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第10話 結われる。
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静真は娘の部屋を訪れる時には、面を外すようになった。
娘ははじめこそかすかに目を見開いて驚きを示したが、特に何かを言うことなくすんなりと受け入れた。
ただ、以前より娘と視線が絡むことが増え、娘の反応が豊かになった気がする。
その日は雨だった。
なんとなく娘の顔が見たくなり静真が立ち寄れば、娘は目を丸くしていたかと思うと、部屋の奥へと引っ込み山ほどのタオルを押しつけてきた。
「びしょ濡れじゃないですか! 最近めっきり涼しくなってるんですから風邪引きますよっ」
「水気は術で飛ばせる」
「それでも体は冷えたままです! つべこべ言わずにごーとぅーお風呂!」
珍しくまなじりをつり上げた娘に、そのまま風呂場へ押し込まれた。
静真は人より頑丈だから風邪もひいたりしないのだが、なんとなく言いそびれて風呂を使った。
服を着直して出て行けば、娘は静真をじーっと見上げた後、不意に手を握ってきた。
静真よりも少し低く感じる手が確かめるように滑っていく。
「うん、ちゃんと温まってますね。じゃあここに座ってください。髪乾かすの大変でしょう? ドライヤーかけましょ」
不意のことに静真が反応出来ないうちに、さっさと娘に手を引かれて、静真は座椅子に座らされた。
娘が背後に回ったとたん、ぶお、と騒々しい音と共に熱風が襲いかかる。
思わず肩を揺らして顔を上げれば、娘のタオルに包まれた手が静真の頭を滑った。
視界の端に、ドライヤーを構えた娘が温風を当てながら髪にタオルを当てていた。
「静真さんの髪、一度触ってみたかったんですよ。ふふふ役得です。私の髪は癖があるので、伸ばすと大変なことになるから伸ばせないんですよう」
「長かった時期があるのか」
「小さいころだけですね。その頃はお母さ……母が乾かしてくれてたんですけど、それでも湿気でよく絡んじゃって痛い思いをしたので、今の長さがちょうど良いんです。それよりも静真さんのはさらっさらですねえ。だけどしっかりコシがあってアレンジのしがいがありそうです」
楽しげな様子の娘の声が、機械の音の合間から聞こえてくる。
櫛でも使っているのか、時々頭皮がかるく引っ張られる感触はなんとなく静真の内側が緩んでいく。
他人に触れられることにはうんざりしていたはずなのだが、娘のそれは柔らかい。本当は術を使えば水気など一瞬で飛ばせるのだが。
不快になればいつでも振り払えると静真はあきらめて好きなようにさせ、結局。娘がきれいに乾かし終えるまでその手を止めなかった。
ドライヤーが終わったところで静真は足を崩し、己の荷物を引き寄せて傷の手当てをし始めた。
一瞬、娘の手が止まるが、静真の髪にブラシを通すのをやめたりはしなかった。
「包帯、いりますか」
「大したものではない。すぐ治る」
今日は弓がかすった擦過傷と打撲痕のみだ。どちらも軽いもののため放っておいても良いぐらいだが、傷を放置していると娘が泣きそうな顔にゆがむのが不愉快だった。胸が締め付けられるような煩わしい気分だ。手当さえすれば娘はなにも言ってこないため、些細な傷でも手当てをするようになった。
ちら、と静真がみれば、横に移動してきていた娘は、ゆらと瞳を揺らしていた。
その目が静真が気に入らない。なぜかこちらまで落ち着かなくなるからだ。だから静真は首を巡らせて娘を見た。
「それよりも、お前はなにをしようとしている。髪は乾かし終えたのだろう」
「あ、ばれちゃいました。せっかくだから動画で見たフィッシュボーンを静真さんの髪でためしてみようかと」
「ふぃ……?」
「ちょっと凝った括り方にするだけですし、帰る時にはほどきますから。やらせてくださいな」
「はあ、時間がかかるのなら本をよこせ」
「はあい、この間読んでたやつで良いですか」
よくわからない単語に首をかしげた静真だったが、括ると言う単語で髪を結うのだと理解したため、好きにさせることにした。
娘は髪ひもを準備しながら本棚から適当に抜いた小説を渡すと、再び静真の背後に陣取った。
再び髪をいじり始める娘の楽しげな気配を感じながら、静真は受け取った本を開く。読みかけのページに挟めば良いと以前娘に渡されたしおりを片手にぱらりとページをめくった。
本……特に小説、と言うものを読むようになったのはこの部屋に来てからだ。空想上の物語を読む意義を見いだせなかったからだが、いつもきっかり食事の時刻に訪れられるわけではないため、手持ちぶさたに広げるにはちょうど良かったのだ。
ふわふわほわほわとした娘にも関わらず、甘い恋愛小説は極小数で、人情ものや切った張ったの活劇。サスペンスや推理ものなどの娯楽小説の中に娘の教本らしい栄養学の本が並んで居た。それをゆっくり読み進めるのが最近の静真の過ごし方になっていた。
本を読んでいると娘が話しかけてくる頻度が減る。というのもある。
さら、と髪がすれる音と、己がページをめくる音だけが響くが、居心地は悪くない。娘の力加減は絶妙で、頭皮が突っ張ることもなかった。
「そんなに楽しいか」
「楽しいですよ-。静真さんの髪素直だから私でも編めます」
端的に問いかければ、弾んだ声が返ってくる。自分の髪に感慨など湧いたことがなかったがそれは性別の違いから来るのだろうか。
それとも比較対象がなかっただろうか。娘の髪は肩に付くか付かないかという長さだったが、見るからに静真と違うのはわかる。柔らかくて軽そうだ。
娘の髪こそ、さわり心地が良いのではないか。
「はいっおしまいです! うまくいきました……静真さん?」
「……いや」
きょとん、とする娘に、思考に沈んでいた静真は動揺を悟られぬよう、ゆっくりとできあがったとという髪を見た。
善し悪しはわからないが、頭皮が突っ張らずさりとて髪が広がらず悪くはない。
娘が要した時間からすると自分でやる気にはならないが、強いて拒絶するものでもなかった
「ふおお、やっぱり長いと見栄えがしますね。おつきあいしてくださったお礼にご飯作りますね」
「わかった」
穏やかでやんわりとした表情をうかべた娘は、台所へと去って行った。
娘の怪我はすでに治っていたが、静真がふらりと立ち寄れば娘は変わらず食事を作った。
しかしそれ以外に願いを口にすることが増えた。
今のように髪を弄ることであったり、食事の際皿を出すよう頼まれたり。ベランダで栽培している草花に水をやったり。対価とするにはささやかすぎるものだ。
静真はそれに応じることを、密かにここを訪れた時の約束事としていた。
すでに娘の足が治っている以上もうここに来る必要はない。だが、気がつくとここに足が向いてしまう。ならば娘が不要と言うまで好きにすることにしたのだ。
娘がそう言うことはないとうすうすわかっていながら、静真は気づかないふりをしていた。
体の奥にくすぶるような違和を押し込め、静真はぱら、とページを繰りつついつものように娘が台所へ立つのを横目で見る。
しかしすぐ静真は本へしおりを挟んで腰を上げた。
間髪入れず、玄関からチャイムが鳴り響く。
「はあい、少々おまちをー」
娘はのんびりとした口調でぱたぱたと玄関へかけていった。
来客を確認できる設備がないために直接扉を開けるしかないのだが、毎度無防備過ぎるのではないかと静真はやきもきする。
いつでも行動を起こせるように整えるのは、静真の習い性だ。
たいていは娘が通販で頼んだ宅配物の配達人だが、ほかにも妙な人間が訪れることがあるためあながち無駄になることはない。
が、娘が扉を開けたとたん響いてきたのは若い男の声だった。
「姉貴! いきなり開くなっていつも言ってるだろう!」
「わー久次! いらっしゃい!」
娘の弾んだ声音に、静真は矛を収めた。娘が勝手に話す事柄に何度か弟の話が出てきていたため弟が居ることは知っていた。
玄関からは、いつも静真に語りかけるように話す娘の声と、尖った若い男の声が響いている。弟ということは血縁だろう。ただなんとなくもやとしたものを覚えつつ静真は腰を下ろすと本を持ち直した。
「上がって上がって、今日は私の友達も居るけどいいよね」
「友達って姉貴、また何か拾ってきた、のか……!?」
軽い娘の足音とそれより若干重い足音が響き、娘と共に居間に現れた青年は、座椅子に座り本を開く静真を見るなり硬直した。
娘ははじめこそかすかに目を見開いて驚きを示したが、特に何かを言うことなくすんなりと受け入れた。
ただ、以前より娘と視線が絡むことが増え、娘の反応が豊かになった気がする。
その日は雨だった。
なんとなく娘の顔が見たくなり静真が立ち寄れば、娘は目を丸くしていたかと思うと、部屋の奥へと引っ込み山ほどのタオルを押しつけてきた。
「びしょ濡れじゃないですか! 最近めっきり涼しくなってるんですから風邪引きますよっ」
「水気は術で飛ばせる」
「それでも体は冷えたままです! つべこべ言わずにごーとぅーお風呂!」
珍しくまなじりをつり上げた娘に、そのまま風呂場へ押し込まれた。
静真は人より頑丈だから風邪もひいたりしないのだが、なんとなく言いそびれて風呂を使った。
服を着直して出て行けば、娘は静真をじーっと見上げた後、不意に手を握ってきた。
静真よりも少し低く感じる手が確かめるように滑っていく。
「うん、ちゃんと温まってますね。じゃあここに座ってください。髪乾かすの大変でしょう? ドライヤーかけましょ」
不意のことに静真が反応出来ないうちに、さっさと娘に手を引かれて、静真は座椅子に座らされた。
娘が背後に回ったとたん、ぶお、と騒々しい音と共に熱風が襲いかかる。
思わず肩を揺らして顔を上げれば、娘のタオルに包まれた手が静真の頭を滑った。
視界の端に、ドライヤーを構えた娘が温風を当てながら髪にタオルを当てていた。
「静真さんの髪、一度触ってみたかったんですよ。ふふふ役得です。私の髪は癖があるので、伸ばすと大変なことになるから伸ばせないんですよう」
「長かった時期があるのか」
「小さいころだけですね。その頃はお母さ……母が乾かしてくれてたんですけど、それでも湿気でよく絡んじゃって痛い思いをしたので、今の長さがちょうど良いんです。それよりも静真さんのはさらっさらですねえ。だけどしっかりコシがあってアレンジのしがいがありそうです」
楽しげな様子の娘の声が、機械の音の合間から聞こえてくる。
櫛でも使っているのか、時々頭皮がかるく引っ張られる感触はなんとなく静真の内側が緩んでいく。
他人に触れられることにはうんざりしていたはずなのだが、娘のそれは柔らかい。本当は術を使えば水気など一瞬で飛ばせるのだが。
不快になればいつでも振り払えると静真はあきらめて好きなようにさせ、結局。娘がきれいに乾かし終えるまでその手を止めなかった。
ドライヤーが終わったところで静真は足を崩し、己の荷物を引き寄せて傷の手当てをし始めた。
一瞬、娘の手が止まるが、静真の髪にブラシを通すのをやめたりはしなかった。
「包帯、いりますか」
「大したものではない。すぐ治る」
今日は弓がかすった擦過傷と打撲痕のみだ。どちらも軽いもののため放っておいても良いぐらいだが、傷を放置していると娘が泣きそうな顔にゆがむのが不愉快だった。胸が締め付けられるような煩わしい気分だ。手当さえすれば娘はなにも言ってこないため、些細な傷でも手当てをするようになった。
ちら、と静真がみれば、横に移動してきていた娘は、ゆらと瞳を揺らしていた。
その目が静真が気に入らない。なぜかこちらまで落ち着かなくなるからだ。だから静真は首を巡らせて娘を見た。
「それよりも、お前はなにをしようとしている。髪は乾かし終えたのだろう」
「あ、ばれちゃいました。せっかくだから動画で見たフィッシュボーンを静真さんの髪でためしてみようかと」
「ふぃ……?」
「ちょっと凝った括り方にするだけですし、帰る時にはほどきますから。やらせてくださいな」
「はあ、時間がかかるのなら本をよこせ」
「はあい、この間読んでたやつで良いですか」
よくわからない単語に首をかしげた静真だったが、括ると言う単語で髪を結うのだと理解したため、好きにさせることにした。
娘は髪ひもを準備しながら本棚から適当に抜いた小説を渡すと、再び静真の背後に陣取った。
再び髪をいじり始める娘の楽しげな気配を感じながら、静真は受け取った本を開く。読みかけのページに挟めば良いと以前娘に渡されたしおりを片手にぱらりとページをめくった。
本……特に小説、と言うものを読むようになったのはこの部屋に来てからだ。空想上の物語を読む意義を見いだせなかったからだが、いつもきっかり食事の時刻に訪れられるわけではないため、手持ちぶさたに広げるにはちょうど良かったのだ。
ふわふわほわほわとした娘にも関わらず、甘い恋愛小説は極小数で、人情ものや切った張ったの活劇。サスペンスや推理ものなどの娯楽小説の中に娘の教本らしい栄養学の本が並んで居た。それをゆっくり読み進めるのが最近の静真の過ごし方になっていた。
本を読んでいると娘が話しかけてくる頻度が減る。というのもある。
さら、と髪がすれる音と、己がページをめくる音だけが響くが、居心地は悪くない。娘の力加減は絶妙で、頭皮が突っ張ることもなかった。
「そんなに楽しいか」
「楽しいですよ-。静真さんの髪素直だから私でも編めます」
端的に問いかければ、弾んだ声が返ってくる。自分の髪に感慨など湧いたことがなかったがそれは性別の違いから来るのだろうか。
それとも比較対象がなかっただろうか。娘の髪は肩に付くか付かないかという長さだったが、見るからに静真と違うのはわかる。柔らかくて軽そうだ。
娘の髪こそ、さわり心地が良いのではないか。
「はいっおしまいです! うまくいきました……静真さん?」
「……いや」
きょとん、とする娘に、思考に沈んでいた静真は動揺を悟られぬよう、ゆっくりとできあがったとという髪を見た。
善し悪しはわからないが、頭皮が突っ張らずさりとて髪が広がらず悪くはない。
娘が要した時間からすると自分でやる気にはならないが、強いて拒絶するものでもなかった
「ふおお、やっぱり長いと見栄えがしますね。おつきあいしてくださったお礼にご飯作りますね」
「わかった」
穏やかでやんわりとした表情をうかべた娘は、台所へと去って行った。
娘の怪我はすでに治っていたが、静真がふらりと立ち寄れば娘は変わらず食事を作った。
しかしそれ以外に願いを口にすることが増えた。
今のように髪を弄ることであったり、食事の際皿を出すよう頼まれたり。ベランダで栽培している草花に水をやったり。対価とするにはささやかすぎるものだ。
静真はそれに応じることを、密かにここを訪れた時の約束事としていた。
すでに娘の足が治っている以上もうここに来る必要はない。だが、気がつくとここに足が向いてしまう。ならば娘が不要と言うまで好きにすることにしたのだ。
娘がそう言うことはないとうすうすわかっていながら、静真は気づかないふりをしていた。
体の奥にくすぶるような違和を押し込め、静真はぱら、とページを繰りつついつものように娘が台所へ立つのを横目で見る。
しかしすぐ静真は本へしおりを挟んで腰を上げた。
間髪入れず、玄関からチャイムが鳴り響く。
「はあい、少々おまちをー」
娘はのんびりとした口調でぱたぱたと玄関へかけていった。
来客を確認できる設備がないために直接扉を開けるしかないのだが、毎度無防備過ぎるのではないかと静真はやきもきする。
いつでも行動を起こせるように整えるのは、静真の習い性だ。
たいていは娘が通販で頼んだ宅配物の配達人だが、ほかにも妙な人間が訪れることがあるためあながち無駄になることはない。
が、娘が扉を開けたとたん響いてきたのは若い男の声だった。
「姉貴! いきなり開くなっていつも言ってるだろう!」
「わー久次! いらっしゃい!」
娘の弾んだ声音に、静真は矛を収めた。娘が勝手に話す事柄に何度か弟の話が出てきていたため弟が居ることは知っていた。
玄関からは、いつも静真に語りかけるように話す娘の声と、尖った若い男の声が響いている。弟ということは血縁だろう。ただなんとなくもやとしたものを覚えつつ静真は腰を下ろすと本を持ち直した。
「上がって上がって、今日は私の友達も居るけどいいよね」
「友達って姉貴、また何か拾ってきた、のか……!?」
軽い娘の足音とそれより若干重い足音が響き、娘と共に居間に現れた青年は、座椅子に座り本を開く静真を見るなり硬直した。
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