32 / 42
第七夜 ラート はじまり編
何をそんなに?
しおりを挟む
午後も8時になろうとしている。
〇〇ホテルに来た、駿太とミサオと矢那に、千夜宇の妹、千舞宇たち、4人。
そこに丁度、夜多乃もやってきた。
「毛衣地さん、わざわざありがとう」
「いえ、どうせ暇を持て余していましたから」
「え?毛衣池さんて、彼氏は?」
「ねえ、そういうのセクハラだよ」
千舞宇が駿太に食ってかかる。
「あ、いや、ごめん。夜多乃さん、可愛いから、なんでだろって」
「出た、この浮気男」
「いやいや、まったく敵わないな千舞宇ちゃんには」
「しかも、しっかり名前で呼んじゃってるし。二人付き合ってるんじゃないの?」
腕組みして駿太を睨みつける千舞宇。
「あ、いや、これは」
「いいんですよ、夜多乃で」
夜多乃が、身を乗り出して入り込む。
「え?」
駿太と千舞宇が揃って声をあげる。
「駿太さん、嫌いじゃないし、名前で呼ばれた方が気が楽です」
襟足を掻く駿太は、少しニヤけている。
「はあ、どうも」
それを見逃さないミサオは、駿太を睨みつける。
「シュンタ、鼻の下」
ハッと口元を隠す駿太は、ミサオの羽交い締めを受ける。
「あてててて」
「こちらが、その従姉妹さんの美紗緒さん?」
「あ、そうそう」
「やっぱ、変わってますね」
「なんで?」
「まるで、恋人同士みたい」
矢那が間に入る。
「まあまあ、とりあえず伊香下さん、待ってるから」
「そうですね、立ち話もなんですから行きましょう」
夜多乃は、さっさと歩き始め露華のいる部屋を目指す。
チラリとミサオを見る夜多乃は、駿太に向く。
「本当にミサオにそっくりなんですね」
「ま、まあね」
「だって、本人だからね」
黙っていられずミサオが出てくる。
「それだけ似てたら、本人て名乗りたくもなりますよね?」
「だから、本人なんだってば」
夜多乃は、駿太を見ながら頭の横でクルクルパーをしてみせる。
「美紗緒さん、もしかして認知進んでます?」
腕まくりをして、夜多乃に迫ろうとするミサオ。
「ミサオ、今は我慢だ」
ミサオを抑える駿太の横を誰かが通り抜ける。
パシン!
え?
見ると、千舞宇が夜多乃の頬を叩いていた。
「勝手に認知とか言ってんじゃないよ、何も知らないくせに」
「な、なんで、あなたが・・・」
頬を抑える夜多乃は、驚いて言葉にならない。
皆も、千舞宇の怒り方に驚いている。
「ゴタゴタ言う前に、さっさと行くよ」
そそくさと歩き出す千舞宇。
矢那が夜多乃の肩を叩く。
「すまんね、とにかく部屋に行こう。話はそこできちんとするから。ね?」
「あ、はい」
最上階の露華の部屋を目指す一行。
〇〇ホテルに来た、駿太とミサオと矢那に、千夜宇の妹、千舞宇たち、4人。
そこに丁度、夜多乃もやってきた。
「毛衣地さん、わざわざありがとう」
「いえ、どうせ暇を持て余していましたから」
「え?毛衣池さんて、彼氏は?」
「ねえ、そういうのセクハラだよ」
千舞宇が駿太に食ってかかる。
「あ、いや、ごめん。夜多乃さん、可愛いから、なんでだろって」
「出た、この浮気男」
「いやいや、まったく敵わないな千舞宇ちゃんには」
「しかも、しっかり名前で呼んじゃってるし。二人付き合ってるんじゃないの?」
腕組みして駿太を睨みつける千舞宇。
「あ、いや、これは」
「いいんですよ、夜多乃で」
夜多乃が、身を乗り出して入り込む。
「え?」
駿太と千舞宇が揃って声をあげる。
「駿太さん、嫌いじゃないし、名前で呼ばれた方が気が楽です」
襟足を掻く駿太は、少しニヤけている。
「はあ、どうも」
それを見逃さないミサオは、駿太を睨みつける。
「シュンタ、鼻の下」
ハッと口元を隠す駿太は、ミサオの羽交い締めを受ける。
「あてててて」
「こちらが、その従姉妹さんの美紗緒さん?」
「あ、そうそう」
「やっぱ、変わってますね」
「なんで?」
「まるで、恋人同士みたい」
矢那が間に入る。
「まあまあ、とりあえず伊香下さん、待ってるから」
「そうですね、立ち話もなんですから行きましょう」
夜多乃は、さっさと歩き始め露華のいる部屋を目指す。
チラリとミサオを見る夜多乃は、駿太に向く。
「本当にミサオにそっくりなんですね」
「ま、まあね」
「だって、本人だからね」
黙っていられずミサオが出てくる。
「それだけ似てたら、本人て名乗りたくもなりますよね?」
「だから、本人なんだってば」
夜多乃は、駿太を見ながら頭の横でクルクルパーをしてみせる。
「美紗緒さん、もしかして認知進んでます?」
腕まくりをして、夜多乃に迫ろうとするミサオ。
「ミサオ、今は我慢だ」
ミサオを抑える駿太の横を誰かが通り抜ける。
パシン!
え?
見ると、千舞宇が夜多乃の頬を叩いていた。
「勝手に認知とか言ってんじゃないよ、何も知らないくせに」
「な、なんで、あなたが・・・」
頬を抑える夜多乃は、驚いて言葉にならない。
皆も、千舞宇の怒り方に驚いている。
「ゴタゴタ言う前に、さっさと行くよ」
そそくさと歩き出す千舞宇。
矢那が夜多乃の肩を叩く。
「すまんね、とにかく部屋に行こう。話はそこできちんとするから。ね?」
「あ、はい」
最上階の露華の部屋を目指す一行。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。


百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本
しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。
関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください
ご自由にお使いください。
イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

マッサージ
えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。
背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。
僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる