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第七章
その4
しおりを挟むバルツの坑道跡ダンジョンの周りでは、六十組ほどの冒険者が野営していた。
低ランク向けダンジョンの新規開店となれば、朝には百組にはなるだろう。
タックスのようなベテランも混ざっている。
団の新人や駆け出しを集めて経験を積ませるために、引率役としてやって来たのだった。
この場は、彼らが仕切る。
すり鉢状に掘った坑道への入り口からは、全てのパーティを遠ざける。
集まった人の群れに惹かれて魔物が飛び出す事故は、時折起きる。
幾つかの大手ギルドが夜番も買って出た。
まともなギルドほど訓練としごきは厳しい、夜番もこなせない新人など必要ないのだ。
「キャルル、お前らはなしだ。しっかり寝ろ」
夜間の見張り番を与えられるかと待機していたキャルルに、タックスが声をかけた。
「なんだ、残念。何かあってら呼んでね! 川岸で寝てるから!」
二人の少年と少女は駆けていく。
集まったベテラン冒険者達は、少し会話を止めて身長の七割はある長剣を背負った少年を見送る。
「彼がか……」
「あの|半エルフの鬼姫(エルフィンオーガ)の弟か」
「アドラーの秘蔵っ子だそうだ」
「そっちには一度命を救われたな。まだ奢り返してねえや」
当然だが、ベテランほどアドラーを知っている。
不思議と名前は広まらない、居たはずなのに何故か名前が残らない不運な奴だとも言われるが、一度でも共に戦えば実力を疑うものは居ない。
むしろベテラン冒険者なら知っている名前と言える。
そのアドラーが三人だけの遠征を許可したのだ、明日は部下どもに気合を入れねばとベテラン達は思い直す。
今回のダンジョン解放は、ランキング戦。
参加料は高いが、倒した魔物の数と質がポイント化され、上位には賞品が出る。
主な景品はバルツ特産の虹色鉱石。
売ってよし魔法道具に加工してよし、鉄に混ぜてウーツ鋼を作るもよしの高級素材。
かなりの数のギルドが参加した理由も虹色鉱石にあった。
ちなみにその頃、のんびりと夕飯を食べるアドラーは、キャルルとアスラウは友達のとこへでも泊まりに行った、と思っていた。
今夜のキャンプ地になった川辺で、キャルルとアスラウはわくわくしていた。
若い二人は毛布があれば何処でも寝れる。
全裸になったバスティは、キャルルのお腹の上を寝床に決めた。
もちろん猫型に戻っている。
「明日は……」
「俺が後ろで、お前が前線で……」
少年二人は、ゆらゆらと暖かい焚き火の近くで作戦を語り合う。
全てを自分達で決める大きな出来事は、初めてだった。
名門と呼ばれる家に生まれたアスラウも、出来の良い姉二人に囲まれたキャルルも、他人の意見と意志を優先する傾向がある。
それは美徳でもあったが、これから果てしない冒険が待つ若者には物足りない。
今、二人は自分の足で歩き出すのだった……! と、そこへ人影がやってくる。
「よるまるー」
「こんちーす」
「ばんわー」
「やっべかわいいっ!」
やって来たのは、よく日焼けした肌が闇夜に照る若い女性の五人組。
「え、あ、う。な、なんですか」
箱入り育ちのアスラウはグイグイ来る女の子が苦手。
あえて好みを挙げるなら、優しくお淑やかな家庭的タイプ。
「なに、ねーちゃんら?」
キャルルは姉がいることもあって、女性を怖がることはない。
ただしすぐに泣くような女の子らしい女の子は苦手だった。
「ちょーいけめんじゃん」
「え、まじやばくね」
「女の子いないし、ちょうど良いね?」
「これは孕んでもいいゎまじで」
物騒なことを言いながら、五人の女の子は包囲殲滅陣で二人を取り囲む。
アスラウはもう逃げ道を探していたが、金髪や茶髪の派手な髪色に、メイクばっちりで日焼けした柔肌と十個のおっぱいに囲まれ逃げ場はない。
「いやーうちらも冒険者でもやろっかって来たんだけどね? やっぱ強い人ほしくねってなってさー物色してんの」
真っ黒に日焼けした女の子が初対面とは思えない喋り方をする。
彼女達は、新しい時代になってライデン市などの都会で急に増えて来たニュージェネ。
これまでにないファッションやメイクで街を闊歩する新人類。
「ねーちゃん黒いな、ダークエルフなの?」
キャルルが聞くと女の子達は「なわけないっしょ」と手を叩いて笑う。
「キャ、キャルル、お前よく平気だな」
アスラウはべたべた触ってくる手から必至で逃げている。
「あんま触んなよ、耳弱いんだから」
特徴的なエルフ耳を撫でる手を払い除けたキャルルは軽くいなす……が、内心は動揺していた。
しかしそれを表に出すわけにはいかない。
キャルルとアスラウは、友達だが何でも競い合うライバルでもある。
「お前女の子にビビってんの? 俺平気だし慣れてるし!」と見せつける為にも、ここは絶対に退けないのが男子心。
どんな女の子でも、上の姉より強いはずがないし下の姉よりも怖いはずがない、その想いだけがキャルルを支えていた。
だがキャルルは、本気で獲物を狩りに来る女子の怖さをまだ知らなかった。
「キミ……ほんとカッコイイね……」
女の子の一人が、キャルルに正面から顔を寄せる。
思わず腰が浮いて顎も上がって逃げの体勢になる、実戦ならこの時点で敗北間違いなし。
じーっと三姉弟に共通する翠の瞳を見つめていた女の子は、左手の人さし指をキャルルの目の前に出すと、追いかけさせるようにゆっくりと下げる。
爪まで可愛く飾られた人指し指は、キャルルの視線を誘いながら胸元まで到達すると、豊かな胸を守る一枚の布にひっかっかる。
「えいっ」
かわいい掛け声と共に、指が布を引きずり下ろす。
人の年齢でいえばようやく十五になるキャルル・リョースは、初めて姉達以外の胸を間近に見た。
「うわっ! な、なにやってんだよ! そういう事しちゃ駄目だろ!」
想定外の攻撃に真っ赤になって目を逸らし、必至で耐えていたキャルルの防衛線が一撃で突破された。
うぶな反応に、少女達の目つきが変わる。
「へー」
「ふーん」
「なんだーそっかー初めてかー」
「お姉さん達に任せなさい?」
十本の腕が、一斉に襲いかかり二人の服を脱がしにかかる。
家柄と後見人バルハルト、二人の優しい姉、これまでアスラウとキャルルを守ってきた存在はここにはない。
自分の足で歩き出した二人は、世間の恐ろしさを知った……。
「ア、アスラウ!」
「お、おう!」
戦闘用のバフを全開にしたキャルルが逃げる。
続いてアスラウも飛ぶ、これまでにない高さと速さで空中へ逃げ出し、近くの木の上へ。
「にゃ、にゃんだにゃ!?」
キャルルに掴まれたバスティがやっと起きた。
だがしかし、その程度で獲物を諦める連中ではなかった。
「まてー」
「逃げるとかありえんし!」
二人の逃げ込んだ木を取り囲み、うほうほと木の根元を回り始める。
「な、なんだあれ……?」
アスラウがようやく口を開く。
「……兄ちゃんに聞いたことがある。かつて異世界に居たギャルという恐ろしい生き物が、こっちの世界でも増えてるから気をつけろって……」
「あ、あの団長がそこまで……!」
宮廷魔術師の家に生まれ母方の従兄弟は皇太子、既に階級的な出世などよりも、次代の皇帝陛下に直接意見できる腹心となることを期待されるアスラウでさえ真っ青になる。
官吏になる必要などないと、今はより世間を知るために少年魔術師はアドラーに預けられていた。
樹の下で降りてこいとセクシーポーズで誘っていた女の子達が集まる。
「うちら”ギャル”だって」
「新しいじゃん、よくない?」
「じゃあこれからはギャルで!」
二人の少年は、怯えたまま枝にしがみつく以外ない。
「いったい何が起きてるにゃ?」
黒猫姿の女神さまが小首をかしげていた。
ライデン市でも異色異端の冒険者ギルド”黒のギャル”団が生まれた瞬間であった。
女の子達のリーダー格が、ようやく諦めて号令をかけた。
「おーし今夜はこのへんにするべ」
「はーい!」
リーダーの子は、樹上に向かって屈託のない笑顔で思い切り手を振る。
「キャルルせんぱーい、またねー。うちはリリカ、覚えてね!?」
他の子が次々にリリカに聞く。
「え、何で知ってるし」
「てっかパイセンなの? てきし年下かと」
リリカは特に声も潜めずに答えた。
「何言ってるし、あれリューリアさんの弟だし。うちらの一個上だぞ」
それを聞いた女の子達は次々に「ばいばーい」と手を振る。
枝にしがみつく二人の少年は、とどめとも言える一撃を喰らっていた。
まだ同じライデン市なのは良い、人口は十五万を大きく超え今や冒険者は5千人、顔を合わせないように避けることも出来る。
だがリューリアの知り合いらしい、しかも歳下に襲われて未経験がバレて逃げだした。
この事実はキャルルにとって耐えられそうになかった。
「なあ……アスラウ」
「なんだ?」
「俺、このまま街を出ようと思うんだが。もう家には帰れない」
「そうか……帝都に来るか? そういや従姉妹がお前に会いたがってる」
「それってあのわがまま姫だろ!?」
「ああ、気に入ったらしいぞ。お前のこと」
帝国の皇女――アスラウの従姉妹――に、キャルルは会ったことがある。
もちろんアドラーが受けたクエストのついでだったが、キャルルより幾つか歳下の姫様は大変なわがままで振り回された。
「もっと人が少ないとこが良いなあ……誰もボクのことを知らない場所へ……」
「それは難しいなあ」
旅立ちの話を始めた二人に、ようやくバスティが口を挟んだ。
「にゃにをバカなこと言ってるにゃ。このまま帰らなかったらみんな心配するにゃ。アドラーやみんなが、どれだけかけても絶対に見つけにくるにゃよ」
「……とほほ」
声を揃えた二人の少年は、木の上で眠りにつく。
それくらいの芸当、冒険者なら身につけているのだ。
「なあキャルル」
眠りに落ちる前にアスラウが聞いた。
「なんだ?」
「ひょっとして、リューリア姉さんもあんなだったの?」
「ないない! うちの姉はもっとまともだから!」
「じゃあ何処で知り合いになったんだろな?」
「さあ……?」
この夜は答えを得ることは出来なかった。
だが翌朝、ダンジョンに入る本登録の時に二人知ることになる。
「はー? なんでうちらが入れないし!?」
”黒のギャル”団が受け付けで揉めていた。
「で、ですから全員がヒーラーってパーティは無理なんです」
受付嬢が必至で説明する。
恐ろしいことに、五人の日焼けした少女達は全員がヒーラーだった。
ライデン市の若い女ヒーラーの間では、リューリアは有名。
広域治癒を使いこなし最強ギルドを支える美人のクォーターエルフは、リリカ達のような新人にとって『さん』付けで呼ぶ憧れの存在だった。
「じゃあいいし。うちらバラバラでも心は一つだし。ねーどっかあたしらも入れてー?」
リリカが、周りのギルドに営業を始めた。
何だかんだでヒーラーは貴重、四つのギルドに四人が直ぐに決まる。
そしてリリカは、知った顔に目を付けた。
「キャルルじゃん! 昨日のこと黙っててあげるから、うちを入れて?」
「えっ!?」
「駄目って言うならライデン中に言いふらすし」
何かと騒がしくなったが、キャルルの冒険がやっと始まる。
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