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ボランティア
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日が顔を見せる朝、町の人達は寝る間も惜しんで浸水の後片付けをしていた。
沢山の泥、倒れた家具、割れ物や重たい物、それを皆が手伝いながら。
ロマーヌはフィンの家に来ていた。
頭に包帯、頬にはバンソウコウ、その彼が身体を張って自分を助けてくれた事を改めてお礼をしに、
「フィン昨日は本当にありがとうございました」
頭を下げる。
「い、いや~、そんな、頭を上げてください」
そう言われゆっくりと頭を上げると、
「私あなたを見直しました。あんなに勇敢だったなんて」
「そ、そうですか~、ははっ」
右手を後ろにやり首を触る。
「でも昨日はホントッ、ロマーヌさんは災難でしたね。青い龍に脅迫されたり、泥棒に人質にされるなんて」
「ホントですね、もう二度とごめんです。フフッ」
いい雰囲気、だがフィンは、
「ではロマーヌさん、僕はこれからご近所の手伝いに行きますので」
「えっ、怪我してるのに?」
玄関で話していた彼は靴を履き、
「怪我は一週間もあればほとんど治ります。でも津波をうけた所はすぐには直りませんから、だから」
ドアノブを握る。
「だからロマーヌさんも早く行って得意の手料理を振る舞ってくださいよ」
前向きな彼に男らしさを感じてロマーヌも、
「はいっ、そうします!」
彼女は自分の役割の場所へと向かっていった。
「ロマーヌさん······」
元気に走って行くロマーヌの後ろ姿を見て、ああは言ったものの本当は彼女はとずっと話していたいと思いながらもそれは同時に自分にとっても辛い事でもあるのだ。
彼女の気持ちは自分に無いのだから······。
噴水場所で無料で食事を提供しているお母さん達の元に着いたロマーヌは、
「お母さんごめん、遅れました」
「ああロマーヌ、早く手伝って」
「うん!」
位置に付くと、渡されたお皿にはライスが半分よそってあり彼女はそこにカレーを半分のスペースに加えていく作業。
早朝であるため人がどんどん増えてきて行列が出来るほどだった。
それだけでなく、
「ああ、町娘だ!」
「ロマーヌちゃんや!」
フローティアの町娘でレストランで働いて皆が知っている事で、人が更に集まっていき大変と思いきや、
「いらっしゃいっ、どんどん食べて、仕事頑張ってくださーい」
逆にプロ魂に火がついていく、ロマーヌは心の底から料理、接客が好きなのだ······。
午前九時を過ぎた頃に人も減り少しの休憩に入る。
「はぁ~、けっこう大変だったな~」
外に出してあるお客さんが食べる場所用の木製テーブルにぐったりとする。
だがちょっと休んで十時頃にはお昼に向けて調理しなくてはいけない。
その材料もまちの人達の恵み、それが無ければこんな無料提供はとてもできない。
「う~ん······よし、頑張ろっ」
両手を空に向かって伸ばしお昼の準備へと戻っていく······。
フローティアが津波をうけて三日目の夕方の事、ロマーヌは龍のねぐらでレッド·ドラゴンに会い、
「はい、レッド·ドラゴンさん食べてみてください」
「う、うむ」
彼女は約束したお弁当を持ってきて彼に手作りパスタを食べてもらうが、
「どうですか?」
「うむ、美味いと思うが······」
「えっ、まさか」
味付けには自身があった。
しかし、
「やはりしかたのない事だが量が少ない」
それもそのはず、レッド·ドラゴンにとっては米粒一つのような物。
「やっぱりですか~」
「すまない、味は良いと思うがなにせこの図体なのでな」
顔だけでもロマーヌが乗れるほどの大きさ、どうしようもないことだった。
がっかりする彼女だが、ふと閃く、
「そうだ、レッド·ドラゴンさん、明日の夕方に洞窟のすぐ外で自分が食べられる大きさの食べ物を持ってきてください」
「ん? 分かった、持ってこよう」
精神感応で了解し今日はこれで帰るロマーヌ······。
次の夕方、
沢山の泥、倒れた家具、割れ物や重たい物、それを皆が手伝いながら。
ロマーヌはフィンの家に来ていた。
頭に包帯、頬にはバンソウコウ、その彼が身体を張って自分を助けてくれた事を改めてお礼をしに、
「フィン昨日は本当にありがとうございました」
頭を下げる。
「い、いや~、そんな、頭を上げてください」
そう言われゆっくりと頭を上げると、
「私あなたを見直しました。あんなに勇敢だったなんて」
「そ、そうですか~、ははっ」
右手を後ろにやり首を触る。
「でも昨日はホントッ、ロマーヌさんは災難でしたね。青い龍に脅迫されたり、泥棒に人質にされるなんて」
「ホントですね、もう二度とごめんです。フフッ」
いい雰囲気、だがフィンは、
「ではロマーヌさん、僕はこれからご近所の手伝いに行きますので」
「えっ、怪我してるのに?」
玄関で話していた彼は靴を履き、
「怪我は一週間もあればほとんど治ります。でも津波をうけた所はすぐには直りませんから、だから」
ドアノブを握る。
「だからロマーヌさんも早く行って得意の手料理を振る舞ってくださいよ」
前向きな彼に男らしさを感じてロマーヌも、
「はいっ、そうします!」
彼女は自分の役割の場所へと向かっていった。
「ロマーヌさん······」
元気に走って行くロマーヌの後ろ姿を見て、ああは言ったものの本当は彼女はとずっと話していたいと思いながらもそれは同時に自分にとっても辛い事でもあるのだ。
彼女の気持ちは自分に無いのだから······。
噴水場所で無料で食事を提供しているお母さん達の元に着いたロマーヌは、
「お母さんごめん、遅れました」
「ああロマーヌ、早く手伝って」
「うん!」
位置に付くと、渡されたお皿にはライスが半分よそってあり彼女はそこにカレーを半分のスペースに加えていく作業。
早朝であるため人がどんどん増えてきて行列が出来るほどだった。
それだけでなく、
「ああ、町娘だ!」
「ロマーヌちゃんや!」
フローティアの町娘でレストランで働いて皆が知っている事で、人が更に集まっていき大変と思いきや、
「いらっしゃいっ、どんどん食べて、仕事頑張ってくださーい」
逆にプロ魂に火がついていく、ロマーヌは心の底から料理、接客が好きなのだ······。
午前九時を過ぎた頃に人も減り少しの休憩に入る。
「はぁ~、けっこう大変だったな~」
外に出してあるお客さんが食べる場所用の木製テーブルにぐったりとする。
だがちょっと休んで十時頃にはお昼に向けて調理しなくてはいけない。
その材料もまちの人達の恵み、それが無ければこんな無料提供はとてもできない。
「う~ん······よし、頑張ろっ」
両手を空に向かって伸ばしお昼の準備へと戻っていく······。
フローティアが津波をうけて三日目の夕方の事、ロマーヌは龍のねぐらでレッド·ドラゴンに会い、
「はい、レッド·ドラゴンさん食べてみてください」
「う、うむ」
彼女は約束したお弁当を持ってきて彼に手作りパスタを食べてもらうが、
「どうですか?」
「うむ、美味いと思うが······」
「えっ、まさか」
味付けには自身があった。
しかし、
「やはりしかたのない事だが量が少ない」
それもそのはず、レッド·ドラゴンにとっては米粒一つのような物。
「やっぱりですか~」
「すまない、味は良いと思うがなにせこの図体なのでな」
顔だけでもロマーヌが乗れるほどの大きさ、どうしようもないことだった。
がっかりする彼女だが、ふと閃く、
「そうだ、レッド·ドラゴンさん、明日の夕方に洞窟のすぐ外で自分が食べられる大きさの食べ物を持ってきてください」
「ん? 分かった、持ってこよう」
精神感応で了解し今日はこれで帰るロマーヌ······。
次の夕方、
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