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番外編:片想い勇者の恋の行方
勇者と魔王のお留守番 14♡
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「リース様……。これはいったいどういうことですか……」
「なんだミシェルか……。お早いお帰りだな」
リースはそう言うとミシェルさんに見せつけるように僕の背中にキスをしてくる。僕はどうしたらいいのか分からずにシーツに顔を埋め顔を隠す。
どうして……どうしてミシェルさんが……
パニックになった僕はリースから逃げるように動こうとするが、リースは逃げるなと言いたいのかグイッと無理矢理体を起こされ、胡座をかいたリースの上に座るような体位にさせられ、更に奥まで繋がる。
「アッッ! や、……やだぁ……リース……奥嫌だぁ……」
「ヨルダ……。ほら、ミシェルがこっちを見ているぞ。何か言ってやれ」
ミシェルさんが冷めた目で僕達の事を見ているのがわかる。
「嫌だ……。みしぇるさん……見ないでくださぃ……」
僕がそう言うとミシェルさんは無言のまま罰が悪そうに視線を逸らす。
嫌われた……。今度こそ嫌われてしまった……。
ミシェルさんに嫌われたと思うと涙がポロポロとこぼれ落ちてくる……。泣いているのがバレないようにと両手で必死に隠そうとするが……涙は隙間を縫うようにこぼれ落ちていく……。
「ミシェルどうだ? 可愛い可愛いお前のヨルダは私のモノになってしまったぞ。お前が中途半端な事ばかりするから悪いんだぞ……。ほら……お前のせいで私のヨルダが泣いてしまったじゃないか……」
リースは僕の頭をヨシヨシと撫でながら涙を唇ですくってくれる……。
「可哀想なヨルダ……。ミシェルは本当はヨルダの事を愛しているのに、私に義理を立てたいのか勇気が無いのか……。人間というのはつまらんな」
「———ッッ! リース様!」
「なんだミシェル。気持ちを伝える気になったか?」
「リース様……これ以上はもう……」
「ふふ。ミシェル……。お前は私とヨルダ2人を同時に愛する事を怖がっているだけだ。何がそんなに怖いんだ? 私は構わないぞ」
リースにそう言われるとミシェルさんは黙り、考え込んでしまう。僕はリースが言ったミシェルさんが僕を『愛している』という言葉が引っかかり気が気ではなかった……。
「俺がどれだけ悩んだか貴方には分からない……」
「ふん。そんなもの分かりたくもないわ。なぁヨルダ……。ミシェルが私とヨルダ、2人を愛すると言ったらミシェルを嫌いになるか?」
僕はリースの問いかけに……首を横に振る。
ミシェルさんを嫌いになんてなる訳ない………
「嫌いになんかならない……。ミシェルさん……好きです……」
僕はミシェルさんに向かって想いをぶつけてしまう……。
こんな格好と状況で言うことではないが……。
リースはこんな時でも軽く腰を動かして僕の奥をコツコツと突いてくる。
「好き……好き……。ミシェルさん大好き……」
「こらヨルダ。私と繋がっているのに他の男の名前を何度も呼ぶな」
リースは少し怒ったのか僕の腰を持ちごちゅんっと最奥に打ち付ける。
「ふぁぁっっ!」
リースに気を取られていると、ミシェルさんはいつの間にか僕達の目の前まで来ていた。
「あっ……んっ……ミシェル……さん…」
「ヨルダ……。俺はリース様を愛している。だが、ヨルダの事も同じように愛している。こんな俺でも……受け入れてくれるか?」
僕の頬にそっと触れ、ミシェルさんは真剣な表情で僕に愛の言葉を囁いてくれる……。
しかし……ミシェルさんの金色の瞳は少し不安げに揺れている……。
早く……愛してるって……伝えないと……。
「僕……僕もミシェルさんを……愛しています……」
しっかりとミシェルさんを見つめながら僕の気持ちを再度伝えるとホッとした表情を見せ、ミシェルさんは僕に優しくキスをしてくれる。
僕はミシェルさんを求めて唇を自ら貪り食べていく。
唇を……舌を絡め……甘いミシェルさんの唾液で口が満たされると幸せな気持ちになる。
僕が満足いくまでキスをして唇が離れるとミシェルさんは頬や額にも唇を落としてくる。
「やっと素直になったなミシェル……」
「リース様は凄く魔王らしい意地悪な顔してますよ」
「褒め言葉をどうも。ほら……ヨルダ。ミシェルも頑張って告白してくれたんだからご褒美あげなきゃ」
リースは僕にそう言うと耳元でこっそりと囁いてくる。
「ミシェルのをしゃぶってあげなよ……」
「なんだミシェルか……。お早いお帰りだな」
リースはそう言うとミシェルさんに見せつけるように僕の背中にキスをしてくる。僕はどうしたらいいのか分からずにシーツに顔を埋め顔を隠す。
どうして……どうしてミシェルさんが……
パニックになった僕はリースから逃げるように動こうとするが、リースは逃げるなと言いたいのかグイッと無理矢理体を起こされ、胡座をかいたリースの上に座るような体位にさせられ、更に奥まで繋がる。
「アッッ! や、……やだぁ……リース……奥嫌だぁ……」
「ヨルダ……。ほら、ミシェルがこっちを見ているぞ。何か言ってやれ」
ミシェルさんが冷めた目で僕達の事を見ているのがわかる。
「嫌だ……。みしぇるさん……見ないでくださぃ……」
僕がそう言うとミシェルさんは無言のまま罰が悪そうに視線を逸らす。
嫌われた……。今度こそ嫌われてしまった……。
ミシェルさんに嫌われたと思うと涙がポロポロとこぼれ落ちてくる……。泣いているのがバレないようにと両手で必死に隠そうとするが……涙は隙間を縫うようにこぼれ落ちていく……。
「ミシェルどうだ? 可愛い可愛いお前のヨルダは私のモノになってしまったぞ。お前が中途半端な事ばかりするから悪いんだぞ……。ほら……お前のせいで私のヨルダが泣いてしまったじゃないか……」
リースは僕の頭をヨシヨシと撫でながら涙を唇ですくってくれる……。
「可哀想なヨルダ……。ミシェルは本当はヨルダの事を愛しているのに、私に義理を立てたいのか勇気が無いのか……。人間というのはつまらんな」
「———ッッ! リース様!」
「なんだミシェル。気持ちを伝える気になったか?」
「リース様……これ以上はもう……」
「ふふ。ミシェル……。お前は私とヨルダ2人を同時に愛する事を怖がっているだけだ。何がそんなに怖いんだ? 私は構わないぞ」
リースにそう言われるとミシェルさんは黙り、考え込んでしまう。僕はリースが言ったミシェルさんが僕を『愛している』という言葉が引っかかり気が気ではなかった……。
「俺がどれだけ悩んだか貴方には分からない……」
「ふん。そんなもの分かりたくもないわ。なぁヨルダ……。ミシェルが私とヨルダ、2人を愛すると言ったらミシェルを嫌いになるか?」
僕はリースの問いかけに……首を横に振る。
ミシェルさんを嫌いになんてなる訳ない………
「嫌いになんかならない……。ミシェルさん……好きです……」
僕はミシェルさんに向かって想いをぶつけてしまう……。
こんな格好と状況で言うことではないが……。
リースはこんな時でも軽く腰を動かして僕の奥をコツコツと突いてくる。
「好き……好き……。ミシェルさん大好き……」
「こらヨルダ。私と繋がっているのに他の男の名前を何度も呼ぶな」
リースは少し怒ったのか僕の腰を持ちごちゅんっと最奥に打ち付ける。
「ふぁぁっっ!」
リースに気を取られていると、ミシェルさんはいつの間にか僕達の目の前まで来ていた。
「あっ……んっ……ミシェル……さん…」
「ヨルダ……。俺はリース様を愛している。だが、ヨルダの事も同じように愛している。こんな俺でも……受け入れてくれるか?」
僕の頬にそっと触れ、ミシェルさんは真剣な表情で僕に愛の言葉を囁いてくれる……。
しかし……ミシェルさんの金色の瞳は少し不安げに揺れている……。
早く……愛してるって……伝えないと……。
「僕……僕もミシェルさんを……愛しています……」
しっかりとミシェルさんを見つめながら僕の気持ちを再度伝えるとホッとした表情を見せ、ミシェルさんは僕に優しくキスをしてくれる。
僕はミシェルさんを求めて唇を自ら貪り食べていく。
唇を……舌を絡め……甘いミシェルさんの唾液で口が満たされると幸せな気持ちになる。
僕が満足いくまでキスをして唇が離れるとミシェルさんは頬や額にも唇を落としてくる。
「やっと素直になったなミシェル……」
「リース様は凄く魔王らしい意地悪な顔してますよ」
「褒め言葉をどうも。ほら……ヨルダ。ミシェルも頑張って告白してくれたんだからご褒美あげなきゃ」
リースは僕にそう言うと耳元でこっそりと囁いてくる。
「ミシェルのをしゃぶってあげなよ……」
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