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はじめに〜優しいささやきは、寄せては返す波の調べ〜

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──今度は私が君を守る番だ。是非守らせて欲しいのだが、良いだろうか?──

 あの時彼は、私を優しく抱き寄せながら、耳元でそうささやいた。
 低く穏やかなその声で……。
 


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