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プリンセス ―ショート―
苦渋の決断
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「貴様等は······本気で言っているのか」
はいと迷い無く答えた。
それはもはやレスタ王女を失った自分達には同仕様もない事とガーネット王女に対し説明していく。
「レスタが、あのロベリー王女に······」
「はい、殺されました」
「なんという腰抜けだ、貴様らはっ!」
怒りを顕にしたのはビスカのボルド騎士団長、常にシワを寄せて怒鳴る彼は厳しいと自国の者にも恐れられている。そんな彼もターキシム軍の主を思う気持ちの弱さに苛立っていた。
「ランク城の王女に自国の王女が殺され悔しくはないのか、復讐したくはないのか!」
「······悔しいですが、復讐するつもりはありません」
「なぜだ!」
「失礼ですが我々はターキシム軍、レスタ王女は常に冷静でおられ頭に血が登るような方を好みません。ですから今も我々は冷静なんです」
「なんだとっ!」
「主君の敵討ちではなく、主君の生き様に忠実というわけか······」
頭が沸騰していつ爆発するか分からない真っ赤な顔のボルドは説教するが、ランク城の方面を見るガーネットは違った。
あの思慮深いレスタが簡単に殺されるとは考えにくい、しかしなにを思おうとも殺されてしまってはどうする事も出来ないはず、ならばやはりランクの王女の実力が計算を上回って殺されたのか······。
ガーネットは思考をめぐらしていく。
「ガーネット王女、王女からもこの腰抜け軍にがっと一言」
「よし、では命令する。ターキシム軍はたった今からビスカ軍なり、明日までに準備をしだいランク城攻略に向け出発するっ!」
かくしてターキシム城はガーネット王女率いるビスカ軍のものとなった。それはターキシムの城下街の国民も動揺し焦り、また絶望するなど心身に痛みを受けるも、そうなるとわかってターキシムの全騎士兵士たちは必死に一人ひとりの国民に言葉を送る。
亡きレスタ王女を信じてください、と······。
丁度オレンジの明かりがオブスーンを包む頃ランク城で、
「くっ、まさかこんなことになるなんて」
玉座の間の壁に向かって両手で同仕様もない気持ちをぶつけ、痛恨の極みのロベリー。そんな彼女をどう慰めていいのかも分からないヤクナや騎士たち······。
「――あなたたちはどうするの!」
「我々はビスカ軍に投降いたします」
「そ、そんなっ、国を明け渡すというの? そんなのだめっ、だめよっ!」
すると騎士はキリッとした目でロベリーに、
「······我々の王女はあなたによって殺されたのなら、こうなるのは必然なんです!」
「そ、それは」
「取り乱して失礼、我々はレスタ王女を信じたまでの事。きっとレスタ王女ならこう言います自身と私を信じろと」
「自身······」
心が折れかけていた。予想もしなかった出来事に恐怖して、だがロベリーは、
そうだ、私は自分の覚悟を信じて行動している。
「早く逃げてください、ロベリー王女!」
「はい、この御恩は忘れませんっ――」
あのときターキシム軍が止めてくれなければ自分達は確実に殺られていただろう。悔やむ気持ちを抑えながらどうすればと考えていくロベリー、そこに頭の片隅にある1番とりたくない行動をヤクナが発した。
「ロベリー王女、これはもうゴルドバとニゲラニの軍を動かしざる負えないのでは······」
形相が怖ばり勢いよく振り向き、
「ヤクナッ······私に隣国を動かし······戦争をしろというの?」
ヤクナはロベリーの辛そうで泣きそうな目から離すようにつぶって冷静に話し出す。
「ターキシムを支配したビスカ軍の数はおそらく4000、5000。そこに更にターキシムの軍が加わればその数は万を超え同仕様もない」
しかしと付け加えヤクナは続けて、
「我等ランク軍が支配したゴルドバかニゲラニ、はたまたその両方を動かせば十分に対向出来るでしょう」
「そ、そんなっ、そんなのこのオブスーン大陸を揺るがしかねない本格的な大戦争じゃない······そんなの無理よ」
玉座の間に広がる冷たい空気、それはあまりにも責任の重たい事、国ではない大陸を、みんなを死に追いやるかもしれない世界の終焉のような初めての感覚と恐怖がロベリーの背中にのしかかる。
それでもヤクナは1人の経験のある老兵として国の上に立つ王女に説いていく、
「しかしロベリー王女、考えている時間はそうはありません」
「······どうしてよ」
「私がガーネット王女の考えを読みとるなら、ここでロベリー王女が策を練る前に準備を整えて明日にでも万をも超えた大群でランク城を制するでしょう」
ロベリーにゆっくり考える余裕も、ない······。
「どうかロベリー王女、決断を」
「ヤクナ······」
全ての兵が責任を押し付ける?
違う、
これがロベリーが王女として生まれ父の代わりに玉座に座りオブスーンの平和を護るという想いで行動した結果、
そして今、彼女に全てはかかっていた。
「わたしは······」
もう······あとには、退けない······。
わたしは、他国の支援を······要請します。
それは大戦争を意味する······。
決断をしたこの日、だがまだ終わらないオブスーン。
「ロベリー、王女······」
今朝ロベリーと出会ってデル·サージ城の自室で俯いていたオメラ王女はどうするつもりなのかしらと彼女の真実が知りたがっていた。
そう思う彼女に扉を軽く叩く音が、
「オメラ王女、王女の乗る馬車がこちらに向かってまいりました」
もしかしてと頭を上げロベリー王女かも知れないと扉を開いて誰なのかと質問すると、
「え、エマリン王女、ですか?」
以外な人物、とくに交流も無く、考えもしなかった相手。
それにあの円卓の間での彼女の態度はオメラもがっかりするほどで、とても平和や国民のことに関わることは無いと思っていたから。
でもせっかく会いに来てくれたのならと、
「分かりましたお会いいたしましょう」
オメラは頭を切り替えて足を運んだ。
「――ここが、オメラ、王女のデル·サージ城、きれい······」
正門で立っている番兵が開き通ると広大な広場の奥に薄い青緑色の壁、金の柱が美しいデル·サージ城に心から感動したエマリン王女。彼女は自分以外のことに興味は無かった。だけど不思議と今は少し興味をそそられる感じで、兵から促されゆっくりと進み入り口を開けると、
「待っておりました。エマリン王女」
「は、はいっ!」
笑顔がとても美しいオメラ王女はわざわざ金の彫刻がたくさん飾られる大広間で待ってくれていた。緊張して顔を赤らめるエマリン王女。
「その、あの、オメラ王女」
「そんなに緊張なさらないで、それよりも驚きました。まさか貴女が私に会いに来てくださるなんて」
「あ、あの、その······」
眉と顔を下げて両手をモジモジと目線も合わせられない。実は彼女は自分から訪れしかも対面するのも初めてだったためどうすればいいのかほとほと分からないが、オメラはそれにもしやと気づき、
「どうすればいいのか分からないのね」
「え、は、はい、わわっ、私っ、こういうの、初めて、で」
「そう、じゃあ私の部屋に行かない?」
「え、ええ?」
「ここでは緊張ばかりしてしまうでしょう。私の部屋なら少しは気が楽になると思いますよ」
豪華な飾りのある広間よりプライベートな空間のほうが良いかもとオメラ王女の思いつきで部屋に案内されることになったエマリンは言われるがままついていく。
大広間左の扉からは廊下に出ると、
「すっ、すごい彫刻の柱······」
ただただ目と口を開いて唖然とする。左の窓から先程自分から来た正門が見え、逆と天所にはあらゆるところに絵が飾られ彫刻が掘られているなど驚くことばかり。そんなエマリンに、
「フフッ」
「あ、すいません、なにか?」
はいと迷い無く答えた。
それはもはやレスタ王女を失った自分達には同仕様もない事とガーネット王女に対し説明していく。
「レスタが、あのロベリー王女に······」
「はい、殺されました」
「なんという腰抜けだ、貴様らはっ!」
怒りを顕にしたのはビスカのボルド騎士団長、常にシワを寄せて怒鳴る彼は厳しいと自国の者にも恐れられている。そんな彼もターキシム軍の主を思う気持ちの弱さに苛立っていた。
「ランク城の王女に自国の王女が殺され悔しくはないのか、復讐したくはないのか!」
「······悔しいですが、復讐するつもりはありません」
「なぜだ!」
「失礼ですが我々はターキシム軍、レスタ王女は常に冷静でおられ頭に血が登るような方を好みません。ですから今も我々は冷静なんです」
「なんだとっ!」
「主君の敵討ちではなく、主君の生き様に忠実というわけか······」
頭が沸騰していつ爆発するか分からない真っ赤な顔のボルドは説教するが、ランク城の方面を見るガーネットは違った。
あの思慮深いレスタが簡単に殺されるとは考えにくい、しかしなにを思おうとも殺されてしまってはどうする事も出来ないはず、ならばやはりランクの王女の実力が計算を上回って殺されたのか······。
ガーネットは思考をめぐらしていく。
「ガーネット王女、王女からもこの腰抜け軍にがっと一言」
「よし、では命令する。ターキシム軍はたった今からビスカ軍なり、明日までに準備をしだいランク城攻略に向け出発するっ!」
かくしてターキシム城はガーネット王女率いるビスカ軍のものとなった。それはターキシムの城下街の国民も動揺し焦り、また絶望するなど心身に痛みを受けるも、そうなるとわかってターキシムの全騎士兵士たちは必死に一人ひとりの国民に言葉を送る。
亡きレスタ王女を信じてください、と······。
丁度オレンジの明かりがオブスーンを包む頃ランク城で、
「くっ、まさかこんなことになるなんて」
玉座の間の壁に向かって両手で同仕様もない気持ちをぶつけ、痛恨の極みのロベリー。そんな彼女をどう慰めていいのかも分からないヤクナや騎士たち······。
「――あなたたちはどうするの!」
「我々はビスカ軍に投降いたします」
「そ、そんなっ、国を明け渡すというの? そんなのだめっ、だめよっ!」
すると騎士はキリッとした目でロベリーに、
「······我々の王女はあなたによって殺されたのなら、こうなるのは必然なんです!」
「そ、それは」
「取り乱して失礼、我々はレスタ王女を信じたまでの事。きっとレスタ王女ならこう言います自身と私を信じろと」
「自身······」
心が折れかけていた。予想もしなかった出来事に恐怖して、だがロベリーは、
そうだ、私は自分の覚悟を信じて行動している。
「早く逃げてください、ロベリー王女!」
「はい、この御恩は忘れませんっ――」
あのときターキシム軍が止めてくれなければ自分達は確実に殺られていただろう。悔やむ気持ちを抑えながらどうすればと考えていくロベリー、そこに頭の片隅にある1番とりたくない行動をヤクナが発した。
「ロベリー王女、これはもうゴルドバとニゲラニの軍を動かしざる負えないのでは······」
形相が怖ばり勢いよく振り向き、
「ヤクナッ······私に隣国を動かし······戦争をしろというの?」
ヤクナはロベリーの辛そうで泣きそうな目から離すようにつぶって冷静に話し出す。
「ターキシムを支配したビスカ軍の数はおそらく4000、5000。そこに更にターキシムの軍が加わればその数は万を超え同仕様もない」
しかしと付け加えヤクナは続けて、
「我等ランク軍が支配したゴルドバかニゲラニ、はたまたその両方を動かせば十分に対向出来るでしょう」
「そ、そんなっ、そんなのこのオブスーン大陸を揺るがしかねない本格的な大戦争じゃない······そんなの無理よ」
玉座の間に広がる冷たい空気、それはあまりにも責任の重たい事、国ではない大陸を、みんなを死に追いやるかもしれない世界の終焉のような初めての感覚と恐怖がロベリーの背中にのしかかる。
それでもヤクナは1人の経験のある老兵として国の上に立つ王女に説いていく、
「しかしロベリー王女、考えている時間はそうはありません」
「······どうしてよ」
「私がガーネット王女の考えを読みとるなら、ここでロベリー王女が策を練る前に準備を整えて明日にでも万をも超えた大群でランク城を制するでしょう」
ロベリーにゆっくり考える余裕も、ない······。
「どうかロベリー王女、決断を」
「ヤクナ······」
全ての兵が責任を押し付ける?
違う、
これがロベリーが王女として生まれ父の代わりに玉座に座りオブスーンの平和を護るという想いで行動した結果、
そして今、彼女に全てはかかっていた。
「わたしは······」
もう······あとには、退けない······。
わたしは、他国の支援を······要請します。
それは大戦争を意味する······。
決断をしたこの日、だがまだ終わらないオブスーン。
「ロベリー、王女······」
今朝ロベリーと出会ってデル·サージ城の自室で俯いていたオメラ王女はどうするつもりなのかしらと彼女の真実が知りたがっていた。
そう思う彼女に扉を軽く叩く音が、
「オメラ王女、王女の乗る馬車がこちらに向かってまいりました」
もしかしてと頭を上げロベリー王女かも知れないと扉を開いて誰なのかと質問すると、
「え、エマリン王女、ですか?」
以外な人物、とくに交流も無く、考えもしなかった相手。
それにあの円卓の間での彼女の態度はオメラもがっかりするほどで、とても平和や国民のことに関わることは無いと思っていたから。
でもせっかく会いに来てくれたのならと、
「分かりましたお会いいたしましょう」
オメラは頭を切り替えて足を運んだ。
「――ここが、オメラ、王女のデル·サージ城、きれい······」
正門で立っている番兵が開き通ると広大な広場の奥に薄い青緑色の壁、金の柱が美しいデル·サージ城に心から感動したエマリン王女。彼女は自分以外のことに興味は無かった。だけど不思議と今は少し興味をそそられる感じで、兵から促されゆっくりと進み入り口を開けると、
「待っておりました。エマリン王女」
「は、はいっ!」
笑顔がとても美しいオメラ王女はわざわざ金の彫刻がたくさん飾られる大広間で待ってくれていた。緊張して顔を赤らめるエマリン王女。
「その、あの、オメラ王女」
「そんなに緊張なさらないで、それよりも驚きました。まさか貴女が私に会いに来てくださるなんて」
「あ、あの、その······」
眉と顔を下げて両手をモジモジと目線も合わせられない。実は彼女は自分から訪れしかも対面するのも初めてだったためどうすればいいのかほとほと分からないが、オメラはそれにもしやと気づき、
「どうすればいいのか分からないのね」
「え、は、はい、わわっ、私っ、こういうの、初めて、で」
「そう、じゃあ私の部屋に行かない?」
「え、ええ?」
「ここでは緊張ばかりしてしまうでしょう。私の部屋なら少しは気が楽になると思いますよ」
豪華な飾りのある広間よりプライベートな空間のほうが良いかもとオメラ王女の思いつきで部屋に案内されることになったエマリンは言われるがままついていく。
大広間左の扉からは廊下に出ると、
「すっ、すごい彫刻の柱······」
ただただ目と口を開いて唖然とする。左の窓から先程自分から来た正門が見え、逆と天所にはあらゆるところに絵が飾られ彫刻が掘られているなど驚くことばかり。そんなエマリンに、
「フフッ」
「あ、すいません、なにか?」
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