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ルーヴルへの旅路
到達
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「ここがバルセか!アルクィンよりも商売が盛んなんだな」
アルクィンは冒険者の街だから当然である。
「バルセはペパーっていう香辛料が採れるから他のところよりも商売が盛んなんだよ。」
ペパー、ペッパー、つまり胡椒のことである。
「ペパーって貴族が好んでかけるやつやっけ?」
「そうだよ。貴族の大多数は贅沢好きでいろんな料理に使うから需要があるってことで、ハールーン帝国では王様の許可もあってフォード家が独占売買してたんだ。」
「そうなんや…あっ、でもここはハールーン帝国とちゃうからそんな高級品やないんかな?」
「いや、香辛料はどの貴族も欲しがるから主に貿易に費やされていて庶民の市場では高値で取引されていると思う。」
「やっぱり野生を探した方がいいかな?」
「え?カイ、探すほど欲しいん?」
「結構いろんな料理に合うんだよ。ルーンもペパーのついた肉食べたいよね?」
僕がそう言うと
「ワフン!」
と言って首を上下に激しく動かした。
腕から落ちそうだから早急にやめて欲しい、と言ってそうな目をしてこっちを見ているコウを一旦無視する。
「あ、あれって冒険者ギルドじゃないか?」
「ほんとだ。門から結構近いところにあるんだね。それじゃあ入ろうか」
in冒険者ギルド
常駐依頼をはがして受付に持っていく
「依頼報告の方ですね。依頼書をお見せください。」
さっき取った依頼をバサッと置くと受付の人は驚いたようにこっちを見た。
「ええーっと、疑って申し訳ないんですが、多すぎませんか?」
「解体所に案内してもらえる?そこで真実だってことを証明するか「おい、ガキども!さっきから聞いていたがふざけたことをほざきやがって!!解体所まで行ける冒険者はな、魔法鞄を買える程度の金を持っているやつだ。お前らみたいなガキが行くとこじゃねぇんだよ!」」
うわっ、めんどくさっ…一旦無視で。
「で、解体所に案内してほしいんだけど?」
と笑顔で言うと物凄い形相で睨んできた。
「話聞いてたか?ガキが行くところじゃねぇって言ってんだろ!」
「ああ、僕に話かけてたの?僕の名前はガキでもお前でもないんだけど?それに自分がお金ないからって子供に喧嘩売るって、大人としてどうなの?おじさん。皆さんもそう思いますよね?」
僕がそう言うと周りにいる冒険者が皆加勢してくれた、
「その子供の言う通りだ!お前は大人の風上にも置けねぇな!!」
「そうよ!自分がお金持ってないからって八つ当たりは良くないわよ!」
「万年Dランクが威張るなよな」
「そうだ、そうだ!」
「くっそ、覚えてやがれ!」
そう弱い悪役が言うような捨て台詞を吐いて出ていった。
「まったく、アホなやつって、とことんアホだよね。それで、お姉さん、解体所には連れていってくれるの?」
「はっ、はい!こちらです」
「さっきのホントに格好良かったよ!」
隣でコウとルーンがうんうんと頷いている。
「ああゆうのって、最初が肝心なんだよ。周りは面白がって助けてくれなかっただろうし。完全に目を付けられたから、この街にいる時は当分は3人で行動するよ?勝手にどっかに行ったらダメだからね?」
「いっつも勝手にどっかに行くのはカイやと思うねんけど…」
「うん。僕らはいつも探してる側だと思う。コウ、今回も一緒に頑張ろうな」
2人の会話に聞こえていないふりをしてスルーしながら彼女の後を追った。
薬草はもちろん、ホーンバードやホーンラビットの肉・角、ゴブリンやコボルトの魔石を次々と出していく。一週間も道を逸れては狩ってを繰り返したため、大量に売れる物があった。
「ほ、ホントに全部達成できてる!」
「信頼にかかわることなのに嘘はつかないよ」
「疑ってしまって本当に申し訳ありませんでした。それでは精算の方をさせていただきます。……合計281000リビアです。」
「ありがとう。やっぱり冒険者って結構儲かるんだね」
「いや、僕らだけだと思う。」
「そうですね、肉の鮮度の高さや角などの状態がいいからというのがありますね。」
「そういうものかな?まあ、いいや。お姉さん、Eランクの昇格試験ってまだ無理そう?」
「いえ、試験資格は先ほど与えられました。ちょうど今日試験の実施日の初日のため受けれますよ。どうしますか?」
「試験の内容は?」
「一次試験から3次試験まであり、一次試験は剣術もしくは魔術の試験です。二次試験は筆記試験で、この二つは今日行います。また、3次試験は1次試験合格者のみ告げられるためここでは申し上げれません。」
「なるほどね。今日逃したら次はいつになるの?」
「次は2週間後になります。」
「なら受けとく?」
「俺はどっちでもエエで」
「僕も。」
「それじゃあ受けるよ」
「了解しました。では、あと2時間後に始まるので10分前には近くにある鍛錬場にお越しください」
「分かった。ありがとう」
2時間後か。対策を練るには十分すぎる時間だ
そう思い頭を少しだけ回転させることにした。
アルクィンは冒険者の街だから当然である。
「バルセはペパーっていう香辛料が採れるから他のところよりも商売が盛んなんだよ。」
ペパー、ペッパー、つまり胡椒のことである。
「ペパーって貴族が好んでかけるやつやっけ?」
「そうだよ。貴族の大多数は贅沢好きでいろんな料理に使うから需要があるってことで、ハールーン帝国では王様の許可もあってフォード家が独占売買してたんだ。」
「そうなんや…あっ、でもここはハールーン帝国とちゃうからそんな高級品やないんかな?」
「いや、香辛料はどの貴族も欲しがるから主に貿易に費やされていて庶民の市場では高値で取引されていると思う。」
「やっぱり野生を探した方がいいかな?」
「え?カイ、探すほど欲しいん?」
「結構いろんな料理に合うんだよ。ルーンもペパーのついた肉食べたいよね?」
僕がそう言うと
「ワフン!」
と言って首を上下に激しく動かした。
腕から落ちそうだから早急にやめて欲しい、と言ってそうな目をしてこっちを見ているコウを一旦無視する。
「あ、あれって冒険者ギルドじゃないか?」
「ほんとだ。門から結構近いところにあるんだね。それじゃあ入ろうか」
in冒険者ギルド
常駐依頼をはがして受付に持っていく
「依頼報告の方ですね。依頼書をお見せください。」
さっき取った依頼をバサッと置くと受付の人は驚いたようにこっちを見た。
「ええーっと、疑って申し訳ないんですが、多すぎませんか?」
「解体所に案内してもらえる?そこで真実だってことを証明するか「おい、ガキども!さっきから聞いていたがふざけたことをほざきやがって!!解体所まで行ける冒険者はな、魔法鞄を買える程度の金を持っているやつだ。お前らみたいなガキが行くとこじゃねぇんだよ!」」
うわっ、めんどくさっ…一旦無視で。
「で、解体所に案内してほしいんだけど?」
と笑顔で言うと物凄い形相で睨んできた。
「話聞いてたか?ガキが行くところじゃねぇって言ってんだろ!」
「ああ、僕に話かけてたの?僕の名前はガキでもお前でもないんだけど?それに自分がお金ないからって子供に喧嘩売るって、大人としてどうなの?おじさん。皆さんもそう思いますよね?」
僕がそう言うと周りにいる冒険者が皆加勢してくれた、
「その子供の言う通りだ!お前は大人の風上にも置けねぇな!!」
「そうよ!自分がお金持ってないからって八つ当たりは良くないわよ!」
「万年Dランクが威張るなよな」
「そうだ、そうだ!」
「くっそ、覚えてやがれ!」
そう弱い悪役が言うような捨て台詞を吐いて出ていった。
「まったく、アホなやつって、とことんアホだよね。それで、お姉さん、解体所には連れていってくれるの?」
「はっ、はい!こちらです」
「さっきのホントに格好良かったよ!」
隣でコウとルーンがうんうんと頷いている。
「ああゆうのって、最初が肝心なんだよ。周りは面白がって助けてくれなかっただろうし。完全に目を付けられたから、この街にいる時は当分は3人で行動するよ?勝手にどっかに行ったらダメだからね?」
「いっつも勝手にどっかに行くのはカイやと思うねんけど…」
「うん。僕らはいつも探してる側だと思う。コウ、今回も一緒に頑張ろうな」
2人の会話に聞こえていないふりをしてスルーしながら彼女の後を追った。
薬草はもちろん、ホーンバードやホーンラビットの肉・角、ゴブリンやコボルトの魔石を次々と出していく。一週間も道を逸れては狩ってを繰り返したため、大量に売れる物があった。
「ほ、ホントに全部達成できてる!」
「信頼にかかわることなのに嘘はつかないよ」
「疑ってしまって本当に申し訳ありませんでした。それでは精算の方をさせていただきます。……合計281000リビアです。」
「ありがとう。やっぱり冒険者って結構儲かるんだね」
「いや、僕らだけだと思う。」
「そうですね、肉の鮮度の高さや角などの状態がいいからというのがありますね。」
「そういうものかな?まあ、いいや。お姉さん、Eランクの昇格試験ってまだ無理そう?」
「いえ、試験資格は先ほど与えられました。ちょうど今日試験の実施日の初日のため受けれますよ。どうしますか?」
「試験の内容は?」
「一次試験から3次試験まであり、一次試験は剣術もしくは魔術の試験です。二次試験は筆記試験で、この二つは今日行います。また、3次試験は1次試験合格者のみ告げられるためここでは申し上げれません。」
「なるほどね。今日逃したら次はいつになるの?」
「次は2週間後になります。」
「なら受けとく?」
「俺はどっちでもエエで」
「僕も。」
「それじゃあ受けるよ」
「了解しました。では、あと2時間後に始まるので10分前には近くにある鍛錬場にお越しください」
「分かった。ありがとう」
2時間後か。対策を練るには十分すぎる時間だ
そう思い頭を少しだけ回転させることにした。
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