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冒険者の街アルクィンにて
初めての討伐
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僕はそっと後ろからホーンラビットに近づいた。
こちらに気づく様子は全くない。
コウに合図を送ってナイフを構える。
コウが動き始めると3匹ともコウに気づいて突進したのでそのうちの一匹を仕留めることにした。
ズシャという音と共にホーンラビットの首からは大量の血が吹き出した。
コウも一体倒したようだがもう一匹残っていたので後ろからナイフを投げた。
「キュピ!!」
「ナイスやカイ!おらぁぁ!」 グシャ
密偵のレベルが1に上がりました
え、職業ってレベルあるの?てかレベル0だったのかよ。
「上手だね。さすが剣術を習っていただけある。僕なんて最後のナイフ掠りもしなかったよ。」
やれやれと肩をすぼめる。
「たしかに当たってないけど隙をつくれたやん!あれで俺は頭突きをくらわずにすんでんで。ありがとうな!」
満面の笑みを浮かべてそう言われると少し照れくさい
「そういってくれると嬉しいよ。それで、これどうする?」
「解体しよか?ウサギなら昔やったことあるで。」
「じゃあお願いしてもいいかな?どれぐらいかかりそう?」
「任せてくれや!解体のスキルは持ってないけど20分もあれば3匹くらいならできるで。」
「じゃあ僕は周辺にある薬草なんかを集めてくるよ。」
草原とは言ってもこの世界の草原は前の世界と少し違う。森とまではいかないが木が結構生えている。
すなわち採取場所がいっぱいある。
「あ、あれはヒール草。たしかGランクの依頼にあったよな?取っとこ。」
よし。これぐらいあれば十分かな?鑑定の練習でもしようかな…
鑑定! ヒール草 鑑定 ヒール草
鑑定 ヒール草 鑑定 ヒール草……
鑑定のレベルがあがりました
鑑定! ヒール草 品質 普通
鑑定! 石ころ 品質 悪質
石ころに悪質ってなんだよ…
にしても気が狂うかと思った。何回ヒール草に鑑定をかけたことか…。
てゆうかレベルの上げ方これでいいのか?
あ、言ってる間にもう20分か。戻らないと。
「調子はどう?終わりそう?」
「ちょうど終わったとこやで!肉は売る?食べる?」
「肉はあんまりもたないから少しだけ残して後は売ってしまおう。」
容量こそ有るもののそれをとればこの魔法鞄はただの鞄だ。
「せやな。あっ、この魔石はどうする?金になるんかな?」
「ランクがあがったら冒険者ギルドで売ろうか。じゃあこの魔法鞄に入れておくよ。あ、肉は売る分だけ違うカバンにいれるからね。」
「わかった。じゃあアルクィンに戻ろか。日が暮れそうやし。」
太陽を見ると地平線に近づきつつあった。
「うん。そうだね。 )ボソッ 今日はありがとうね。」
「はーい。冒険者はこっちに並んでくれ。お、坊主達冒険者になったのか?」
「あ、あの時の衛兵さん!そうです。今日登録したんです。」
「『衛兵さん』か。俺の名前はヴォルガだ。できれば名前で読んで欲しいな。」
「ええで、ヴォルガさん。俺はコウって言うんねん。こっちはカイ。それより聞いてや!あんな、俺ら今日二人で初めてホーンラビット倒してん!!」
「うん?Gランクの依頼に討伐なんてあったか?」
不審げな顔をされたので慌ててコウか付け加える。
「ないで。新しい武器買ったから実戦で使えるか確認しててん。ちゃんと周りの安全性も確認したで。」
「そうか…。冒険者に言うことではないが、あまり無茶はするなよ?」
コウは気づいていないみたいだが、ヴォルガさんの顔は不必要なほどに曇っていた。
「おん!わかってる!」
「ああ、そうだ…コウたちに言わないといけないことがあったんだ。2人ともこっちに来てくれ。」
そう言ってヴォルガさんは僕らを手招いた。
そういえば、ホーンラビットを倒すときに魔法を使うのを忘れていたなっと思いながら僕は彼についていった。
こちらに気づく様子は全くない。
コウに合図を送ってナイフを構える。
コウが動き始めると3匹ともコウに気づいて突進したのでそのうちの一匹を仕留めることにした。
ズシャという音と共にホーンラビットの首からは大量の血が吹き出した。
コウも一体倒したようだがもう一匹残っていたので後ろからナイフを投げた。
「キュピ!!」
「ナイスやカイ!おらぁぁ!」 グシャ
密偵のレベルが1に上がりました
え、職業ってレベルあるの?てかレベル0だったのかよ。
「上手だね。さすが剣術を習っていただけある。僕なんて最後のナイフ掠りもしなかったよ。」
やれやれと肩をすぼめる。
「たしかに当たってないけど隙をつくれたやん!あれで俺は頭突きをくらわずにすんでんで。ありがとうな!」
満面の笑みを浮かべてそう言われると少し照れくさい
「そういってくれると嬉しいよ。それで、これどうする?」
「解体しよか?ウサギなら昔やったことあるで。」
「じゃあお願いしてもいいかな?どれぐらいかかりそう?」
「任せてくれや!解体のスキルは持ってないけど20分もあれば3匹くらいならできるで。」
「じゃあ僕は周辺にある薬草なんかを集めてくるよ。」
草原とは言ってもこの世界の草原は前の世界と少し違う。森とまではいかないが木が結構生えている。
すなわち採取場所がいっぱいある。
「あ、あれはヒール草。たしかGランクの依頼にあったよな?取っとこ。」
よし。これぐらいあれば十分かな?鑑定の練習でもしようかな…
鑑定! ヒール草 鑑定 ヒール草
鑑定 ヒール草 鑑定 ヒール草……
鑑定のレベルがあがりました
鑑定! ヒール草 品質 普通
鑑定! 石ころ 品質 悪質
石ころに悪質ってなんだよ…
にしても気が狂うかと思った。何回ヒール草に鑑定をかけたことか…。
てゆうかレベルの上げ方これでいいのか?
あ、言ってる間にもう20分か。戻らないと。
「調子はどう?終わりそう?」
「ちょうど終わったとこやで!肉は売る?食べる?」
「肉はあんまりもたないから少しだけ残して後は売ってしまおう。」
容量こそ有るもののそれをとればこの魔法鞄はただの鞄だ。
「せやな。あっ、この魔石はどうする?金になるんかな?」
「ランクがあがったら冒険者ギルドで売ろうか。じゃあこの魔法鞄に入れておくよ。あ、肉は売る分だけ違うカバンにいれるからね。」
「わかった。じゃあアルクィンに戻ろか。日が暮れそうやし。」
太陽を見ると地平線に近づきつつあった。
「うん。そうだね。 )ボソッ 今日はありがとうね。」
「はーい。冒険者はこっちに並んでくれ。お、坊主達冒険者になったのか?」
「あ、あの時の衛兵さん!そうです。今日登録したんです。」
「『衛兵さん』か。俺の名前はヴォルガだ。できれば名前で読んで欲しいな。」
「ええで、ヴォルガさん。俺はコウって言うんねん。こっちはカイ。それより聞いてや!あんな、俺ら今日二人で初めてホーンラビット倒してん!!」
「うん?Gランクの依頼に討伐なんてあったか?」
不審げな顔をされたので慌ててコウか付け加える。
「ないで。新しい武器買ったから実戦で使えるか確認しててん。ちゃんと周りの安全性も確認したで。」
「そうか…。冒険者に言うことではないが、あまり無茶はするなよ?」
コウは気づいていないみたいだが、ヴォルガさんの顔は不必要なほどに曇っていた。
「おん!わかってる!」
「ああ、そうだ…コウたちに言わないといけないことがあったんだ。2人ともこっちに来てくれ。」
そう言ってヴォルガさんは僕らを手招いた。
そういえば、ホーンラビットを倒すときに魔法を使うのを忘れていたなっと思いながら僕は彼についていった。
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