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あとがき
あとがき
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読了、おつかれさまでございました。
長編なのにここまで読んでくださった方に、心より御礼申し上げます。
完成させたものとして長編では、本作品が2本目となります。
断筆してからの再開では1本目です。
この小説のプロットに手をつけたのは2021年1月、その前年末に立ち上がったばかりのBookBase小説家コミュニティ第一期生として入会し、課題のプロットワークを元に書き上げたものです。
3月から半年かけて仕上げ、個別編集を受けてから紙面用の公募に出したのですが、力及ばずとなった作品を2022年1月末から改稿して、中盤以降をほぼ新たに書き起こしました。
公募に出したものと最終的な着地点は同じなのですが、締切間際でバタバタと書き上げたために自分でもうまく話が繋がらずに不明瞭になっていた箇所を精査し、大幅に書き換えを行いました。
まだ全然、至らない箇所が多々あると痛感しています。
とは言え、ひとまず無事に20万字の作品を仕上げられたことには満足です。
思えば若かりし頃、同人活動をしていた時に同じ音楽ジャンルで活動していた商業作家さまから「ホラー小説の新設公募があって新人を探してる。担当者を紹介するから書いてみない?」とチャンスをいただいたのに、当時夜学を出て転職したばかりだったこともあり、断念してしまったのがずっと心残りでした。
その後断筆してしまい、時代が変わって流行り廃りも変わり、もはや通用するかどうかもわからない技量ながら、今出せるものは表現できたと思っています。
やっと過去の思い残しを果たせて、ほっとしています。
本作以前の2年弱の間、50万字ほど書いた未完成の2作品があるのですが、章ごとにはそこそこ面白くても全体がだめ、という状態が続き、悩んだ時期がありました。
原因を突き止めなくてはどうにもならない、と思い、指南本を十冊ほど読み込んで、重要点を書き出したりして気に留めながら作業に取り組んでみました。
ハリウッド映画の脚本で取り入れられている三幕構成を初めて意識して、本作のプロットを組み立てました。最後までダレずに読めるようになっていればいいのですが。
起承転結というのは日本特有の考え方らしいですね。現在では、ストーリーメイキングとしては過去のものだそうで驚きました。知識は常に取り入れていかないと時代に追いつかなくなってしまうものですが、近年はその傾向の速度が加速しているようで危機感があります。
他にも初心者がうまくいかない理由を指摘されている点を気をつけたものの技量が足りず、とても完璧とは言い難く……登場人物の人数が多すぎたのも反省点です。
話が回りきらなくなる原因なので、次回の課題としてクリアしていきたいです。
本作品内で歩行者信号機の音響信号を効果にしたシーンがありますが、調べてみたら現在はほとんど残っていない「消滅状態」にあることを知りました。
大学生の娘に実際に聞いたことがあるかどうか訊ねてみたところ、「祖父母宅近くにあったから聞いたことがある」と言っていました。
2022年正月のNHKドラマ「岸辺露伴は動かない」でも使われていたので、まだイケる!と考えましたが、もしかすると10代前半以前の世代にはもはや通用しない文化なのかもしれません。
余談ですが、上記のドラマ内で「とおりゃんせ」が「かごめかごめ」へと変化する瞬間があるのですが、私はまったく曲が変わったことに気づけませんでした。
それだけ、この二曲の印象が似てるんでしょうね。両方とも歌詞がなんとなしに不可思議で、不安な曲調だからでしょうか。
信号機が奏でる「とおりゃんせ」を知らない方のために、YouTubeのアドレスをつけておきます。聞くと気分が不安定になりそうな音質です。夜中に聞いたら変なものが出てきそうです。
→ https://youtu.be/Bq2OvdPULnA
現状、流通している「鳥の呼び鳴き方式」は、視覚に障がいがある方々が信号機の方角を判別できるように考案されたものだそうです。
最後に。
個別編集に関わっていただき、温かい言葉で励ましてくださった天岸さま、作品の完成後にすぐに読者となって感想をくださったHさんとTwitterフォロワーのレヴィさん、ほかにも読者となってくださった方々、本当にありがとうございました。
自分の作品の仕上がりに落ち込まずに続けていけそうです。
こうやってネットの海に自分の作品を投下して、サイトが続く限り残るというのも浪漫があっていいですね。たとえ読まれないとしても。(^^;;
読んでくださったかたの心に、なにか残るものがあったら嬉しい。死してもなお、伝えられるものがあれば、登場キャラたちも本望じゃないかな。
ここまで読んでいただいた皆さまに、あらためて心からの感謝を。
ありがとうございました。
長編なのにここまで読んでくださった方に、心より御礼申し上げます。
完成させたものとして長編では、本作品が2本目となります。
断筆してからの再開では1本目です。
この小説のプロットに手をつけたのは2021年1月、その前年末に立ち上がったばかりのBookBase小説家コミュニティ第一期生として入会し、課題のプロットワークを元に書き上げたものです。
3月から半年かけて仕上げ、個別編集を受けてから紙面用の公募に出したのですが、力及ばずとなった作品を2022年1月末から改稿して、中盤以降をほぼ新たに書き起こしました。
公募に出したものと最終的な着地点は同じなのですが、締切間際でバタバタと書き上げたために自分でもうまく話が繋がらずに不明瞭になっていた箇所を精査し、大幅に書き換えを行いました。
まだ全然、至らない箇所が多々あると痛感しています。
とは言え、ひとまず無事に20万字の作品を仕上げられたことには満足です。
思えば若かりし頃、同人活動をしていた時に同じ音楽ジャンルで活動していた商業作家さまから「ホラー小説の新設公募があって新人を探してる。担当者を紹介するから書いてみない?」とチャンスをいただいたのに、当時夜学を出て転職したばかりだったこともあり、断念してしまったのがずっと心残りでした。
その後断筆してしまい、時代が変わって流行り廃りも変わり、もはや通用するかどうかもわからない技量ながら、今出せるものは表現できたと思っています。
やっと過去の思い残しを果たせて、ほっとしています。
本作以前の2年弱の間、50万字ほど書いた未完成の2作品があるのですが、章ごとにはそこそこ面白くても全体がだめ、という状態が続き、悩んだ時期がありました。
原因を突き止めなくてはどうにもならない、と思い、指南本を十冊ほど読み込んで、重要点を書き出したりして気に留めながら作業に取り組んでみました。
ハリウッド映画の脚本で取り入れられている三幕構成を初めて意識して、本作のプロットを組み立てました。最後までダレずに読めるようになっていればいいのですが。
起承転結というのは日本特有の考え方らしいですね。現在では、ストーリーメイキングとしては過去のものだそうで驚きました。知識は常に取り入れていかないと時代に追いつかなくなってしまうものですが、近年はその傾向の速度が加速しているようで危機感があります。
他にも初心者がうまくいかない理由を指摘されている点を気をつけたものの技量が足りず、とても完璧とは言い難く……登場人物の人数が多すぎたのも反省点です。
話が回りきらなくなる原因なので、次回の課題としてクリアしていきたいです。
本作品内で歩行者信号機の音響信号を効果にしたシーンがありますが、調べてみたら現在はほとんど残っていない「消滅状態」にあることを知りました。
大学生の娘に実際に聞いたことがあるかどうか訊ねてみたところ、「祖父母宅近くにあったから聞いたことがある」と言っていました。
2022年正月のNHKドラマ「岸辺露伴は動かない」でも使われていたので、まだイケる!と考えましたが、もしかすると10代前半以前の世代にはもはや通用しない文化なのかもしれません。
余談ですが、上記のドラマ内で「とおりゃんせ」が「かごめかごめ」へと変化する瞬間があるのですが、私はまったく曲が変わったことに気づけませんでした。
それだけ、この二曲の印象が似てるんでしょうね。両方とも歌詞がなんとなしに不可思議で、不安な曲調だからでしょうか。
信号機が奏でる「とおりゃんせ」を知らない方のために、YouTubeのアドレスをつけておきます。聞くと気分が不安定になりそうな音質です。夜中に聞いたら変なものが出てきそうです。
→ https://youtu.be/Bq2OvdPULnA
現状、流通している「鳥の呼び鳴き方式」は、視覚に障がいがある方々が信号機の方角を判別できるように考案されたものだそうです。
最後に。
個別編集に関わっていただき、温かい言葉で励ましてくださった天岸さま、作品の完成後にすぐに読者となって感想をくださったHさんとTwitterフォロワーのレヴィさん、ほかにも読者となってくださった方々、本当にありがとうございました。
自分の作品の仕上がりに落ち込まずに続けていけそうです。
こうやってネットの海に自分の作品を投下して、サイトが続く限り残るというのも浪漫があっていいですね。たとえ読まれないとしても。(^^;;
読んでくださったかたの心に、なにか残るものがあったら嬉しい。死してもなお、伝えられるものがあれば、登場キャラたちも本望じゃないかな。
ここまで読んでいただいた皆さまに、あらためて心からの感謝を。
ありがとうございました。
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