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【番外編】〜嫌われ者の兄はやり直しの義弟達の愛玩人形になる〜
かくれんぼ ①
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次の日から、シャルル兄さんは私たちを避けるように姿を見せなくなった。
顔を合わせれば、視線を外しどこかへ行ってしまう。
怯え逃げていく姿を見ていて面白く感じたのも、ほんの数日くらい。
兄さんがいない日常は、なんともつまらない。
「ジェイド兄様が、脅かしすぎるからシャルル兄様が隠れちゃったじゃん」
「私は脅かしてなどいない。事実を言ったまでだ」
「ふ~ん。でも、シャルル兄様がいないと退屈だよね。兄様のコロコロと変わる表情見るの凄く面白いからさぁ~。怒ったり、怯えたり……あ、そうだ! シャルル兄様がこっちにこないなら、僕たちから会いに行こうよ!」
リエンの提案に小さく頷く。
「……そうだな、シャルル兄さんと一緒に遊んであげるのもいいな」
「わ~すっごく楽しそう! 一度目では、僕たちシャルル兄様に遊んでもらったことなかったもんね。兄様と何して遊ぼうかなぁ~」
リエンはワクワクした様子で、何をしようか考えている。そういう私も、口角を上げ兄さんと、どんな楽しいことをしようか考えを巡らせた。
そして、次の日。
夕食前に、私とリエンはシャルル兄さんの部屋へと赴く。
部屋のドアをノックすると、兄さんの声が聞こえる。
「ジェイドとリエンです。シャルル兄さん、今よろしいですか?」
私の問いかけに少し間をあけて、部屋のドアが開く。顔を覗かせる兄さんの表情は険しかった。
「……何の用だ」
「シャルル兄様、一緒にあそびませんか?」
「……お前たちと遊びたくなどない」
兄さんはドアを閉めようとしたので、足を挟ませると兄さんは驚いた顔をする。
「シャルル兄さん、私たちは兄さんと仲良くなりたいです。義理とはいえ兄弟になったのですから……」
ニコリと微笑むと、兄さんは水色の瞳を不安気に揺らす。
その表情に、また心が満たされる。
「お、お前たちは、俺のことが嫌いなんだろ……。この前だって……俺のことをいらない子だって……」
悔しそうに唇を震わせる兄さん。
やはり、前回の言葉をずっと引きずっているようだ。
「あの時は、兄さんが私たちを『卑しい』と言ってきたので、ついカッとなって心にもないことを言ってしまったんですよ。私たちはシャルル兄さんと仲良くなりたいと、常に思っているんですよ。なぁ、リエン?」
「うん。僕もシャルル兄様と仲良くなって、沢山遊びたいな」
ニコニコと笑顔を浮かべて兄さんを見つめるが、兄さんの表情はまだ固い。
「兄さん、ダメ……でしょうか?」
微笑みを絶やさず、兄さんに笑いかけると目を逸らされる。
「……いやだ」
兄さんの答えに、残念な顔をして俯くとリエンが声を上げる。
「ねぇ、シャルル兄様。それなら……一度だけ僕たちと勝負しませんか?」
「勝負……?」
「うん。もし、シャルル兄様が勝ったら僕たちはシャルル兄様に関わらないよ。でも、僕たちが勝ったら……沢山僕たちと遊んでほしいし、お願いごとも聞いてほしいなぁ」
「……勝負って何をするんだ」
提案に、シャルル兄さんがのってくると、リエンは笑顔で答える。
「かくれんぼだよ。僕たちが鬼で、シャルル兄様は隠れてね。隠れる範囲は、このお屋敷の中で……日没までに僕たちが見つけられなかったら負けってルールでどう? このお屋敷のことを僕たちよりも知っているシャルル兄様にとっては、凄く有利だと思うんだけどなぁ」
少し挑発するようなリエンの言葉に、兄さんは不機嫌そうに答える。
「お前たちが負けたら、この屋敷を出て行け。それならやってやる」
兄さんの言葉に私たちは頷き、楽しいかくれんぼが始まった。
顔を合わせれば、視線を外しどこかへ行ってしまう。
怯え逃げていく姿を見ていて面白く感じたのも、ほんの数日くらい。
兄さんがいない日常は、なんともつまらない。
「ジェイド兄様が、脅かしすぎるからシャルル兄様が隠れちゃったじゃん」
「私は脅かしてなどいない。事実を言ったまでだ」
「ふ~ん。でも、シャルル兄様がいないと退屈だよね。兄様のコロコロと変わる表情見るの凄く面白いからさぁ~。怒ったり、怯えたり……あ、そうだ! シャルル兄様がこっちにこないなら、僕たちから会いに行こうよ!」
リエンの提案に小さく頷く。
「……そうだな、シャルル兄さんと一緒に遊んであげるのもいいな」
「わ~すっごく楽しそう! 一度目では、僕たちシャルル兄様に遊んでもらったことなかったもんね。兄様と何して遊ぼうかなぁ~」
リエンはワクワクした様子で、何をしようか考えている。そういう私も、口角を上げ兄さんと、どんな楽しいことをしようか考えを巡らせた。
そして、次の日。
夕食前に、私とリエンはシャルル兄さんの部屋へと赴く。
部屋のドアをノックすると、兄さんの声が聞こえる。
「ジェイドとリエンです。シャルル兄さん、今よろしいですか?」
私の問いかけに少し間をあけて、部屋のドアが開く。顔を覗かせる兄さんの表情は険しかった。
「……何の用だ」
「シャルル兄様、一緒にあそびませんか?」
「……お前たちと遊びたくなどない」
兄さんはドアを閉めようとしたので、足を挟ませると兄さんは驚いた顔をする。
「シャルル兄さん、私たちは兄さんと仲良くなりたいです。義理とはいえ兄弟になったのですから……」
ニコリと微笑むと、兄さんは水色の瞳を不安気に揺らす。
その表情に、また心が満たされる。
「お、お前たちは、俺のことが嫌いなんだろ……。この前だって……俺のことをいらない子だって……」
悔しそうに唇を震わせる兄さん。
やはり、前回の言葉をずっと引きずっているようだ。
「あの時は、兄さんが私たちを『卑しい』と言ってきたので、ついカッとなって心にもないことを言ってしまったんですよ。私たちはシャルル兄さんと仲良くなりたいと、常に思っているんですよ。なぁ、リエン?」
「うん。僕もシャルル兄様と仲良くなって、沢山遊びたいな」
ニコニコと笑顔を浮かべて兄さんを見つめるが、兄さんの表情はまだ固い。
「兄さん、ダメ……でしょうか?」
微笑みを絶やさず、兄さんに笑いかけると目を逸らされる。
「……いやだ」
兄さんの答えに、残念な顔をして俯くとリエンが声を上げる。
「ねぇ、シャルル兄様。それなら……一度だけ僕たちと勝負しませんか?」
「勝負……?」
「うん。もし、シャルル兄様が勝ったら僕たちはシャルル兄様に関わらないよ。でも、僕たちが勝ったら……沢山僕たちと遊んでほしいし、お願いごとも聞いてほしいなぁ」
「……勝負って何をするんだ」
提案に、シャルル兄さんがのってくると、リエンは笑顔で答える。
「かくれんぼだよ。僕たちが鬼で、シャルル兄様は隠れてね。隠れる範囲は、このお屋敷の中で……日没までに僕たちが見つけられなかったら負けってルールでどう? このお屋敷のことを僕たちよりも知っているシャルル兄様にとっては、凄く有利だと思うんだけどなぁ」
少し挑発するようなリエンの言葉に、兄さんは不機嫌そうに答える。
「お前たちが負けたら、この屋敷を出て行け。それならやってやる」
兄さんの言葉に私たちは頷き、楽しいかくれんぼが始まった。
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