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【番外編】二度目の人生番外編
母様に似た初恋の人 〜ノアSide〜 ②
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朝食を終えたあと、馬車に乗り込み湖へと向かう。
シャルル様の隣に座り、景色を見ながらミャーム国について話していく。シャルル様は口元を綻ばせ僕の話を楽しそうに聞いてくれる。
その笑顔にドキドキしながら、シャルル様の手を見つめ……僕はそっと手を握った。
恥ずかしくて笑顔で誤魔化せば、シャルル様も笑顔を見せてくれて僕の手を握ってくれる。
母様とは違う大きな手。
けれど、その手から与えられる温もりは母様と同じだった。
それから、ずっとシャルル様の手を握り一緒に湖を散歩していく。
深い青色の湖とシャルル様を見ていると、元気な時の母様を思い出す。
もしも、母様の病気が治っていれば、こんな風に一緒に過ごせたんだろうなと思うと、悲しさが込み上げてくる。
シャルル様には見せないようにしていた、涙をついこぼしてしまうと……僕の涙を拭ってくれる。
優しいシャルル様の言葉は、母様がいなくなってポッカリと空いた穴を埋めてくれる。
優しく抱きしめてくれる腕は凄くあったかくて……ずっと抱きしめてもらいたいと思った。
一緒に過ごす時間が長くなるほど、シャルル様の好きなところが増えていく。
お菓子を食べる嬉しそうな顔。
眠っている僕を優しく撫でてくれる指先。
そして、夕陽を見つめる美しい横顔。
僕の心の中はシャルル様でいっぱいになった。
シャルル様と過ごす時間はあっという間で、今日一日だけなんて我慢できずに僕は我儘を伝える。
僕のそばにいてほしい。これからもずっと。
シャルル様に大切な人がいたとしても、僕ならもっとシャルル様を大切にするし幸せにすることができる。
全てを言葉にできないが、伝えられる精一杯をシャルル様にぶつける。
けれど、その願いは叶わなかった……。
シャルル様と再会する約束をして、別れたあと父様からポンと頭を撫でられる。
「ノア、よく我慢したな」
「……もっと我儘を言えば、シャルル様から嫌われてしまうんじゃないかと思ったので……」
「あぁ、そうだろうな。ノアはシャルル殿の全てが欲しいのだろう? 心と体、全てを欲しいと思うのならば急いではいけない。お前にはまだ、時間がある。じっくりとシャルル殿に愛を伝えていきなさい」
「……父様は、シャルル様のこと気になっていないのですか?」
「ハハ。そりゃあ、気になっているさ。あんなにも美しい人なのだから。だが、私の愛する人はレシスだけだよ」
父様と僕は微笑みあうと、シャルル様と過ごした楽しい時間を振り返った。
そして、別れの時がくる。
楽しい思い出とともに募るシャルル様に対する特別な感情。
この感情が恋なんだと知って、シャルル様に対する『好き』という感情が抑えきれなかった。
お別れの言葉と次に会う約束をして……僕はシャルル様の頬にキスをする。
僕のキスを受け入れ、微笑む姿に僕の胸は大きく高鳴った。
———大好きです、シャルル様。
心の中で告白をして、僕も微笑み返した。
そして、大好きな人を乗せた馬車は走り出す。小さくなっていく馬車を見つめ、僕は初恋の人を見送った。
———これから、王子として立派な大人になり、必ず貴方をお迎えに参りますからね。
————————————
ノアsideもお読みいただきありがとうございます(^^)
明日からは、一度目ジェイドとリエンのやり直しを掲載予定です☆
注意事項満載でお届けしたいと思います♡
シャルル様の隣に座り、景色を見ながらミャーム国について話していく。シャルル様は口元を綻ばせ僕の話を楽しそうに聞いてくれる。
その笑顔にドキドキしながら、シャルル様の手を見つめ……僕はそっと手を握った。
恥ずかしくて笑顔で誤魔化せば、シャルル様も笑顔を見せてくれて僕の手を握ってくれる。
母様とは違う大きな手。
けれど、その手から与えられる温もりは母様と同じだった。
それから、ずっとシャルル様の手を握り一緒に湖を散歩していく。
深い青色の湖とシャルル様を見ていると、元気な時の母様を思い出す。
もしも、母様の病気が治っていれば、こんな風に一緒に過ごせたんだろうなと思うと、悲しさが込み上げてくる。
シャルル様には見せないようにしていた、涙をついこぼしてしまうと……僕の涙を拭ってくれる。
優しいシャルル様の言葉は、母様がいなくなってポッカリと空いた穴を埋めてくれる。
優しく抱きしめてくれる腕は凄くあったかくて……ずっと抱きしめてもらいたいと思った。
一緒に過ごす時間が長くなるほど、シャルル様の好きなところが増えていく。
お菓子を食べる嬉しそうな顔。
眠っている僕を優しく撫でてくれる指先。
そして、夕陽を見つめる美しい横顔。
僕の心の中はシャルル様でいっぱいになった。
シャルル様と過ごす時間はあっという間で、今日一日だけなんて我慢できずに僕は我儘を伝える。
僕のそばにいてほしい。これからもずっと。
シャルル様に大切な人がいたとしても、僕ならもっとシャルル様を大切にするし幸せにすることができる。
全てを言葉にできないが、伝えられる精一杯をシャルル様にぶつける。
けれど、その願いは叶わなかった……。
シャルル様と再会する約束をして、別れたあと父様からポンと頭を撫でられる。
「ノア、よく我慢したな」
「……もっと我儘を言えば、シャルル様から嫌われてしまうんじゃないかと思ったので……」
「あぁ、そうだろうな。ノアはシャルル殿の全てが欲しいのだろう? 心と体、全てを欲しいと思うのならば急いではいけない。お前にはまだ、時間がある。じっくりとシャルル殿に愛を伝えていきなさい」
「……父様は、シャルル様のこと気になっていないのですか?」
「ハハ。そりゃあ、気になっているさ。あんなにも美しい人なのだから。だが、私の愛する人はレシスだけだよ」
父様と僕は微笑みあうと、シャルル様と過ごした楽しい時間を振り返った。
そして、別れの時がくる。
楽しい思い出とともに募るシャルル様に対する特別な感情。
この感情が恋なんだと知って、シャルル様に対する『好き』という感情が抑えきれなかった。
お別れの言葉と次に会う約束をして……僕はシャルル様の頬にキスをする。
僕のキスを受け入れ、微笑む姿に僕の胸は大きく高鳴った。
———大好きです、シャルル様。
心の中で告白をして、僕も微笑み返した。
そして、大好きな人を乗せた馬車は走り出す。小さくなっていく馬車を見つめ、僕は初恋の人を見送った。
———これから、王子として立派な大人になり、必ず貴方をお迎えに参りますからね。
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明日からは、一度目ジェイドとリエンのやり直しを掲載予定です☆
注意事項満載でお届けしたいと思います♡
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