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「――う~ん」
目が覚め、起き上がる。
「おはよう」
「生月先生、何時もすいません」
「いいわ、私の仕事だし、それよりも調子はどうなの?」
「はい、大丈夫······あのっ、お腹の子は」
「大丈夫、なんだけど」
「何ですか?」
「あなたがここに運ばれて来た時に診たんどけど、お腹の子、何か疲れてる感じだったわ」
「え!」
「だから、これ以上の無理はその子にも影響あるんだから気を付けて」
「はいー······」
そうよね、心域の時に何度も助けてくれたのがこの子だとしたら。
「あ、あと徹は?」
「徹君は仕事、あと目が覚めたら――」
社長室に向かう。
「失礼します」
「目が覚めたか」
「はい、ああ、徹~」
どうやら徹も呼ばれたみたい。
「良かった、目覚めたんだね未来」
「徹も大丈夫みたいね」
「うん」
「フフッ」
二人で話し合ってたら、
「コホンッ!」
私達は気付き、すぐ姿勢を正す。
「では昨夜の事を話してくれ」
「はい――」
私が経験した中で一番大変で不思議な一日だったの、その全てをを話す······。
「――以上です」
「相変わらずの信じ難い出来事だ。二匹の気候獣は男と女、突如として発生した台風による気候獣の正体はその赤ん坊」
「はい」
「それと気絶したお前さんを救ったのは、もう一人の私と小さな子供――分からない事だらけだなぁーご苦労。お腹の子は大丈夫か?」
「え? はい、さっき診て貰ってこの子も疲れたみたいです」
「そうか」
「あのーっ」
「······なんだ?」
ここは言うチャンスと目を光らせて、
「あの、私と徹の婚約を認めて頂けないでしょうか~、お願いします!」
頭を下げたその横で笑顔の徹に、
「ちょっと徹も下げなさいよ、ホラッ」
「え、うん、お願いします」
「お前もしつこい奴だ······そんなに徹が好きか?」
「はい、せ、世界で一番愛してます!」
「み、未来」
これでダメだったらもう······だって、もう十一月だから台風は来ないし、いや来ない方がいいんだけど······でも、もう私に他に取り柄ないし、赤ちゃんだって生まれるし······。
様々な事を考えて頭にちらほら、
「フッ······わかった、認めよう」
「え······ほん、とう······ですか?」
「ああ、本当さっ」
「やったね、未来」
「うっうっ······うわぁーん!」
感極まり膝を崩し泣いたの。
辛くない日はなかった。いつもいつも不安で怖くて、でもやらなければ何も変わらないと思って。
毎日自分をポジティブにと言い聞かせ、だから今は、本当に頑張ってきて良かったと想った······。
「ホラ、未来、まだ終わってないよ。立って」
「ぐすっ、うん」
「······それと、未来」
「はいっ、ぐすっ」
「本日を持ってテストパイロットは、終了だ」
「ええっ、ぐすっ――」
突然、私の仕事も終了したの――。
目が覚め、起き上がる。
「おはよう」
「生月先生、何時もすいません」
「いいわ、私の仕事だし、それよりも調子はどうなの?」
「はい、大丈夫······あのっ、お腹の子は」
「大丈夫、なんだけど」
「何ですか?」
「あなたがここに運ばれて来た時に診たんどけど、お腹の子、何か疲れてる感じだったわ」
「え!」
「だから、これ以上の無理はその子にも影響あるんだから気を付けて」
「はいー······」
そうよね、心域の時に何度も助けてくれたのがこの子だとしたら。
「あ、あと徹は?」
「徹君は仕事、あと目が覚めたら――」
社長室に向かう。
「失礼します」
「目が覚めたか」
「はい、ああ、徹~」
どうやら徹も呼ばれたみたい。
「良かった、目覚めたんだね未来」
「徹も大丈夫みたいね」
「うん」
「フフッ」
二人で話し合ってたら、
「コホンッ!」
私達は気付き、すぐ姿勢を正す。
「では昨夜の事を話してくれ」
「はい――」
私が経験した中で一番大変で不思議な一日だったの、その全てをを話す······。
「――以上です」
「相変わらずの信じ難い出来事だ。二匹の気候獣は男と女、突如として発生した台風による気候獣の正体はその赤ん坊」
「はい」
「それと気絶したお前さんを救ったのは、もう一人の私と小さな子供――分からない事だらけだなぁーご苦労。お腹の子は大丈夫か?」
「え? はい、さっき診て貰ってこの子も疲れたみたいです」
「そうか」
「あのーっ」
「······なんだ?」
ここは言うチャンスと目を光らせて、
「あの、私と徹の婚約を認めて頂けないでしょうか~、お願いします!」
頭を下げたその横で笑顔の徹に、
「ちょっと徹も下げなさいよ、ホラッ」
「え、うん、お願いします」
「お前もしつこい奴だ······そんなに徹が好きか?」
「はい、せ、世界で一番愛してます!」
「み、未来」
これでダメだったらもう······だって、もう十一月だから台風は来ないし、いや来ない方がいいんだけど······でも、もう私に他に取り柄ないし、赤ちゃんだって生まれるし······。
様々な事を考えて頭にちらほら、
「フッ······わかった、認めよう」
「え······ほん、とう······ですか?」
「ああ、本当さっ」
「やったね、未来」
「うっうっ······うわぁーん!」
感極まり膝を崩し泣いたの。
辛くない日はなかった。いつもいつも不安で怖くて、でもやらなければ何も変わらないと思って。
毎日自分をポジティブにと言い聞かせ、だから今は、本当に頑張ってきて良かったと想った······。
「ホラ、未来、まだ終わってないよ。立って」
「ぐすっ、うん」
「······それと、未来」
「はいっ、ぐすっ」
「本日を持ってテストパイロットは、終了だ」
「ええっ、ぐすっ――」
突然、私の仕事も終了したの――。
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