16 / 78
第一章 崩れ去る日常
第十六話 七色の御守り
しおりを挟む
今週の会議で最初の話題となったのは、優美が持参した御守りだった。茉莉が貰ったものは芍薬の花弁入りの水晶に桃色の勾玉が付いているものだったが、それ以外は水晶のデザインは同じであるものの、色違いの勾玉が付いていた。赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の七色。それらを部員は各自それぞれ手に取った。
優美は赤色。
紗英は橙色。
愛梨は黄色。
右京は緑色。
左京は青色。
静藍は藍色。
織田は紫色。
全ての勾玉を勢揃いさせるとまるで虹だ。部員一人一人の不思議そうな、物珍しそうな、様々な表情が水晶に映っている。
そんな中、優美が鼻をちょんちょんと擦りながら話し始めた。やや得意気である。
「この前用事で神社に行った時、丁度八個だけ売ってあったから買い占めて来ました。本物の芍薬の花びらで作られたものなので、きっと魔除けになると思って」
ツリ目を大きく見開いた左京は妙に興奮気味である。万華鏡のように目を輝かせていた。
「これ何かアイテムみたいでカッコいいっすね優美先輩! 光ったらレベルアップしたりして……」
「左京君。そこまでゲーム脳だと毎日楽しいでしょ」
左京は横から注がれる妙に冷ややかな視線を物ともせず、自分の御守りを掌の上で撫で回している。よほど気に入ったのだろう。
「冗談っすよ。でも本当に魔除けの力を感じる……これで吸血鬼達に攻撃出来るともっと良いんすけど……」
目の色を変えて御守りを眺め回している左京をよそに、ホワイトボードに写真が何枚か張り出されていた。芍薬屋敷での写真は静藍と愛梨、火事騒動の写真は右京によるものだった。
咲き誇る芍薬の花々と、焼き焦げた家屋。
芍薬畑があっという間に炎の海に包まれた瞬間を思い出した茉莉はぱっと目を閉じた。その途端鼻の奥がツンとしてきて思わず鼻をつまむ。右京の写真は木材が燃えた時に発生する木ガスの臭いがこちらまで臭ってきそうなリアルさだった。
愛梨による報告を受けた紗英は、神妙な表情を浮かべた。人差し指で眼鏡の位置を整えながら返事をする。
「……芍薬屋敷でそんなことがあったのですか。三人共特に怪我がないなら良かったです」
左京はツンツン頭をぼりぼりかきながら親友に話しかける。
「なあなあ右京。今回の火事騒動、やっぱり何か偶然過ぎと思わねぇか?」
静かに頷きながら答える右京。一本結びに後ろに結った髪がわずかに揺れた。
「俺もそう思う。被害家屋の共通点は芍薬の花を植えているという点かな。犯人はきっと例の吸血鬼達だろう。しかし、何故彼等がわざわざ火事騒動を起こす必要があったかが分からん。見せしめかな?」
「何に対する見せしめ?」
「俺達を含めた人間への見せしめ……だったりして」
「根拠が全然分かんねぇじゃんかよぉ。感とか言うなよな」
部員同士でああでもないこうでもないと意見が飛び交う。副部長はそれをホワイトボードにマジックで簡潔に書きとめてゆく。蛍光灯の光を受け、真っ白の袖に上腕二頭筋の陰影が映っている。
「ところでこの前の茉莉君と今回の君の報告を合わせると、吸血鬼達に対抗出来るのは静藍君に宿る“彼”しかいない、ということで良いのかな? 愛梨君」
織田の質問に対し愛梨はやや俯きがちに答えた。大きな瞳をぱちぱちと瞬かせている。
「はい。多分そうだと思いますぅ。でも、静藍先輩の体調を考えると、あまり無理させない方が良いと思いますけどぉ。愛梨達は何にも出来ませんしぃ」
「彼等は多分静藍君の“限界”を狙っているのではないかな?」
「限界ですかぁ?」
「ああ。今のまま、つまり人間のままでいようとする彼の“限界”。ある意味脱皮させようとしているかのようだ。それとも、彼を嫌でも静藍君から引きずり出そうとしている……と言った方が正しいかな?」
織田の推測を聞いて妙に苛立ちを感じた茉莉は椅子から急に立ち上がった。両手の拳が震えている。
「酷い!! 許せない!! 私そんなの絶対させないんだから……!!」
織田は鼻息の荒い彼女をなだめに回る。
「まぁまぁ茉莉君。落ち着こうか。あくまでも推測の話しだ。短気なところもあるんだな君は。それにしても彼等は何故そこまでして彼に執着しているのかが良く分からん」
「確かに。彼等は私達の行動を邪魔するかのように事件を起こしているようにも感じられます。ですが、根拠がはっきりしませんね。吸血鬼は長い時を生きている訳ですから、背負っている歴史も長いはずです。まだ情報が足りなさ過ぎます。そこで、図書館で資料を探す話しが出ているので、学内と学外と二手に分かれようかと思います。情報交換をしながら同時に探れば解決策を早く見出だせるかと思いまして」
そこで優美が待ったの声を上げる。
「きっと奴等が先回りしている可能性が高いです。同時に外への行動の場を広げるのはどうかと思いますが」
そこで副部長が挙手し、提案する。
「多少のリスクは仕方がないと思う。俺達が見付け出そうとしているものは容易ではないものだからな。だが、極力避けられるものであれば避けるに越したことはない。ならば、調査に行くグループと部室に残ってまとめるグループと二手に別れるのはどうかな。図書館なら平日でも行けるしな」
ホワイトボードに大きな二つの円が書かれ、新たにコメントが書き込めるようになっていた。
静藍がそこで静かに挙手をした。黒縁眼鏡の奥からどこか物憂げな光が刺してきている。
「あの……実は学内の方は僕先日全て調べたのですが、残念ながらこれと言った資料はありませんでした。学外の方が見つかる確率は高いと思います」
「そうか。大変だったな。君のお陰で一つ手間が省けた。どうもありがとう。学外の図書館は何軒かある。どこが良いだろうか?」
優美が真剣な表情でパソコンの画面を眺めながらキーボードの上に指を滑らせている。彼女の指はあるところでぴたりと動きを止めた。
「芍薬と吸血鬼に関する文献はここの最寄り駅から二つ先の済北駅の近くにある、済北図書館にありそうね。ここなら近くて手っ取り早い。まずはここにあたってみませんか?」
「そうだな。そうしよう。場所が決まればあとは日程調整と誰が行くか……だ」
話し合いの結果、済北図書館に向かうのは紗英、織田、優美の三人となった。
前回取材に行った茉莉と静藍と愛梨は部室でお留守番。右京と左京は新聞掲載用の写真撮影と、吸血鬼騒動に関する様々なアンケート調査に出向くことに決まった。何かあったら互いにスマホで連絡を取り合うことにしている。
日付けが決まった辺りで今日の会議は終了となった。
(……? )
机のフックに掛けていた自分の鞄から何か眩しい光を感じた茉莉は思わずそのポケットに手を入れた。根付け紐の手触りを感じ、自分の御守りを引っ張り出してみる。桃色の勾玉と芍薬水晶は共に変化はなく、茉莉の掌でころんとしていた。茉莉は首を傾げる。
「茉莉、どうしたの?」
「何か、この御守りが光った気がしたから確かめてみたの。でも特に何もなかった」
「これ勾玉も水晶もきらきらしていて綺麗だもんね。蛍光灯の光を反射しただけか錯覚じゃないの?」
「やっぱり優美もそう思うよね」
(……何か急に光ったような気がするけど……気のせいよね)
茉莉は御守りをペンダントトップにすることに決めた。
この御守りだが、実はただの御守りではなかった。
茉莉を含めた部員達全員がそのことを知るのはそれから数日後のことになる。
優美は赤色。
紗英は橙色。
愛梨は黄色。
右京は緑色。
左京は青色。
静藍は藍色。
織田は紫色。
全ての勾玉を勢揃いさせるとまるで虹だ。部員一人一人の不思議そうな、物珍しそうな、様々な表情が水晶に映っている。
そんな中、優美が鼻をちょんちょんと擦りながら話し始めた。やや得意気である。
「この前用事で神社に行った時、丁度八個だけ売ってあったから買い占めて来ました。本物の芍薬の花びらで作られたものなので、きっと魔除けになると思って」
ツリ目を大きく見開いた左京は妙に興奮気味である。万華鏡のように目を輝かせていた。
「これ何かアイテムみたいでカッコいいっすね優美先輩! 光ったらレベルアップしたりして……」
「左京君。そこまでゲーム脳だと毎日楽しいでしょ」
左京は横から注がれる妙に冷ややかな視線を物ともせず、自分の御守りを掌の上で撫で回している。よほど気に入ったのだろう。
「冗談っすよ。でも本当に魔除けの力を感じる……これで吸血鬼達に攻撃出来るともっと良いんすけど……」
目の色を変えて御守りを眺め回している左京をよそに、ホワイトボードに写真が何枚か張り出されていた。芍薬屋敷での写真は静藍と愛梨、火事騒動の写真は右京によるものだった。
咲き誇る芍薬の花々と、焼き焦げた家屋。
芍薬畑があっという間に炎の海に包まれた瞬間を思い出した茉莉はぱっと目を閉じた。その途端鼻の奥がツンとしてきて思わず鼻をつまむ。右京の写真は木材が燃えた時に発生する木ガスの臭いがこちらまで臭ってきそうなリアルさだった。
愛梨による報告を受けた紗英は、神妙な表情を浮かべた。人差し指で眼鏡の位置を整えながら返事をする。
「……芍薬屋敷でそんなことがあったのですか。三人共特に怪我がないなら良かったです」
左京はツンツン頭をぼりぼりかきながら親友に話しかける。
「なあなあ右京。今回の火事騒動、やっぱり何か偶然過ぎと思わねぇか?」
静かに頷きながら答える右京。一本結びに後ろに結った髪がわずかに揺れた。
「俺もそう思う。被害家屋の共通点は芍薬の花を植えているという点かな。犯人はきっと例の吸血鬼達だろう。しかし、何故彼等がわざわざ火事騒動を起こす必要があったかが分からん。見せしめかな?」
「何に対する見せしめ?」
「俺達を含めた人間への見せしめ……だったりして」
「根拠が全然分かんねぇじゃんかよぉ。感とか言うなよな」
部員同士でああでもないこうでもないと意見が飛び交う。副部長はそれをホワイトボードにマジックで簡潔に書きとめてゆく。蛍光灯の光を受け、真っ白の袖に上腕二頭筋の陰影が映っている。
「ところでこの前の茉莉君と今回の君の報告を合わせると、吸血鬼達に対抗出来るのは静藍君に宿る“彼”しかいない、ということで良いのかな? 愛梨君」
織田の質問に対し愛梨はやや俯きがちに答えた。大きな瞳をぱちぱちと瞬かせている。
「はい。多分そうだと思いますぅ。でも、静藍先輩の体調を考えると、あまり無理させない方が良いと思いますけどぉ。愛梨達は何にも出来ませんしぃ」
「彼等は多分静藍君の“限界”を狙っているのではないかな?」
「限界ですかぁ?」
「ああ。今のまま、つまり人間のままでいようとする彼の“限界”。ある意味脱皮させようとしているかのようだ。それとも、彼を嫌でも静藍君から引きずり出そうとしている……と言った方が正しいかな?」
織田の推測を聞いて妙に苛立ちを感じた茉莉は椅子から急に立ち上がった。両手の拳が震えている。
「酷い!! 許せない!! 私そんなの絶対させないんだから……!!」
織田は鼻息の荒い彼女をなだめに回る。
「まぁまぁ茉莉君。落ち着こうか。あくまでも推測の話しだ。短気なところもあるんだな君は。それにしても彼等は何故そこまでして彼に執着しているのかが良く分からん」
「確かに。彼等は私達の行動を邪魔するかのように事件を起こしているようにも感じられます。ですが、根拠がはっきりしませんね。吸血鬼は長い時を生きている訳ですから、背負っている歴史も長いはずです。まだ情報が足りなさ過ぎます。そこで、図書館で資料を探す話しが出ているので、学内と学外と二手に分かれようかと思います。情報交換をしながら同時に探れば解決策を早く見出だせるかと思いまして」
そこで優美が待ったの声を上げる。
「きっと奴等が先回りしている可能性が高いです。同時に外への行動の場を広げるのはどうかと思いますが」
そこで副部長が挙手し、提案する。
「多少のリスクは仕方がないと思う。俺達が見付け出そうとしているものは容易ではないものだからな。だが、極力避けられるものであれば避けるに越したことはない。ならば、調査に行くグループと部室に残ってまとめるグループと二手に別れるのはどうかな。図書館なら平日でも行けるしな」
ホワイトボードに大きな二つの円が書かれ、新たにコメントが書き込めるようになっていた。
静藍がそこで静かに挙手をした。黒縁眼鏡の奥からどこか物憂げな光が刺してきている。
「あの……実は学内の方は僕先日全て調べたのですが、残念ながらこれと言った資料はありませんでした。学外の方が見つかる確率は高いと思います」
「そうか。大変だったな。君のお陰で一つ手間が省けた。どうもありがとう。学外の図書館は何軒かある。どこが良いだろうか?」
優美が真剣な表情でパソコンの画面を眺めながらキーボードの上に指を滑らせている。彼女の指はあるところでぴたりと動きを止めた。
「芍薬と吸血鬼に関する文献はここの最寄り駅から二つ先の済北駅の近くにある、済北図書館にありそうね。ここなら近くて手っ取り早い。まずはここにあたってみませんか?」
「そうだな。そうしよう。場所が決まればあとは日程調整と誰が行くか……だ」
話し合いの結果、済北図書館に向かうのは紗英、織田、優美の三人となった。
前回取材に行った茉莉と静藍と愛梨は部室でお留守番。右京と左京は新聞掲載用の写真撮影と、吸血鬼騒動に関する様々なアンケート調査に出向くことに決まった。何かあったら互いにスマホで連絡を取り合うことにしている。
日付けが決まった辺りで今日の会議は終了となった。
(……? )
机のフックに掛けていた自分の鞄から何か眩しい光を感じた茉莉は思わずそのポケットに手を入れた。根付け紐の手触りを感じ、自分の御守りを引っ張り出してみる。桃色の勾玉と芍薬水晶は共に変化はなく、茉莉の掌でころんとしていた。茉莉は首を傾げる。
「茉莉、どうしたの?」
「何か、この御守りが光った気がしたから確かめてみたの。でも特に何もなかった」
「これ勾玉も水晶もきらきらしていて綺麗だもんね。蛍光灯の光を反射しただけか錯覚じゃないの?」
「やっぱり優美もそう思うよね」
(……何か急に光ったような気がするけど……気のせいよね)
茉莉は御守りをペンダントトップにすることに決めた。
この御守りだが、実はただの御守りではなかった。
茉莉を含めた部員達全員がそのことを知るのはそれから数日後のことになる。
0
あなたにおすすめの小説
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
現代社会とダンジョンの共生~華の無いダンジョン生活
シン
ファンタジー
世界中に色々な歪みを引き起こした第二次世界大戦。
大日本帝国は敗戦国となり、国際的な制約を受けながらも復興に勤しんだ。
GHQの占領統治が終了した直後、高度経済成長に呼応するかのように全国にダンジョンが誕生した。
ダンジョンにはモンスターと呼ばれる魔物が生息しており危険な場所だが、貴重な鉱物やモンスター由来の素材や食材が入手出来る、夢の様な場所でもあった。
そのダンジョンからモンスターと戦い、資源を持ち帰る者を探索者と呼ばれ、当時は一攫千金を目論む卑しい職業と呼ばれていたが、現代では国と国民のお腹とサイフを支える立派な職業に昇華した。
探索者は極稀にダンジョン内で発見されるスキルオーブから特殊な能力を得る者が居たが、基本的には身一つの状態でダンジョン探索をするのが普通だ。
そんなダンジョンの探索や、たまにご飯、たまに揉め事などの、華の無いダンジョン探索者のお話しです。
たまに有り得ない方向に話が飛びます。
一話短めです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ハズレ職業の料理人で始まった俺のVR冒険記、気づけば最強アタッカーに!ついでに、女の子とVチューバー始めました
グミ食べたい
ファンタジー
現実に疲れた俺が辿り着いたのは、自由度抜群のVRMMORPG『アナザーワールド・オンライン』。
選んだ職業は“料理人”。
だがそれは、戦闘とは無縁の完全な負け組職業だった。
地味な日々の中、レベル上げ中にネームドモンスター「猛き猪」が出現。
勝てないと判断したアタッカーはログアウトし、残されたのは三人だけ。
熊型獣人のタンク、ヒーラー、そして非戦闘職の俺。
絶体絶命の状況で包丁を構えた瞬間――料理スキルが覚醒し、常識外のダメージを叩き出す!
そこから始まる、料理人の大逆転。
ギルド設立、仲間との出会い、意外な秘密、そしてVチューバーとしての活動。
リアルでは無職、ゲームでは負け組。
そんな男が奇跡を起こしていくVRMMO物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる