【完結】幼馴染みが勇者になり何故か俺は勇者の番になりました

赤牙

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番外編:現世に転生したシモンとテオのお話

幼馴染みはイケメン ⑥ ♡

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指を増やされればもちろん圧迫感や違和感も強くなるし、痛みだって増える…はずなのに…

それをも上回る快感に俺は困惑している。
なんで晴太は…尻いじるのがこんなに上手いんだよぉ…

「せいたぁ…もぅ…やめ……」
「ごめんね康介…。ここまできたら…僕止まれないよ…。ずっと…ずっと我慢してきたんだから…」

イッたばかりの俺のチンコはまた硬くなり始め晴太の行為を受け入れていた。
嫌なはずなのに…晴太の事を拒否れない自分が嫌になる。

「指…三本入ったね…」
「三…本…?」

晴太はにゅこにゅこと指を動かしながら広がった尻穴を確認したのか「もういいかな…」と、入れていた指を引き抜く。

指を抜かれ次に何をされるのか予想がついた俺はダメ元で説得しようと晴太の方に振り向く。

「晴太…。もうやめよ?これじゃぁ…友達に戻れなくなる…」
「僕は……康介と友達のままで終わるつもりはないよ」
「え…?どういう事?」
「今言ったまんまの意味だよ」

晴太にベッドへと押し倒され股を開かされると俺の尻穴に熱く硬い晴太のモノを押し当てられる。
晴太に広げられローションでグチャグチャの俺の尻はグッと押し込まれただけで晴太のチンコを飲み込んでいく。

「嘘……。晴太…ダメだ…ダメダメ……ダメだって…」

そんな俺の言葉とは裏腹に尻は晴太のチンコをきゅうきゅうに締めつけ歓迎しているようだった。

何故か晴太とのこういう行為を久しぶりだと感じ嬉しいって気持ちが溢れだしてきて…自分の気持ちが分からなくなって混乱してしまい涙が出てしまう。

「康介……泣かないで…」

俺が泣いてしまい流石の晴太も腰が止まり、途中まで挿れていたモノを引き抜く。
目尻に溜まった涙を拭かれ申し訳なさそうな悲しい顔をした晴太を見ていると、俺もなんだか心が痛んだ…


「ねぇ…。康介は自分の前世が何だったのかって考えた事ある?」

晴太は唐突にそんな事を聞いてくる。
前世なんて…考えた事もない。

「ないけど…」
「そうだよね…。僕はね、前世の記憶があるんだ…。康介と恋人で…夫夫ふうふだった時の記憶」
「俺と…?」

俺が何を言っているのか分からず不思議そうな顔で晴太を見上げていると、晴太は唇をギュッと噛みしめて辛そうな顔を見せる。

「うん…。前の時も僕達は幼馴染みだったんだよ。凄く仲が良かったんだから…」

晴太は『前世の記憶』を俺にポツリポツリと語り出す。

「前世の康介とずっと一緒にいたくて騎士団に入ったり、何故か僕が勇者に選ばれて康介と一緒に魔王を倒しに行ったんだよ?」
「はは…。凄いなそれ…」
「魔王を倒しに行く旅で僕達は結ばれて…ずっとずっと一緒だったんだよ…」

晴太の話を聞いていると何故だか楽しい気持ちや幸せな気持ちで俺の心はいっぱいになる。

しかし、話している晴太の顔は今にも泣き出しそうな表情に変わっていく。
今まで見たことのない晴太の悲しそうな顔を見ていると俺は胸が張り裂けそうだった。

「ねぇ…シモン…。なんで僕を置いて先に死んじゃったの?シモンがいなくなって…凄く悲しかったんだよ。僕も一緒に死ぬって言ったら、それじゃ一緒に天国いけないだろ?って言ったから僕…頑張ったんだよ。シモンがまた生まれ変わっても一緒になろうな。って約束してくれたから僕は辛いけど生きていけたんだ…。生まれ変わってシモンにまた会えて凄く嬉しかったんだよ…。でも、シモンは僕のことなんて忘れちゃってるし。もぅ…酷いよ…」

晴太は俺の事を『シモン』と呼び、くしゃくしゃになった顔からは涙がポロポロと頬を伝っていた。
俺はそっと手を伸ばして晴太の顔に伝う涙を拭いてやる。


「テオ……泣かないで…」


何故か晴太の事を『テオ』と呼んでしまったが…不思議と違和感はなかった。
俺がそう言うと晴太は凄く驚いた顔をして、その後すぐにいつもの優しい笑顔を俺に向ける。

「ねぇ…康介。もう一度『テオ』って呼んで…」
「テオ……」
「エヘヘ…。ありがとう康介…」

晴太は満足した顔で俺のデコにちゅっとキスをする。
俺は不覚にも、おデコにキスされてドキドキしてしまった。

「ごめんね康介…。僕の我儘に付き合わせて…。もう何もしないから安心してね」

俺に覆いかぶさっていた晴太はそう言って俺から離れようとする。
俺は思わず晴太のガウンの裾を掴んでしまうと、俺の行動に晴太は少し戸惑った顔を見せる。

俺もちゃんと…気持ち伝えないと…。

「俺…晴太と繋がった時…なんでか嬉しいって思ったんだ。そしたら訳わかんなくなって…涙出てきて…。俺、前世の事全然覚えてないけど…晴太の話聞いてた時、楽しい気持ちや幸せな気持ちになった」
「康介…」
「晴太は…今の俺の事も好きなの?」
「当たり前だよ!康介がシモンじゃなくても、僕はきっと康介に恋してた!康介の事大好きだよ!」

晴太は真剣な顔で俺の事を好きだと言ってくれる。
はっきり言って今の俺は晴太のことが好きなのか分からない。
でも……


「俺…ちゃんと晴太と向き合いたい。だから…続きしよぅ…」

俺は恥ずかしさのあまり掴んだ袖をギュッと強く握りしめた。






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