雨とピアノとノクターン

結城りえる

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第十章 暗躍編  借り

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「鳴海ー!クロワッサン焼けたよー?ほら、起きておいでよ」
「うるせー!お前はとっとと学校行けよ、生徒会長!!」
 朝食の支度を終えた佐屋は、ここ最近停学処分を受けて家でふて寝ばかりしている鳴海のベッドサイドに立った。
「朝食はちゃんと一緒に食べてくれないか、鳴海?」
「……うるせーって言ってんだろ?オレは眠いんだ!」
「鳴海……もしかして学校を辞めても構わないとか思ってない?堺谷さんの耳にもこのことは入っていると思うから、せめて家の中だけでもちゃんとしろよ?」
「……どうせ佐屋なんかにオレの気持ちなんてわかりっこねーんだよ!お前はずっと優等生で、先生連中に目を付けられることなんてねーんだろ?オレはずっと金髪がどーの、態度がどーの、成績がどーのってそればっかり!うんざりしてンだよっ!」
 吐き捨てるようにそう言った鳴海は掛布団の中に再び潜り込む。その様子にため息をつきながらも、佐屋は布団を強く捲り上げた。
「………ちょっ……やめっ!!」
 布団を捲り上げられて怒りが頂点に達した鳴海は布団を元に戻そうとした手を遮られ、そのまま佐屋に手首を掴んで押し付けられた。
「……おい、いい加減にしたらどうだ」
 佐屋らしくない低い声で彼は鳴海の顔に寸前まで近づいた。
「……んだよ?やんのか、こら?」
 鳴海の態度に佐屋は少しも躊躇することもなく、彼はふいに鳴海の服を剥ぎ取り始めた。
「ちょ……何しやがるんだよっ!離せ!服返せってっ!」
「いつまで甘ったれているんだ?君はいつまでたっても自分で幸せになる努力から逃げようとする。そんな舐めた態度なら、僕に幾らでも蹂躙されたって構わないだろ?」
「なんなんだよ、それっ!バカ!やめろっ!!」
「止めるわけないよ、甘ったれのクソガキ!!」
 佐屋は鳴海の動きを手足で抑えつけ、無理やりキスをしようとした。
「……鳴海、ヤケになんてなるな。こんなこと、長く続くわけない。いや、僕が必ず終わらせる……」
 キスをするような寸前で、佐屋は鳴海の顔を見つめてそう言った。まるで射貫くようなそのまなざしに、さすがに腐れ気分だった鳴海も観念した。
「……説教は十分だ。停学期間中はずっと…おとなしくしててやる」
「解ってるさ、鳴海。ずっと一緒にいられるようにあともう少しだけ我慢してくれ」
 佐屋は再び制服の襟を正した。両親が亡くなってから絶対に高校だけは真面目に通う誓いを立てた彼だったが、今日はとうとう遅刻してしまいそうだった。
 それでも、後悔はするまいと思った。大切なひととのかけがえのない時間のためなら、亡くなった両親も何処かで苦笑いしながら許してくれるのではないかと思ったのだった。


この日、青葉学園高校は“防災訓練”という必須行事が入っていた。近年懸念される大地震を想定しての行政からの要請の下、生徒会が主催して起震車が校庭に呼ばれたり、白煙を焚いて迷路のような通路を上手く脱出出来るかなどの訓練が執り行われるのだ。
「いやぁ、災害に対する備えは日ごろからきちんとやっておくことが大事ですなぁ」
 ほぼ観客のように来賓テントの中でPTAのお歴々が出された茶をすすりながら談笑をしている。そんな来賓を後目に青葉の生徒会役員たちは佐屋の指示を受けてあちこちに散らばっていく。
「では、非常食のアルファ米とクラッカーの配布は実演後によろしく」
「はい、わかりました、会長」
「放水車が来たら僕自身が消防隊員に誘導するから、よろしく」
「はい。だったら起震車の駐車位置はここで大丈夫ですね」
「ああ、完璧だ。頼むよ」
「承知しました」
 そして約一名が非協力的にブラブラと歩いている。副会長の薬師寺宏だ。
「実に不愉快極まりない」
 一言彼が呟くと、通りすがりに一年生にして風紀委員長の浦原誠二が無表情のままで声を掛ける。
「生徒会長の晴れ舞台を砕く絶好のチャンスだというのに、随分と仏頂面なんだな?」
「ここでは話しかけるな、と言っておいただろう?例の計画は上手くいっているんだろうな?君は自信満々に見えるが」
「フッ………起震車の中の家具に仕掛けをした。生徒会長が体験をする際に壊れるようになっているはずだ。そうなったら自ら怪我をし、責任を余儀なくされる」
「……結構。ふふふ。君は本当に頭が良いね。外部からの、ましてや行政の絡んだ行事で失態を見せたなら、我々のせいだとも疑われることもない。楽しみだ…」
 二人は言葉を交わしたあと、別々の方向へと離れていった。まさかその階の真上の窓から、井野口颯に会話の全てが筒抜けになっていたとも知らずに…。
 
 先ほどの薬師寺と浦原の会話はすぐに井野口によって佐屋の耳に入っていた。
「……そうか。やはり向こうから仕掛けて来たか」
「はい…。薬師寺と浦原はいつも通り繋がっていました」
「まったく…。生徒会長の椅子なんて何の価値があるんだろうな。欲しかったら今すぐに譲ってやるけど」
 
「佐屋様、それは……私どもが困ります。あのような無能な輩に牛耳られては…」
 井野口は佐屋の冗談に本気で困惑したような表情を見せた。
「井野口は心配性だな。大丈夫。僕がこの学園にいる間はそんなことにはならないよ。それに、井野口はとても頼りになるから」
「はい、恐縮です」
「起震車の件は、《彼》に伝えておいてくれるかな?」
「承知いたしました」
「まったく……《彼》があっさりノッてくれるとは思わなかったけれど、根は良いヤツなんだろうな。僕の直感も案外当たるものだよ」
「そうですね。では、失礼」
 井野口はそう言うとまるで風のように素早く何処かに去っていった。
シェイクアウト訓練、いわゆる防災訓練は年に一度は執り行われている。主催する生徒会も本来ならPTAに頼りがちな場合が多いが、これはかなり主立って動いている。
 佐屋は起震車や防火訓練用の煙体験ハウスなどを見て回る。先ほど井野口が言っていたように起震車の屋内を想定した家具に不具合の仕掛けがされていた件は気付かないふりをする。無論、仕掛けたと思われる薬師寺と浦原に判らないように危険は取り除いておいた。
「まぁ、やられたからにはお返しするのが僕の考えではあるが…今回はその裏を描いてるつもりだし」
 佐屋は静かに笑う。もしも鳴海が見ていたら“怖ぇーよ”とツッコミを入れてくるのだろうが、あいにく彼は謹慎中だ。
「……鳴海が帰る場所を取り戻すために、僕は徹底的にやるさ」
 佐屋は気を引き締めるように口を結んだ。そして校庭の隅に設置されたドイツ製の放水装置の影に潜む人影に向って大きくうなずいた。《その人影》は佐屋の合図に親指を立ててみせるのだった。
 
 シェイクアウト訓練は震度6強の地震が発生した想定で生徒たちが校庭にすみやかに移動しはじめた。事前に私語が目立つ場合は“何度も延々とやり直す”というとんでもないペナルティを課せられるため、皆が不満がありつつも、ハンカチなどを口に宛がいながら協力的に移動をしている。
「いざとなったらこのような訓練に意味を成すものかどうか…」
 薬師寺は独り言を呟いた。周囲には聞こえないくらいの小声で。だがそのふてぶてしい表情が、次の瞬間に一変する。
 彼の本来の性格が災いしたのか、単独行動で外れて歩いていた彼をめがけて、校庭に設置された散水銃が一斉に彼に向けて発射されたのである。物凄い勢いで放水され、彼は濡れ合羽のようにびしょぬれになった。
「〇△π※$⁂×●#%6@!!!!!!!!」
 彼の叫びはもはや言葉にはなっていない。突然の災難に我を忘れて口汚い言葉で罵っているように見えた。そんな彼に大変なことが起きていることにまだ気づいていない者がいた。浦原だ。校内では極力二人で接触することを避けていたせいで、自分の身にもなんらかの災難が降りかかる予知が出来ずにいたのだ。
校庭に避難した生徒たちは起震車や煙体験ハウスなどに分散して災害時の身の置き方を学ぶことになっている。
 浦原は自分の仕掛けた細工が上手くいくか見届けるため、起震車体験の列の中にいた。
「じゃあ、申し訳ないけれど僕は一番に体験させてもらうよ。きっと激しい揺れだと思うから、みんな、僕がうろたえてもあまり笑わないで下さい」
 佐屋は周囲から笑いを誘うような冗談を言いながらも、真剣な表情で起震車に乗り込んだ。その様子に遠くから見ている浦原も満足げな表情でクライマックスを待っている。揺れが起きたら、捕まったテーブルの脚が破損して佐屋が負傷することになるだろう。無様な姿を皆の前で晒して大恥をかくことになるのだ。
 ところが、激しい揺れが起きてはいるものの、テーブルの脚はいっこうに破損する様子が見られない。ガタンガタンと上下左右に揺れて家具通しがぶつかり合う激しい音がしてはいるが、佐屋は冷静にしている。周囲からは“お~”と
感嘆の声が漏れた。

 そんな馬鹿な!?

 さすがに暗躍を得意としてきた浦原の目に焦りの色が浮かんだ。
すかさず浦原は自分に体験の順番がやってきた際、起震車内の家具の脚周りを不自然なほど舐めるように気にしている。それをバックヤードから見ていたのは井野口だった。彼は薬師寺と浦原が接触するのを常に見張っており、二人の会話から佐屋を陥れる計画を察知し、先回りして浦原の仕掛けを取り除いていたのだ。
(クソッ……テーブルの脚の仕掛けがなくなっている。余計なことをしやがって!)
 浦原は心の中の悪態が辺り一帯まで聴こえそうな表情をしている。その表情を確認した井野口は、とある方向に向かって目線を移す。その方向には《彼》が待機していた。
「さぁ、起震車の次は順番通り煙体験ハウスの方へすみやかに移動してください!」
 生徒会役員たちが誘導係となって、起震車体験後の浦原たちを円筒型をしたテントで構成された煙体験ハウスへと誘導した。
「こちらにはお一人ずつお願いいたします」
いつも冷静沈着な浦原が今度ばかりは苛立ちを隠せないでいる。外部が介入した行事中に事件を起こさなければ、今までの《自分たちの》計画が水の泡と化してしまう。なんとか計画を修正して佐屋を……そんな風に考え事をしながら煙体験ハウスへと入った彼だったが、強烈な煙に咽てしまう。

 なんだ!!?これはっ!?

 刺激臭とともに露出した皮膚がひたすら痒くなりはじめた。煙だけじゃなく、このテントの中に何かが撒かれていると直感する。
「くそっ!!なんなんだ!!」
 悪態をつきながら猛烈に動き回ったせいで、ちゃんと姿勢を屈めて進めばすぐに出口に向かえるハウス内はテントが潰れてぐちゃぐちゃになっていく。そうなると入口が塞がれ、刺激臭と痒みに襲われた浦原はパニックになった。
「だっ……誰か……助けろっ!!」
 そんな彼の叫びに待ってましたとばかりにレスポンスした者がいた。
「はいはーい!!只今~っ!!」
やっとの思いで煙体験ハウスの入口を開けて浦原を迎えた《彼》はニヤリと笑った瞬間、構えていた消火訓練用のホースと散水銃を一斉に彼に向ける。
「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!き……貴様っ!!!うっぷ……鳴海悠生っ!!」
 そこには、停学処分となっていた鳴海が浦原に大量の水を浴びさせて大爆笑している。
「お……おまえ!……うぷっ……停学……だろう……何故ここに……!?」
 水を吸い込みながら浦原は大声で怒鳴る。そんな騒ぎを聞きつけ、すぐに生徒たちのギャラリーが出来る。
「オレは鳴海なんてヤツとは違うぞ?いつかお前が散々コケにしてくれた礼をしに来てやったのさ」
「ま……まさか!?」
「お前に礼をするからには、青葉の校則に従って髪だって黒く染めて来てやったんだぜ?ワハハハハハ」
 それを見ていた生徒たちはざわつき始める。
「じゃあ……鳴海君って無実なんじゃないの?」
「マジかよ?アイツ、鳴海そっくりじゃん?」
「双子かと思った……」
 すると鳴海に似て非なる男の隣に佐屋が現れ、群衆に語り掛ける。
「全校生徒の諸君!驚かせて大変申し訳ない。ここにいるのは僕が生徒会を通じて《特別ゲスト》として招いた、新宿北山工業高校の坂下大我君だ。御覧の通り現在停学謹慎中の鳴海悠生とは偶然にもそっくりだ。つまり、鳴海は彼と住人に見間違えられてしまった。そしてこの坂下大我君だが、卑劣にも、ここに濡れネズミのようになった浦原君から暴行を受けていたことが発覚した。よって、僕はこの場を借りて浦原君に謝罪を要求するものとする!!」
 佐屋のパフォーマンスは群衆を驚かせ、そしていとも簡単に全員を味方につけたのだ。
「これはいったいどういうことかね?」
 佐屋の言葉に教師たちも駆け付け、鳴海の誤解を解くきっかけとなった。
「浦原!!詳しい事情を生徒指導室で聴かせてもらおうか?」
「ちょ……ちょっと待って下さい、これには…」
 生徒指導教師が浦原の腕を強引に掴み、彼を引っ張っていく。風紀委員長として君臨していた彼が、ずぶ濡れになり化けの皮まで剥がされてしまった。
「いい気味だぜ、ざまーみろ」
 大我は心の底から大笑いをした。今までの鬱憤が嘘のように晴れたような気がした。そんな彼に佐屋は握手を求める。
「大我君、有難う。君のトレードマークの髪まで黒く染めてまでもここに来てもらって、本当に感謝している」
「いや……いーんだよ。ってか……オレもガキみたいに暴れまわるのにちょっと嫌気がさしてたし…。なんか……上手くいえねーけど、今回の件ですげぇサッパリしたんだ。お前、友達《ダチ》のためにこんな大それたことまでするんだな……って。オレも…金髪やめてちゃんと学校を卒業しなきゃなんねーかな、って思った」
 がっしりと握手を交わし、“じゃあ、めんどーなことになる前に帰るわ”と言い残し、大我は去った。
「さて……後片付けが残っているな。生徒諸君、これでシェイクアウト訓練は終了する。ご苦労様でした!!」
 こうして、佐屋の生徒会長失脚計画を逆手にとった行事は幕を閉じたのだった。
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