14 / 16
13話
しおりを挟む なんか・・・、急にガックリ来た。個性的すぎる猛者どもに対し精神がやられたんだろう、俺のライフはゼロに近い。心なしか身体も熱く感じて・・・、って、いやこれヒートきてるだろう!
そんな馬鹿なと俺は慌てて自分の顔に手を当ててみた。熱い。おでこにも。・・・熱い。なんだか体中が気づけば熱い。
気のせいなんかじゃない、症状が進んでるじゃねぇかー!!
説明しよう、この日本国でのアルファのヒートは主に体温上昇、ふしぶしの痛み、倦怠感、頭痛が加わったものである。ってただの風邪やないかい!
抑制剤を飲んでない分、症状がどんどん悪化してきているのだ。さしずめスタートがのどがいがらっぽい、悪寒がするという風邪の引き始めのようだとすると、次が本格的に熱が出る状態となり、それがインフルエンザ並みに移行しようとしている。
ちなみに本当に風邪を引いているわけではないので、せきも出なければ鼻水も汗も出ない。不思議不思議って__。
おいおいおい鼻水も汗も出なければ体温を下げられないやないかーい。俺は中学時代に一度インフルエンザにかかった事があるが、あの時で38度だった。人間は体温何度までなら耐えられるんだろうか。大丈夫。体感からまだ38度越えはしていない。だけど身体はめっちゃ熱いしだるいし頭は重い。俺、死ぬ。死んじゃう。
ヒートなんてひたすら辛いだけで、他の国で言われる性欲上昇なんてある意味ドラマチックな脳のイカレ方はしない。いやこんなに身体が厳しいのに性欲も何もあったもんじゃないだろ逆に萎えまくりだわ。今体温何度なんだろう。
って死ぬだろうこのままでは!貞操の危機はなくても俺の命が風前の灯火だろう!!
命の危機だと我に返った俺は最後の気力を振り絞り、残る男女の面談を猛スピードで終え同時に年齢などを理由に全員から断られ何か色々と疲れた。
いろんな意味で「おつかれさまー」と去って行く人々を見送り、こ、これでやっと家に帰れる、と一歩踏み出した時、俺の身体は高熱でふらりとよろけた。まずい、と思った瞬間、後ろから誰かががっしりと抱き留めてくれる。
「あ、すみませ・・・、げ」
「何が’げ’だ。フェロモンだだ漏れさせやがって」
抱き留めてくれたガタイの良い長身の主は、同じ高校の同級生アルファだった。いかにもなアルファの典型で、才色兼備だが高飛車な態度な奴で気に食わない。待てよ、こいつがいるって事は・・・、
「のわあ!! 」
気付けば俺は同じ高校のクラスメイト達に取り囲まれてしまっていた。
やべぇ、もたもたしすぎた。今やあふれ出しているであろう俺のフェロモンで学生のやつらも来てしまった。幸か不幸かこの近辺の学校は俺の通う高校しかないから人数こそ少ないが、社会人以上にめんどくさそうな事になりそうだ。
そんな馬鹿なと俺は慌てて自分の顔に手を当ててみた。熱い。おでこにも。・・・熱い。なんだか体中が気づけば熱い。
気のせいなんかじゃない、症状が進んでるじゃねぇかー!!
説明しよう、この日本国でのアルファのヒートは主に体温上昇、ふしぶしの痛み、倦怠感、頭痛が加わったものである。ってただの風邪やないかい!
抑制剤を飲んでない分、症状がどんどん悪化してきているのだ。さしずめスタートがのどがいがらっぽい、悪寒がするという風邪の引き始めのようだとすると、次が本格的に熱が出る状態となり、それがインフルエンザ並みに移行しようとしている。
ちなみに本当に風邪を引いているわけではないので、せきも出なければ鼻水も汗も出ない。不思議不思議って__。
おいおいおい鼻水も汗も出なければ体温を下げられないやないかーい。俺は中学時代に一度インフルエンザにかかった事があるが、あの時で38度だった。人間は体温何度までなら耐えられるんだろうか。大丈夫。体感からまだ38度越えはしていない。だけど身体はめっちゃ熱いしだるいし頭は重い。俺、死ぬ。死んじゃう。
ヒートなんてひたすら辛いだけで、他の国で言われる性欲上昇なんてある意味ドラマチックな脳のイカレ方はしない。いやこんなに身体が厳しいのに性欲も何もあったもんじゃないだろ逆に萎えまくりだわ。今体温何度なんだろう。
って死ぬだろうこのままでは!貞操の危機はなくても俺の命が風前の灯火だろう!!
命の危機だと我に返った俺は最後の気力を振り絞り、残る男女の面談を猛スピードで終え同時に年齢などを理由に全員から断られ何か色々と疲れた。
いろんな意味で「おつかれさまー」と去って行く人々を見送り、こ、これでやっと家に帰れる、と一歩踏み出した時、俺の身体は高熱でふらりとよろけた。まずい、と思った瞬間、後ろから誰かががっしりと抱き留めてくれる。
「あ、すみませ・・・、げ」
「何が’げ’だ。フェロモンだだ漏れさせやがって」
抱き留めてくれたガタイの良い長身の主は、同じ高校の同級生アルファだった。いかにもなアルファの典型で、才色兼備だが高飛車な態度な奴で気に食わない。待てよ、こいつがいるって事は・・・、
「のわあ!! 」
気付けば俺は同じ高校のクラスメイト達に取り囲まれてしまっていた。
やべぇ、もたもたしすぎた。今やあふれ出しているであろう俺のフェロモンで学生のやつらも来てしまった。幸か不幸かこの近辺の学校は俺の通う高校しかないから人数こそ少ないが、社会人以上にめんどくさそうな事になりそうだ。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説

【完結】I adore you
ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。
そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。
※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。


乙女ゲームが俺のせいでバグだらけになった件について
はかまる
BL
異世界転生配属係の神様に間違えて何の関係もない乙女ゲームの悪役令状ポジションに転生させられた元男子高校生が、世界がバグだらけになった世界で頑張る話。
絶対にお嫁さんにするから覚悟してろよ!!!
toki
BL
「ていうかちゃんと寝てなさい」
「すいません……」
ゆるふわ距離感バグ幼馴染の読み切りBLです♪
一応、有馬くんが攻めのつもりで書きましたが、お好きなように解釈していただいて大丈夫です。
作中の表現ではわかりづらいですが、有馬くんはけっこう見目が良いです。でもガチで桜田くんしか眼中にないので自分が目立っている自覚はまったくありません。
もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿
感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_
Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109
素敵な表紙お借りしました!(https://www.pixiv.net/artworks/110931919)


代わりでいいから
氷魚彰人
BL
親に裏切られ、一人で生きていこうと決めた青年『護』の隣に引っ越してきたのは強面のおっさん『岩間』だった。
不定期に岩間に晩御飯を誘われるようになり、何時からかそれが護の楽しみとなっていくが……。
ハピエンですがちょっと暗い内容ですので、苦手な方、コメディ系の明るいお話しをお求めの方はお気を付け下さいませ。
他サイトに投稿した「隣のお節介」をタイトルを変え、手直ししたものになります。

僕のユニークスキルはお菓子を出すことです
野鳥
BL
魔法のある世界で、異世界転生した主人公の唯一使えるユニークスキルがお菓子を出すことだった。
あれ?これって材料費なしでお菓子屋さん出来るのでは??
お菓子無双を夢見る主人公です。
********
小説は読み専なので、思い立った時にしか書けないです。
基本全ての小説は不定期に書いておりますので、ご了承くださいませー。
ショートショートじゃ終わらないので短編に切り替えます……こんなはずじゃ…( `ᾥ´ )クッ
本編完結しました〜
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる