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りんご村
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青空したの草原で、ものの数分といったところか早速RPGこうれいのモンスターが戦士末信の前に現れる。
「りんごのモンスターか、ナナどうすればいい?」
「皮を向くのよ、シュッシュッシュッ」
「ウソつけ」
「そのあと丁度いいサイズに・・・」
「真面目にやれっ!」
余裕のような精霊バナナ·ガールのナナは、
「ハッハッハッじょーだん、いつものゲームとおなじで戦って勝てばいいのよ」
「わかった」
憧れの桜子の前からか、緊張している様子。
「うぁああ!」
はじめから持っていた木の剣で叩きにかかると、
ドカッ、
敵は倒れ消えていく。
「あれ、弱え」
「そりゃ、最初だもん弱いわよ」
それもそうかと納得しつつも自分が一人で倒したのを見てくれたのかと桜子の方を見ると、
「あなた何ものなの?」
「ひ・み・つ」
バナナグラサン2号と話していた様子。ちぇっと舌打ちしつつ周りを見て再び戦闘を開始しようと試みる。
今度は青りんごが3匹、いや3個? まぁどっちでもいいとして叩きにかかる。
「へっ、一発じゃ無理か、げっ!」
今度はりんご3匹が一斉に末信を当たり始める。
「いた、いたたた、いてーっ!」
りんごとはいえ硬さもそれなりあって、痛い。ある程度の攻撃をすると後ろへと下がるりんご3匹にコノヤローと反撃に移ろうとしたら、
「ん、あらら?」
頭がクラクラしてついしゃがむ。
「ナナーっ、なんかクラクラすんだけど」
末信の質問に細目で腕を組むナナは、
「みんなちゅーもーくっ」
話していた二人も気がつき注目する。
「みんなの左手にデジタル時計あるでしょ」
「これか」
「ホントだ、ありますっ」
そこには数値がありライフとアビリティとある、末信のデジタル時計には5とある。
「そのライフが0になるとゲームオーバーよ、気をつけてねー」
「はっ? もっと早く言えよやべえじゃんおれっ!」
焦りだす末信にナナは右腕を回し、
「しゃーっ、じゃああたしたちもっ!」
やったるでーっと気合とともに前にで出した。
「え、え、え?」
自分はどうすればとキョロキョロな桜子に指示が、
「桜子ちゃん、末信を回復おねがい!」
そんなこと言われてもとパニクるがナナは笑顔で振り向き左腕のデジタル時計を指差す。
「あ、そうだった、え~っと、え~っと・・・これかな?」
必死に落ち着かせながら杖を上に向け、
「ナ、ナーチッ!」
表示されている言葉とおりに名前を言う。
「うわ、なんか身体が」
緑色の光が末信の身体を包み込むとライフが回復して頭のクラクラが治まっていく。
「あ、ありがとう桜子ちゃん」
「アチョーッ!」
3人が話し合っているとき1人戦い始めたバナナグラサン2号はりんご一匹目に、
「テイテイテイテイテーイッ」
素早い連続つつきで攻撃していた。
「おりゃー!」
そこに回復した末信が飛びかかって二人で倒す。残りも桜子の回復魔法を貰いながら残り二匹もやっつけたのだった。
――パチパチパチッ、
「3人ともよくできました~」
手を叩いてよくやったと褒めるナナだが疑問に思う末信。
「おい、ナナは何もしてねえじゃん、手伝えよ~」
だがそれはどうかなと自慢げに手を見せてきた。
「なんだそれ?」
「ふっふ~ん、あの青りんご達が持ってた『青りんごの皮』2枚と15Aね」
「A? 金か、いつのまに」
するとナナの服と帽子が白く光って、
「「キャッ」」
その姿は緑色のバンダナと短パンにバナナデザインのナイフが2本、
「あたしはっ、スーパーセクシーで敵がメロメロな美人シーフよっ!」とジョブチェンジしていたのだ。
「ナナさんカッコいい」
彼女のシーフ姿に桜子が惚れ惚れするともう一つ気になり、
「あ、2号さんはなんのジョブなんですか?」
「アチョッ、あたしは格闘家です」構えながら質問に答えたバナナグラサン2号。
「さぁ、まだまだこれからなんだから最初の村まで進むわよ!」
戦士、格闘家、ヒーラーにスーパーセクシーで敵がメロメロな・・・シーフとRPGぽくなって来たパーティーはどこか目的地があるのだろうととにかくナナの言う最初の村まで4人は戦いながら歩いていく······。
さまざまなりんごの木が生い茂る緑豊かな雰囲気のりんご村。たくさんの枝は繋がりりんごが生っているここに4人のパーティーが入ってきた。
「外も敵もりんごで村もりんごばっかだ」
「人と同じで良い悪いりんごもいるってこと、ホラ、早く情報を集めてきなさい」
「え、ナナは探さないのかよ」
「わたしは・・・」
どうしようと3人を見回したあと、
「じゃ、あたしはこのバナナグラサン2号とのんびり~・・・じゃなくて情報集めるわ、行こっ」
「うん」
「あ、ナナさん」
うまく末信と桜子を二人にするためにナナは内心で応援しながらササッと先に村の西側へ。
「サボる気じゃないだろうな・・・」
「あ~、いっちゃった」
「そ、そうだね~、はははっ・・・」
会話が止まると気まずい空気になってしまう。しかしここはナナがせっかくチャンスをくれたんだからと、
「ふう~・・・ここに止まっててもなにも始まらないし、色々あたってみよう桜子ちゃん」
「え・・・」
「せっかくだし、ゲーム楽しもうよ」
気持ちを切り替えてモジモジせずにまずは情報収集が必要と真面目に伝わるように説明した。
「う、うん、わかった」
「へへ、行こう」
なんとか分かってもらいナナたちとは逆に村の東側へ歩いていく······。
「りんごのモンスターか、ナナどうすればいい?」
「皮を向くのよ、シュッシュッシュッ」
「ウソつけ」
「そのあと丁度いいサイズに・・・」
「真面目にやれっ!」
余裕のような精霊バナナ·ガールのナナは、
「ハッハッハッじょーだん、いつものゲームとおなじで戦って勝てばいいのよ」
「わかった」
憧れの桜子の前からか、緊張している様子。
「うぁああ!」
はじめから持っていた木の剣で叩きにかかると、
ドカッ、
敵は倒れ消えていく。
「あれ、弱え」
「そりゃ、最初だもん弱いわよ」
それもそうかと納得しつつも自分が一人で倒したのを見てくれたのかと桜子の方を見ると、
「あなた何ものなの?」
「ひ・み・つ」
バナナグラサン2号と話していた様子。ちぇっと舌打ちしつつ周りを見て再び戦闘を開始しようと試みる。
今度は青りんごが3匹、いや3個? まぁどっちでもいいとして叩きにかかる。
「へっ、一発じゃ無理か、げっ!」
今度はりんご3匹が一斉に末信を当たり始める。
「いた、いたたた、いてーっ!」
りんごとはいえ硬さもそれなりあって、痛い。ある程度の攻撃をすると後ろへと下がるりんご3匹にコノヤローと反撃に移ろうとしたら、
「ん、あらら?」
頭がクラクラしてついしゃがむ。
「ナナーっ、なんかクラクラすんだけど」
末信の質問に細目で腕を組むナナは、
「みんなちゅーもーくっ」
話していた二人も気がつき注目する。
「みんなの左手にデジタル時計あるでしょ」
「これか」
「ホントだ、ありますっ」
そこには数値がありライフとアビリティとある、末信のデジタル時計には5とある。
「そのライフが0になるとゲームオーバーよ、気をつけてねー」
「はっ? もっと早く言えよやべえじゃんおれっ!」
焦りだす末信にナナは右腕を回し、
「しゃーっ、じゃああたしたちもっ!」
やったるでーっと気合とともに前にで出した。
「え、え、え?」
自分はどうすればとキョロキョロな桜子に指示が、
「桜子ちゃん、末信を回復おねがい!」
そんなこと言われてもとパニクるがナナは笑顔で振り向き左腕のデジタル時計を指差す。
「あ、そうだった、え~っと、え~っと・・・これかな?」
必死に落ち着かせながら杖を上に向け、
「ナ、ナーチッ!」
表示されている言葉とおりに名前を言う。
「うわ、なんか身体が」
緑色の光が末信の身体を包み込むとライフが回復して頭のクラクラが治まっていく。
「あ、ありがとう桜子ちゃん」
「アチョーッ!」
3人が話し合っているとき1人戦い始めたバナナグラサン2号はりんご一匹目に、
「テイテイテイテイテーイッ」
素早い連続つつきで攻撃していた。
「おりゃー!」
そこに回復した末信が飛びかかって二人で倒す。残りも桜子の回復魔法を貰いながら残り二匹もやっつけたのだった。
――パチパチパチッ、
「3人ともよくできました~」
手を叩いてよくやったと褒めるナナだが疑問に思う末信。
「おい、ナナは何もしてねえじゃん、手伝えよ~」
だがそれはどうかなと自慢げに手を見せてきた。
「なんだそれ?」
「ふっふ~ん、あの青りんご達が持ってた『青りんごの皮』2枚と15Aね」
「A? 金か、いつのまに」
するとナナの服と帽子が白く光って、
「「キャッ」」
その姿は緑色のバンダナと短パンにバナナデザインのナイフが2本、
「あたしはっ、スーパーセクシーで敵がメロメロな美人シーフよっ!」とジョブチェンジしていたのだ。
「ナナさんカッコいい」
彼女のシーフ姿に桜子が惚れ惚れするともう一つ気になり、
「あ、2号さんはなんのジョブなんですか?」
「アチョッ、あたしは格闘家です」構えながら質問に答えたバナナグラサン2号。
「さぁ、まだまだこれからなんだから最初の村まで進むわよ!」
戦士、格闘家、ヒーラーにスーパーセクシーで敵がメロメロな・・・シーフとRPGぽくなって来たパーティーはどこか目的地があるのだろうととにかくナナの言う最初の村まで4人は戦いながら歩いていく······。
さまざまなりんごの木が生い茂る緑豊かな雰囲気のりんご村。たくさんの枝は繋がりりんごが生っているここに4人のパーティーが入ってきた。
「外も敵もりんごで村もりんごばっかだ」
「人と同じで良い悪いりんごもいるってこと、ホラ、早く情報を集めてきなさい」
「え、ナナは探さないのかよ」
「わたしは・・・」
どうしようと3人を見回したあと、
「じゃ、あたしはこのバナナグラサン2号とのんびり~・・・じゃなくて情報集めるわ、行こっ」
「うん」
「あ、ナナさん」
うまく末信と桜子を二人にするためにナナは内心で応援しながらササッと先に村の西側へ。
「サボる気じゃないだろうな・・・」
「あ~、いっちゃった」
「そ、そうだね~、はははっ・・・」
会話が止まると気まずい空気になってしまう。しかしここはナナがせっかくチャンスをくれたんだからと、
「ふう~・・・ここに止まっててもなにも始まらないし、色々あたってみよう桜子ちゃん」
「え・・・」
「せっかくだし、ゲーム楽しもうよ」
気持ちを切り替えてモジモジせずにまずは情報収集が必要と真面目に伝わるように説明した。
「う、うん、わかった」
「へへ、行こう」
なんとか分かってもらいナナたちとは逆に村の東側へ歩いていく······。
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