39(サーティー・ナイン)

サクヤ、二十三歳、男性。彼は今日も仕事帰りに図書館へと通う。図書館通いは彼の長年の日課となっていた。ただ一つの本を読む為に。
その本の題名は〝39〟。著者名は不明、本屋等には置いていなく、指定の図書館でのみ読む事ができる。
彼は幼い頃からその本を読み続けてきた。小さくて自分が読めない時は親代わりのニナとピーターが、文字が読めるようになってからは自分で。
39の内容は何でもない、普通の家族の成長物語である。ただ特殊な点は何冊読んでも終わりがない事と、三つの制約があるという事。一つ、39を読み続ける事。二つ、他人に自分が39を読んでいる事やそれについて一言も漏らしてはいけない事。三つ、39についての疑問_何故自分が読み続けなければならないのか等の一切の疑問を持ったりそれについて調べてはならない事。この三つの制約を守らないと〝隠される〟のだと小さな頃からニナ達に言われ続けている。
39の真実。それは残酷なある国家計画だった。国家計画とは何か。又、何故サクヤは39を読み続けるのか。何故彼だけ読み続ける事ができるのか。彼の目的は__。
24h.ポイント 0pt
0
小説 192,401 位 / 192,401件 ファンタジー 44,635 位 / 44,635件

あなたにおすすめの小説

チロ
ファンタジー
どこかの星の様々な場所の物語

村人Aは魔王様 〜よく村人に間違えられる魔王の話〜

水深 彗
ファンタジー
「村人がこんなところにいたら危ないですよ」 「私が魔王だ」  小山の上にそびえ立つ、魔王の城。  その城の名は、代々城主となる魔王の極悪非道な行いに、麓の村人が恐れ慄きつけたものでした。  しかし、現在その座につく第21代目魔王は、どこにでもいそうな見た目をしていたのです――。  そんな、よく村人に間違えられる魔王様が、仲間を増やしたり、勇者と戦ったり、戦わなかったりする日常系ファンタジーコメディ。

森の雫、リン

ぽぽ太
ファンタジー
木の声を聴くことのできる人々が静かに暮らすナリ村で、少女リンは家族や友人と静かに、平穏に暮らしていた。 そんな折、突如ナリ村に隣国の炎が降り注ぐ。 静かで優しいファンタジーがここに始まる。

題名のない魔王

Ss侍
ファンタジー
___世界に新たな魔王が生誕した。 その魔王は歴代の魔王と同様、人間達を滅ぼそうと企んでいた。しかし人間達は先手をとった。魔王が生まれることを予測し、前もって勇者を用意し、魔王が暴れる始める前に討ったのだ。 目覚めて一週間で倒される魔王。 勇者の強力な一撃を受け、自分の名を後世へ残せなかったこと、否、それ以前に自分の名すら得ることができなかったことを悔いながら消えてゆく……。そのはずだった。 再び目を開けると魔王は見知らぬ場所の、見知らぬ部屋にいた。 そこは別世界。彼を呼び出し治療したのは、その世界の魔王と孫娘。彼らの願いはその世界の勇者を倒すこと。 手違いで呼び出された名も無き魔王。彼はその世界の魔王達の願いを叶えると決めた。その理由は二つ。一つは命が救われたことに対する恩返し、もう一つは自分の名を残すため。 魔王は知らなかったのだ。その選択によって、やがて世界を股にかけ、多くの者を救うことになるとは___! ※本作品は完結しました。 __________ 本作品はアルファポリス様の他に、小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様にも投稿しております! ・小説家になろう↓ https://ncode.syosetu.com/n2439db/ ・カクヨム様↓ https://kakuyomu.jp/works/1177354054893775634 ・ノベルアップ+様↓ https://novelup.plus/story/718995763

In vivo

九時木
現代文学
体内に思想が注入された。

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

【スキル使用可】リアル脱出ゲーム 

すぱとーどすぱどぅ
ファンタジー
前回と違い、話数を増やしました。

命を狙われてるらしいですが、ここで生きて行きます!

茨城 凛
ファンタジー
【本編完結。番外編を入れて行きます】 【編集中】 産まれてから限られた場所から出たこともなかった私。 いつも様子を見に来てくれている人が急に外に出してくれた。 行く当てもなく一人で生きようとするが・・。 世界はそうは甘くない。 義賊にに拾われ世界を旅していく不吉と言われた少女。 そして、何故不吉と言われていたのか知ることになる。 それは、全世界で普通に起こっていることだった。