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あらたな明日へと
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「魔王……さま……」
丘の上で崩れた魔王の城をあたいはずっと眺めてた。見限られたはずなのに、心になにもないと言えば嘘になる。
「ネモネア」
「勇者、アヴエロ……」
「まだ魔王に様をつけるのかい?」
「あたいを最初に拾ってくれたから……まあ、でも……そうだな、魔王に捨てられたし、どうでもいいか」
もう魔王ルモールとは過去の話。
「あんたたちにも迷惑かけたな……ごめん」
「ネモネア、これからどうするんです?」
「う~ん、さあね、またどこかの森にでボスにでもなるか」
「そうか」
ドクンッとまた鼓動。
「ネモネア」
ドクンッ、
「な、なに?」
鼓動がなると、勇者のことをどうしてか恥ずかしくてじっと見てられない。
「私の住んでいる所へ来てほしい」
「え、え?」
「ん、ネモネア?」
「き、来てって、どこ?」
「ネモネア、何で目を逸らすんです?」
「べ、別に、そ、逸してなんか……」
なんだろう勇者を見ると緊張するし胸の鼓動がなるけど、悪くない。
「来てくれますか?」
「……い、行くよ、いくっ!」
「よかった!」
断るはずが承諾してしまった。どうしてこうなったんだろう。あたいは元魔王の配下で勇者たちを散々傷つけて付いていくなんて、資格もない。でも、許されるなら独りになりたくは、ない。
「あと……」
「な、なんだよ」
「そのマント」
「こ、これは……寒かったから」
「大切にしてくれたんですね、ありがとう」
もう言ってしまったって行く宛もないあたいだし、しょうがないという気持ちで必死に誤魔化して付いていくことにした……。
このあと勇者は王様に魔王討伐を報告、ひとりまた一人と仲間たちの町や村を訪れては惜しみつつも別れていく。元気に別かれて見ててとても暖かい絆が伺いしれた。
――静かな波の音がする海岸。魔王の影響が消えたおかげだろう。オレンジ色の光、すっかり日も沈みかけて着いた場所は木の家、いや教会だった。
「教会……」
「そうです、行きましょう」
ガチャリとドアを開けば中に1人の女性の姿。
「あなたは……アヴエロッ、無事だったのね!」
「シスター・カルタッ!」
2人は互いの無事が嬉しそうにハグをする。涙を零すシスターはまるで母のよう。
「本当に無事でよかった、あなたが“親のいない子どもたちが魔王によって哀しむのは許せない”と言ってここを飛び出して行ってしまって」
「シスター・カルタ、すいませんでした。未熟な修道士であった私を教育してくれたのに」
「修道士って……」
「アヴエロ、彼女は?」
「紹介します彼女は――」
アヴエロはあたいの過去をシスター・カルタに全て話した。彼女の目は徐々に険しくなるけどアヴエロの目もまた真剣で、そんな2人にあたいは目を背けるわけにはいかない。
「――ネモネア……元魔王の配下……そんな彼女にあなたは救われた」
「はい、ですがそれよりも、彼女は幼少の頃に両親に捨てられた女性で被害者です」
「それは本当?」
「ああ……役に立たないあたいは崖から落とされて魔性の森に捨てられた。ずっと崖から叫び続けた……助けてって……何でも言うこと聞くから……あたいを見捨てないで……」
「ネモネア……」
「ごめん、ちょっと外出てくる」
そして幼少のあたいが泣きつかれるのもつかの間、次は腹が減り喰らおうとする魔物や魔獣達から命がけの逃走。辛い記憶、それを忘れることでしか生きていけない魔性の森での孤独。なぜか今になって鮮明に思い出す……。
「ネモネア」
「……勇者」
海岸でしゃがみ込むあたいの隣にアヴエロが座ってきた。もう空は紫、思い返せばこんなゆったりと空を眺めたことはない。黒と暗い青と紫とか、空ってこんなに不思議なんだ。
「ごめん、また辛い記憶を思い出させて」
「別に……ただ、なんかこうしてみたくなっただけだから……勇者、あんた修道士だったんだな」
「うん、日々増えていく心傷ついた子どもたちの面倒をみていたら僕が勇者になって、この子たちが笑顔になる世界にするんだって飛び出したんです」
「フフッ、子どもみたい」
「そのあと、ネモネアに襲われて」
「それは、ごめん」
「いや……あの出会いがあったからこそ私は強くなれた、そして君を魔王から救うことができた」
ドクンッ、また鼓動か。
「ネモネア、君の過去はたしかに良いものじゃなかったかもしれない。だからここで、これからは君自身の手で楽しい記憶に塗り替えていってほしい」
「あたいの手で……」
あたいの右手を強くつよく、両の手で優しく暖かい勇者の手が握られる。そうだ、いつまでも過去に囚われるわけにはいかないんだ。後悔したってまた日が昇ってくる。あたいを捨てた両親の記憶に負けない思い出をここで勇者と一緒に、そういえば手、
「いっ、いつまで手を握ってんのっ!」
「あ、ごめんね」
離してすぐ背を向けた。
ドクンドクンッ、
あーやばい鼓動が早くなってる。も、もう自分がよくわからないし、な、なんか顔も超熱い。
「ネモネア、大丈夫ですか?」
「……魔族のあたいがいても、迷惑じゃないか」
「そんなことは……」
「そんなことはないわよ、ネモネア」
「シスター・カルタ、その子たちは?」
「この子たちも貴方と同じように、親に捨てたれまた親を知らない子どもたち」
あたいと同じような子、たしかに悲しそうな目や怖がってる目、片目から除く紅い眼をした子はあたいと同じ魔族か、色んな目の子がそこにはいる。
「今日からここが貴方の家よネモネア」
「あたいの……」
「ネモネアッ」
「うん……よろしく、おせわになります」
あたいは一度失敗して罪を犯した。そのことが、一度失敗すると次も失敗するのではという気がして恐かった。でも勇者やシスター・カルタと話して思ったんだ。“あたいはあの頃の幼いあたいじゃない”、だから今度は今の自分の眼で少しでもいい明日にしてみようとこのとき思ったんだ……。
丘の上で崩れた魔王の城をあたいはずっと眺めてた。見限られたはずなのに、心になにもないと言えば嘘になる。
「ネモネア」
「勇者、アヴエロ……」
「まだ魔王に様をつけるのかい?」
「あたいを最初に拾ってくれたから……まあ、でも……そうだな、魔王に捨てられたし、どうでもいいか」
もう魔王ルモールとは過去の話。
「あんたたちにも迷惑かけたな……ごめん」
「ネモネア、これからどうするんです?」
「う~ん、さあね、またどこかの森にでボスにでもなるか」
「そうか」
ドクンッとまた鼓動。
「ネモネア」
ドクンッ、
「な、なに?」
鼓動がなると、勇者のことをどうしてか恥ずかしくてじっと見てられない。
「私の住んでいる所へ来てほしい」
「え、え?」
「ん、ネモネア?」
「き、来てって、どこ?」
「ネモネア、何で目を逸らすんです?」
「べ、別に、そ、逸してなんか……」
なんだろう勇者を見ると緊張するし胸の鼓動がなるけど、悪くない。
「来てくれますか?」
「……い、行くよ、いくっ!」
「よかった!」
断るはずが承諾してしまった。どうしてこうなったんだろう。あたいは元魔王の配下で勇者たちを散々傷つけて付いていくなんて、資格もない。でも、許されるなら独りになりたくは、ない。
「あと……」
「な、なんだよ」
「そのマント」
「こ、これは……寒かったから」
「大切にしてくれたんですね、ありがとう」
もう言ってしまったって行く宛もないあたいだし、しょうがないという気持ちで必死に誤魔化して付いていくことにした……。
このあと勇者は王様に魔王討伐を報告、ひとりまた一人と仲間たちの町や村を訪れては惜しみつつも別れていく。元気に別かれて見ててとても暖かい絆が伺いしれた。
――静かな波の音がする海岸。魔王の影響が消えたおかげだろう。オレンジ色の光、すっかり日も沈みかけて着いた場所は木の家、いや教会だった。
「教会……」
「そうです、行きましょう」
ガチャリとドアを開けば中に1人の女性の姿。
「あなたは……アヴエロッ、無事だったのね!」
「シスター・カルタッ!」
2人は互いの無事が嬉しそうにハグをする。涙を零すシスターはまるで母のよう。
「本当に無事でよかった、あなたが“親のいない子どもたちが魔王によって哀しむのは許せない”と言ってここを飛び出して行ってしまって」
「シスター・カルタ、すいませんでした。未熟な修道士であった私を教育してくれたのに」
「修道士って……」
「アヴエロ、彼女は?」
「紹介します彼女は――」
アヴエロはあたいの過去をシスター・カルタに全て話した。彼女の目は徐々に険しくなるけどアヴエロの目もまた真剣で、そんな2人にあたいは目を背けるわけにはいかない。
「――ネモネア……元魔王の配下……そんな彼女にあなたは救われた」
「はい、ですがそれよりも、彼女は幼少の頃に両親に捨てられた女性で被害者です」
「それは本当?」
「ああ……役に立たないあたいは崖から落とされて魔性の森に捨てられた。ずっと崖から叫び続けた……助けてって……何でも言うこと聞くから……あたいを見捨てないで……」
「ネモネア……」
「ごめん、ちょっと外出てくる」
そして幼少のあたいが泣きつかれるのもつかの間、次は腹が減り喰らおうとする魔物や魔獣達から命がけの逃走。辛い記憶、それを忘れることでしか生きていけない魔性の森での孤独。なぜか今になって鮮明に思い出す……。
「ネモネア」
「……勇者」
海岸でしゃがみ込むあたいの隣にアヴエロが座ってきた。もう空は紫、思い返せばこんなゆったりと空を眺めたことはない。黒と暗い青と紫とか、空ってこんなに不思議なんだ。
「ごめん、また辛い記憶を思い出させて」
「別に……ただ、なんかこうしてみたくなっただけだから……勇者、あんた修道士だったんだな」
「うん、日々増えていく心傷ついた子どもたちの面倒をみていたら僕が勇者になって、この子たちが笑顔になる世界にするんだって飛び出したんです」
「フフッ、子どもみたい」
「そのあと、ネモネアに襲われて」
「それは、ごめん」
「いや……あの出会いがあったからこそ私は強くなれた、そして君を魔王から救うことができた」
ドクンッ、また鼓動か。
「ネモネア、君の過去はたしかに良いものじゃなかったかもしれない。だからここで、これからは君自身の手で楽しい記憶に塗り替えていってほしい」
「あたいの手で……」
あたいの右手を強くつよく、両の手で優しく暖かい勇者の手が握られる。そうだ、いつまでも過去に囚われるわけにはいかないんだ。後悔したってまた日が昇ってくる。あたいを捨てた両親の記憶に負けない思い出をここで勇者と一緒に、そういえば手、
「いっ、いつまで手を握ってんのっ!」
「あ、ごめんね」
離してすぐ背を向けた。
ドクンドクンッ、
あーやばい鼓動が早くなってる。も、もう自分がよくわからないし、な、なんか顔も超熱い。
「ネモネア、大丈夫ですか?」
「……魔族のあたいがいても、迷惑じゃないか」
「そんなことは……」
「そんなことはないわよ、ネモネア」
「シスター・カルタ、その子たちは?」
「この子たちも貴方と同じように、親に捨てたれまた親を知らない子どもたち」
あたいと同じような子、たしかに悲しそうな目や怖がってる目、片目から除く紅い眼をした子はあたいと同じ魔族か、色んな目の子がそこにはいる。
「今日からここが貴方の家よネモネア」
「あたいの……」
「ネモネアッ」
「うん……よろしく、おせわになります」
あたいは一度失敗して罪を犯した。そのことが、一度失敗すると次も失敗するのではという気がして恐かった。でも勇者やシスター・カルタと話して思ったんだ。“あたいはあの頃の幼いあたいじゃない”、だから今度は今の自分の眼で少しでもいい明日にしてみようとこのとき思ったんだ……。
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