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ルーヴルへの旅路
情報収集
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「ねぇ、シーナさん。ちょっといいかな?」
と少し遠慮気味に尋ねる。
「この時間は誰も来ないからいいわよ。」
それは良かった…
「ありがとう。ルーヴルまで行きたいんだけどオススメの道はある?」
「そうねぇ…、アルクィンからまずバルセに向かってそこからライズを通ってルーヴルに行くのがベストだと思うわ。途中に盗賊がいたりするから気をつけないとダメよ」
盗賊か。なんか嫌な予感がする。
「その盗賊ってどのくらい強いの?」
「うーん…ピンからキリまでいるけど、大体はDランク位の実力ね。懸賞金がかかっている場合があるから討伐したら報告した方がいいわ。」
「討伐証明に何を見せればいいの?」
「目立った武器や防具なんかがいいわね。…生け捕りの方がもらえるお金は増えるってことで無茶して死んでしまう冒険者が多いから、カイくん達も気をつけなさいよ。」
「分かった、ありがとう。これ、情報料。」
そう言って僕はテーブルに500リビアほど置いて冒険者ギルドを出た。
「いらっしゃい!ここでは錬金術で作った便利な物を売ってるよ!」
「見てもいい?」
「ああ、構わないよ」
商品を見ると怪しそうな薬品やらがいっぱいあった。
眠り薬 品質:普通
説明:無味無臭の睡眠薬。他人のご飯や飲み物に混
ぜると犯罪になってしまう恐れがあるが、使
い道はそれしかない。1時間程眠ってしまう。
眠る以外の効果はなく毒性もない。
麻痺爆弾 品質:普通
説明:地面に叩きつけると煙が出てそれを吸うと麻痺して30分ほど動けなくなる。自分や仲間にも被害が出る可能性があるため人気はない
などなど興味深い商品がならんであった。
「お兄さん、こっからここまで3つずつちょうだい」
「毎度あり!」
使いどころによってはすごく役に立ちそうだな。
後でコウとイリアスで実験するか…
「というわけで、これ飲んで?」
「というわけでってどういうわけやねん!ちゃんと説明せぇ!」
そんなに怒んなくてもいいのに...
「説明したら飲まないじゃん」
「また何かを仕込んだのか?見た感じ普通のミカンナジュースに見えるけど、実はめっちゃ辛かったりするのか?」
「いや、味はそのままだと思うよ。ただ、少ーし眠くなるだけで…」
・
・
・
「はぁ~、こうなったら埒が明かんな。平行線のまま終わらんやろうし、しゃーないから飲んだるわ」
そう言ってコウはカップに手をのばす。
そしてそれに続いてイリアスも手をのばした。
コウとイリアスが一思いにゴクッと飲んでから10分後、2人とも寝てしまった。
「なるほどね、10分かかるのか。いい買い物したな。これで1時間は起きてこないから、この隙にゲルフさんのところに行こうかな…」
in鍛冶屋
「うーん…これでもないし、あれでもないな」
「何を探してるんだ?」
「小さい武器を探してるんだ。僕ら、明日の朝にアルクィンを出てルーヴルに行こうと思ってるんだけど、その過程で盗賊に会うかもしれないからパッと見わからない場所に武器を仕込んでおきたいんだ。」
「明日ぁ?!なんでもっと早く言わないんだ?はぁ~全く…。それで、小さい武器だがそっちにはないぞ。持ってきてやるからちょっと待ってろ」
「ありがとう」
骨折り損だったか…はじめから訊いておけば良かった
「そういやカイ、コウはどうしたんだ?」
「置いてきたよ。だってコウは僕が武器を買おうとしたら怒るだもん。この前売ってた矢を買いたいって言ったら、「ダメです~。弓も無いのに何に使うねん。矢だけ持ってても危ないやろ!」って言われたんだ。かっこよかったのになぁ...」
「なるほどな、コウがお前さんの手綱をちゃんと握ってるわけか…。」
手綱?僕は馬ではなく人なんだが?
「ああ、それとパーティーメンバーが1人増えたんだ。あ、これとあれとそれちょうだい」
「もしかしてイリアスか?」
「何で知ってるの?」
「この前、お前さん達と一緒に歩いているのを見たんだ。紅瞳持ちでは嫌でも目だつからな。」
「ふーん、そうなんだ。…ゲルフさん、1つ聞きたいことがあるんだけど。もしかして…」
「ただいま~」
ドアを開くと腕を組んで仁王立ちしたコウと呆れた顔をしてコウを宥めているイリアスがいた。
「カイ!おま、お前!どこ行っててん!?てか今何時やと思ってんの?」
そう訊かれたので上を見ると夜空が広がっていた。
「今?……夜だね」
「俺らが眠らされてから5時間たってるんですけど?取り敢えずそこに座れや」
なぜかはわからないが、その後僕は正座させられて2時間位説教された。
と少し遠慮気味に尋ねる。
「この時間は誰も来ないからいいわよ。」
それは良かった…
「ありがとう。ルーヴルまで行きたいんだけどオススメの道はある?」
「そうねぇ…、アルクィンからまずバルセに向かってそこからライズを通ってルーヴルに行くのがベストだと思うわ。途中に盗賊がいたりするから気をつけないとダメよ」
盗賊か。なんか嫌な予感がする。
「その盗賊ってどのくらい強いの?」
「うーん…ピンからキリまでいるけど、大体はDランク位の実力ね。懸賞金がかかっている場合があるから討伐したら報告した方がいいわ。」
「討伐証明に何を見せればいいの?」
「目立った武器や防具なんかがいいわね。…生け捕りの方がもらえるお金は増えるってことで無茶して死んでしまう冒険者が多いから、カイくん達も気をつけなさいよ。」
「分かった、ありがとう。これ、情報料。」
そう言って僕はテーブルに500リビアほど置いて冒険者ギルドを出た。
「いらっしゃい!ここでは錬金術で作った便利な物を売ってるよ!」
「見てもいい?」
「ああ、構わないよ」
商品を見ると怪しそうな薬品やらがいっぱいあった。
眠り薬 品質:普通
説明:無味無臭の睡眠薬。他人のご飯や飲み物に混
ぜると犯罪になってしまう恐れがあるが、使
い道はそれしかない。1時間程眠ってしまう。
眠る以外の効果はなく毒性もない。
麻痺爆弾 品質:普通
説明:地面に叩きつけると煙が出てそれを吸うと麻痺して30分ほど動けなくなる。自分や仲間にも被害が出る可能性があるため人気はない
などなど興味深い商品がならんであった。
「お兄さん、こっからここまで3つずつちょうだい」
「毎度あり!」
使いどころによってはすごく役に立ちそうだな。
後でコウとイリアスで実験するか…
「というわけで、これ飲んで?」
「というわけでってどういうわけやねん!ちゃんと説明せぇ!」
そんなに怒んなくてもいいのに...
「説明したら飲まないじゃん」
「また何かを仕込んだのか?見た感じ普通のミカンナジュースに見えるけど、実はめっちゃ辛かったりするのか?」
「いや、味はそのままだと思うよ。ただ、少ーし眠くなるだけで…」
・
・
・
「はぁ~、こうなったら埒が明かんな。平行線のまま終わらんやろうし、しゃーないから飲んだるわ」
そう言ってコウはカップに手をのばす。
そしてそれに続いてイリアスも手をのばした。
コウとイリアスが一思いにゴクッと飲んでから10分後、2人とも寝てしまった。
「なるほどね、10分かかるのか。いい買い物したな。これで1時間は起きてこないから、この隙にゲルフさんのところに行こうかな…」
in鍛冶屋
「うーん…これでもないし、あれでもないな」
「何を探してるんだ?」
「小さい武器を探してるんだ。僕ら、明日の朝にアルクィンを出てルーヴルに行こうと思ってるんだけど、その過程で盗賊に会うかもしれないからパッと見わからない場所に武器を仕込んでおきたいんだ。」
「明日ぁ?!なんでもっと早く言わないんだ?はぁ~全く…。それで、小さい武器だがそっちにはないぞ。持ってきてやるからちょっと待ってろ」
「ありがとう」
骨折り損だったか…はじめから訊いておけば良かった
「そういやカイ、コウはどうしたんだ?」
「置いてきたよ。だってコウは僕が武器を買おうとしたら怒るだもん。この前売ってた矢を買いたいって言ったら、「ダメです~。弓も無いのに何に使うねん。矢だけ持ってても危ないやろ!」って言われたんだ。かっこよかったのになぁ...」
「なるほどな、コウがお前さんの手綱をちゃんと握ってるわけか…。」
手綱?僕は馬ではなく人なんだが?
「ああ、それとパーティーメンバーが1人増えたんだ。あ、これとあれとそれちょうだい」
「もしかしてイリアスか?」
「何で知ってるの?」
「この前、お前さん達と一緒に歩いているのを見たんだ。紅瞳持ちでは嫌でも目だつからな。」
「ふーん、そうなんだ。…ゲルフさん、1つ聞きたいことがあるんだけど。もしかして…」
「ただいま~」
ドアを開くと腕を組んで仁王立ちしたコウと呆れた顔をしてコウを宥めているイリアスがいた。
「カイ!おま、お前!どこ行っててん!?てか今何時やと思ってんの?」
そう訊かれたので上を見ると夜空が広がっていた。
「今?……夜だね」
「俺らが眠らされてから5時間たってるんですけど?取り敢えずそこに座れや」
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