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ネモネア 対 アヴエロ
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――ピチャッと水滴の音。
「はぁ~、こんなことになるなんて」
愚痴りつつも左手から火を灯す。歩けどあるけど一本道で何処に向かっているのかわからないここは、落とし穴から落ちた謎の洞窟。
知らない男から手にキスされた衝撃で動揺、走った先はグランジウムから東南で道から外れた草むらに入り落とし穴に気づかずヒューッ。あたいとしたことが。
天井は明かりが見えず塞がっているためしかたなく奥へと進む。幸いなことは魔物も現れず分かれ道なども無いことくらいか。
「――まだかな……はぁ~っ……」
寂しい。こんな暗く静かな時ほどみんなに会いたくなる。ジュリ、ブリジットとその他の子どもたちは元気かな、シスター・カルタの料理が食べたい。
――独り言も響く洞窟をひたすら歩いているとようやく広い場所にたどり着いた。
「ここは……出口は」
「ネモネア」
「えっ……アヴ……エロ、どうして……ここに」
広場の壁奥にはアヴエロが立っていた。頭が錯乱し汗が吹き出す、突然のことだけど冷静になれあたい、アヴエロはここにいるはずないんだ。つまりこれは幻影かなにかだ。
「あ、あんたは……」
「ネモネア、キミを殺しにきた」
「あんたはっ、幻だろっ!」
猛然と襲いかかるあたいの右爪と幻影のアヴエロの剣が交差すると掠って垂れ落ちるあたいの右頬の血。
剣は本物、ということは幻影じゃない。
でも偽物なんだ、そうに決まってる。
そう思っても、もしかしたら本人かもといちいち頭をよぎる。
剣を受けるのも両爪でアヴエロを攻撃するのも辛く戦意が出せない。
「血が、じゃあ……ホンモノ」
「ネモネア、キミを殺す」
「ちがうっ……うそだっ、アヴエロがっ、……あたいを殺そうとするなんてあんたは偽物だぁぁぁっ!」
「嘘じゃないよ元魔王の配下、キミは死ぬんだ」
「だまれぇぇぇーっ!」
「死ぬべきなんだ」
身体が凍る様な言葉、死んでいるべき、本当はそう思って……。そんな心境にも容赦のない攻撃に頬の他にも傷付いていくあたいの身体と、心。
こいつは偽物だと思っても身体が言うことを聞かなかった。
「――ちくしょうっ、ちく……うあっ!」
強くて隙もない、いや戦えばたたかうほど身体も動かなくなっていく。迷いのない剣、間違いない。
もうわかってる、なのに……なのに……どうしてあたいの身体は言うこと聞かないんだ。
「爪を引いたか、はっ!」
「ぐはぁっ」
なんでこんな辛い思い……こんなとこで、この命は、この命は……。
ドクンッ、ドクンッ、この鼓動は、
「……ハァ、ハァ、でも……でも、偽物っ!」
「死ね……」
この鼓動はあたいに、正直になれって言ってる気がする……。
「やっぱり、偽物でもアヴエロはやれないよ……」
だってアヴエロが好きだから。
だからそれが目の前の偽物でも彼を切り裂きたくない。自分の好きって気持ちに嘘はつけない……みんな、ごめん、あたいはここまでだ……。
「斬りつけろ……ソード・ウィップッ!」
あたいの目の前でアヴエロは身体がバラバラに、一瞬時が止まったけど、やはり彼でなく偽物でホっとした……。
「あ、あんたは」
「ふぅ~……ようやく見つけましたよ、エメラルド・プリンセス」
腰付いたあたいは差し伸べられた手を掴む。あたいを助けてくれたのは例のカウボーイハットで手にキス男。
「どうしてここに」
「元気なプリンセスを追わない理由がおありですか?」
「変なやつ……でも助かった、ありがとう」
「プリンセス、失礼ですがあの方は勇者アヴエロかと」
「うん、偽物、のね」
偽物とわかってたのに一瞬死を覚悟しちゃった。情けないあたい。
「そんな淋しそうなお顔は、エメラルド・プリンセスには似合いません、ここを抜けましょう」
「何がエメラルド・プリンセス……わるくないけど……」
このままここにいれば危険、抜け道を探そうとしたら偽アヴエロが消えたあたりに何かが落ちていた。
「これは……青い薔薇……水晶の塊?」
「見たことありませんね~」
何かは分からないけど、こんな危険な場所にあるやつなら普通のものじゃないと持っとくことに。
すると青い薔薇の水晶は光って、元の草むらに立っていたあたいたち……。
「ここはあたいが落ちた草むら、でも落とし穴が……どこにもない、なんで」
「これは驚きだ、もしかしたらそれは伝説級の何かかも知れません」
「伝説か……そうかも」
「ようやく笑顔を見せてくれましたか、エメラルド・プリンセス」
「だからプリンセスって……そうだ、あんた名前は?」
「これは失礼、私は魔法剣士エメール・ブラウンともうします」
「あたいはネモネア、あんたのおかげで命拾いしたよありがとう、じゃあっ」
あたいは別れの挨拶をした。世の中にはいい奴もいるんだな。
と思ってたら歩くと重なる歩く音。
止まると、重なる足音もとまって、進むと進んでくる。
「エメールッ、なんで付いてくるんだ」
「プリンセスを1人にするわけにはいきません」
「ええっ、それってつまり……」
なんか変なやつだけど、あたいはワクワクもしてきた。だってこれはまるでアヴエロみたいな勇者の旅ってやつに感じたから。
「旅に、付いてくるってこと?」
「はい、これもなにかの御縁」
「……まあ、これからの旅もあんな事がないとも限らないし、面白そうだし分かったよ」
「おぉーう、まさにネモネア・プリンセス、ならわたしはプリンス……」
「エメールは護衛兵みたいだし助かるよ、いこう」
「ご、護衛兵、ですか……やれやれ、お厳しいプリンセスですね」
偶然の出会いで魔法剣士エメールが仲間になった。アヴエロもこんな感じでスオーロやソレイル、ワニの老師が仲間になったのかも。なんだか懐かしく感じちゃうな……。
――そんな思い出に浸る頃ラナロースでは前にたまたま出くわした騎士の姿があった。
「――ここにいるかもしれないが……あの魔族が見当たらないな、探すか……」
「はぁ~、こんなことになるなんて」
愚痴りつつも左手から火を灯す。歩けどあるけど一本道で何処に向かっているのかわからないここは、落とし穴から落ちた謎の洞窟。
知らない男から手にキスされた衝撃で動揺、走った先はグランジウムから東南で道から外れた草むらに入り落とし穴に気づかずヒューッ。あたいとしたことが。
天井は明かりが見えず塞がっているためしかたなく奥へと進む。幸いなことは魔物も現れず分かれ道なども無いことくらいか。
「――まだかな……はぁ~っ……」
寂しい。こんな暗く静かな時ほどみんなに会いたくなる。ジュリ、ブリジットとその他の子どもたちは元気かな、シスター・カルタの料理が食べたい。
――独り言も響く洞窟をひたすら歩いているとようやく広い場所にたどり着いた。
「ここは……出口は」
「ネモネア」
「えっ……アヴ……エロ、どうして……ここに」
広場の壁奥にはアヴエロが立っていた。頭が錯乱し汗が吹き出す、突然のことだけど冷静になれあたい、アヴエロはここにいるはずないんだ。つまりこれは幻影かなにかだ。
「あ、あんたは……」
「ネモネア、キミを殺しにきた」
「あんたはっ、幻だろっ!」
猛然と襲いかかるあたいの右爪と幻影のアヴエロの剣が交差すると掠って垂れ落ちるあたいの右頬の血。
剣は本物、ということは幻影じゃない。
でも偽物なんだ、そうに決まってる。
そう思っても、もしかしたら本人かもといちいち頭をよぎる。
剣を受けるのも両爪でアヴエロを攻撃するのも辛く戦意が出せない。
「血が、じゃあ……ホンモノ」
「ネモネア、キミを殺す」
「ちがうっ……うそだっ、アヴエロがっ、……あたいを殺そうとするなんてあんたは偽物だぁぁぁっ!」
「嘘じゃないよ元魔王の配下、キミは死ぬんだ」
「だまれぇぇぇーっ!」
「死ぬべきなんだ」
身体が凍る様な言葉、死んでいるべき、本当はそう思って……。そんな心境にも容赦のない攻撃に頬の他にも傷付いていくあたいの身体と、心。
こいつは偽物だと思っても身体が言うことを聞かなかった。
「――ちくしょうっ、ちく……うあっ!」
強くて隙もない、いや戦えばたたかうほど身体も動かなくなっていく。迷いのない剣、間違いない。
もうわかってる、なのに……なのに……どうしてあたいの身体は言うこと聞かないんだ。
「爪を引いたか、はっ!」
「ぐはぁっ」
なんでこんな辛い思い……こんなとこで、この命は、この命は……。
ドクンッ、ドクンッ、この鼓動は、
「……ハァ、ハァ、でも……でも、偽物っ!」
「死ね……」
この鼓動はあたいに、正直になれって言ってる気がする……。
「やっぱり、偽物でもアヴエロはやれないよ……」
だってアヴエロが好きだから。
だからそれが目の前の偽物でも彼を切り裂きたくない。自分の好きって気持ちに嘘はつけない……みんな、ごめん、あたいはここまでだ……。
「斬りつけろ……ソード・ウィップッ!」
あたいの目の前でアヴエロは身体がバラバラに、一瞬時が止まったけど、やはり彼でなく偽物でホっとした……。
「あ、あんたは」
「ふぅ~……ようやく見つけましたよ、エメラルド・プリンセス」
腰付いたあたいは差し伸べられた手を掴む。あたいを助けてくれたのは例のカウボーイハットで手にキス男。
「どうしてここに」
「元気なプリンセスを追わない理由がおありですか?」
「変なやつ……でも助かった、ありがとう」
「プリンセス、失礼ですがあの方は勇者アヴエロかと」
「うん、偽物、のね」
偽物とわかってたのに一瞬死を覚悟しちゃった。情けないあたい。
「そんな淋しそうなお顔は、エメラルド・プリンセスには似合いません、ここを抜けましょう」
「何がエメラルド・プリンセス……わるくないけど……」
このままここにいれば危険、抜け道を探そうとしたら偽アヴエロが消えたあたりに何かが落ちていた。
「これは……青い薔薇……水晶の塊?」
「見たことありませんね~」
何かは分からないけど、こんな危険な場所にあるやつなら普通のものじゃないと持っとくことに。
すると青い薔薇の水晶は光って、元の草むらに立っていたあたいたち……。
「ここはあたいが落ちた草むら、でも落とし穴が……どこにもない、なんで」
「これは驚きだ、もしかしたらそれは伝説級の何かかも知れません」
「伝説か……そうかも」
「ようやく笑顔を見せてくれましたか、エメラルド・プリンセス」
「だからプリンセスって……そうだ、あんた名前は?」
「これは失礼、私は魔法剣士エメール・ブラウンともうします」
「あたいはネモネア、あんたのおかげで命拾いしたよありがとう、じゃあっ」
あたいは別れの挨拶をした。世の中にはいい奴もいるんだな。
と思ってたら歩くと重なる歩く音。
止まると、重なる足音もとまって、進むと進んでくる。
「エメールッ、なんで付いてくるんだ」
「プリンセスを1人にするわけにはいきません」
「ええっ、それってつまり……」
なんか変なやつだけど、あたいはワクワクもしてきた。だってこれはまるでアヴエロみたいな勇者の旅ってやつに感じたから。
「旅に、付いてくるってこと?」
「はい、これもなにかの御縁」
「……まあ、これからの旅もあんな事がないとも限らないし、面白そうだし分かったよ」
「おぉーう、まさにネモネア・プリンセス、ならわたしはプリンス……」
「エメールは護衛兵みたいだし助かるよ、いこう」
「ご、護衛兵、ですか……やれやれ、お厳しいプリンセスですね」
偶然の出会いで魔法剣士エメールが仲間になった。アヴエロもこんな感じでスオーロやソレイル、ワニの老師が仲間になったのかも。なんだか懐かしく感じちゃうな……。
――そんな思い出に浸る頃ラナロースでは前にたまたま出くわした騎士の姿があった。
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