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またまた異世界へGO!
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「――はい、スイカの種5個よ」
「ありがとうございます。では、門を開きますのでお通りください」
「じゃあ行こ~う」
元気な精霊バナナ·ガールのナナの声の後ろには末信に千夏と桜子たちがいた。
「ふう、面倒いクエストだったぜ」
「でも、スイカの門番なんて可愛かったな」
スイカ村のスイカたちの可愛さに笑顔の桜子、実は花火大会の帰りに彼女から前の続きでゲームをクリアしたいと思わぬ言葉が飛んできて次の日に再び異世界VRで来ていたのだ。
「ゲームは楽しいけどさ、りんご村からずっとクエスト続きだったもんね~」
そう言う千夏、前回のりんご村から始めて、ぶどう村、みかん村、そしてスイカ村と順調にクエストをクリアしていたのだ。
「気を引き締めなさい、この先はいよいよボスなんだから、そのためにクエストクリアしてきたんだからね、モグッ」
スイカ村の門番の先はいよいよこの大陸のボスへとたどり着くのでナナも皆に気合を入れるためバナナを食べて行く。
するとさっそく、シャアーッと敵のスイカ3匹が現れた。
「あ~ら、フッフッフッ現れたわね敵スイカッ!」
「ナナッ、オレからいくぜ」
「あいよ」
最初に攻めた戦士の末信により縦斬りでパカッときれいな赤いスイカが2つに、よっしゃ次と思ったら、
「いててててっ、いてぇ!」
切られたスイカは種を飛ばし末信にダメージを与える。
「お兄ちゃんっ!」
格闘家の千夏が兄の前に立ち、
「アチョチョチョチョ――」
小さく細かい種をすべて手で掴んでいく。
「ったく~、威勢だけなんだから」
他のスイカを相手にしながらシーフのナナは末信に呆れつつも、
「しょうがない、ヒーラー桜子ちゃん!」
「は、はいっ」
足を指差し感づいた桜子は杖を光らせ何かを描く。
「・・・よいしょっと、できました。瞬足の魔法シューズッ!」
描いた靴は4人の足を黄緑の光が包む。
「さぁーみんなっ、回りなさいっ!」
ナナの合図で回転すると通常の回転からグルグルグル・・・キュイーンッと魔法の力が加わって高速回転となっていく。
「よっしゃっ、これなら種も効かねえぜ!」
四方に別れスイカを囲み徐々に接近していく。
「くらいなさい、あたしたちのフォース~・・・スピンッ・アタァァァックゥゥゥ~ッ!」
スイカァーッと敵スイカは全員が切り刻まれまた押しつぶされ、
クルクルクルッ、と4人は回転を止め敵を倒した。が、
「どうよ、あたしの回転作戦・・・」
「さすが、ナナ・・・」
バタンッバタンと回りすぎて倒れた4人には世界がパッパラパー、どうやらこの技にはリスクがあったようだ······。
「――あ~気持ち悪かった~」
げっそりな末信と3人も気分が治まり立ち上がる。
「ナッハッハッ、まぁ倒したし良いじゃない」
「ナナァ~、少しはかんがえろよな~」
「黙らっしゃい、いきなり斬りかかってダメージ負った脳筋ちゃんが」
「な、脳筋だと~・・・あ、そうだ、あのさ」
なにか思ったような顔の末信は、
「そろそろジョブ変えられないかな?」
「ああ~、そういえばそんなこと出来たの忘れてたわ」
「おいっ」突っ込みを入れる。千夏と桜子も興味があるということで、
「OK、んじゃスイカ村に戻りましょう」
楽しそうにニヤつくナナはみんなとスイカ村に戻りジョブを変えることにする······。
「――この村はもう・・・ちくしょう魔王め」
廃墟と化したこの村の名はメロン村、そこに1つのメロンがなにやら悔しがっていた。
「オレに力があれば、ん?」
「話を詳しく聞かせてくれないかしら、メロンちゃん」
目の前に謎のギャルと3人の姿が、メロンは只者じゃないと気づく。
4人を地下の隠れ家に案内するとそこには数人、いや数個の生きたメロンたち。
「――魔王ってゴリラ?」
「そうだよ、突然とこの村にやってきたゴリラとサルの軍団なんだ。そいつらがオレたちのすみかを壊して仲間のメロンは容赦なく食べられた」
驚く末信と酷いとうなだれる桜子。
「話し合う気もなく次から次へと、このままだとスイカ村にも奴らは向かう」
「それはけしからん、ねっ、ナナお姉ちゃん」
モサモサ髭の千夏も許せないとナナに問う。腕を組み目を閉じてナナは、
「もーちーろーんーよっ、このまま無慈悲ゴリラ魔王の思い通りなんかさせないんだから!」
立ち上がった4人はメロンに案内されると、そこはメロン村の北を出てすぐに城がある、魔王城だ。
「んじゃメロンちゃんはここで待っててね」
「え、いいのかよ」
「ええ、戦いはあたしたちの役目だから、それに新しいジョブの力も試したいし、ね?」
元気な3人の返事とともにメロンをおいて魔王城の扉を開いていく······。
「ありがとうございます。では、門を開きますのでお通りください」
「じゃあ行こ~う」
元気な精霊バナナ·ガールのナナの声の後ろには末信に千夏と桜子たちがいた。
「ふう、面倒いクエストだったぜ」
「でも、スイカの門番なんて可愛かったな」
スイカ村のスイカたちの可愛さに笑顔の桜子、実は花火大会の帰りに彼女から前の続きでゲームをクリアしたいと思わぬ言葉が飛んできて次の日に再び異世界VRで来ていたのだ。
「ゲームは楽しいけどさ、りんご村からずっとクエスト続きだったもんね~」
そう言う千夏、前回のりんご村から始めて、ぶどう村、みかん村、そしてスイカ村と順調にクエストをクリアしていたのだ。
「気を引き締めなさい、この先はいよいよボスなんだから、そのためにクエストクリアしてきたんだからね、モグッ」
スイカ村の門番の先はいよいよこの大陸のボスへとたどり着くのでナナも皆に気合を入れるためバナナを食べて行く。
するとさっそく、シャアーッと敵のスイカ3匹が現れた。
「あ~ら、フッフッフッ現れたわね敵スイカッ!」
「ナナッ、オレからいくぜ」
「あいよ」
最初に攻めた戦士の末信により縦斬りでパカッときれいな赤いスイカが2つに、よっしゃ次と思ったら、
「いててててっ、いてぇ!」
切られたスイカは種を飛ばし末信にダメージを与える。
「お兄ちゃんっ!」
格闘家の千夏が兄の前に立ち、
「アチョチョチョチョ――」
小さく細かい種をすべて手で掴んでいく。
「ったく~、威勢だけなんだから」
他のスイカを相手にしながらシーフのナナは末信に呆れつつも、
「しょうがない、ヒーラー桜子ちゃん!」
「は、はいっ」
足を指差し感づいた桜子は杖を光らせ何かを描く。
「・・・よいしょっと、できました。瞬足の魔法シューズッ!」
描いた靴は4人の足を黄緑の光が包む。
「さぁーみんなっ、回りなさいっ!」
ナナの合図で回転すると通常の回転からグルグルグル・・・キュイーンッと魔法の力が加わって高速回転となっていく。
「よっしゃっ、これなら種も効かねえぜ!」
四方に別れスイカを囲み徐々に接近していく。
「くらいなさい、あたしたちのフォース~・・・スピンッ・アタァァァックゥゥゥ~ッ!」
スイカァーッと敵スイカは全員が切り刻まれまた押しつぶされ、
クルクルクルッ、と4人は回転を止め敵を倒した。が、
「どうよ、あたしの回転作戦・・・」
「さすが、ナナ・・・」
バタンッバタンと回りすぎて倒れた4人には世界がパッパラパー、どうやらこの技にはリスクがあったようだ······。
「――あ~気持ち悪かった~」
げっそりな末信と3人も気分が治まり立ち上がる。
「ナッハッハッ、まぁ倒したし良いじゃない」
「ナナァ~、少しはかんがえろよな~」
「黙らっしゃい、いきなり斬りかかってダメージ負った脳筋ちゃんが」
「な、脳筋だと~・・・あ、そうだ、あのさ」
なにか思ったような顔の末信は、
「そろそろジョブ変えられないかな?」
「ああ~、そういえばそんなこと出来たの忘れてたわ」
「おいっ」突っ込みを入れる。千夏と桜子も興味があるということで、
「OK、んじゃスイカ村に戻りましょう」
楽しそうにニヤつくナナはみんなとスイカ村に戻りジョブを変えることにする······。
「――この村はもう・・・ちくしょう魔王め」
廃墟と化したこの村の名はメロン村、そこに1つのメロンがなにやら悔しがっていた。
「オレに力があれば、ん?」
「話を詳しく聞かせてくれないかしら、メロンちゃん」
目の前に謎のギャルと3人の姿が、メロンは只者じゃないと気づく。
4人を地下の隠れ家に案内するとそこには数人、いや数個の生きたメロンたち。
「――魔王ってゴリラ?」
「そうだよ、突然とこの村にやってきたゴリラとサルの軍団なんだ。そいつらがオレたちのすみかを壊して仲間のメロンは容赦なく食べられた」
驚く末信と酷いとうなだれる桜子。
「話し合う気もなく次から次へと、このままだとスイカ村にも奴らは向かう」
「それはけしからん、ねっ、ナナお姉ちゃん」
モサモサ髭の千夏も許せないとナナに問う。腕を組み目を閉じてナナは、
「もーちーろーんーよっ、このまま無慈悲ゴリラ魔王の思い通りなんかさせないんだから!」
立ち上がった4人はメロンに案内されると、そこはメロン村の北を出てすぐに城がある、魔王城だ。
「んじゃメロンちゃんはここで待っててね」
「え、いいのかよ」
「ええ、戦いはあたしたちの役目だから、それに新しいジョブの力も試したいし、ね?」
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