53 / 54
プリンセス ―ショート―
夢のよう
しおりを挟む
――決められた人生なんてごめんよ。
「シリカ、どうしたの?」
「オ、オネリア。いや、別に」
「シリカって立派よね」
「突然なによ」
「お父様お母様が亡くなったのに、しっかりと王女としての仕事をして······泣きたければ泣いてもいいのよ······」
泣く?
そんなわけない、だって父も母も殺す様命令したのはあたしなんだから。
オネリア、あんたは何時もいつもそうやって分かった様に言ってあたしのことを何もわかってない。
なのに、友だの親友だのと······。
「シリカ様、王の王女は、その······言われた通り」
「事故に見せかけたのね」これでいい、これで不要なゴミは消えた······。
「がはっ!」
後から刺されロベリーを離す。
同時にチュリンも離され2人が地面に激突しかけるが、ロベリーをバイオレットとガーネット、チュリンをベラが両手でキャッチする。
「おまえ~······よくも、よく、も」
刺されながらもホワイトの方を向き、
「シリカさま、もう終わりにしましょう」
「やかましいっ、このバカ娘がぁぁぁっ!」
持っていた剣でホワイトに襲いかかると、スっと手を下げ彼女は身を守らず······、
グサッ、
「ホワイトッ!」
チュリンが名を呼ぶも、微動だにせずシリカの剣をその見に受けた。
ベラの腕から離れホワイトに向かうチュリン、
「ぐはぁ」
ベチャッと吐血するシリカはそれでも執念で、
「あと、あと、すこしで······殺してやる、殺してやるっ!」
仰向けに倒れたホワイトの剣を抜き顔に剣を向け、再び「殺してやる」と悪魔の様に連呼する。
「やめてーっ!」
「フフッ······し、ね」
「チュリーンッ!」
ロベリーが声を上げるもチュリンがホワイトの上に乗らないようかぶさり剣は彼女に。
キンッ、
その瞬間ベラが下から上へと大剣でシリカの剣を弾き、
「「はぁぁっ!」」
自分の剣を拾ったバイオレットとガーネットがシリカをクロスに斬り掛かった。
ところがベラが飛ばした剣はエマリンの所に、
「しまった!」
「エマリン!」
「えっ、えっ!」
ベラとデナが声に出すと、
剣は弾かれた。
「大丈夫? エマリン王女」
「べ、ベルディ王女」
怯えるエマリンと顔を合わすベルディは笑顔でウインクをする。
「あっ······あっ······」
「もう終わりだ」
「シリカ!」
バイオレットとガーネットの言葉が聞こえたが、
「······やか······し······い、オ······ア······あ」
――やかましいオネリア。あたしが、あたしだけがクイーン·ザ·セレブレイド、この世界の女王なんだ――。
王女とは思えぬ様な血のドレスに染まりシリカは天を見上げながら亡くなった。
「ホワイトッ、ホワイトッ!」
「チュリン······おう、じょ」
チュリンは自分の膝の上にホワイトの頭を乗せ、
「ホワイト······どうして、あなた、死のうと······ぐすっ」
薄目を僅かに開き、
「チュ、リン······あた、しの······チュ、リン」
右手浮かせ、チュリンはその手を両手で握り、
「あたしは、あたしはここよ、ホワイト」
「これ······は、とう······ぜんの······こと」
「あなたは私を殺そうとした。でもっ、私は今あなたのおかげでこうして生きてるっ······だから」
「や······め······」
「ホワイト······ホワイト、ホワイトォォォーッ!」
やめてればよかった。
捨てればよかった。
何もかも捨てあなたと、チュリンと一緒にいたかった······。
ギトス城の謁見の間で王女達はボロボロになり、人を失い、王女を失い勝者だと言うにはあまりにも得るもののない失っただけの戦争はようやく終戦という時間の針が動く······。
これは亡くなる前の話、馬車の途中に騎士団長ウィンは「ぐぁ」馬車の運転手を殺しオネリア1人となる。
「なんてことを、ウィン!」
ふぅ~っ、葉巻を吸うウィンは穏やかに剣を向けて、
「すいませんね~、オネリア王女。シリカ様の命令であなたの命も、貰います」
「······シリカ、だったのね」
「あなたはその髪色の様に、親しみやすく暖かい方でした。何か伝える事はありますかオネリア王女······」
死を覚悟しそれでも臆せず、
シリカ、あなたの想う世界にはならない。なぜなら人々と共に歩むのは若き王女達だからよ······。
――1週間後。
「沢山の犠牲を、生んでしまった」
大庭園のお墓前で緑髪の彼女はそう口にすると、
「うん、ほんとうに······」
墓石の頭に優しく擦るピンク髪の彼女。
「ねぇチュリン、ほんとうに平和なんてあるのかな」
「なに言ってるのよ、頑張ってたじゃないロベリー」
あのあとロベリーは安心と同時に今までの蓄積した疲労で気絶、ギトス隣国のレンプル城へと運ばれベラは自室のベッドに寝かし、まる1日目覚めないロベリーをチュリンと2人で看病し彼女は目を覚ます······。
「いつまでたってもロベリーが目を覚まさないから心配したわ」
「ごめん、無理してたから······かな、ってチュリンだって生きてたならもっと早く教えてくれても良かったのに」
チュリンはホワイトにより食事に毒を盛られて死んだはずだった。ベッドから倒れ横になり医者が体調を見ていると熱も出て激痛なのか呻き辛そう、ホワイトは気づけば両手から汗が、自分の使命とは裏腹に涙を零す。
どんどん意識は薄れもう終わりだと騎士達はチュリン王女はお終いだと国民に告げた。
だが医者が居なくなった空きにホワイトは自分用の解毒剤をチュリンに飲ませていたのだ。
ところが呼吸をしていたのだが1時間ほどたっても一向に目を開かず6日間にも及び生死をさまよい、目を覚ましたのはロベリーがターキシムと戦った日。
そしてギトスからの任を受けた鉄仮面の3人と戦うデナを見周りの兵が発見しホワイトと共に救い出した。
お互いに、王女としての運命をたどりまた再会する約束をするもチュリンが死んだと事により、平和への想いを受け覚悟を決めたロベリーの一方で、チュリンもまた命の戦いに目が覚め2人は再び出会った事が今までの苦悩を凌駕するほど嬉しく抱きしめ合う······。
「ホントッ、夢みたい」
「うん、いまは、ただこうして話してるだけでも、気持ちいい」
――目を覚まして2日後にはロベリーも回復、お世話になったベラに別れの挨拶をすると、
「私からも感謝するロベリー王女、おかげで娘と夫とまたこうしていられるのだからな」
「カンシャツル」
ベラの娘マリンの感謝に思わず満面の笑みで手を振る。
「いえ、こちらこそベラ王女にはとても感謝しています」
「ベラでいい、だから私もこれからはロベリー、でいいか?」
「え、フフッ、はい、構いません」
するとチュリンも抜けがけと言い張りベラには名前で呼んでもらうことにした。
「ほうらマリン、新しいママの友達でちゅよ~」
「チョベリ~チュチン~」
戦争時は険しい顔をしていた彼女達もマリンの微妙な呼び違いにベラの部屋で大いに笑う3人の王女達······。
だがこのあとレンプル城を出た2人は母国に帰らず、もう1つの大切な行事に出る事に······。
「シリカ、どうしたの?」
「オ、オネリア。いや、別に」
「シリカって立派よね」
「突然なによ」
「お父様お母様が亡くなったのに、しっかりと王女としての仕事をして······泣きたければ泣いてもいいのよ······」
泣く?
そんなわけない、だって父も母も殺す様命令したのはあたしなんだから。
オネリア、あんたは何時もいつもそうやって分かった様に言ってあたしのことを何もわかってない。
なのに、友だの親友だのと······。
「シリカ様、王の王女は、その······言われた通り」
「事故に見せかけたのね」これでいい、これで不要なゴミは消えた······。
「がはっ!」
後から刺されロベリーを離す。
同時にチュリンも離され2人が地面に激突しかけるが、ロベリーをバイオレットとガーネット、チュリンをベラが両手でキャッチする。
「おまえ~······よくも、よく、も」
刺されながらもホワイトの方を向き、
「シリカさま、もう終わりにしましょう」
「やかましいっ、このバカ娘がぁぁぁっ!」
持っていた剣でホワイトに襲いかかると、スっと手を下げ彼女は身を守らず······、
グサッ、
「ホワイトッ!」
チュリンが名を呼ぶも、微動だにせずシリカの剣をその見に受けた。
ベラの腕から離れホワイトに向かうチュリン、
「ぐはぁ」
ベチャッと吐血するシリカはそれでも執念で、
「あと、あと、すこしで······殺してやる、殺してやるっ!」
仰向けに倒れたホワイトの剣を抜き顔に剣を向け、再び「殺してやる」と悪魔の様に連呼する。
「やめてーっ!」
「フフッ······し、ね」
「チュリーンッ!」
ロベリーが声を上げるもチュリンがホワイトの上に乗らないようかぶさり剣は彼女に。
キンッ、
その瞬間ベラが下から上へと大剣でシリカの剣を弾き、
「「はぁぁっ!」」
自分の剣を拾ったバイオレットとガーネットがシリカをクロスに斬り掛かった。
ところがベラが飛ばした剣はエマリンの所に、
「しまった!」
「エマリン!」
「えっ、えっ!」
ベラとデナが声に出すと、
剣は弾かれた。
「大丈夫? エマリン王女」
「べ、ベルディ王女」
怯えるエマリンと顔を合わすベルディは笑顔でウインクをする。
「あっ······あっ······」
「もう終わりだ」
「シリカ!」
バイオレットとガーネットの言葉が聞こえたが、
「······やか······し······い、オ······ア······あ」
――やかましいオネリア。あたしが、あたしだけがクイーン·ザ·セレブレイド、この世界の女王なんだ――。
王女とは思えぬ様な血のドレスに染まりシリカは天を見上げながら亡くなった。
「ホワイトッ、ホワイトッ!」
「チュリン······おう、じょ」
チュリンは自分の膝の上にホワイトの頭を乗せ、
「ホワイト······どうして、あなた、死のうと······ぐすっ」
薄目を僅かに開き、
「チュ、リン······あた、しの······チュ、リン」
右手浮かせ、チュリンはその手を両手で握り、
「あたしは、あたしはここよ、ホワイト」
「これ······は、とう······ぜんの······こと」
「あなたは私を殺そうとした。でもっ、私は今あなたのおかげでこうして生きてるっ······だから」
「や······め······」
「ホワイト······ホワイト、ホワイトォォォーッ!」
やめてればよかった。
捨てればよかった。
何もかも捨てあなたと、チュリンと一緒にいたかった······。
ギトス城の謁見の間で王女達はボロボロになり、人を失い、王女を失い勝者だと言うにはあまりにも得るもののない失っただけの戦争はようやく終戦という時間の針が動く······。
これは亡くなる前の話、馬車の途中に騎士団長ウィンは「ぐぁ」馬車の運転手を殺しオネリア1人となる。
「なんてことを、ウィン!」
ふぅ~っ、葉巻を吸うウィンは穏やかに剣を向けて、
「すいませんね~、オネリア王女。シリカ様の命令であなたの命も、貰います」
「······シリカ、だったのね」
「あなたはその髪色の様に、親しみやすく暖かい方でした。何か伝える事はありますかオネリア王女······」
死を覚悟しそれでも臆せず、
シリカ、あなたの想う世界にはならない。なぜなら人々と共に歩むのは若き王女達だからよ······。
――1週間後。
「沢山の犠牲を、生んでしまった」
大庭園のお墓前で緑髪の彼女はそう口にすると、
「うん、ほんとうに······」
墓石の頭に優しく擦るピンク髪の彼女。
「ねぇチュリン、ほんとうに平和なんてあるのかな」
「なに言ってるのよ、頑張ってたじゃないロベリー」
あのあとロベリーは安心と同時に今までの蓄積した疲労で気絶、ギトス隣国のレンプル城へと運ばれベラは自室のベッドに寝かし、まる1日目覚めないロベリーをチュリンと2人で看病し彼女は目を覚ます······。
「いつまでたってもロベリーが目を覚まさないから心配したわ」
「ごめん、無理してたから······かな、ってチュリンだって生きてたならもっと早く教えてくれても良かったのに」
チュリンはホワイトにより食事に毒を盛られて死んだはずだった。ベッドから倒れ横になり医者が体調を見ていると熱も出て激痛なのか呻き辛そう、ホワイトは気づけば両手から汗が、自分の使命とは裏腹に涙を零す。
どんどん意識は薄れもう終わりだと騎士達はチュリン王女はお終いだと国民に告げた。
だが医者が居なくなった空きにホワイトは自分用の解毒剤をチュリンに飲ませていたのだ。
ところが呼吸をしていたのだが1時間ほどたっても一向に目を開かず6日間にも及び生死をさまよい、目を覚ましたのはロベリーがターキシムと戦った日。
そしてギトスからの任を受けた鉄仮面の3人と戦うデナを見周りの兵が発見しホワイトと共に救い出した。
お互いに、王女としての運命をたどりまた再会する約束をするもチュリンが死んだと事により、平和への想いを受け覚悟を決めたロベリーの一方で、チュリンもまた命の戦いに目が覚め2人は再び出会った事が今までの苦悩を凌駕するほど嬉しく抱きしめ合う······。
「ホントッ、夢みたい」
「うん、いまは、ただこうして話してるだけでも、気持ちいい」
――目を覚まして2日後にはロベリーも回復、お世話になったベラに別れの挨拶をすると、
「私からも感謝するロベリー王女、おかげで娘と夫とまたこうしていられるのだからな」
「カンシャツル」
ベラの娘マリンの感謝に思わず満面の笑みで手を振る。
「いえ、こちらこそベラ王女にはとても感謝しています」
「ベラでいい、だから私もこれからはロベリー、でいいか?」
「え、フフッ、はい、構いません」
するとチュリンも抜けがけと言い張りベラには名前で呼んでもらうことにした。
「ほうらマリン、新しいママの友達でちゅよ~」
「チョベリ~チュチン~」
戦争時は険しい顔をしていた彼女達もマリンの微妙な呼び違いにベラの部屋で大いに笑う3人の王女達······。
だがこのあとレンプル城を出た2人は母国に帰らず、もう1つの大切な行事に出る事に······。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます
おぜいくと
恋愛
「あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます。さようなら」
そう書き残してエアリーはいなくなった……
緑豊かな高原地帯にあるデニスミール王国の王子ロイスは、来月にエアリーと結婚式を挙げる予定だった。エアリーは隣国アーランドの王女で、元々は政略結婚が目的で引き合わされたのだが、誰にでも平等に接するエアリーの姿勢や穢れを知らない澄んだ目に俺は惹かれた。俺はエアリーに素直な気持ちを伝え、王家に代々伝わる指輪を渡した。エアリーはとても喜んでくれた。俺は早めにエアリーを呼び寄せた。デニスミールでの暮らしに慣れてほしかったからだ。初めは人見知りを発揮していたエアリーだったが、次第に打ち解けていった。
そう思っていたのに。
エアリーは突然姿を消した。俺が渡した指輪を置いて……
※ストーリーは、ロイスとエアリーそれぞれの視点で交互に進みます。
別に構いませんよ、離縁するので。
杉本凪咲
恋愛
父親から告げられたのは「出ていけ」という冷たい言葉。
他の家族もそれに賛同しているようで、どうやら私は捨てられてしまうらしい。
まあいいですけどね。私はこっそりと笑顔を浮かべた。
旦那様に離縁をつきつけたら
cyaru
恋愛
駆け落ち同然で結婚したシャロンとシリウス。
仲の良い夫婦でずっと一緒だと思っていた。
突然現れた子連れの女性、そして腕を組んで歩く2人。
我慢の限界を迎えたシャロンは神殿に離縁の申し込みをした。
※色々と異世界の他に現実に近いモノや妄想の世界をぶっこんでいます。
※設定はかなり他の方の作品とは異なる部分があります。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
旦那様に愛されなかった滑稽な妻です。
アズやっこ
恋愛
私は旦那様を愛していました。
今日は三年目の結婚記念日。帰らない旦那様をそれでも待ち続けました。
私は旦那様を愛していました。それでも旦那様は私を愛してくれないのですね。
これはお別れではありません。役目が終わったので交代するだけです。役立たずの妻で申し訳ありませんでした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる