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調子のった
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「何にもしない、って、言った。」
かんちゃんが泣きそうです。はい、俺のせいです。
かんちゃんが言った少しずつの意味を履き違えた結果、泣かしそうになってる。
「泣かんといて。」
言うた先から、涙がポロポロこぼれる。
あかん、俺犯罪者になってしもた。
嫌や。ごめん、かんちゃん。
ごめん、マジで、ごめん。
「ごめん。泣かんといて。」
泣いてるせいか他のガードは緩い。泣かしといて最低やと、思う。けど、こんだけぎゅっとしても何も言わんし、寧ろ体預けて来てくれるし、いい匂いするし。今日はぎゅっとするだけにしよう。
ぎゅっとするのに、慣れたら次の段階やな。
すっ飛ばしたんは、あかんかった。焦りすぎた。チャンスや、思って。すいません。
かんちゃんの涙が乾いたら、また謝って、撫で撫でして、仲直りのチュウをさせて貰おう。それで、よしとしよう。うん。
「かんちゃん、ごめんな。」
かんちゃんの手がさっきまで背中の服を掴んでたのに、服を離した。
どないしたん?と、顔見たら真っ赤。
意識してもうた。あかん。もう、抱っこもさせて貰えへんやつや。嫌や、離さんで。
何か腕の中でもがいてる。
「ねえ、もう大丈夫。離して。」
泣いたから、目が赤い。可愛い。
抱っこ、名残惜しいけど、離す。
「何か、飲む?」
ジュース取りに行こうとしたら、かんちゃんがまた服の裾を掴んでいる。
伸びるし。
それ、可愛いって気付いてるやろ。腹立つわ。
「何、飲む?」
ちょっと不機嫌そうな声が出た。
「怒った?怒ってる?」
また泣きそうなってるやん。
「いや、怒ってへん。」
怒るわけない。かんちゃん、めっちゃ好きやのに。
「ほんまに、ほんま?」
「ほんま。」
必死な顔に笑う。ようやく、ホッとしたみたい。俺、そんな怖い顔してたんか。余裕ないしな。
「ジュースはいいから、おって。」
かんちゃんの前に座ると、体を前向きに変えられる。
かんちゃんの顔見られへんとか何の罰ゲームやねん。やっぱり怒ってんの?
かんちゃんが、後ろからギュッとしてきた。え?
え?
え?
嫌やー、顔みたいー!
絶対、今のかんちゃん、可愛い顔してるやん。
腕後ろに回して、捕まえる。
「かんちゃん、めっちゃ好き。」
語彙力のない、自分が嫌や。
「嫌いにならんといてな。」
かんちゃん、どんな顔して言うてるん。
なるわけないやん。
かんちゃんが泣きそうです。はい、俺のせいです。
かんちゃんが言った少しずつの意味を履き違えた結果、泣かしそうになってる。
「泣かんといて。」
言うた先から、涙がポロポロこぼれる。
あかん、俺犯罪者になってしもた。
嫌や。ごめん、かんちゃん。
ごめん、マジで、ごめん。
「ごめん。泣かんといて。」
泣いてるせいか他のガードは緩い。泣かしといて最低やと、思う。けど、こんだけぎゅっとしても何も言わんし、寧ろ体預けて来てくれるし、いい匂いするし。今日はぎゅっとするだけにしよう。
ぎゅっとするのに、慣れたら次の段階やな。
すっ飛ばしたんは、あかんかった。焦りすぎた。チャンスや、思って。すいません。
かんちゃんの涙が乾いたら、また謝って、撫で撫でして、仲直りのチュウをさせて貰おう。それで、よしとしよう。うん。
「かんちゃん、ごめんな。」
かんちゃんの手がさっきまで背中の服を掴んでたのに、服を離した。
どないしたん?と、顔見たら真っ赤。
意識してもうた。あかん。もう、抱っこもさせて貰えへんやつや。嫌や、離さんで。
何か腕の中でもがいてる。
「ねえ、もう大丈夫。離して。」
泣いたから、目が赤い。可愛い。
抱っこ、名残惜しいけど、離す。
「何か、飲む?」
ジュース取りに行こうとしたら、かんちゃんがまた服の裾を掴んでいる。
伸びるし。
それ、可愛いって気付いてるやろ。腹立つわ。
「何、飲む?」
ちょっと不機嫌そうな声が出た。
「怒った?怒ってる?」
また泣きそうなってるやん。
「いや、怒ってへん。」
怒るわけない。かんちゃん、めっちゃ好きやのに。
「ほんまに、ほんま?」
「ほんま。」
必死な顔に笑う。ようやく、ホッとしたみたい。俺、そんな怖い顔してたんか。余裕ないしな。
「ジュースはいいから、おって。」
かんちゃんの前に座ると、体を前向きに変えられる。
かんちゃんの顔見られへんとか何の罰ゲームやねん。やっぱり怒ってんの?
かんちゃんが、後ろからギュッとしてきた。え?
え?
え?
嫌やー、顔みたいー!
絶対、今のかんちゃん、可愛い顔してるやん。
腕後ろに回して、捕まえる。
「かんちゃん、めっちゃ好き。」
語彙力のない、自分が嫌や。
「嫌いにならんといてな。」
かんちゃん、どんな顔して言うてるん。
なるわけないやん。
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