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プリンセス ―ロング―
孤独な王女
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「ラムール騎士団長は······お辞めになられました」
姉プレナ王女を妹のデナが殺害した事により信頼への絶望とどうしようもないラバーグ城の終わりを感じ騎士として20年近く努めた彼は辞めていったという。
それを気に、兵の信における騎士ラムールの退陣が引き金となり辞める者もあとをたたず。
「そんなことに······」
ラバーグ城の崩壊は時間の問題なのも知れないと感じた。
「それで、どうしてあなた方がこんな時に戦場に来たのですか?」
「残った兵士たちと話しまして――」
王と王女不在で、彼らはこのままでは時間経過とともに国民の不安が徐々に大きくなると考え、暴動などが起きないようにするにはどうするのが良いのかと話し合った結果、
「私がラバーグ城に?」
「ついこの間戦った相手国にと思われると思いますが、争いに反対したあなた方に国民を少しでも、その、安心させてはもらえないかと」
気持ちが付いていかないほどの実に不思議な話と思った。
この前お互いの命運を懸け戦った敵国、
なのに今度はその国に手を差し伸べようお願いされている。戦争とは何なのかと頭が追いつかずよく分からなくなってくるロベリーだった。
「ふざけるな、お前ら調子が過ぎるのではないか」
「あの争いで我が友は重症を負ったのだ」
はっ、と考えていれば不満を抱いたランク城の騎士や兵士たちが声を荒げだす。
しかしそれは仕方のないこと、あの戦争で少なくとも死んだ者や重症者もいたのだから。
こうして私たちはまた同じ事を繰り返すのか、いやそんなわけにはいかない、「クシュンッ」と寒く雪が降る中、
「わかりました、行きましょうラバーグへ」
驚くランクの兵、安堵するラバーグの兵と対象的な両軍の反応。
「本気ですかロベリー王女」
「はい、本気です」と迷わず返事を返すロベリー。
そこに馬の掛ける音が聞こえ振り向くと王女を追ってきたラドルフが馬を止め、
「ロベリー王女ご無事で何より、それでこれは一体?」
ラバーグ城に向かう話を説明するとラドルフは頭を抱えてまたかという顔。
「はぁーっ、それでいつ頃に向かうのです? まさかこれから」
「今日は争ったばかりです、お疲れでしょうから明日以降で構いません」
騎士カリムはそう言って更にラバーグ城まで傷付いたニゲラニの兵を連れて行くという案を出してくれたが、ここからではラバーグ城まで距離が遠く時間が掛かるためならばと連れてきた騎士、兵士で怪我人をランク城まで運ぶのを手伝ってくれることとなった······。
雪の粒が増えた頃には地面に薄っすらと積もってきた。ランク城で治療する重症者10人、軽傷者400人前後と途中ラバーグの兵のおかげで長期戦にならなかったため前回よりも怪我人は少なくロベリーはほっとするも、
「いたたっ」
「ロベリー王女、鼻の骨は大丈夫でしたが次うけたらどうなるか分かりませんので」
自身の部屋で医療班に診て貰うとバイオレット王女に殴られた鼻は腫れ上がりちょっと触るだけでチクチクと痛みを感じ「ヒャッ」と声と小粒の涙が出てしまう。
1週間はくれぐれも安静にとのこと、このまま戦わなくて良いのなら戦いたくなんか、ない。
「気持ちの方は大丈夫なようですね」
「え、うん······」
気持ち、
言われて気づけば最初の時より落ち着いてしまっている。それは自身が戦いに慣れていっているということ、ふと右の掌を見ながら変わっていく心身に良いのか悪いのかわからない不安を覚える。
――診てもらったあとロベリーは怪我した鼻を隠すためハンカチで覆って他の怪我した兵の手伝いへと、真上から見てお城右下の『剣と槍の部屋』に軽傷者の姿を見つけた。
自分にできる事をと傷の手当や包帯を巻くなど自分の兵達にしていると、
「え、王女みずからですか?」
驚いたのはニゲラニの兵たち、どうやらニゲラニ城では珍しいようだ。そのロベリー王女の真剣な目を見るたびに自国のしでかしている事にニゲラニの騎士や兵士はやりきれない気持ちに、せめてと頭を下げる兵士もいた。
クションッ、くしゃみをしながらやり始めて30分以上が過ぎた頃、
「お疲れのようですねロベリー王女」
上半身は裸で右肩に包帯を巻いたバーナはロベリー王女の様子を見に来たが彼女はその姿に驚き、
「どうしたのその傷!」
「戦いで、でもこれくらい平気ですよ」
「平気って······」
平気なはずはないのにと彼の心の強さに感服すると同時に心配が増していく。
すると医療班の女性が気を遣って、
「ロベリー王女、もうこちらは大丈夫なので」
「え?」
「今回は軽傷者や重症者が少なくロベリー王女も手伝って頂いて助かりました」
「ちょ、ちょっと」「え、ええ?」
人のいない廊下に両者を移動させる。
目のやり場に困る2人、バーナは左手で頭をかきロベリーはどうしようと目に入った窓を観て、
「まだ、雪降ってますね」
「そ、そうですね」
ただひたすらに降り続く雪、あらためてこんな寒い場所で戦っていたのかと思うと震える。
すると落ち着いたのかロベリーはバーナの包帯に包まれた右肩を触る。
「ロ、ロベリー王女」
顔を赤らめるバーナ、
「······私もバイオレット王女に鼻を殴られました」
「えっ、なっ、殴られた?」
「こんな痛い思いをしたのは初めてでした。そんな思いを皆してるんですね」
分かっているようで分かっていなかった自分に愚かとさえ思う。
「ご無事で本当に良かった」
心から安堵のため息をする。
「ですからこの肩もホントは痛いんじゃ」
「いいえ、痛くありません」
強がる彼にむっとしたロベリーは右肩に少し強く触わると、
「痛っ、ロベリー様」
「ほらやっぱり」
「酷いですよ~」
「強がるからです。少しはよわね······」
ドサッ、
「ロベリー王女!」
突然、フラッとロベリーはその場で倒れてしまった。
バーナは落ち着いて周りの医療班に伝え、両腕でロベリーを横抱きして彼女の部屋まで運ぶ。
原因はここ1週間の急な環境の変化と疲労、ストレス、さらに雪での戦などが重なり高熱による風邪をひいてしまったのだ。
「う~ん」
「目覚めましたかロベリー様」
外すっかり夜で目を開くと自分の部屋の天井、はっとあの時倒れたのだと気づき起きようとしたのだが身体が鎧を着ているように重い、さっきまで着ていた鎧は医療班に脱がされていたため、これは完全にやってしまったと後悔する。
「バーナさん、上着は椅子に掛けときますので」
「はい、すいません」
そう言って医療班は持ち場へと戻った。
「また迷惑かけてごめんなさい、バーナ」
「いえ、ロベリー様が大変なのは知ってますので」
ベッドでうつ伏せになっているロベリーを見て「ゆっくり治してください」といい部屋を出ようとすると、
「ま、待って、ください」
「はい?」
「も、もう少し、その······」
「え······」
何か言いたそうな王女の様子に、
「仕方ないですね」
寂しいのだろうとバーナが戻った。
王様も病で1日中寝たきり、だからと1人で無理をして、また常に悩みを相談出来ないロベリーのことを彼も分かっていたのだ。
「分かりました。もう少しいましょう」
「あり、がとう、バーナ」
ロベリーは嬉しくなった。ところが、
「バーナはいるか」
「ラドルフ様の声だ。すいません行ってきます」
「え~、仕方ありませんね」
そう言いベッドにそっぽを向くように丸まるロベリーだった。
ラドルフに廊下で呼ばれたバーナは傷ついている彼に変わり自分が王女を見ると言い任せる事にする。
「では、頼みます」
「うむ、ちゃんと傷を治しなさい」
安心して任しバーナは帰っていく。
失礼しますとロベリーの部屋に入るラドルフ、
「ラドルフ、バーナは?」
「彼は帰らせました。怪我人ですしね、代わりに私が」
もうっ、と再びそっぽを向きタイミングの悪いラドルフとがっかりしする。
――その頃バーナはロベリーの部屋に向かっていた。
「いけないいけない、上着を忘れてた」
うっかりしてしまい戻りづらいと思いながらも、さっきのロベリー王女、可愛かったなぁ······はっと気が付き何を考えているのかと思った時、
ガタンッ、
ロベリーの部屋から椅子が倒れるような音がした。
「なんだ?」
なにかあったのか気になり走りだす。
姉プレナ王女を妹のデナが殺害した事により信頼への絶望とどうしようもないラバーグ城の終わりを感じ騎士として20年近く努めた彼は辞めていったという。
それを気に、兵の信における騎士ラムールの退陣が引き金となり辞める者もあとをたたず。
「そんなことに······」
ラバーグ城の崩壊は時間の問題なのも知れないと感じた。
「それで、どうしてあなた方がこんな時に戦場に来たのですか?」
「残った兵士たちと話しまして――」
王と王女不在で、彼らはこのままでは時間経過とともに国民の不安が徐々に大きくなると考え、暴動などが起きないようにするにはどうするのが良いのかと話し合った結果、
「私がラバーグ城に?」
「ついこの間戦った相手国にと思われると思いますが、争いに反対したあなた方に国民を少しでも、その、安心させてはもらえないかと」
気持ちが付いていかないほどの実に不思議な話と思った。
この前お互いの命運を懸け戦った敵国、
なのに今度はその国に手を差し伸べようお願いされている。戦争とは何なのかと頭が追いつかずよく分からなくなってくるロベリーだった。
「ふざけるな、お前ら調子が過ぎるのではないか」
「あの争いで我が友は重症を負ったのだ」
はっ、と考えていれば不満を抱いたランク城の騎士や兵士たちが声を荒げだす。
しかしそれは仕方のないこと、あの戦争で少なくとも死んだ者や重症者もいたのだから。
こうして私たちはまた同じ事を繰り返すのか、いやそんなわけにはいかない、「クシュンッ」と寒く雪が降る中、
「わかりました、行きましょうラバーグへ」
驚くランクの兵、安堵するラバーグの兵と対象的な両軍の反応。
「本気ですかロベリー王女」
「はい、本気です」と迷わず返事を返すロベリー。
そこに馬の掛ける音が聞こえ振り向くと王女を追ってきたラドルフが馬を止め、
「ロベリー王女ご無事で何より、それでこれは一体?」
ラバーグ城に向かう話を説明するとラドルフは頭を抱えてまたかという顔。
「はぁーっ、それでいつ頃に向かうのです? まさかこれから」
「今日は争ったばかりです、お疲れでしょうから明日以降で構いません」
騎士カリムはそう言って更にラバーグ城まで傷付いたニゲラニの兵を連れて行くという案を出してくれたが、ここからではラバーグ城まで距離が遠く時間が掛かるためならばと連れてきた騎士、兵士で怪我人をランク城まで運ぶのを手伝ってくれることとなった······。
雪の粒が増えた頃には地面に薄っすらと積もってきた。ランク城で治療する重症者10人、軽傷者400人前後と途中ラバーグの兵のおかげで長期戦にならなかったため前回よりも怪我人は少なくロベリーはほっとするも、
「いたたっ」
「ロベリー王女、鼻の骨は大丈夫でしたが次うけたらどうなるか分かりませんので」
自身の部屋で医療班に診て貰うとバイオレット王女に殴られた鼻は腫れ上がりちょっと触るだけでチクチクと痛みを感じ「ヒャッ」と声と小粒の涙が出てしまう。
1週間はくれぐれも安静にとのこと、このまま戦わなくて良いのなら戦いたくなんか、ない。
「気持ちの方は大丈夫なようですね」
「え、うん······」
気持ち、
言われて気づけば最初の時より落ち着いてしまっている。それは自身が戦いに慣れていっているということ、ふと右の掌を見ながら変わっていく心身に良いのか悪いのかわからない不安を覚える。
――診てもらったあとロベリーは怪我した鼻を隠すためハンカチで覆って他の怪我した兵の手伝いへと、真上から見てお城右下の『剣と槍の部屋』に軽傷者の姿を見つけた。
自分にできる事をと傷の手当や包帯を巻くなど自分の兵達にしていると、
「え、王女みずからですか?」
驚いたのはニゲラニの兵たち、どうやらニゲラニ城では珍しいようだ。そのロベリー王女の真剣な目を見るたびに自国のしでかしている事にニゲラニの騎士や兵士はやりきれない気持ちに、せめてと頭を下げる兵士もいた。
クションッ、くしゃみをしながらやり始めて30分以上が過ぎた頃、
「お疲れのようですねロベリー王女」
上半身は裸で右肩に包帯を巻いたバーナはロベリー王女の様子を見に来たが彼女はその姿に驚き、
「どうしたのその傷!」
「戦いで、でもこれくらい平気ですよ」
「平気って······」
平気なはずはないのにと彼の心の強さに感服すると同時に心配が増していく。
すると医療班の女性が気を遣って、
「ロベリー王女、もうこちらは大丈夫なので」
「え?」
「今回は軽傷者や重症者が少なくロベリー王女も手伝って頂いて助かりました」
「ちょ、ちょっと」「え、ええ?」
人のいない廊下に両者を移動させる。
目のやり場に困る2人、バーナは左手で頭をかきロベリーはどうしようと目に入った窓を観て、
「まだ、雪降ってますね」
「そ、そうですね」
ただひたすらに降り続く雪、あらためてこんな寒い場所で戦っていたのかと思うと震える。
すると落ち着いたのかロベリーはバーナの包帯に包まれた右肩を触る。
「ロ、ロベリー王女」
顔を赤らめるバーナ、
「······私もバイオレット王女に鼻を殴られました」
「えっ、なっ、殴られた?」
「こんな痛い思いをしたのは初めてでした。そんな思いを皆してるんですね」
分かっているようで分かっていなかった自分に愚かとさえ思う。
「ご無事で本当に良かった」
心から安堵のため息をする。
「ですからこの肩もホントは痛いんじゃ」
「いいえ、痛くありません」
強がる彼にむっとしたロベリーは右肩に少し強く触わると、
「痛っ、ロベリー様」
「ほらやっぱり」
「酷いですよ~」
「強がるからです。少しはよわね······」
ドサッ、
「ロベリー王女!」
突然、フラッとロベリーはその場で倒れてしまった。
バーナは落ち着いて周りの医療班に伝え、両腕でロベリーを横抱きして彼女の部屋まで運ぶ。
原因はここ1週間の急な環境の変化と疲労、ストレス、さらに雪での戦などが重なり高熱による風邪をひいてしまったのだ。
「う~ん」
「目覚めましたかロベリー様」
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「バーナさん、上着は椅子に掛けときますので」
「はい、すいません」
そう言って医療班は持ち場へと戻った。
「また迷惑かけてごめんなさい、バーナ」
「いえ、ロベリー様が大変なのは知ってますので」
ベッドでうつ伏せになっているロベリーを見て「ゆっくり治してください」といい部屋を出ようとすると、
「ま、待って、ください」
「はい?」
「も、もう少し、その······」
「え······」
何か言いたそうな王女の様子に、
「仕方ないですね」
寂しいのだろうとバーナが戻った。
王様も病で1日中寝たきり、だからと1人で無理をして、また常に悩みを相談出来ないロベリーのことを彼も分かっていたのだ。
「分かりました。もう少しいましょう」
「あり、がとう、バーナ」
ロベリーは嬉しくなった。ところが、
「バーナはいるか」
「ラドルフ様の声だ。すいません行ってきます」
「え~、仕方ありませんね」
そう言いベッドにそっぽを向くように丸まるロベリーだった。
ラドルフに廊下で呼ばれたバーナは傷ついている彼に変わり自分が王女を見ると言い任せる事にする。
「では、頼みます」
「うむ、ちゃんと傷を治しなさい」
安心して任しバーナは帰っていく。
失礼しますとロベリーの部屋に入るラドルフ、
「ラドルフ、バーナは?」
「彼は帰らせました。怪我人ですしね、代わりに私が」
もうっ、と再びそっぽを向きタイミングの悪いラドルフとがっかりしする。
――その頃バーナはロベリーの部屋に向かっていた。
「いけないいけない、上着を忘れてた」
うっかりしてしまい戻りづらいと思いながらも、さっきのロベリー王女、可愛かったなぁ······はっと気が付き何を考えているのかと思った時、
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