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【番外編】二度目の人生番外編
二度目の人生 ー33歳ー 〜夜会編〜
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ガタガタと不安に揺れていた馬車も目的地に近づいていくと舗装された道へと代わりに、揺れも少し落ち着く。
「シャルル兄さん。腰は大丈夫ですか?」
「あぁ、大丈夫だよ。ようやく到着するな……」
「そうだねぇ~。馬車に乗りっぱなしってのも結構体が疲れるんだねぇ~」
リエンはそう言うと、ん~と背を伸ばす。
馬車に揺られること一日……。
目的地に近づくに連れて、すれ違う馬車の数も増えていく。しばらくすると大きな城壁が見え、城門をくぐれば賑やかな街並みにが広がって行く。
「うわぁ……。話には聞いていたけど賑やかな場所だな……」
「そうですね。シャルル兄さん、顔を出しては危ないですよ」
子供のようにはしゃいでしまった俺は馬車の小窓から顔を出し周りを見渡していると、ジェイドとリエンに笑われてしまい……恥ずかしくなって大人しく席に着く。
露店や店が並ぶ通りを過ぎていけば、大きな邸宅が立ち並ぶ区画へと入っていく。その中でも一際大きく古い作りの建物が、今回の目的地であるアルミス公爵家の邸宅だ。
玄関へと到着し、馬車を降りればアルミス公爵と公爵夫人が出迎えてくれる。
「シャルルくん! よく来てくれたね!」
「お久しぶりです、レイル様」
アルミス公爵家の当主、レイル•アルミス様は父さんの学友で何度か顔を合わせた事がある。
アルミス公爵家は王都周囲の領地を管理しており、王家からの信頼も厚い。しかし、レイル様は誰にでも気さくに声をかける明るい人で、地位は高いが貴族らしさはあまり感じない人だ。
「今日はお招きいただきありがとうございます」
「そんな畏まらないでおくれ。今日の夜会はそんな交流会みたいなものだから気楽に過ごしてほしいんだ。え~と、シャルルくんの後ろにいるのがジェイドくんとリエンくんだね」
「はい。弟のジェイドとリエンです」
俺の後ろに立つジェイドとリエンを紹介すると、二人もレイル様に挨拶をする。
「いやぁ~二人のことは写真集で拝見させてもらったが、実物も男前だな!」
「えっと……レイル様は写真集を見たんですか……?」
「もちろん! 妻も娘も気に入っていてな、二人とも観賞用と保存用で揃えていたよ。今回、三人が夜会に参加すると聞いて二人ともずっとソワソワしていてな~」
レイル様の妻アデル様へと視線を向ければ手には写真集が……。
「あの……後でサインを……」
おずおずと少し照れながらサインをお願いするアデル様を断ることなんてできずに了承すると、アデル様によく似た少女も柱の後ろから勢いよく飛び出してくる。
「シャルル様! わ、私もサインが欲しいです!」
「レア! 挨拶もせずにいきなり何を言っているの!」
「お母様が抜け駆けするのがいけないのよ! それに、お母様も挨拶してないじゃない!」
「こ、こら……二人ともシャルルくんが困っているじゃないか~」
目の前でアデル様とその娘のレア様が口喧嘩を始め、その仲裁にレイル様が入るが二人に圧倒されたじろいでいる。
俺達は苦笑いを浮かべ、なんだか騒がしい雰囲気の中初めての夜会が始まろうとしていた。
二度目の人生番外編を短編でスタートしました☆
久しぶりの三人のラブラブっぷりを楽しんでいただければなと思います(^^)
「シャルル兄さん。腰は大丈夫ですか?」
「あぁ、大丈夫だよ。ようやく到着するな……」
「そうだねぇ~。馬車に乗りっぱなしってのも結構体が疲れるんだねぇ~」
リエンはそう言うと、ん~と背を伸ばす。
馬車に揺られること一日……。
目的地に近づくに連れて、すれ違う馬車の数も増えていく。しばらくすると大きな城壁が見え、城門をくぐれば賑やかな街並みにが広がって行く。
「うわぁ……。話には聞いていたけど賑やかな場所だな……」
「そうですね。シャルル兄さん、顔を出しては危ないですよ」
子供のようにはしゃいでしまった俺は馬車の小窓から顔を出し周りを見渡していると、ジェイドとリエンに笑われてしまい……恥ずかしくなって大人しく席に着く。
露店や店が並ぶ通りを過ぎていけば、大きな邸宅が立ち並ぶ区画へと入っていく。その中でも一際大きく古い作りの建物が、今回の目的地であるアルミス公爵家の邸宅だ。
玄関へと到着し、馬車を降りればアルミス公爵と公爵夫人が出迎えてくれる。
「シャルルくん! よく来てくれたね!」
「お久しぶりです、レイル様」
アルミス公爵家の当主、レイル•アルミス様は父さんの学友で何度か顔を合わせた事がある。
アルミス公爵家は王都周囲の領地を管理しており、王家からの信頼も厚い。しかし、レイル様は誰にでも気さくに声をかける明るい人で、地位は高いが貴族らしさはあまり感じない人だ。
「今日はお招きいただきありがとうございます」
「そんな畏まらないでおくれ。今日の夜会はそんな交流会みたいなものだから気楽に過ごしてほしいんだ。え~と、シャルルくんの後ろにいるのがジェイドくんとリエンくんだね」
「はい。弟のジェイドとリエンです」
俺の後ろに立つジェイドとリエンを紹介すると、二人もレイル様に挨拶をする。
「いやぁ~二人のことは写真集で拝見させてもらったが、実物も男前だな!」
「えっと……レイル様は写真集を見たんですか……?」
「もちろん! 妻も娘も気に入っていてな、二人とも観賞用と保存用で揃えていたよ。今回、三人が夜会に参加すると聞いて二人ともずっとソワソワしていてな~」
レイル様の妻アデル様へと視線を向ければ手には写真集が……。
「あの……後でサインを……」
おずおずと少し照れながらサインをお願いするアデル様を断ることなんてできずに了承すると、アデル様によく似た少女も柱の後ろから勢いよく飛び出してくる。
「シャルル様! わ、私もサインが欲しいです!」
「レア! 挨拶もせずにいきなり何を言っているの!」
「お母様が抜け駆けするのがいけないのよ! それに、お母様も挨拶してないじゃない!」
「こ、こら……二人ともシャルルくんが困っているじゃないか~」
目の前でアデル様とその娘のレア様が口喧嘩を始め、その仲裁にレイル様が入るが二人に圧倒されたじろいでいる。
俺達は苦笑いを浮かべ、なんだか騒がしい雰囲気の中初めての夜会が始まろうとしていた。
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