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第三話

イクって、どこへ?

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礁に、手ですることを教えてもらってからは、畳ですることはほとんどなくなった。たまにしてるって事だね。
エロいビデオみたいなものを入手するのが難しかったから、よく道路なんかに捨てられているエロい雑誌をこっそり拾ってきては、おかずに使っていた。あとは、父がこっそり隠し持っていたエロい物を見つけ、こっそりと拝借していたりした。

そうそう、あの時、今度見せてくれない? と、言った礁。
案の定、我が家に遊びにきた時に、しっかり見られてしまった。その上、またしても、手で放出までしてもらっている。
なんだかんだ、してもらうのも悪くなかった。自分でするより気持ちがいいからね。
何もしなくても放出してくれる。
何故かは知らないけど、礁はそれを喜んでしてくれた。
お返しに何かして欲しい事ない?と、聞くと、乳の首を舐めて欲しいと言う。
そんな毎日を過ごしているうちに、礁がこんな事を言い出した。
「今度、お尻の穴に指を入れてくれないかな?」
と、指サックみたいなもの付ければ、いいだろうと、いいよ。と答えている自分がいた。

そして、気がつけばその日が来ていた。
M字開脚という格好をする礁。
「本当に、入れていいんだよね?」
念のために、指にゴム(コンドーム)
を付けた僕は、恐る恐る礁のお尻の穴に指を近づけている。
「あ、峡待って」
何やら、カバンの中をガサゴソしている礁は、ボトルを取り出した。
ドロリとした液体だった。
「これ、使ってよ」
「え?これ、どうするの?」
「あ、そか、じゃあ、先にしてあげるね」
礁が、僕に横になれという。言われるまま、横になる僕。
トロリとした物を、手に取る礁。
「ちょっと、冷たいよ」
手にベットリとそれをつけると、その手で僕のボッキしたものを握る。
コシコシと動かす礁。
あ・・・思わず声が出てしまった。
ツルツルとした礁の手が、いつもと違っていた。
強く握られても痛くない。
むしろ、強く締め付けるのに、よく滑るから気持ちが良かった。
ああ・・・なんだこれ?すごくいいんだけど。
コシコシしているうちに、だんだんと渇いてくる。
そこで、コップに入れた水を活用する。乾き始めた指先をコップに浸す礁。再び、ボッキしたそれに戻ってくると、ツルツルが戻ってきた。
わお、水に濡れるだけでこんなにまた滑るなんて。
これ、病みつきになるかも。自分でも出来そうなのですごく気になった。
波が寄せては返すを繰り返し始める。
「峡、気持ちいいんだね。溢れてきてる」
「ああ・・うん、礁は、上手いから」
不意に礁の動きが止まった。
「え?どうしたの?」
「出ちゃうと、峡、Hじゃなくなるから、イヤなんだ。だから、おあずけ」
ええ、そんな~、そんな思いもあったが確かにそう。放出するとHな気分は無くなってしまう。
「わかった?こんな感じに使えるから」
「うん、わかったよ。じゃあ、今度は礁の番だね」
「うん、よろしく」
「ちょっと、多めに使っとくね」
「うん、いいよ」
「知ってる?峡」
「何を?」
「コツを掴めば、女の子みたいに何度もイケるんだってさ」
「イケる?イクってどこに?」
「やだなぁ、峡。もしかして、知らなかったの?」
「何を?」
「射精したりすることを、イクって言うんだよ」
「え?そうなの?」
「だったら、今度AV持ってきてあげるよ」
「え?AVって、まさか」
「え?ひょっとして、まだ見た事ないの?」
「あ、うん、まだない」
「ええ、本当に?今じゃスマホ持ってれば、そんなのいくらでも見れるのに」
「ああ、うちの親が、年齢制限掛けてるからアクセス出来ないんだよ。そういうの」
「本当に何も知らないみたいだね」
「ああ、ごめん」
「仕方がないよ。ほら、これを見て」
スマホを見せる礁。そこには、裸の男女が映っていて、しかも丸見えであった。
「ええ?なにこれ?ボカシとかないの?」
「これはね、市販のものもアップされるから、見たいものが探せるよ」
「うへえ、すごいんだな」
「音、上げるよ」
「うん」
僕は、再びボッキをしていた。
モヤモヤが収まらない。
確かに、それを見る限りでは、放出の際、イク と言っている。女性の方も、しきりにイッちゃう、イッちゃうと連呼している。
本当に、女性は何度となくイッているのに、男はたったの一度きり。
何度もイクッて、少し怖いものに思える峡であった。たったの一度で、あんなに疲れるのだから・・・考えただけで、ゾッとする思いだった。

この日、イクってことを初めて知った。
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