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働くことに妥協は必要ってどういうこと? 後編
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あまり社会人経験のない方、新卒してあまり経っていない方、1社しか会社勤めした事がない、という方にはピンとこないかもしれませんが、仕事選びで地味に会社(業界)選びも重要です。
例えばIT系の会社で営業職以外なら、仕事さえできれば多少陰気で静かでもいいかもしれません。しかし土木系の会社なら元気でハキハキしている方が可愛がられやすいでしょう。他に、性格は良く言えばおおらか、悪く言えばうっかりミスが多い、きっちりとした雰囲気の職場が苦手、という方は、まず銀行は難しいでしょう。何かとミスが多ければ、銀行以外にも証券会社、郵便局(の預金窓口)、他、経理などお金を扱う仕事は間違えたでは済まされませんからやめた方がいいかと思います。
銀行に限らず、業界特有の雰囲気もあります。知人の話ですが、給与が良く自宅も近いからと言う理由でとある大手消費者金融会社に勤めてみたものの、社内の雰囲気が、電話での取り立ての罵声が頻繁に響くような所で悪く、結果辞めてしまったそうです。直接の人間関係や給与は悪くなく、仕事内容は知人に合った事務であったのに、です。
ここまで極端な例ではなくとも、業界特有の空気や特徴は会社ごとにあります。
代表的な例をざっくり3つに分けて言いますと、
・地方公務員や財団法人は、定年まで長く務めるつもりなら、自分がポカをしない限りクビになる事がない安定性と高い退職金が魅力です。休日も土日祝休み、年間120日と大企業並みの所も多いです。ただ地方公務員は縁故採用、財団法人は天下りが大変多い為、民間では信じられないレベルのポンコツ職員が多くいます。どちらかと言えば仕事より人間関係でストレスがたまる事が多いかもしれません。
・創業100年以上の日本企業且つ女性社員がほとんど一般職(事務)の所は古い体質が残っている事が多いです。いまだに残業を美徳とする所も多い為、プライベートを重視したい人にはつらいかもしれません。女性上司はほとんどいない、女性は事務職のみの所は女性の地位や給与は低いので、上を目指す女性には不向きです。ただ、コンピューター・IT系大手や大手製薬会社は比較的リベラルで働きやすいところもあります。
・大手外資企業は福利厚生の良さが魅力です。過重労働にも目を光らせているので残業が少ない所も多いです。自分の仕事さえきちんとやっていればフレックス勤務や残業なしでの帰宅も気兼ねなくできる雰囲気があります。ただ合理的経営が基本の分、組織(部署)改変がしょっちゅう行われ落ち着かない時もあったり、会社の吸収や合併も多い為、いきなり数か月後には転勤なんて可能性もあります。
このような会社独特の特徴のどれに自分が当てはまるか、どこなら自分が働きやすいか、で会社を選択するのもありです。そこまで業界の事が分からなかったりした場合は、前編でお話した通り、自分が書いたノートをじっくり見て順位ランク1位の会社の業界を選択するのもありだと思います。業界の雰囲気が嫌で嫌で早く辞めたかった、という場合は1位にはならないと思いますので。
業界が決まった後は、ノートをじっくり見て、仕事内容と仕事環境はどういった場合にストレスが少なかったか検証して希望の働くところを考えていきます。
例えば人数が多かった方が働きやすかった場合で、自分は派遣社員で大企業勤務だったから正社員は今からは難しいと感じた場合は、社員数300人以上はいる中小にしようとか、最低100人以上とか、外資が肌に合ったから人数が少なくても外資にしようとか、目標が具体的に見えてきます。
体力がないと感じているのであれば、
・通勤時間は自分がどれぐらい耐えられるか考えます。通勤時間が短ければ短いほどいいでしょうが、ない場合は自分が耐えられる範囲で最短の時間を考えておきます。
・立ち仕事の多い接客・サービス業は避け、座り仕事がメインの工場ライン作業や
オフィスでの事務作業を考えても良いでしょう。
そこで人間関係を振り返り、
自分は女性が多い人間関係はうまくいかなかったと思ったら、社員数が多い会社にするとか、工場ラインは女性数が多いからやめてオフィス事務にするという選択肢もあります。
・20代と若く、「自分は体力あるんだかないんだか分からない」とういう方。今はまだ体力がある方です。電車通勤片道1時間でもまだ耐えられます。やりたい仕事でしたら、多少勤務地が遠くても「あたってくだけろ」で入社してもいいと思います。やってみないと分からない事は多々あります。合わずに辞めても、20代のうちは良い条件の会社に転職可能ですのでどんどん挑戦してください。
・将来転職も考えている、自分は体力に自信がありとにかく稼ぎたいという方。
若いなら工場の3交代勤務を選ぶ、というのもありです。特に大手企業であれば給与も良く、工場勤務は時間がしっかり決められていて残業もあまりないと聞きます。しかし、3交代は就寝する時間が変動、しかも夜の時間帯に寝られない時があるので男性でも体力的に大変きついそうです。そのため、若いうちはできても40代くらいから辞める人も多く、3交代で定年を迎えられる人は滅多に聞きません。若い20~30代始めまでの仕事だと見切った方がいいでしょう。
妥協とは、こういう事なのです。働くことにストレスはつきものです。であれば、ストレスは少なければ少ないほどいい。自分は人間関係さえ良ければ仕事内容はあまり気にしない方だと思えば、人数が多いところに行く、自分の経験を振り返り、社員が男、または女が多い仕事にする、正社員が多いところにする(責任感が強い人が多いから)というのもありですし、やりたい事がはっきりしていて、好きな仕事でないとストレスが非常にたまる、という人は人間関係は入ってみないとわからないけれど、とにかくやりたい仕事に飛び込んでみる、というのもありです。そこで予想以上に人間関係にやられて心身を壊しそうなら、その時に退職して仕切り直しをするのです。好きな仕事、やりがいのある仕事ができる事はもちろん幸せな事です。ただそれが体力的に大変きついものであるとか、人間関係がきつく精神的に追い詰められやすいものであれば、長く働き続ける事はできません。無理に頑張り、もしうつ病にでもなれば何年もまともに働けなくなる等して非常に長くロスをしてしまいます。
そう考えると、妥協は自分の心と体を守る為、悪いものでは決してありません。プラス方向に捉え、大いに妥協しましょう。
例えばIT系の会社で営業職以外なら、仕事さえできれば多少陰気で静かでもいいかもしれません。しかし土木系の会社なら元気でハキハキしている方が可愛がられやすいでしょう。他に、性格は良く言えばおおらか、悪く言えばうっかりミスが多い、きっちりとした雰囲気の職場が苦手、という方は、まず銀行は難しいでしょう。何かとミスが多ければ、銀行以外にも証券会社、郵便局(の預金窓口)、他、経理などお金を扱う仕事は間違えたでは済まされませんからやめた方がいいかと思います。
銀行に限らず、業界特有の雰囲気もあります。知人の話ですが、給与が良く自宅も近いからと言う理由でとある大手消費者金融会社に勤めてみたものの、社内の雰囲気が、電話での取り立ての罵声が頻繁に響くような所で悪く、結果辞めてしまったそうです。直接の人間関係や給与は悪くなく、仕事内容は知人に合った事務であったのに、です。
ここまで極端な例ではなくとも、業界特有の空気や特徴は会社ごとにあります。
代表的な例をざっくり3つに分けて言いますと、
・地方公務員や財団法人は、定年まで長く務めるつもりなら、自分がポカをしない限りクビになる事がない安定性と高い退職金が魅力です。休日も土日祝休み、年間120日と大企業並みの所も多いです。ただ地方公務員は縁故採用、財団法人は天下りが大変多い為、民間では信じられないレベルのポンコツ職員が多くいます。どちらかと言えば仕事より人間関係でストレスがたまる事が多いかもしれません。
・創業100年以上の日本企業且つ女性社員がほとんど一般職(事務)の所は古い体質が残っている事が多いです。いまだに残業を美徳とする所も多い為、プライベートを重視したい人にはつらいかもしれません。女性上司はほとんどいない、女性は事務職のみの所は女性の地位や給与は低いので、上を目指す女性には不向きです。ただ、コンピューター・IT系大手や大手製薬会社は比較的リベラルで働きやすいところもあります。
・大手外資企業は福利厚生の良さが魅力です。過重労働にも目を光らせているので残業が少ない所も多いです。自分の仕事さえきちんとやっていればフレックス勤務や残業なしでの帰宅も気兼ねなくできる雰囲気があります。ただ合理的経営が基本の分、組織(部署)改変がしょっちゅう行われ落ち着かない時もあったり、会社の吸収や合併も多い為、いきなり数か月後には転勤なんて可能性もあります。
このような会社独特の特徴のどれに自分が当てはまるか、どこなら自分が働きやすいか、で会社を選択するのもありです。そこまで業界の事が分からなかったりした場合は、前編でお話した通り、自分が書いたノートをじっくり見て順位ランク1位の会社の業界を選択するのもありだと思います。業界の雰囲気が嫌で嫌で早く辞めたかった、という場合は1位にはならないと思いますので。
業界が決まった後は、ノートをじっくり見て、仕事内容と仕事環境はどういった場合にストレスが少なかったか検証して希望の働くところを考えていきます。
例えば人数が多かった方が働きやすかった場合で、自分は派遣社員で大企業勤務だったから正社員は今からは難しいと感じた場合は、社員数300人以上はいる中小にしようとか、最低100人以上とか、外資が肌に合ったから人数が少なくても外資にしようとか、目標が具体的に見えてきます。
体力がないと感じているのであれば、
・通勤時間は自分がどれぐらい耐えられるか考えます。通勤時間が短ければ短いほどいいでしょうが、ない場合は自分が耐えられる範囲で最短の時間を考えておきます。
・立ち仕事の多い接客・サービス業は避け、座り仕事がメインの工場ライン作業や
オフィスでの事務作業を考えても良いでしょう。
そこで人間関係を振り返り、
自分は女性が多い人間関係はうまくいかなかったと思ったら、社員数が多い会社にするとか、工場ラインは女性数が多いからやめてオフィス事務にするという選択肢もあります。
・20代と若く、「自分は体力あるんだかないんだか分からない」とういう方。今はまだ体力がある方です。電車通勤片道1時間でもまだ耐えられます。やりたい仕事でしたら、多少勤務地が遠くても「あたってくだけろ」で入社してもいいと思います。やってみないと分からない事は多々あります。合わずに辞めても、20代のうちは良い条件の会社に転職可能ですのでどんどん挑戦してください。
・将来転職も考えている、自分は体力に自信がありとにかく稼ぎたいという方。
若いなら工場の3交代勤務を選ぶ、というのもありです。特に大手企業であれば給与も良く、工場勤務は時間がしっかり決められていて残業もあまりないと聞きます。しかし、3交代は就寝する時間が変動、しかも夜の時間帯に寝られない時があるので男性でも体力的に大変きついそうです。そのため、若いうちはできても40代くらいから辞める人も多く、3交代で定年を迎えられる人は滅多に聞きません。若い20~30代始めまでの仕事だと見切った方がいいでしょう。
妥協とは、こういう事なのです。働くことにストレスはつきものです。であれば、ストレスは少なければ少ないほどいい。自分は人間関係さえ良ければ仕事内容はあまり気にしない方だと思えば、人数が多いところに行く、自分の経験を振り返り、社員が男、または女が多い仕事にする、正社員が多いところにする(責任感が強い人が多いから)というのもありですし、やりたい事がはっきりしていて、好きな仕事でないとストレスが非常にたまる、という人は人間関係は入ってみないとわからないけれど、とにかくやりたい仕事に飛び込んでみる、というのもありです。そこで予想以上に人間関係にやられて心身を壊しそうなら、その時に退職して仕切り直しをするのです。好きな仕事、やりがいのある仕事ができる事はもちろん幸せな事です。ただそれが体力的に大変きついものであるとか、人間関係がきつく精神的に追い詰められやすいものであれば、長く働き続ける事はできません。無理に頑張り、もしうつ病にでもなれば何年もまともに働けなくなる等して非常に長くロスをしてしまいます。
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