように眠っている。

無理をさせてしまった…。
スヤスヤと眠るカオルくんの頬を撫でているとまた繋がりたくなってしまうが、さすがにこれ以上は無理をさせれない。

眠っているカオルくんの体中にキスをして最後に唇にキスをする。


「カオルくん…好き…好き…好き…」


何度も何度も愛を囁きながら僕は意識の無いカオルくんをぎゅっと抱き寄せ眠った。
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